ハリー・ポッターと予言の少女   作:桜寝子

50 / 56
また長くなったので分割となります。
おかしい……話が進まないぞ。


ついでに、すっぽり抜けていたというか忘れていた「未成年の匂い、魔法の痕跡」についての解説を18話に追加しました。
ここに入れても良かったけど、出来るだけその話で触れている事を解説したいので。
気になる人はお手数ですが、遡って読んでみてください。


第50話 前途多難な新学期 1

「はー、嬉しい。これから新しい学科が始まるのよ」

 

「何言ってるんだろうこの子」

 

 朝食を終える頃、時間割を確認していたハーマイオニーが不思議な事を言い出した。

 嬉しいって言った? 授業が始まるのが嬉しいって感情は欠片も感じた事無いな……

 対面でハリーとロンも信じられない物を見た様にポカンとしている。

 

「おう、元気か? お前さん達が俺のイッチ番最初の授業だ! 昼食のすぐ後だぞ!」

 

 そこへ通りがかったハグリッドがご機嫌に近付いて来た。

 魔法生物飼育学の教授になれた事が本当に嬉しいんだろう。もう満面の笑みだ。

 

「5時起きで準備してたんだ……うまくいきゃ良いが……いやはや、俺が先生……」

 

 しかも話しながら私達の存在を忘れたのか、感慨深そうにしんみりし始めた。

 そのままニヤニヤブツブツ言いながら歩いていく。

 え、それだけ? もう頭の中が授業で一杯になってるんだな。

 

「何の準備してたんだろう……」

 

「さぁ……」

 

 でっかい背中を眺めて、ハリーがボソリと呟いた。

 顔を見合わせて首を傾げる私達だったけど、その表情は揃って不安が見え隠れしていた。

 

 実際の所はヒッポグリフを連れてくるのに時間が掛かったんだろう。

 まぁ複数集めてくるだけでも流石ハグリッドって話なんだけど。

 

「ていうか占い学は北塔のてっぺんだ、早めに行かなきゃ間に合わないかも」

 

 そしてロンがハッと思い出した様に言った。

 この城は広い。北塔の最上階なんて私に限らず皆も行った事無いから、どれだけ時間が掛かるか分からない。

 遠い事だけは確かだから、もう動いた方が良いだろう。

 

「私は占い学を外したから別ね」

 

 揃って立ち上がると、ハーマイオニーだけが残って言った。

 最初から占い学を外す事になるとは……まぁ原作でも後から止めちゃうし、余計な喧嘩が無くなるなら良いか。

 

 ともかく、手を振って彼女と別れ歩き出す。

 さーて北塔って何処だ?

 

 

 

 

 

「絶対……何処か……近道が……ある筈だ……」

 

「毎回こんなんじゃ……やってられないね」

 

 塔に着いた私達はひたすらに階段を進み踊り場に出た。

 長い階段を7つは登ったぞ……流石に疲れる。ロンとハリーも息荒く愚痴っている。

 

「あれ、ここはどっち?」

 

 そして道が分岐した。来た事の無い塔の見た事の無い踊り場で分岐とは。

 何の情報も無しじゃ分からない。私じゃなくても迷子になるよ。

 

「なんで他に人が居ないのさ……もう適当に行こっか。こっちで良いよ」

 

 しかも困った事に他の生徒は見当たらない。少し出遅れたし、皆は既に到着してるんだろう。

 分からないならもうとりあえずでいいから進むしかない。

 

 悩んでる時間も無いので、私は近い方の道へ歩き出し――

 

「「じゃあこっちだ」」

 

「は? あ、ちょっと……なんでー?」

 

 すぐさま2人に腕を引かれ、逆の道に連れていかれた。

 

「アリスがなんとなくで選んだ道が合ってる訳ないだろ」

 

「うん、だから反対に行けば正解だ」

 

「……」

 

 こいつら1発ぶん殴って良いかな。

 でも言い返したいのに何も言えない。もういいから大人しく引き摺られていこう。

 間違ってたら思いっきり笑ってやる。

 

 

 そのまま道を進むと、またしても階段が現れた。

 

「うわ……今度はこの階段を上がるのか」

 

「でも上で声がするから正解だね……嫌だけど」

 

 それを見た瞬間、ロンはげんなりと呟いた。

 だけどハリーの言う通り上から生徒の声がするから正解だったようだ。

 

「なんでだよ……ちくしょう」

 

 結局私が選んだ道は間違ってた訳だ。

 なんだか物凄く不服だ。ムカつく……

 

