すまない、今回かなり悩んで遅くなった。
「断る」
俺の一言に何を言われたか分からないと言った顔でポカンと口を開けて俺達を見つめるる野生のウサミミ。
「ちょ、ちょ、ちょっと! 何故です! 今の流れはどう考えても『何て可哀想なんだ! 安心しろ!! 俺が何とかしてやる!』とか言って爽やかに微笑むところですよ! 流石の私もコロっといっちゃうところですよ! 何、いきなり美少女との出会いをフイにしているのですか! って、あっ、無視して行こうとしないで下さい! 逃しませんよぉ!」
「いや、何故も何も……お前らを助けて俺に何のメリットがあるんだ?」
突っぱねる俺に尚も食い下がろうとするウサミミに当然の事を聞く。
だってそうだろう。こんなもん完全な厄ネタだ。何十人という足手まといを連れて峡谷を抜け、更には帝国兵に喧嘩を売る。
そんなリスクしかない話をメリット無しで受けてやる様な慈善団体じゃねぇんだよこっちは。
「俺達にだって旅の目的はあるんだ。そんな厄介なもん抱えていられないんだよ」
「そんな……でも、守ってくれるって
「……さっきも言っていたが、それ。どういう意味だ? ……お前の固有魔法と関係あるのか?」
見えた見えたと、意味のわからんことをさっきから口にするウサミミ。そう言えば、何故コイツが仲間と離れて単独行動をしていたのかという点も疑問だ。その辺りのことも関係あるのかと俺は尋ねる。
聞けば、このウサミミは“未来視”という固有魔法を持っていて、それで俺達がこいつらを助ける未来が見えたんだと。
“未来視”、任意で発動する場合、仮定した選択の結果としての未来が見えるというもので、これには莫大な魔力を消費する。一回で枯渇寸前になるほどである。また、自動で発動する場合もあり、これは直接・間接を問わず、使用者にとって危険と思える状況が急迫している場合に発動する。これも多大な魔力を消費するが、任意発動程ではなく三分の一程消費するらしい。
どうやら、こいつは、元いた場所で、俺達がいる方へ行けばどうなるか? という仮定選択をし、結果、自分と家族を守る俺達の姿が見えたようだ。そして、俺達を探すために飛び出してきた。こんな危険な場所で単独行動とは、よほど興奮していたのだろう。
「みらい……すごいッ!!」
未来が視える。そのフレーズに興奮して身を乗り出し尻尾を振るナナキ。確かにこれは、ナナキでも理解ができるほどすごい魔法だ。
だが……
「そんなすごい固有魔法持ってて、何でバレたんだよ。危険を察知できるならフェアベルゲンの連中にもバレなかったんじゃないか?」
当然の疑問だ。自分の身に危険が及ぶ前に自動発動する未来視。そんな便利なものがあるのに、なぜこいつらは窮地に至っているのか?このウサミミの残念さを見た後じゃ嫌な予感が拭えなかった。
俺の予感は案の定正しかったようで、俺の指摘に「うっ」と唸った後、ウサミミは目を泳がせてポツリと零した。
「じ、自分で使った場合はしばらく使えなくて……」
「バレた時、既に使った後だったと……何に使ったんだよ?」
「ちょ~とですね、友人の恋路が気になりまして……」
「ただの出歯亀じゃねぇか! 貴重な魔法何に使ってんだよ」
「うぅ~猛省しておりますぅ~」
「やっぱ、ダメだな。何がダメって、お前がダメだわ。この残念ウサギが」
あまりにも残念な雰囲気を感じ取ったのか、さしものナナキでさえジト目になっている。
呆れた俺たちはそのまま無視して出発しようとしたが、ここで、意外な人物からの援護が飛ぶ。
「……ハジメ、連れて行こう」
「ユエ?」
ユエはそのまま続ける。
「……樹海の案内に丁度いい」
「いや……それは」
実は、【ハルツェナ樹海】は濃い霧が立ち込めていて、亜人族以外では必ず迷うと言われている。ユエはそれに、この兎人族達を案内に起用しようと言っているのだ。
