ガーベラ〜着いたわよ〜早く起きなさ〜い!」
母親らしき女性は窓側の席で眠っていた10歳程度の少女に声をかけた。
「う〜ん…ママァ…もう着いたの?」
彼女の名前はガーベラ。シンオウ地方出身の少女であり、親の都合によりここ、オリスト地方のリズモタウンに引っ越してきたのだ
この世界にはポケットモンスター。縮めてポケモンという生き物がいる。ポケモンの生息地は本当に広く、草原に、砂漠に、空、森にだってもちろんいるし、海にも沢山いる。町にもいるし、なんと宇宙にいるポケモンだっている
ポケモンは本当に至る所に生息しているのだ。そして、人とポケモンは共に競い、共に平和に暮らしている。はたしてガーベラはここ、オリストで何を成し、何を得るのか、見守っていこう
「うっひゃあぁぁ!おっきい空港!」
「空港なんだし大きくて当然でしょ」
「あ、確かにぃ」
ここはオリスト最大の都市、ドニシティにあるエミュール空港だ。ここには年中観光客が押し寄せるのである
「とりあえず、近くの電車に乗って新しい家がある場所に行きましょ」
「わかったママー。ちなみに何分かかるのー?」
「だいたい2日くらいかしら」
ママの衝撃的な発言にガーベラは耳を疑った
「ふぇ!?2日!?遠すぎでしょ!なんで家近くの空港にしなかったの!?」
「そ、それは…最初はママもその空港にしようと思ってたんだけど、しばらくその空港が閉鎖されるようになったのよ…」
「へ、閉鎖ぁ?なんで閉鎖なんか…んもぉまぁいいや。とりあえず電車乗ろ。嘆いても仕方ないし」
「ふふっ、そうね。行きましょうか」
そしてガーベラ一家は、2日かけて自分の家があるリズモタウンへと向かったのであった
「わぁ…ここがリズモタウン…自然豊かで良い町だな〜」
「そうね〜せっかくだし少し散歩してきたら?だけど危ない場所へは行かないでね」
「OK!じゃあちょっと散歩してくる!」
その後…ガーベラはさまざまな所を散歩をしたのだが、とある自体が発生してしまった。
「あ…あれ?ここどこ?もしかして私…迷子になった!?」
ガーベラは散歩に夢中になってしまい、森の奥までいって迷子になってしまった!
「や…やばい…ポケモン持ってないから野生のポケモンに出会っちゃったらどうしよう…」
その時だった。
「ギャアアアアアアアアッ!」
突如、緑色の怪獣のようなポケモンが目の前に現れたのだ。そのポケモンの名はバンギラス。分類はよろいポケモンで、暴れると山の地形がかわるほどの強さを持っているあく・いわタイプのポケモンだ。不運なことにガーベラが歩いていた場所はバンギラスの縄張りだったのだ!
「い…いや…こないで…」
ガーベラはバンギラスに命乞いをした。しかし現実は非情だ。バンギラスはガーベラの命乞いなんて全然聞いていない。バンギラスはずかずかとガーベラの方へ近づいていき、戦闘体制へ入った時だった。
「リオル!はっけい!」
突如、茂みの中から青い二足歩行の狼のようなポケモンと、ガーベラと同い年くらいの黒髪の少年が現れた。少年の容姿は上に黒いカー・コート、下にオリーブ色のカーゴパンツを履いており、黒いランニングシューズを履いていた。
「君大丈夫!?怪我はない?」
「あ…うん…大丈夫だよ…ありがとう…君は?」
「名前?僕の名前はステラ!博士の弟子だよ!」
「ステラ君ね…私の名前はガーベラっていうの…よろしくね」
「ガーベラちゃんね!ここは僕が相手するから君は逃げて!」
「えっ…!?でも…君を置いて逃げるわけにはいかないよ!」
そう2人が言い争っているとバンギラスの後ろにある巣穴から小さな鳴き声が聞こえてきた。鳴き声の正体はヨーギラスと言うポケモン。バンギラスの2進化前で分類はいわはだポケモン。体は小さいが進化するまでに山一つ分の土を食べれるほどの大食いの持ち主だ。
「あれって…ヨーギラス?それになんか…弱っているような気が…」
「確かに…そういえばあのバンギラスもなんか焦ってるような…」
ガーベラ達はバンギラス達の違和感に気づいたのだ。
「もしかしたらあのバンギラスはあのヨーギラスを守るために…?それにあのヨーギラス怪我をしてる…?」
全てを察したステラはなんと、バンギラスの前に近づいていったのだ
「えっ!?危ないよステラ君!」
「大丈夫だよ!僕に任せて!」
どんどん近づいてくるステラに威嚇するバンギラス。しかしステラは怯えず、遂にバンギラスの前にたどり着いた。そしてステラはバンギラスの前で謝罪をした
「さっきは攻撃してごめんなさい!僕だったらあのヨーギラスの怪我を治せるかもしれないからここを通らせてくれないかな?」
一瞬ステラを睨むバンギラス。しかし同意したのか、バンギラスは頷き道を開けてくれた
「ありがとう。絶対この子の傷は僕が直すから!」
ステラはヨーギラスの治療を始めた。するとヨーギラスの傷はどんどん治っていき、ヨーギラスの顔色はどんどん良くなっていった。
「ふぅ…これで大丈夫かな。」
ヨーギラスの傷は完全に治り元気になったのか、元気よくあたりを飛び回っていた。
「うん!元気そうでよかった!」
するとバンギラスはステラの方へと近づいてお礼を言ってきた。そして、ステラを認めたのかヨーギラスをステラに託そうとしたのだ。バンギラスはステラに我が子を託した方がいいと、苦渋ではあるがそれが我が子の喜び、そして成長に繋がると考えたのだろう
「…わかった!それじゃあ今日からよろしくね!ヨーギラス!」
ステラがヨーギラスをゲットした後、バンギラスに別れを告げてガーベラとリズモタウンに戻りながら会話をしていた。
「にしても…本当に凄いねステラ君って!私全然出る幕なかったよ!」
同い年の女の子に褒められて照れるステラ、
「いや〜正直いうとめちゃくちゃ怖かったんだ…やっぱりバンギラスの前に立つのはかなり度胸がいるよ…」
「そ…そうなんだ…」
「そういえばさ、ガーベラちゃん。なんでバンギラスに襲われてた時にポケモンを繰り出さなかったの?あまりバトルしない僕でもリオルを連れているし…」
そういうとリオルというポケモンは元気に声を上げた。分類ははもんポケモンで、一日中散歩できるほどのスタミナを持ったかくとうタイプのポケモンだ。
「いやぁそうなんだけど…私ボールを投げるのがとても苦手なんだ…だから私一匹もポケモンを持ってないんだよね」
「ふーん…でも流石にボールを投げ続ければ当たるでしょ」
「じゃああそこにいる球体のようなポケモンに当てて見るからちょっと見ててね」
ガーベラが指した方向にいたポケモンの名前はカラサリス。分類はさなぎポケモンで全く動かず、繭はとても硬いことで有名なむしタイプのポケモンだ。
「カラサリスか…まぁ動かないし大きさも結構あるから流石に当たるでしょ」
しかしこの後ステラは、ガーベラの絶望的な投球を目視することになるとは、まだ想像してなかった。