 理由は違えど、揃って不機嫌な顔で階段を上がると行き止まりになった。

 生徒達もここで右往左往している。

 

 正確には行き止まりじゃなく、天井に扉がある。

 教室はあれだ。流石にここまで来れば私も記憶を引っ張り出せる。

 

「どうやってあそこに――」

 

 誰かが呟くと同時、その扉が開いて梯子が降りて来た。

 そうそう、こんな感じだったね。

 

「階段の次は梯子か……」

 

 隣でハリーが心底疲れた様に溜息を吐いた。

 多分、この場の全員が同じ事を思っただろう。私も疲れた。

 

「行くしかないっしょ」

 

 でもここで止まってたって仕方ない。

 気遅れする皆をすり抜け、私は梯子を掴んだ。

 さぁ付いて来い皆の者。遅刻しちゃうぞ。

 

「待て待て待てお馬鹿! 気を付けろってさっき言ったばかりじゃない」

 

「あ……そっか」

 

「「チッ……」」

 

 が、片足を掛けた所で慌てたラベンダーに引き戻された。

 そうだ、ただでさえスカートだって言うのに短くしてるんだ。

 これで梯子を登ったら危ない……舌打ちしたの誰だオイ。何人か居たぞ。

 

「とりあえず、男子。お先にどうぞ」

 

 そして女子は1人残らず数歩後ろへ下がり男子達を睨んだ。

 そうだそうだ、さっさと行け変態共。

 

 

 

 そうして教室に入った私達を出迎えたのは、大きなキラキラした昆虫――

 

「ようこそ……この現世(うつしよ)で、とうとう皆さまにお目に掛かれて嬉しゅうございますわ」

 

 じゃなかった、ちゃんと人間だった。

 シビル・トレローニー……ハリーと私の予言をした、物凄く重要な人物。

 

 見た目はおかしな特徴だらけ。ぶっ飛んだ魔法界でも一際おかしいと思わせる。

 ひょろりと痩せた姿、スパンコールで飾った透き通るショールを纏い、細く折れそうな首から鎖やビーズを何本もぶら下げている。

 これまた細い手は、腕輪や指輪で肌が見えない。そして最も特徴的なのは大きな丸眼鏡。

 レンズの所為で目が何倍にも拡大された様に見える。大きなキラキラした昆虫という感想は多分間違ってない。

 

「お掛けなさい……あたくしの子供達よ……さぁ……」

 

 先生の言葉で、皆はおずおずと動いて適当な席に着いた。

 怪しげで神秘的な予言者、という雰囲気を纏ってる気がしないでもないけど……ぶっちゃけ胡散臭い。

 

「占い学へようこそ……あたくしがトレローニー教授です。多分、あたくしを見た事が無いでしょうね……俗世の騒がしさの中に降りて参りますと、あたくしの心眼が曇ってしまいますの……」

 

 よく分からない。多分誰一人として分かってはいないだろうけども。

 

「占い学は魔法の学問の中で最も難しいものですわ。初めにお断りしておきましょう……眼力の備わっていない方には、あたくしがお教え出来る事は殆どありませんのよ……」

 

 胡散臭い人が胡散臭い事を語っている。

 だけどそれは事実なんだろう。才能が無ければどれだけ学んだところで意味は無いんだ。

 私を含め、この場の生徒にその眼力とやらが備わっているかどうかは分からないけど……原作通り、なんとなくふわふわした事をやっていれば成績は問題無いだろう。

 

 まぁ……とりあえず久々のカットといこう。

 何を言ってるんだか謎な授業だし。

 

 

 

 

 

 授業の後、私達は無言で次の変身術の教室に向かった。

 なんせハリーが相当にイライラしているからね。

 

 トレローニー先生がハリーへの不吉な予言を繰り返した所為だ。

 皆もそれを信じた……かどうかは分からないけど、興味深そうに見ている。

 それが堪らなく嫌なんだろう。身近なロンでさえその占いをキッパリ否定出来ないくらいなんだから。

 まぁ、彼は彼で心配してるだけなんだけども。

 

 ハリーの占いに現れたらしい死神犬――グリム。

 魔法生物という訳ではなくただの迷信の様なもの。

 存在さえ疑わしいそれは、生粋の魔法族からすれば死の前兆として本気で恐れられている。仕方ないと言えば仕方ない。

 

「何? この空気」

 