だが……
「それはナナキの
そう、こっちには“超嗅覚”を持つナナキがいる。亜人族に頼るまでもなく、俺達は樹海を進む術を持っている。しかし、俺の言い分にユエが否と称える。
「……ナナキは、サメの異形であって亜人族じゃない……もし、その霧も含めて、解放者の施した仕掛けなら?」
「……亜人族じゃなきゃ迷うっていう触れ込みにも辻褄が合う……と、」
「ん……そもそも……ナナキの鼻じゃ、行ったことのない場所までは分からない」
「うぅ……?」
自分の名前が出て反応するナナキを尻目に、俺は逡巡する。例えユエが言ったことが正しかったとしても、こいつらはあまりに多くの厄介事を抱えている。メリットよりもリスクの方がでかい気がしてならない。
そんな俺の逡巡を断ち切るように、ユエは真っ直ぐな瞳を向けて告げた。
「……大丈夫、私達は最強」
それは、奈落を出た時の俺が言った言葉。この世界に対して遠慮しない。互いに守り合えば最強であると……。
ったく、自分の言った言葉を返されてちゃ世話ねぇな。
「そうだな。おい、喜べ残念ウサギ。お前達を樹海の案内に雇わせてもらう。報酬はお前等の命だ」
それを聞いた瞬間、残念ウサギは飛び上がるように喜んだ。
「あ、ありがとうございます! うぅ~、よがっだよぉ~、ほんどによがったよぉ~」
ぐしぐしと嬉し泣きする残念ウサギ。しかし、仲間のためにもグズグズしていられないと直ぐに立ち上がる。
「あ、あの、宜しくお願いします! そ、それでお三方のことは何と呼べば……」
「ん? そう言えば名乗ってなかったか……俺はハジメ。南雲ハジメだ」
「……ユエ」
「ナナキはね、ナナキっていうの!」
「ふむふむ、ハジメさんとユエちゃん、ナナキちゃんですね」
「……さんを付けろ。残念ウサギ」
「ふぇ!?」
どうやらユエの外見から年下と勘違いしたらしい。ユエが吸血鬼族で遥に年上と知ると土下座する勢いで謝罪した。そしてついでにだが、ナナキは俺の
「おっ男の子ぉおお!!?ッそ、それに同い年ぃいい!!?」
と驚愕していた。まぁ気持ちはわかる。しかしその後「こんなにちっちゃくてかわいいのにぃ〜?」と未だ疑わしい目を向けながらナナキのほっぺをつんつんしている。
その行動自体に他意は無かったんだろうが、ナナキをよく知る者としてそれは悪手と言わざるおえなかった。
ほっぺを無遠慮につんつんされ続けた事に不機嫌になったナナキは、ほっぺをプクぅ〜と次第に膨らませていき遂に、
『ガブッ!!』
「ぎゃぁあああああああああああぁッ手がッ手がぁあああああああああああああああああッ!!!?」
その鋭い牙が、残念ウサギの手にまるまる齧りついた。そして、まるでギャグのようにブシャーーッと血が吹き出している。
ナナキは、初対面の相手が接し方を誤れば、あの様にあからさまな拒絶の態度を取る事がある。白崎なんかが良い例だ。
俺も、今でこそ仲良し兄弟だが
「ちょっど〜っ!!こんなバイオレンスな状況で、何そんな思い出に浸ってるみたいな穏やかな顔ができるんですかぁ!!
手ぇ!!手が取れちゃいますぅぅ〜ッ!!だじげてぇ〜〜ッ!!」
と、残念ウサギが悲鳴を上げたところでユエが、ナナキに言い含める。
「……ナナキ、そんなもの食べたら残念さがうっちゃう……ペッしなさいペッ」
「ちょッ言い方ぁ〜!!」
『ペッ』
「きゃうっ!!?」
ユエの言にナナキが口を離すと勢い余って残念ウサギが尻餅をつく。噛まれていた手首を押さえながら
「うぅ〜可愛い見た目に騙されましたぁ〜
と、情けない声を上げた。しかし、てっきりもう手首は食いちぎられたもんだと思っていたが、出血の割には傷は浅かったようで健在だった。
流石にナナキも手心を加えたのか、こいつが頑丈なのか、あるいはその両方か?
