ヤンキー少女は迷子の歌姫に恋をする 作:アッシュクフォルダー
後藤暁美は高松燈を通じて、三角初華と知り合っていた。
「初めまして。三角初華です」
「あたしは、後藤暁美。よろしく」
「この子、私の友達で…」
「燈ちゃんの友達なんだね」
「その…アイドルやっていて、初華ちゃん」
「そっかーアイドルっていうか、芸能には疎いからな…あたし」
「そっか」
と、初華は悲しい顔をしていた。
「初華ちゃんは、とっても優しくて良い人なんだ。
私の事。大事にしてくれる」
と、燈が説明する。
「あたしみたいかもな。
あたしだって、燈が好きだ。
死ぬ程、愛している。この世の中の人間の誰よりも、
燈程、愛する人は、存在しない」
「アハハ…燈ちゃんのこと、大事なんだね」
「そりゃ、そうだ。
あたしは、燈に心を救われた。
だから、彼女が愛しくて、大切で大事なんだ」
「そっか」
「あたしは、横山第二高校って共学の高校に通っているけど、
初華ちゃんと燈ちゃんは、女子校なんだね」
「うん」
「そうだよ」
「共学とどう違うの?」
「うーん、女の子だけの環境って位かな?」
「いやぁ、幼馴染に女子校に通っている子がいるけどさ、
どう違うのかなって、思うんだ」
「暁美ちゃんは、燈ちゃんの何が好きなの?」
「全部だ。彼女に醜い部分や汚い部分は一切無い。
燈は聖人君子の様な存在。だから、彼女を拝む日々。
彼女は女神様だよ」
「私は人間じゃなくて、女神様…聖人君子だったんだ…」
と、燈はどこかで落ち込んでいた。
「私は人間になれなかった」
「燈ちゃんの感性は、他の人より善行をしているからね」
「私は…何なのかな?」
初華はこう言いだす。
「燈ちゃんは、生きとし生ける生物を、
自由気ままに、生きられる、楽園の創造者だよ。
世界を破壊するより、世界を一から創生して、
二つの楽園を作ったらいいのかな?」
「二つの楽園…?」
「後、二つ地球を創生して、
そこの女神さまになれば、きっと真の平和を作り上げれる。
高松燈は、人間じゃなくて、天使か女神様だよ」
「天使か…女神様?」
「あたしは、燈に危害を加える何かを倒していくだけだ」
「そんなことしなくても…みんなと仲良くしたい」
「…あたし、先に帰る」
暁美は思った。
高松燈が築き上げる楽園という、世界はきっと素晴らしい場所に違いない。
と。ルールや法律、規制犠牲のない、
天国のような世界観。
どこの教えにも存在しない。
醜さや汚れ穢れの無い天使たちの楽園を守っていくのが、
この後藤暁美の使命だと実感した。
(この世に楽園や天国があるなら、
それは、燈が一から築き上げるしかない)
と、感じるのだった。