 教室へ歩いていくと、ハーマイオニーが別の授業から合流しつつ訝し気に訊ねてきた。

 何かがあったんだと一瞬で分かるくらいに異常な雰囲気なんだな。

 

「誰も彼も、僕が死ぬかどうかで大盛り上がりさ。占いがなんだって言うんだ」

 

 不機嫌を隠さずにハリーが答える。

 大盛り上がりって感じではないけど……当人からすればそれくらいに感じるという事だろう。

 

「なにそれ……どんな占いをしたのよ」

 

 死ぬかどうか、と聞いてハーマイオニーは険しい表情で覗き込んできた。

 まぁ、カップの底に残ったお茶の葉の形を見ただけだよ。

 それがどんな形に見えるのか、教科書に当て嵌めて未来を占うという……なんとも疑わしい物。

 

 そんな諸々の詳しい授業の話を私達は彼女へ伝えた。

 聞けば聞く程更に表情が険しくなっていく。

 

「なんだか嫌な感じの授業ね。当てずっぽうにも程があるじゃない。そんな曖昧な物、信じる必要は無いわ」

 

「君は占い学を止めて正解だったな。唯一の落第点を取るだろうよ」

 

「ふん……そもそも予言なんてある訳無いじゃない」

 

 そしてバッサリと言い切った。心底意味が分からない、と若干の嫌悪感さえ滲んでいる……気がする。

 そんな彼女を見てロンは馬鹿にした様に笑った。一際厳しい眼で睨まれてすぐに大人しくなったけど。

 

「予言はあるよ。運命っていう質の悪いものは確かにある」

 

「それってどういう……」

 

 適当な席に向かいながら、私はボソリと呟いた。

 いや、言うつもりは無かったのに自然と漏らしてしまった。

 それだけ私自身も予言について思う所があるんだろう。受け入れてるつもりなだけで……

 

 私が真面目な口調で意味深に言うもんだから、皆はポカンとして見てきた。

 しまったな……こんな所でまでミステリアスヒロインムーブはしなくていいのに。

 

「大丈夫、あんなのは予言じゃないからさ。ほら、もうお母――先生も居るんだしお喋りは終わり!」

 

「……何処に?」

 

 場を誤魔化す様に、他の生徒達にも聞こえる様に、私は声を張って席に着いた。

 こんなんで皆の意識が変わるとは思わないけど、少しでもマシになってくれたら良い。

 というか、きっとこの後にお母さんが説明してくれるだろう。不吉な予言はいつもの事なんだ、と。

 

 ちなみにお母さんは教壇にビシッと礼儀正しくお座りしている。猫の姿で。

 そんな微動だにしない猫はまず居ない……あ、溜息吐いた。

 

「ネタばらしが早いですよ、アリス」

 

 そのままお母さんは変身を解き、生徒達は揃ってギョッとした。

 初めて見ればそうもなるだろう。猫から人間にスルスルと変化していくんだから。

 

「それにしても、私の変身がクラスで拍手を浴びなかったのは初めてです。別に構いませんが」

 

 構わないと言いつつ、物凄く不満気だ。

 事前の説明も無しにいきなり変身すれば、驚くばかりなのも仕方ないかもしれない。人間から猫ならまだしも……

 ただでさえ今の生徒達は騒げる心境じゃないんだし。

 

「一体どうしたのですか……なんて聞くまでもありませんね。占い学で良くない事を言われたのでしょう? 今年はポッターが死ぬ事になったのですね」

 

「え、それってつまり……」

 

 私が予言だのなんだのと言っていたからか、その理由はお母さんも察していたようだ。

 今年は、と聞いてハーマイオニーはやっぱりそうだと言わんばかりに身を乗り出した。

 

「教えておきましょう。シビル・トレローニーは着任してから毎年生徒の死を予言してきましたが、未だに誰一人として死んでいませんよ。最初の授業で不吉な予言をするのはあの方のお気に入りの流儀です。私は同僚の悪口など決して言いませんが、それでなければ――」

 

 占いに興味を持ってもらう為なのか何なのかは知らないけど、迷惑な流儀だ事で。

 お母さんはそこまで言って口を噤んだ。この場の誰もが、言いたかった事を察しただろう。

 おかしかった空気が明らかに緩んでいった。

 

「ともかく、ポッター。私が見たところ貴方は健康そのものです。ですから今日の宿題を免除したりは致しませんのでそのつもりで。ただし、もし貴方が死んだら提出しなくて結構です」

 