だが手首だから出血がひどい、こんなところで死なれても困るので、不本意ながら神水をくれてやることにする。
その後、神水の回復力に驚く残念ウサギも二輪に乗せて出発する。最初は俺の後ろに乗っていたユエは、残念ウサギの押し当てられた
「え、それじゃあ、皆さんも魔力を直接操れたり、固有魔法が使えると……」
「ああ、そうなるな」
「……ん」
「うぅ〜」
道中、思い出したように俺達について色々と聞いてきた残念ウサギ。魔力駆動二輪の事やユエがここ【ライセン大峡谷】で魔法を使える理由、ナナキの異形の姿の由縁、俺の武器がアーティファクトみたいなものだと簡潔に説明した。すると呆然と話を聞いていた残念ウサギが、突然俺の肩に顔を埋めてなんとそのまま泣き出したのだ。
「……いきなり何だ? 騒いだり落ち込んだり泣きべそかいたり……情緒不安定なヤツだな」
「……手遅れ?」
「うぅ〜、いたい?」
「手遅れとか、いたい子とか何ですか!!私は至って正常です!」
ユエは罵倒したが、ナナキは純粋に残念ウサギを心配しての言葉だ。やはり、噛んでしまった事に若干後ろめたさを感じたのだろう。だが、こいつは捻くれた方向に解釈してしまう。弟の善意を不意にした残念ウサギに再び鉄槌を下そうとしたら、「……ただ」と、再びしんみりした雰囲気で残念ウサギは続けた。
「一人じゃなかったんだなっと思ったら……何だか嬉しくなってしまって……」
「「……」」
「うぅ?」
どうやらこいつはずっと、この世界で自分があまりに特異な存在である事に孤独を感じていたようだ。
家族だと言って十六年もの間危険を背負ってくれた一族、こいつのために故郷である樹海までも捨てて共にいてくれる家族、きっと多くの愛情を感じていたはずだ。それでも、いや、だからこそ、他とは異なる自分に余計孤独を感じていたのかもしれない。
その言葉に、ユエは何となく境遇を重ねてしまったのかその無表情もより色を失っているように見える。ユエもまた、この世界において異質な力を持っており、俺たちと出会うまで同胞と呼べる者はいなかった。更に言えばユエには残念ウサギのように愛してくれる家族がいなかった。そう考えると、こいつの境遇はまあ、恵まれている方なんだろう。
そして……
俺はサイドカーに座るナナキを見やる。こいつも今でこそ俺の大切な弟で家族だが、昔は
俺は目の前のユエの頭にポンポンと手を添える。そしてナナキは位置的に届かないが、それでも愛情の念を送る。
それを感じ取ったのか、ナナキがこちらに振り向きへにゃっと笑う。それを俺とユエも笑顔で受け止めたのだった。
「あの~、私のこと忘れてませんか? ここは『大変だったね。もう一人じゃないよ。傍にいてあげるから』とか言って慰めるところでは? 私、コロっと堕ちゃいますよ? チョロインですよ? なのに、せっかくのチャンスをスルーして、何でいきなり三人の世界を作っているんですか! 寂しいです! 私も仲間に入れて下さい! 大体、皆さんは……」
「「黙れ残念ウサギ」」
「……はい……ぐすっ……」
「うぅ〜?やっぱり……いたい?」
そうしてしばらく、残念ウサギが「まずは名前を呼ばせますよぉ~せっかく見つけたお仲間です。逃しませんからねぇ~!」等と騒ぐのを俺かユエが怒鳴り、ナナキが泣きべそをかく残念ウサギを心配すると言う茶番を繰り返していると、
「! ハジメさん! もう直ぐ皆がいる場所です! あの魔物の声……ち、近いです! 父様達がいる場所に近いです!」
遠くから魔物の咆哮が響き、それを残念ウサギのウサミミが捉える。
「だぁ~、耳元で怒鳴るな! 聞こえてるわ! 飛ばすからしっかり掴まってろ!」
そのまま俺は、魔力を更に注ぎ、二輪を一気に加速させる。壁や地面が物凄い勢いで後ろへ流れていき二分。
ドリフトしながら最後の大岩を迂回した先には、今まさに襲われようとしている数十人の兎人族達がいた。
奴らは隠れているつもりなのか、岩陰からちょこんとウサミミが飛び出ている。そんな奴らを襲っているのは、奈落の底でもめったに見なかった飛行型の魔物。姿は俗に言うワイバーンというやつが一番近い。体長は三~五メートル程で、鋭い爪と牙、モーニングスターのように先端が膨らみ刺がついている長い尻尾を持っている。
「ハ……ハイベリアが、あんなに……ッ!」
肩越しから残念ウサギの震える声が聞こえる。ワイバーンモドキことハイベリアは目算で数えても12匹以上いて、上空で獲物を品定めするように旋回している。
俺がドンナーを構えると同時、一匹のハイベリアが兎人族ハウリア達の隠れる岩をモーニングスター状の尾で破壊。
炙り出された何人かに今にも襲いかかりそうだったとき
ドパン!
