時々周りを曇らせる隣の悠真さん   作:究極の闇に焼かれた男

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興が乗ったので連日投稿出来ました。

それと今回は原作四巻のネタが少し含まれてます。(主に谷山関連のネタバレかも?)


幼馴染カプ厨のヤツは大概面倒臭い

 

 

 

生徒会への加入するに当たって現生徒会メンバーへの挨拶と初仕事を終えた後、悠真は自宅への帰路に着いていた際のことだった。

 

(高等部に進学して直ぐに生徒会に入る事になるとは思いもしなかった。 だけど初仕事の成果としては上手く出来たかな)

 

そんな風に考えながら歩いていると、ふと制服の内ポケットに入れていた携帯のバイブ音が鳴り急いで取り出して確認すると、そこには見慣れたメアドから一件のメールが送られていた。

 

 

「このメアドは、『谷山』か?」

 

 

携帯に表示されたメールの差出人の欄を観た悠真は、思わぬ送り主の名前に少し驚くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──お前の方から俺に話があると連絡してくるとは驚いたよ。 それで、俺に相談したい事とは一体何だ?」

 

 

とあるファミレスの店内の一角にて、そう言いながら悠真は対面に座る眼鏡を掛けて如何にも生真面目だと思わせる雰囲気の少女──『谷山沙也加』に告げる。

 

 

「先ずは、いきなりの呼び出しに応じて頂きありがとうございます駆動くん」

 

「特に用事も無かったから構わないけど……俺をファミレスに呼び出してまで相談したい事って何だ?」

 

「そうですね。 では単刀直入に言わせて貰いますが…」

 

 

 

そう言って沙也加は少し間を空けてから真剣な表情を浮かべると、

 

 

「駆動くん。 周防さんは来年の生徒会選挙に久世くんと貴方のどちらと出馬するのですか?」

 

「…呼び出した用件が何かと思えば、そんな事を聞く為に呼んだのか? なら先に敢えて言っておくが、それは他人である谷山がどうこう言う権利は無い。 結局のところ出馬する会長候補と副会長候補同士が決める事だ。 それに対して谷山が不満不平を抱こうが本人同士で決めあった候補者にあれこれ言う権利は無い」

 

「確かにそうですが…」

 

「まあ、お前の言いたい事は分かるぞ。 だけど結局のところは中等部の頃の選挙でそうしたから高等部でも同じ組み合わせで行く理由にはならないし、何よりも別のパートナーと出馬する事になっても特に問題行為にはならない時点で文句を言える資格は誰にも無い。 普通に考えたら有希と政近のコンビは中等部時代の事を知る奴等なら納得するかもしれないが、そこに本人の意思が含まれていないなんて、其れは本気で会長と副会長を目指してる奴等への侮辱行為にしかならないだろ。 故に有希と政近が組もうが、他の人と組もうが他人である奴等に異議を申し立てる資格は無い」

 

 

悠真の言葉に対し沙也加は押し黙り表情を俯かせ始めると、それに気まずさを感じた悠真は小さくため息を零してから口を開いた。

 

 

「はぁ……お前が重度の幼馴染カプ厨なのは乃々愛から教えて貰った事もあるから知っているけど、それを現実に、しかも俺たち三人に求めるのは流石に辞めてくれよな?」

 

「……ません」

 

「ん?」

 

「…認めません」

 

「おいおい、まだ言うつもりか?」

 

「ずっと側で支え合った幼馴染同士が邪道と言うのですね。 いいでしょう、ならば戦争です! 駆動くん、貴方に幼馴染同士の素晴らしさを徹底的に教えて差し上げましょう」

 

「いやいやいや、何でそうなるんだよ!?」

 

「いいですか駆動くん。 幼馴染同士のカップリングの素晴らしさとはですね…」

 

「あ、コレ強制コースのパターンですか…」

 

 

そう呟くも悠真の吐きが聞こえていないのか沙也加は幼馴染同士のカップリングの素晴らしさと、愛を延々と語るのだった。

 

 

 

 

 

それから約2時間後…

 

 

 

 

 

一通り語り終えた事に満足した沙也加は気を取り直すと、不意に悠真に対して質問をしていた。

 

 

「そういえば、駆動くんは選挙に出るつもりは無いのですか?」

 

「そうだけど、何か問題でもあるか?」

 

「いえ、別に……ですが駆動くん程の人が選挙に立候補しないのが気になったので」

 

 

沙也加の言葉に悠真は考える素振りを見せて少し間を開けたあと、こう答えた。

 

 

「…俺が相談屋をしているのは知っているよな?」

 

「ええ、多くの方が駆動くんに相談事を持ち掛けているのは有名ですからね」

 

「仮に俺が選挙に出るなんて事になれば相談屋としての活動に支障が出るし、それ以上に生徒会長や副会長なんて立場になったら立場故に相談屋としての活動が難しくなる」

 

「そうでしょうか?」

 

「仮にだ谷山、お前は自分の悩みを生徒会長や副会長の立場に居る人に気軽に相談を持ち掛けられるか?」

 

「それは……」

 

「ただでさえ生徒会は激務な所が有るのに、その長である生徒会長に相談をしようなんて流石に気が引けてみんな変に遠慮するだろ? でも、そうなると悩みを抱えた人は誰にも相談出来ずに居るせいで路頭に迷うか自己完結せざるを得ない。 それに自己完結をした人と言っても、その人の根本的な悩みを解決出来ていないと色々と尾を引く事になる可能性が高いんだ。 ただでさえ悩み事が多いい思春期の時期、教師に相談したくても変に肩肘張って遠慮をする輩が少なくとも居る。 そんな人たちが変に力まずに済んで、尚且つ気兼ねなく相談を持ちかけられる相手が居ると色々と楽だろ? だから俺は生徒会長や副会長を目指すより誰かの悩みを解決する事の方が重要に感じられるんだ」

 

「そう、ですか……駆動くんの思い、確かに理解しました。 では選挙については言わないようにしますね」

 

「助かる。 ああ、それと…」

 

「何ですか?」

 

「もしも有希と政近がコンビを組まなかった事に不満不平が有るなら、その真意を討論会をする事で確かめるのは校則で特に問題無い。 お前がどうしてもと言うのなら、その時は気兼ねなく言ってくれ。 双方が満足出来るように上手く取り計らうからよ」

 

「ふふ、ではその時が来た場合はよろしくお願いしますね」

 

「まあ、そうならないのが一番なんだがな…」

 

 

こうして沙也加の用件を済ませた悠真は時間も時間だった事もありファミレスで食事を済ませた後、急いで自宅へと帰宅するのだった。

 




よかったらコメントの方をお待ちしております。

追記兼アニメの感想:アニメ最終話を観賞しました。
原作好きである自分としては凄く満足する最終話で、なにより2seasonの制作が決定して嬉しかったです。
ただ原作だと政近がロシア語を言うシーンがあったのに、その部分をカットされたのが惜しいと感じましたが総合的な評価だと本当に良作だったので良かった。
2seasonも楽しみです!

何時になるかは分かりませんが執筆しようと考えているIFストーリー、どれを観てみたいですか?

  • アリサがヒロインのIF
  • マリヤがヒロインのIF
  • 悠真が女の子な世界線のIF
  • 綾乃オンリーのIF
  • 乃々愛が幼馴染兼ヒロインのIF
  • 沙也加がメインヒロインのIF
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