 そして続いた冗談で皆は笑い、完全に空気は戻った。

 言われたハリーも苦笑し、若干気分も入れ替わったようだ。まだなんとなく気にしてるみたいだけど……そこは時間の問題かな。

 

「さぁさぁ、そんな話は置いて授業を始めますよ。今日は私が見せた『動物もどき』について――」

 

 という訳で授業が始まった。

 夏休みに散々苦労した動物もどきを授業で学ぶ事になるとは……あくまで知識だけとは言え、正直お腹いっぱいだ。

 お母さんには悪いけど、適当に聞き流す事にしよう。

 

 

 

 

 

 

 授業が終わった頃には、もう大半の生徒達はハリーの不吉な予言を忘れた様に普段通りに戻った。

 占い好きなラベンダーとパーバティとか、純粋に友人を心配するロンは別として、だ。

 

「ロン、先生が仰ったでしょ。不吉な予言なんて忘れなさいよ」

 

 昼食が進む中でもずっとハリーを気に掛けているロンを見かねて、ハーマイオニーが溜息を吐いた。

 予言を言われた当人よりも怖がってるくらいだ。

 

「だってグリムだぜ。ハリー、君どっかで大きな黒い犬を見たりしてないよね?」

 

「え、見たよ。家を飛び出したあの夜に」

 

「――」

 

 落ち着かない様子で訊ねたロンは、ハリーのあっけらかんとした答えを聞いて硬直した。

 持っていたフォークを落とし、声にならない悲鳴を上げる。

 勿論、見たのは変身したシリウスだ。

 

「野良犬よ」

 

 震えるロンに対しハーマイオニーはバッサリ、キッパリ。見向きもしない。

 

「何言ってるんだ。うちのビリウスおじさんはグリムを見て死んじゃったんだぞ」

 

「偶然よ」

 

 怒る様に言うロンのセリフにも全く気にした素振りを見せない。

 呑気に優雅に紅茶を飲んでいる。

 

「君には分からないだろうさ。グリムと聞けば、大概の魔法使いは震えあがってお先真っ暗なんだぜ」

 

 魔法族特有の恐怖、その価値観を全く理解してもらえない事にロンはどんどん腹を立てていく。

 正直私だって理解は出来ないけどね……その辺を飛んでる吸魂鬼の方がよっぽど怖い。

 

「じゃあグリムは死の前兆じゃなくて原因ね。そういう意識があるから怖くて死んじゃうのよ。知らなかったハリーは生きてるわ」

 

「君ってやつは本当に――」

 

 彼女も彼女で、全く納得のいかない事にイライラしてるんだろう。

 遂に顔を突き合わせて険悪な空気になり始めた。

 

 占い学を履修してなくても喧嘩になるのか……全く。お互いに理解してほしいってだけなんだろうけどね。

 とりあえず私の胃を守る為にもここで収めてやるか。

 

「その喧嘩、まだ続ける?」

 

 ロンの言葉を遮って、私は2人の顔の間に杖を突き出した。

 こういう時は多少強引にでも行った方が良い。続けるつもりならその口を閉じさせてあげよう。

 

「ごめんなさい……」

 

「ちぇっ……分かったよ」

 

 お陰でこの場はあっさり収まった。

 ハーマイオニーはバツの悪い表情でしょんぼり、ロンも不貞腐れつつも身を引いた。

 

「でも勝手に心配する事まで文句は言わないだろ」

 

「言う訳無いでしょ。ロンのそういう友達想いな所は好きだもの」

 

「そ、そうかい……」

 

 純粋にハリーを心配してるだけだっていうのは分かってる。そこに文句なんてある筈も無い。

 私がそう笑うとロンは顔を赤くしてそっぽを向いた。

 

「んじゃあ、まぁ、収まった所で授業に向かおうか。お楽しみの魔法生物飼育学だよ」

 

 とりあえず喧嘩を阻止出来たなら良し。

 時間も丁度良いからもう授業に向かうとしよう。きっと巨体のハグリッドが更に首を長くして待ってる。 

 

「楽しみなのは半分だけどね……スリザリンと合同だし……ハグリッドだし……」

 

 そう私が言って席を立つとハリーが続いた。

 自分が原因で喧嘩になってたのが収まって、彼も若干安心したようだ。

 