という銃声と共に、放たれたレールガンがハイベリアの眉間を貫き、頭部を爆散させて這い出たハウリア族の脇に墜落する。
「みんな~、助けを呼んできましたよぉ~!」
「「「「「「「「「「シア!?」」」」」」」」」」
俺は今も上空にいるハイベリアを撃ち抜こうと構えるが、
この、
よし、良いだろう。そんな邪魔ばっかするならこっちにも考えがある。俺はバカウサギの服を引っ掴み持ち上げる。
何となく不穏な空気を察したバカウサギが恐る恐る尋ねてきた。
「あ、あの、ハジメさん? どうしました? なぜ、服を掴むのです?」
「…戦闘を妨害するくらい元気なら働かせてやろうと思ってな」
「は、働くって……な、何をするのです?」
「なぁ〜に、ちょっと飢えた魔物の前にカッ飛ぶだけの、簡単なお仕事だ」
「!? ちょ、何言って、あっ、持ち上げないでぇ~、振りかぶらないでぇ~」
焦りの表情を顕にしてジタバタもがく残念ウサギだが、筋力一万超の俺はあっさり持ち上げる。
そして片手でハンドルを操作すると二輪をドリフトさせ、その遠心力も利用すると
「逝ってこい! 残念ウサギぃ!!」
「いやぁあああーー!!」
ハイベリア目掛け、物凄い勢いで残念ウサギを投げ飛ばす。空へ飛び上がった恰好の餌に飛びつかないはずが無いハイベリアは、飛んで
遠くで「シア〜」という悲鳴が聞こえるが知らん。
そのまま空から「あぁ〜!たすけて〜ハジメさぁ〜ん!!」と叫びながら降ってくる残念ウサギ。
流石に12匹以上は処理しきれず、半分はまだ上空に残っている。どうしたもんかと俺が首をひねっていると、思いがけない声がサイドカーから飛び出す。
「いいなぁ!いいなぁ!あにぃ!ナナキもッナナキもッたかいたかいしてぇ〜!!」
「え”っ!?」
どうやらナナキは空へ飛び上がった残念ウサギを見て、自分も空を飛びたいと思ったらしい。あの高さは決してたかいたかいのレベルを逸脱しているのだが……。
「ひぎやぁあぁあぁあぁあぁあぁあああああああッ!!じぬぅううぅううううぅッ!!」
「……ハジメ、このままだと、ミンチウサギになる。」
当然だが、そうしている間も落下中の残念ウサギ。このままではユエの言う通りになってしまう。
ぐぬぬッと唸りながらも俺はナナキの服の首根っこを掴む。だが、俺は知っている。ナナキの目的が空を飛びたいだけではないことを。
首根っこを掴まれたナナキは借りてきた猫のように、ぷらーんとしているが、その瞳はわくわくと言いたげに煌めき、尻尾を振り乱し、
そして……口からジョバジョバとよだれを流していた。耳を澄ませれば控えめな腹の虫もなっている。
こいつッ……
俺は深いため息を吐いて、忠告を一つ。
「ナナキ、顔だけだ。いいな?」
「アァいッ!」
その元気のいい返事を合図に俺は腕を振りかぶる。
「そぉーれッ………たかい、たかぁぁぁああああああああぃッ!!」
ビュオッ という風を切る音と共に空へと舞い上がったナナキ、それと入れ違いに残念ウサギも降ってきたので片手でキャッチ、そのまま投げ捨てた。
俺とユエは空を見上げる。
空を勢いよく飛ぶナナキ、そこに再び釣られるようにして口を開けて飛び込むハイベリア。
その様を見て、見ず知らずの子供のことなのに残念ウサギ集団があわあわしている。
だが何の心配いもない。なんせ今の俺の弟は腹ペコだからな。
ガバぁ~ッと、口を開けて迫るハイベリア。それに対してナナキは普段は無表情の顔を破顔させて一言。
「いっただっきまぁ〜すッ♪」
その瞬間、ナナキの頭が風船が膨らむように肥大化する。だが、そこから鳴る音はそんなファンシーなものでは無く。骨格が変形するメキメキッという音。
そして現れたのは、ハイベリアの開ける口よりも更に大きく口を開けたホオジロザメの顔。その鋭い牙が二重に生え揃う大きな穴に吸い込まれるようにしてハイベリアは消えていった。
バックン という音が空に響き一瞬沈黙。そして……
『SYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAッッ!!』
巨大な咆哮が轟き、突如現れた自分たち以上の捕食者の存在にハイベリアが慄く。
たがその一瞬が命取り。幼児の体から巨大なサメの頭が生えているなんともアンバランスな状態でも、ナナキ動きは乱れない。
“天歩”、“空力”を駆使して空を縦横無尽に跳び回り、一匹一匹丁寧に捕食していく。
そして最後の一匹がようやく状況を理解して慌てて逃げ出そうとする。
しかし、奴が動き出すのはあまりにも遅すぎた。
