ハリー・ポッターと予言の少女   作:桜寝子

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第52話 真似妖怪

 翌日には私の怪我なんてすっかり治り、医務室から出る事が出来た。

 朝食の前にハグリッドに完治を伝えたから、これ以上引き摺る事は無い……と思いたい。

 なんなら既にハリー達が励ましてたらしいしね。

 

 マルフォイは怪我をしていないから何も起こらない、というか若干態度が軟化したかもしれない。

 私と会うと複雑そうな表情をするから、きっと色々考えてるんだろう。こっちもこっちで引き摺ってほしくは無いんだけど……

 まぁなんにせよ、事件の事で騒がないでいてくれるのはありがたい。

 

 

 シリウスについては、どうやらそう遠くない場所で目撃情報が出たらしい。逆に言えばまだ学校には来ていない。

 ルーピン先生には思わずあんな事を言ったけど、彼にはどう対応しようか。

 

 あぁ、そういえばクルックシャンクスとの密会も出来ていない。

 多少言い聞かせたお陰か、もしくはロンとハーマイオニーもまだ管理を徹底しようとしているお陰か、鼠を追いかけ回す事は今の所無い。

 だけどその内ちゃんと変身した上で意思疎通を図るべきだろう。

 

 私の変身を誰にも気づかれる事無く動くにはタイミングが限られる。

 そして私が動けそうな時にはもう姿が見えない。流石猫だ。

 無理矢理にでも抱いてベッドに潜って、深夜に一緒に抜け出すくらいしなきゃかな……なんか凄いセリフだ。

 

 ともかく。その辺りはどうにでもなる話だ。

 多少私の動きが遅れた所で大きな事件になる訳じゃない。考えつつ機を伺っていれば大丈夫だろう。

 

 

 そんな感じで数日が過ぎ、今日はこれから闇の魔術に対する防衛術の初授業。

 純粋に良い学びになるし個人的にも楽しみだ。

 

「やあ、皆。早速だけど教科書は鞄に戻して、実地練習にしよう。杖だけあればいい――私についておいで」

 

 教室で待つ私達の前に、ルーピン先生が少し遅れて現れた。

 サラッと説明しながら廊下への扉を開け、生徒達は怪訝な顔をしながらも言われた通りに動き出す。

 何も変わらないならボガートだろう。どうなるかな……

 

「実地練習ってなんだろう。初めてだよね」

 

「誰かさんがピクシーを解き放ったのを1回と数えないなら、そうだね」

 

「あれは授業じゃない」

 

 歩きながらハリーの呟きに答えると、ロンがバッサリ斬り捨てた。

 確かにあれは授業なんて言える物ではなかったけど、やってる事は同じだ。

 でもって今回こそはちゃんとした授業になるだろう。

 

「まぁでも面白そうだわ」

 

 なんとなくそんな予感がしているのか、ハーマイオニーに限らず期待している生徒は多い様に見える。

 面白そう楽しそう、と誰もがザワザワと話しながら廊下を進んでいく。

 

 

 少し歩くと、逆さまになったピーブズが物置の鍵穴にガムを詰め込んでいる所に遭遇した。

 相変わらず何がしたいんだかさっぱり分からないポルターガイストだ。

 そして面倒な事に、私達に気付いて騒ぎ出した。

 

「ピーブズ、フィルチさんが箒を出せなくなるじゃないか」

 

 この手に負えない厄介者をどう対処するんだろう、と皆が先生を見た。

 そんな先生は普段通りに微笑んでいる。どうにでも出来るという余裕を感じるくらいだ。

 片やピーブズは舌を突き出し馬鹿にしている。

 

「はぁ……これも授業かな。この呪文は簡単だけど役に立つよ――ワディワジ」

 

 言う事を聞く筈も無いと諦めたのか、先生は溜息を吐いて杖を抜いた。

 そして奴へ向けて呪文を唱えると、詰まっていたガムが弾丸の様に飛び出して鼻の穴へ命中。

 ピーブズはもんどり打って悪態をつきながら何処かへ消えていった。

 