 ただし表情は不安そのもの。うん、皆不安だと思うよ。

 はぁ……新学期早々で困った1日だな……




【ヒッポグリフ】
頭と前脚と翼が鷲で、胴体と後脚と尾が馬。
グリフィンと似ているが、あっちは馬ではなくライオン。

飼い慣らすには非常に危険で難しい。そしてとにかく誇り高い。
特に人間が近づくには、まずこちらから頭を下げキチンと礼をしなければならない。
そこで礼を返してくれてようやく近づき触れる事が許される。無礼に近付けば即座に攻撃される可能性大。
半面、信頼を得た者に対しては強く忠誠を誓い守ってくれる。

個人の移動手段として使うのは違法となる。そもそも飼育するにも目くらまし術を掛けなければならないので、マグルに見られない様にという理由が大きいのだろう。
同じく翼を持つ馬のセストラルはどうなんだか分からないが、あっちは見るのに難しい条件があるので別なのかもしれない。
乗るのは地味に難しいらしく、翼の動きを邪魔しない様に且つ羽毛を引っ張らない様に掴まなければならない。

下半身が馬ではあるものの卵生。
卵は1つだけしか産まず、とても割れやすい。しかし24時間以内という驚異的な早さで孵化する。
そこから1週間程で飛べるようになるが、長旅が出来るのは数ヶ月先になる。

バックビークはシリウスの逃亡に使われて以降、彼と共に過ごした。
彼の死後はハリーが主として受け継いだが、ハグリッドと生きる方が良いだろうと考えたらしい。
それでも第二次魔法戦争でハリーの為に少なくとも2度戦ってくれているので、相当な忠誠心を獲得していたようだ。
処刑から助けてもらった事を理解していたのだろう。



【シビル・パトリシア・トレローニー】
占い学教授で一応ちゃんとした予言者。有名な予言者カサンドラ・トレローニーの玄孫。
カサンドラ以来、彼女が生まれるまで予知能力を持つ家族は居なかったらしい。実はバツイチ。

普段は詐欺師の様な言動ばかりで、ダンブルドアも最初は面接で落とした。
が、それを告げると途端に覚醒。催眠状態の様になり例の予言をした(本人はよく分かっていない)
そしてそれを盗み聞きしていたスネイプがヴォルデモートに伝えてしまった為、彼女を守る為にホグワーツで雇い保護する事になった。
3巻ではペティグリューの逃亡とヴォルデモートの復活を予言。
なんだかんだ物語の根本を担っていた超重要人物。


極めて風変わりな恰好で、芝居掛かった動きや話し方をする。
職員の中でも自分の地位が低い事を自覚していて、基本的にはずっと独りで過ごしている。
しかしホグワーツには強い愛着があり故郷とさえ思っている。なのでアンブリッジに追い詰められると酷く取り乱しストレスで酒に溺れた。
それだけに最終決戦はしっかり参戦し、水晶玉を武器として戦いフェンリール・グレイバックという大物を不意打ちとは言えノックアウトした。意外と強い。

そしていい加減な事や嘘ばかりを予言として言っている印象が強いが、実は大体当たっていたりする(明らかな虚言や誤魔化しは除く)
若干深読みをしなければならず、こじつけと言われると怪しい部分もあるが……

毎年生徒の死を予言するのは彼女なりのジョーク。なんなら彼女の趣味は破滅的な予言をする練習である。
ただしハリーにだけはかなりしつこく不吉な予言をする。これは大概外れるのだが、一部は彼の中に居るヴォルデモートに当て嵌まっていた。

ちなみに、終盤でハリーが授業に来なくなった事を寂しく思ったそうだ。
予言の事もあるし、やはり元々何か感じる物があったのかもしれない。

普段の言動からマクゴナガルは彼女を嫌っているが、アンブリッジが彼女を追い出そうとした時は真剣に庇っていた。
あくまで行き過ぎた言動を嫌っているだけなのだろう。

家系もあって占いそのものには真摯に向き合っている……様に見えなくもない。
少なくとも占いに興味を持ってもらえなかったり馬鹿にされたりするのは純粋に嫌っぽい。

占いや予言は大半の人が懐疑的で評価してくれない物。ふさわしい地位を与えられない物。
それを見て経験してきた事で何処か捻くれたのかもしれない。
悪い予言をするのも、その方が興味を引きやすいと考えたからだろうか。

ぶっちゃけ彼女が語った占い学の素質についてはまさしくその通りで、才能が無ければどれだけ学んでもどうしようもない。
最も曖昧な分野とされている通り、指導するにも限界がある授業だろう。

なんにせよ占いと同様に、彼女自身も胡散臭い様な曖昧な様な、そんな風に描かれている。
原作者もあえてそう意図しているらしい?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。