『サイゴノヒトォーツッ!!』
藍色の眼を爛々と輝かせ、ナナキがそう叫ぶとともに、ハイベリアはこの空から一匹残らず見事に消え失せた。
むしゃむしゃごっくんとナナキが口の中のものを飲み込むと、風船が一気にしぼむようにサメの頭から、一気にナナキの愛らしい顔に戻る。
そのままナナキは自由落下。手足と尾ビレを上手く使い姿勢制御をして、俺目掛けて降ってくる。そんなナナキを俺は“天歩”で迎えに行き、そのまま両手で抱き留める。
地上に降ろすと、「けぽっ」と可愛らしいゲップをして破顔したナナキが満足そうに
「ごちそうさまでしたぁ〜♪」
と、尻尾をゆらゆらと揺らしながら言った。
今回、ナナキは完全体サメナナキでは無いし、この食事が“おやつ”だった為、お腹いっぱい、つまり魔力飽和状態ではない為、眠くはならない。
そんなナナキの頭を撫でながら周囲に視線を向けると、先ほど大立ち回りをした俺やナナキを凝視して口をぽかんと開けるハウリア達、そして
「ちょっとハジメさん!!私との扱いが違いすぎませんかぁ〜!?待遇の改善を要求します!!」
いや、会ったばかりのウサギと長年連れ添った弟とじゃあ、扱いに差が生まれるのも当然だろうが……。
残念ウサギはナナキの変身に
他の兎人族も何人かはナナキに恐怖の眼差しを向けている。そんな中でケロッとアホなことを抜かすこいつは、明らかにおかしい。
俺は、そんな残念ウサギを訝しげに目をやる。しかし些末なことが気にならなくなるほど、その申しわけ程度な服のような布切れがさらに酷いことになっていた。
ナナキの教育に悪いので、宝物庫から青みがかった白のコートを取り出し、残念ウサギの頭から被せる。
しばらくきょとんとした後、何を勘違いしたのかにへらっと笑いいそいそとコートを着込むと、これまたアホみたいなことを口にする。
「も、もう! ハジメさんったら素直じゃないですねぇ~、ユエさんとお揃いだなんて……お、俺の女アピールですかぁ? ダメですよぉ~、私、そんな軽い女じゃないですから、もっと、こう段階を踏んでぇ~」
イラッときたので取り敢えずゴム弾をその眉間に撃ち込んでおく。
「はきゅん!」
ゴム弾と言っても威力はあるから、衝撃で仰け反り仰向けに倒れると、地面をゴロゴロとのたうち回る残念ウサギ。「頭がぁ~頭がぁ~」と悲鳴を上げている。だが、流石の耐久力で直ぐに起き上がると猛然と抗議を始めた。相変わらずきゃんきゃん吠えるのを適当にあしらっていると兎人族がわらわらと集まってきた。
「シア! 無事だったのか!」
「父様!」
真っ先に声をかけてきたのは、濃紺の短髪にウサミミを生やした初老の男性。てか正直言って、おっさんのウサミミとか誰得なんだよ。
そんなシュールな光景に微妙な気分になっていると、話し終わったのか、残念ウサギに「父」と呼ばれた兎人族が俺の方に向き直る。
「ハジメ殿で宜しいか? 私は、カム。シアの父にしてハウリアの族長をしております。この度はシアのみならず我が一族の窮地をお助け頂き、何とお礼を言えばいいか。しかも、脱出まで助力くださるとか……父として、族長として深く感謝致します」
そう言って、カムと名乗ったハウリア族の族長は深々と頭を下げ、同じように後ろに控えたハウリア族一同も頭を下げてくる。
「礼は受け取っとくが勿論タダじゃない。樹海の案内と引き換えなんだ。それは忘れるなよ?……にしても、随分あっさり俺達を信用するんだな。亜人は人間族にはいい感情を持っていないと思ったんだが?……」
教会で学んだ話だが、亜人族は被差別の対象。この残念ウサギのせいで忘れそうだが。実際、こいつらが峡谷に追い詰められたのも帝国兵の……人間族のせいだ。
にも関わらず、一応は同じ人間族の俺に頭を下げ、あまつさえ助力さえも受け入れるという。それしか方法がないとは言え、あまりにあっさりしているというか、嫌悪感のようなものが全く見えないことに疑問に思っていると、当のカム本人はそれに苦笑で返した。
「シアが信頼する相手です。ならば我らも信頼しなくてどうします。我らは家族なのですから……」
それを聞いて俺は、関心半分呆れ半分と言った感じだった。一人の娘のために一族全員で故郷を捨て、初対面の人間族相手にあっさり信頼を向けるとは、情が厚い以前に警戒心が薄すぎる。
「えへへ、大丈夫ですよ、父様。ハジメさんは、女の子に対して容赦ないし、対価がないと動かないし、人を平気で囮にするような酷い人ですけど、約束を利用したり、希望を踏み躙る様な外道じゃないです! ちゃんと私達を守ってくれますよ!」