 たまたま出会った奴さえ授業として活用する。しかもあの厄介なピーブズに対して鮮やかに対処した。

 そんな面を見て、皆は若干の尊敬の眼差しに変わった。

 

 

 職員室に着き、中へ入るとスネイプが居た。

 ガランとした広い部屋の中で、低い肘掛け椅子に座っている。今は授業が無いんだろう。

 かと言って特に何か作業をしていた訳でもなさそうだけど……なんで居るんだろうか。暇か。

 

「ルーピン、開けておいてくれ。見たい物ではないのでね」

 

 私達が入り最後に先生が扉を閉めようとした所でスネイプが立ち上がった。

 なるほど、ボガートなんてわざわざ見たくはないよね。

 というかもしかしてそれの監視として残ってたんじゃ……せっかくの実地練習だっていうのに逃げられたら困るもんね。

 

「さて、それじゃ皆。こっちだ」

 

 大股で歩き去るスネイプを見送って、先生は部屋の奥へ進んだ。

 そこにあるのは古い洋箪笥。それもガタガタと不穏に揺れている。

 

「心配しなくていい。中には真似妖怪のボガートが入ってるんだ。昨日の午後に入り込んだんだけど、実習に使いたいからそのままにしていたんだ」

 

 驚き警戒する皆を見て先生はまた微笑んだ。

 心配するべき事ではあるだろう、と揃って不安そうにしている皆を置いていよいよ授業が始まる。

 

「コイツは暗くて狭い所を好む……さて、それでは最初の問題。ボガートとはなんだろう?」

 

「形態模写妖怪です。相手が一番怖いと思う物に姿を変える事が出来ます」

 

 質問に一瞬で答えたのはやはりハーマイオニー。

 答えるの早過ぎない? 質問読んでた? 早押しクイズじゃないよ?

 

「良い説明だ。だから暗がりに潜んでいるボガートがどんな姿をしているのかは誰も知らない。目にすればたちまち、一番怖いと思う姿になるからね」

 

 満足そうに頷いた先生は説明を続けた。

 

「今は私達の方が有利な立場にある。ハリー、何故だか分かるかな?」

 

「えーと……僕達は人数が多いから、どんな姿に変われば良いか分からない……?」

 

 そのまま今度は指名しての質問に変わった。

 ハーマイオニー、指名はハリーなんだから挙手しなくていいんだよ。

 ハリーは隣でぴょこぴょこ跳ねてアピールする彼女を見て気後れしつつ、悩みながらもしっかり答えた。

 

「その通り。ボガート退治をする時は誰かと一緒に居るのが一番良い。そうすると奴は混乱してしまうんだ」

 

 ハーマイオニーがちょっぴりがっかりした様に手を下した。

 

「同時に2人を脅そうとして半身ナメクジ人間に変身したのを見た事がある……どう見ても恐ろしいとは言えなかった」

 

「充分恐ろしいよ……」

 

 先生はちょっとした笑い話として出したんだろうけども、それは私にとっては普通に怖いもの……凄く嫌なものだ。ナメクジはもう御免だよ。

 私が思わずこぼした感想に皆がクスクスと笑った。笑うな。いや、奴の対処としては笑うべきなんだけどさ。

 

「こいつをやっつけるのはその『笑い』だ。恐ろしくなんかない、滑稽だと笑い飛ばす……その為に姿を変えさせるんだ。その呪文は、リディクラス」

 

 皆が笑う理由が分からない先生はそのまま説明を続ける。

 私も使った事は無いけど、あれは変身術の分類にはならないのだろうか……不思議な呪文だ。

 

「しかし呪文だけじゃ駄目だ。イメージと精神力が必要になる――ネビル、前へ」

 

 そこまで言って、先生は近くに居たネビルを1歩進ませた。

 おずおずと出た彼は何をやらされるのかと緊張している。

 

「よーし、君が世界一怖い物はなんだい?」

 

「…………スネイプ先生」

 

