ヤンキー少女は迷子の歌姫に恋をする 作:アッシュクフォルダー
私の名前は、後藤暁美。横山第二高校の一年生で、
いわゆる、不良少女である。
中学の時までは、色々と非行を繰り返していた。
私は小学校まで同じだった幼馴染、椎名立希ちゃんと、
今でも連絡を取り合っている。
立希ちゃんが、私立の女子校の中等部に通うとなった時は、
ビックリしたけどね…
そんな私は、公立の共学高校、横山第二高校に通っている。
そこには、友達と呼べる子は、いないけど…
でも、私には、いわゆる、推しの女の子がいた。
羽丘女子学園高等部に通う、高松燈ちゃん。
私にとっての、アイドルだ。
「今日も可愛いな…燈ちゃん…」
「そんなに、ジロジロ見ないでよ…」
「暁美。燈に変なことしたら、幼馴染でも許さないから?」
「はいはい…わかっているし…
そういう立希ちゃんも、我らのアイドルである、
燈ちゃんに、ちょっかい出さないでよね?」
「はぁっ?出さないし?」
「ちょっと…二人とも…!」
と、燈が、ウルウルとして泣き出しそうになった。
「あーごめん!燈!泣かないで!私と暁美が悪かった…」
「アタシの方こそ、ごめん…」
「仲直りできた…?」
「う、うん!仲直りできた!
だって、アタシと立希ちゃん幼馴染だし!」
「小学校の時は、給食で早食いしたり、
学校の成績、特に体育で争っていたな…」
「そうだったんだ…」
「暁美って喧嘩強いよ?
男子に対して、取っ組み合いを何度もして、
戦っていたし…ホント、命知らずもいいところ」
「暁美ちゃん!命を大切にして!」
「わかりました…燈ちゃん…」
と、燈が命の大切さを教えてくれた。
「この命ある限り、アタシと立希ちゃんが、
燈ちゃんを守って見せる!」
「その言葉、忘れないでね?
私と暁美が、燈のボディーガードだから?」
「そんなこと、宣言しても…」
「燈は私が守って見せる」
「アタシが燈を守って見せる」
「二人とも…」
すると、近くから千早愛音ちゃんが…
「燈ファンクラブだね~
立希ちゃんが会長で、暁美ちゃんが副会長?」
「なんで、アタシが副会長?
アタシの方が、燈の愛があるから!」
「は?燈の愛は、私が上だから!」
「ちょっと、二人とも…」
「あーあ、燈ちゃんを泣かせちゃった~」
「フフッ、それくらい燈ちゃんが好きなんだね、二人とも」
と、傍で長崎そよちゃんが笑っていた。
「そんじゃ、アタシは帰るわ」
「帰っちゃうんだ~」
「でも、その前に、燈ちゃんの歌声、聴きてぇなー」
「えっ?」
「燈ちゃんは、アイドルだし?天使だし?
マイ・エンジェルだし?」
「燈は神聖な存在だし」
「本当に燈ちゃんが好きなんだね?」
「あぁ」
暁美は燈ちゃんの歌声を、満足しながら聴いていた。