「はっはっは、そうかそうか。つまり照れ屋な人なんだな。それなら安心だ」
残念ウサギ親子の言葉に周りの兎人族達も「なるほど、照れ屋なのか」と生暖かい眼差しで俺を見ながら、うんうんと頷いている。
こいつらぁ……ッたすけてもらった分際でいい度胸してやがる。と、俺がドンナーに手をかけようとすると、意外な場所から追撃が飛んできた。
「……ん、ハジメは(ベッドの上では)照れ屋」
「はっちょっ!ユエ!?///」
「うんッうんッ……あにぃね、ほんとはね、とってもやさしくてね、かっこいいんだよ!ナナキのひーろーなのぉ!」
「おいっちょッ……な…ナナキ!?///」
まさかの口撃に羞恥で悶えそうになるが、唇を噛み締めて堪える。こんなところでいつまでもグズグズしてたらまた魔物の標的になっちまう。その前に俺たち一行は、峡谷の出口へと歩を進めた。
◇
「ハジメさん……その、もし、まだ帝国兵がいたら……ど、どうするのですか?」
「あ?……急にどうしたお前」
ドパンッ
と、ライセン大峡谷を登る巨大な階段を渡りながら、恰好の的となっている俺達に、襲い来る魔物を撃ち殺していると、残念ウサギが不安げな声で聞いて来た。
どうするって……今更こいつは何を聞いているのか?質問の意図が分からず首を傾げていると、残念ウサギはそのままの調子で続ける。
「今まで倒した魔物と違って、相手は帝国兵……人間族です。ハジメさんやナナキさんと同じ。……敵対できますか?」
「お前、未来を見たんだろ?今更何を言ってんだ?」
「それは……その……」
俺の質問にしどろもどろになる残念ウサギ。しかしその視線は、俺の後ろを歩くユエと手を繋いで、その隣を歩くナナキへと注がれていた。
そこで俺はようやく、先程から感じていた違和感の源泉を知る。
俺は確信めいた口調で残念ウサギを問いただす。
「残念ウサギ。お前が見た未来で、帝国兵を殺したのは……ナナキか?」
こいつはあのとき言った。「
俺の質問に「うっ」と顔を顰める残念ウサギ。そして恐る恐ると言ったように続けた。
「見ました……帝国兵を……食い荒らす、ナナキさんの姿を……」
その表情は青く、今にも吐きそうな顔で嫌な汗を流している。
「ハジメさんは……いいんですか?あんなに幼く純朴な弟さんが……元とはいえ、同族を殺すなんて……」
人間族とも敵対することになりますよ。と、最後に付け加えて黙り込む残念ウサギ。その様子を他の兎人族達も神妙な顔で見つめている。
俺はチラッと後ろのナナキへと視線を向けて、その頭をガシガシと撫で回す。そしてなんてことないように、
「それがどうかしたのか?」
と言う。
「えっ!?」と驚いた様子の残念ウサギに俺は特に気負った様子もなく世間話でもするように話を続けた。
「いや、だから。ナナキが人間を食い殺したとして、お前らに何か問題が生じるのか?」
「いや、だって……こんな小さな子が……殺し、なんて……」
「小さい?お前、話聞いてなかったのか?こいつは一応お前とは同い年なんだぞ?」
「だからッそれは
「おいてめぇ、ナナキのこれは病気じゃなくて
俺はデリカシー皆無←(ブーメラン)な残念ウサギの眉間にゴム弾を飛ばす。今回は威力を気持ち強めにした。そして目を細めて続きを語る。
「そもそも、根本から間違えてるんだよ。」
「あいっちち、こ……根本ですか?」
打たれた眉間を擦りながら、首を傾げる残念うさぎ。
「いいか? 俺達は、お前等が樹海探索に便利だから雇った。んで、それまで死なれちゃ困るから守っているだけ。断じて、お前等に同情してとか、義侠心に駆られて助けているわけじゃない。まして、今後ずっと守ってやるつもりなんて毛頭ない。忘れたわけじゃないだろう?」
「うっ、はい……覚えてます……」
「だから、樹海案内の仕事が終わるまでは守る。俺達自身のためにな。それを邪魔するヤツは魔物だろうが人間族だろうが関係ない。」
そこまで言って、俺はもう一度ナナキへと視線を向ける。
「俺たちの道を阻む奴らは全て敵だ。敵は殺す。コイツにもそうやって言い聞かせてる。この世界は弱肉強食だからな、躊躇い、恐れ、迎合した奴らから喰われていく。」
「………それは………私たちの事を言っているですか?」
すると、残念うさぎが珍しくキツい視線を俺に向ける。間接的にバカにされたことに不満だったのかもしれない。俺が「そうかもな」と軽く返せば更にキッと目を剥くが、何も言い返せないのか、そのまま下を向いてしまう。