 ネビルは先生の質問に若干悩んで答えた。

 そこは変わらずか……まぁそりゃそうか。授業の度に苛め紛いの厳しい言葉を吐かれてるからね……

 私やハーマイオニーがこっそり補助しているお陰で原作程ではないけれど、嫌なもんは嫌だろう。

 

「ふむ……君はお婆さんと暮らしているね? ボガートが出てきたらスネイプ先生の姿になる。そうしたら、お婆さんがいつもどんな服を着ているかハッキリと思い浮かべて呪文を唱える。上手くいけば、ボガート・スネイプ先生はお婆さんの恰好になるだろう」

 

「んふ……ふふっ……」

 

 分かりやすくゆっくりと語ってくれるからネビルもしっかり理解しただろう。

 ただしその分、聞いている私達もなんとなくのイメージが出来てしまう。何人かは既に笑いを堪えられていない。私も思わず笑ってしまった。

 

「ネビルが首尾良くやっつけたら、その後は次々に君達へ向かってくるだろう。皆も考えておいて。何が一番怖いのか、それをどうしたらおかしな姿に変えられるか」

 

 おっと笑ってる場合じゃない。ちゃんと考えておこう。

 私が一番怖いのはなんだろう……蜘蛛かナメクジか……はたまた怒るお母さんか……

 中々難しい話だ。言われてすぐにイメージ出来る人の方が少ないのでは?

 

「皆、いいかい?」

 

 少し待ち、大半の生徒がイメージを終えたと判断したのか先生が口を開いた。

 え、全然良くない。全然分かんない。

 私以外にもハリーやハーマイオニー他、何人かは微妙な反応をしている。

 

 それでも先生としては授業を進めて大丈夫と考えたんだろう。よし、と呟いて動き出した。

 まぁ全員がやる訳じゃないならそれでいいんだろうけども。

 

「次の生徒は私が声を掛けるからね。まずは後ろへ下がって……ネビル、3つ数えてからだ」

 

 指示の下動き、自然とイメージ出来た組と出来ていない組で分かれていった。

 ああ、これなら先生も指名しやすいか。とりあえず今回は眺めさせてもらおうかな。

 

 一番手のネビルが洋箪笥の前まで行き、深呼吸を始める。

 さぁいよいよだ。どうなるか……と皆が期待と不安で逸るのが伝わってくる。

 

「1……2……3!」

 

 そして遂に箪笥が開け放たれた。

 

 ヌッと中からスネイプが現れ、ネビルは息を呑んだ。

 私はまた笑った。箪笥から出てくる時点で面白いのがズルい。

 

「リ、リ、リディクラス!」

 

 さっきまで居た本人が戻ってきやしないか、とネビルは周りを見渡してから恐る恐る呪文を唱えた。

 バチンと鞭の様な音がして、途端にボガート・スネイプの恰好が変わる。

 

 レースで縁取りされた長い緑色のドレス。てっぺんにハゲタカの剥製がついた背の高い帽子。

 そして狐の毛皮の襟巻を付け、大きな赤いハンドバッグを下げている。

 

「ぶふっ、あヤベ鼻水……」

 

 一瞬でどっと笑い声が響き、私も堪らず吹き出した。これはあんまりにもあんまりだ。

 なんという恰好。言っちゃ悪いがネビルのお婆さんは凄いセンスだな……

 

 笑い声に晒されてボガートは途方に暮れている。

 そんな恰好でオロオロするなっ……余計に笑っちゃうだろ。

 

「さぁ次だ! どんどん行こう!」

 

 それから先生の指名が始まった。

 

 まずはパーバティ。血の滲む包帯を巻いたミイラに変わった。

 呪文を唱えると包帯が解けて脚に絡まって転ぶ。

 

 次はシェーマス。バンシー――床まで届く長い黒髪、骸骨みたいな緑がかった顔の女。

 この世の物とは思えない声が部屋に響き、呪文を唱えると喉が潰れたのか声が消えた。

 

 ディーンは手首……手首? 蟹みたいに床を這い、鼠捕りに挟まれた。

 

 ロンは2メートルくらいある大蜘蛛。うげっ……

 多分去年のアクロマンチュラだろう。少なくない悲鳴が上がった。

 

 ロンが大声で呪文を叫ぶと、脚が消えて胴体だけになった。君はこれが面白いのか……?