どういった理由、手段であれ、こいつらは助けられる立場だ。更に今回のことは自分が原因で招いた窮地。表には出さないが残念うさぎは負い目に感じていたのだろう。“未来視”も絶対ではない為、何も言い返せず、渋々と言った風に納得したふりをしていた。
「はっはっは、手厳しいですなハジメ殿。ですが、分かりやすくていい。ハジメ殿、ナナキ殿、樹海の案内はお任せくだされ」
微妙な空気を切り裂く様に残念うさぎ父が快活に笑う。下手に正義感を持ち出されるよりもギブ&テイクな関係の方が信用に値したのだろう。間接的にだが、バカにされたと言うのにその表情に含むところは全くなかった。
そうこうしている間に、俺たちは階段を登りきりライセン大峡谷を抜けた。
登りきった崖の上、そこには……
「おいおい、マジかよ。生き残ってやがったのか。隊長の命令だから仕方なく残ってただけなんだがなぁ~こりゃあ、いい土産ができそうだ」
四十人以上の帝国兵がたむろしていた。周りには大型の馬車数台と、野営跡が残っている。全員がカーキ色の軍服らしき衣服を纏っており、剣や槍、盾を携えており、俺等を見るなり驚いた表情を見せた。
「小隊長! 白髪の兎人もいますよ! 隊長が欲しがってましたよね?」
「おお、ますますツイテルな。年寄りは別にいいが、あれは絶対殺すなよ?」
「小隊長ぉ~、女も結構いますし、ちょっとくらい味見してもいいっすよねぇ? こちとら、何もないとこで三日も待たされたんだ。役得の一つや二つ大目に見てくださいよぉ~」
「ったく。全部はやめとけ。二、三人なら好きにしろ」
「ひゃっほ~、流石、小隊長! 話がわかる!」
帝国の奴らは、兎人族達を完全に獲物としてしか見ていないのか戦闘態勢をとる事もなく、下卑た笑みを浮かべ舐めるような視線を兎人族の女性達に向けている。兎人族は、その視線にただ怯えて震えるばかりだ。
帝国兵達が好き勝手に騒いでいると、兎人族にニヤついた笑みを浮かべていた小隊長と呼ばれた男が、ようやく俺の存在に気がついた。
「あぁ? お前誰だ? 兎人族……じゃあねぇよな?」
こりゃぁ素通りは無理だろうなと思い、一応会話に応じてやる。
「ああ、人間だ」
「はぁ~? なんで人間が兎人族と一緒にいるんだ? しかも峡谷から。あぁ、もしかして奴隷商か? 情報掴んで追っかけたとか? そいつぁまた商売魂がたくましいねぇ。まぁ、いいや。そいつら皆、国で引き取るから置いていけ」
勝手に推測し、勝手に結論づけた小隊長、さも自分の言う事を聞いて当たり前、断られることなど有り得ないと信じきった様子で、そう俺に命令してきた。
まぁ当然……。
「断る」
従う理由はないが?
「……今、何て言った?」
「断ると言ったんだ。こいつらは今は俺のもの。あんたらには一人として渡すつもりはない。諦めてさっさと国に帰ることをオススメするぞ」
聞き間違いかと問い返し、返って来たのは不遜な物言い。小隊長とやらの額に青筋が浮かぶ。
俺の挑発にスっと表情を消す小隊長。周囲の兵士達も剣呑な雰囲気で睨んでいる。その時、小隊長が、剣呑な雰囲気に背中を押されたのか、俺の後ろから出てきたユエとナナキに気がつくと一瞬呆けるが、再び気持ちの悪い下碑た笑みを浮かべた。
「あぁ~なるほど、よぉ~くわかった。てめぇが唯の世間知らず糞ガキだってことがな。ちょいと世の中の厳しさってヤツを教えてやる。くっくっく、そっちの嬢ちゃん達二人ぃ、えらい別嬪じゃねぇか。てめぇの四肢を切り落とした後、目の前で犯して、奴隷商に売っぱらってやるよ」
「小隊長ぉ!あの銀髪の方、何の亜人ですかねぇ?」
「海人族?……いや耳が普通の人間だし、あんな尾ヒレは海人族には無い。……まさか新種かぁ!?」
「ヒャッホゥ!!ついてますね俺等!アレを売っぱらえば相当な金になりやすよ!!」
「金髪の方も、ちょっと小ぶりですけどかなりレベルたかいっすよ!!」
「おいおいてめぇら、あの金髪は俺の獲物だそ?」
「そんなぁ~、小隊長ぉ〜俺達にも廻してくださいよぉ〜」
ほほう、いい度胸だなこいつら。俺の恋人と弟に気持ちの悪りぃ欲望押し付けやがって。
俺はこの通りピキッているし、ユエも嫌悪感丸出しの表情をしている。
そして……
「GuRuuuuuuuuuuuッ」
ナナキがその可愛らしい顔から出たとは思えないような獣の唸り声を放つ。体全体で怒りを表すように尻尾を地面にバシンッバシンッと打ち付けている。
するとナナキは、ゆっくりと帝国兵共に近づいて行く。
「おやぁ~どうしたんだいお嬢ちゃん?」
「……うな」
「あ?何だって?」
帝国兵の側に次第に寄っていくナナキがボソボソと何かを口にする。
「ひょっとして、怖くなって自分から俺たちのものになりに来たのかなぁ?」
「……ぃうな」
「だぁいじょうぶ、君はどうやら新種みたいだし、傷をつけたりしないよぉ」
「ただ、ちょぉっと味見させてもらうだけだからさぁ〜」
「あにぃに……」
「さっきから何ブツブツ言ってんだこいつ」
「あねぇに……」
兵士と言うよりもはや野盗のような物言いに逆に凄いなと、俺が思っていると、次第にナナキの身に変化が現れる。
「お、おいなんだコイツッ!?」
「だんだん膨らんで……!?」
メキメキッと骨が軋む音と共に、ナナキの体が肥大化する。ナナキの服は俺たちの服同様ユエが手掛けたマジックアイテムだが、タールザメの皮膚を原料に、俺も生成魔法を施したアーティファクトにもなっている。その防御力もさることながら、ナナキが完全サメナナキになったとしても破れず、元に戻ってもそれに合わせて服のサイズも元の通りに縮む伸縮自在となっている。前みたいに変身したらスッポンポンになることも一切無く、一安心だ。
そうして現れたのは頭髪と同じ灰色のゴムのような肌に、元の華奢さなど見る影もない丸太のように太い筋骨隆々の体。首と腰から伸びる異形のサメの顔と尾ヒレ。背中の大きな三角の背びれが更に巨大化した化け物だった。
「ひ、ひぃいいッ!!ま、魔物ぉ!!?」
「ひ、怯むなぁ!警戒態勢!!」
流石は帝国兵士、慄くも一矢乱れぬ動きで直ぐに戦闘態勢を取った。だが、
『アニィトォォオ〜ッ』
それも最初だけ、可愛らしい声はそのままだが、
『アネェ二ィィイ〜ッ』
そこから発せられる雰囲気はまるで地獄から……いや海底の底から這い上がってきた得体のしれない魑魅魍魎の恐ろしい気配。
「な…、なんだよこれぇ……」
その雰囲気は帝国兵だけでなく、兎人族たちをも絡め取る。
ズシンッズシンッという足音が近づくに連れ、帝国兵達の指揮はみるみる削れていく。
そして、先頭に立つ兵士の鼻とナナキの、サメの鼻柱が触れるか触れないかまで近づいた次の瞬間。
『イジワルヲォ!イウナァアアア!!GuRuAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!』
巨大な雄叫びが衝撃となって帝国兵達を後ろへ下がらせるばかりか、樹海の木々すら揺らしてみせる。空気を震わせる感覚がこちらにも伝わってくる。
このまま行けば、ナナキの蹂躙で片が付くだろう。帝国兵士はひとり残らず弟の腹に収まる。
俺は残念うさぎに視線をやる。そしたら案の定、目線を反らすだけじゃなく、見たくないものを見ないために固くまぶたを閉じている。
俺は言った。俺たちの世界と違って、ここは弱肉強食。弱いやつから、躊躇ったやつから死んでいく。
元より優しい心を持つナナキが、死んでほしくないために俺が押し付けたエゴ。
ナナキは「自分は悪い子になったから大丈夫」とそう言ってくれた。俺も今更このことについて、うだうだと後悔をしたりはしない。
この世界で生き抜くためには必要なことだからだ。
『GuRuAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAッ!!!』
「ひぎゃあああああああああああああああッ!!」
「何なんだよぉおおッこいつぅううう!」
「怯むなぁああッてめぇらあああ!!時間を稼げ!その間に俺が逃げ━━
ドパンッ!!
帝国兵からしたら聞き馴染みのない、そして、俺達には聞き慣れた破裂音がその場に木霊する。
帝国兵士の肉壁の裏で、高みの見物決めて早々に部下を置いて逃げ出そうとした小隊長の頭が吹き飛ぶ。
その音に、ナナキが、残念うさぎが、銃口から煙が上がるドンナーを構えた俺を見やる。隣に立つユエはどこか誇らしげな顔をしている。
この過酷な世界で生き抜くためには、手を汚すことはどうしても必要になる。だがその時は……
「俺も一緒だ」
「ハジメ……さん……ッ!」
俺はゆっくりとした足取りでナナキの隣に立つ。
「ナナキ」
『アニィ?』
「遠慮はいらねぇ、お前の食い残しは俺が片付ける。………お前は好きに暴れな」
そう言ってドンナー・シュラークを構えた俺に、ナナキはそのつぶらな藍色の瞳を煌めかせ、
『アァイッ!!』
と、可愛らしく大きな返事をした。
因みにヘアバッジはサメナナキになると髪の毛がなくなるため、自然とオーバーオールの胸ポケットに移動するよぉ〜
アーティファクトって不っ思議ぃぃ〜♪
怪獣の雄叫びでよだれが前へ飛ぶ演出。あれ俺好き