 そして最悪な事に、胴体だけになった蜘蛛が転がった。私達の方に。

 

「ぎゃーっ!? て、次私!?」

 

 揃って悲鳴を上げて逃げたけれど、お陰で待機中の生徒の列が乱れた。

 おまけに一番近いのは私。マジか。

 

「……ん?」

 

 一体どんな姿になるやら、と戦々恐々としたものの……現れたのはなんと私。

 

「えーっと? 蜘蛛でもナメクジでもないのは良かったけど……」

 

 脱力して床にペタンと座り込み、深く俯いている。

 顔は見えないけれど間違いなく私そのものだろう。

 どういうこった。別にこんなん怖くもなんともないけど?

 

「早くしなさいよ」

 

「え、だって私じゃんアレ。自分で自分をおかしな姿にするってどんな罰?」

 

 困惑する私の隣でハーマイオニーが急かした。

 いやいや、これある意味凄く難しいよ!?

 

「知らないわよ。スカートでもめくってやれば?」

 

「罰どころじゃない……はっ!? 皆の前で辱められるのが一番怖いという高度な変身!?」

 

 ハーマイオニーが冷たい。こんな公衆の面前でそんなん出来るか。ていうかそれが面白いとでも?

 むしろこれは呪文で対処される前提の姿なのでは、と深読みしてしまう。

 面白い姿にさせられる事が怖いとは……なんて天才的なボガートなんだ。

 

「「絶対違うと思う」」

 

 違うらしい。皆から一斉にツッコミを頂いた。

 

「とりあえず……これがなんなのかくらいは知っておきたいなぁ」

 

「あ、コラ……全く、どうなるか分からないと言うのに」

 

 こんなんで時間を取るのも悪いし、真面目にやるべきだろう。

 とは言え私が何を恐れてこんな姿になったのかは気になる。

 なのであえて呪文は唱えずに近づく事にした。先生も最大限警戒して杖を構えてくれているしね。

 

 目の前まで行き、座り込むボガート・アリスを無理矢理に立たせる。

 そうして顔が見えた瞬間、私は手を離した。

 

 支えを失って人形の様に倒れ込むボガリスは痛そうな音を立てて床に転がる。

 

「ちょっ……え、大丈夫? 頭打ったけど――あ、しまった」

 

 思わずなのか、1歩踏み出したハリーと対面した事で改めて変身を始めたらしい。

 

「こっちだ!」

 

 その僅かな時間で何故かルーピン先生が割り込んだ。

 

 結果的に変身したのは、銀白色の丸い何か。

 先生はそれを見て溜息を吐き、呪文を唱えた。

 

 丸い何か――小さくて分かりづらいけど満月だ。それは風船に変わり、情けない音を立てて空気を吐き出しながら飛び回る。

 そのまま先生は杖を振るい、風船を箪笥へ戻して鍵を掛けた。

 

「よーし、皆よくやった!」

 

 そして終了を宣言。まるで面倒臭くなって切り上げた様にも見えるけど……違うよね、先生?

 私がグダグダにしたからじゃないよね?

 

「これ以上やるとボガートが一旦消えてしまうだろうから、ここまでにしよう。どうせなら他のクラスでもやりたいからね」

 

 違った。良かった。

 そうか、本来なら呪文で撃退する所を無理矢理に違う変身をさせて残してるのか。

 ボガートからすれば地獄みたいな状況だったのかもしれない。

 

「対決した生徒1人に5点あげよう……質問に答えてくれたハーマイオニーとハリーにもね。さぁ、じゃあ教室に戻ろう。教科書でボガートに関する章を読もうか」

 

 そうして先生は改めて私達を引き連れて廊下へ出た。

 なんだかハリーは釈然としていないけど……どうしたんだか。

 何に変身するのか見たかったのかな? 

 

「闇の魔術に対する防衛術じゃあ、今までで一番良い授業だったよな」

 

 歩きながらロンが呟いた。というか他の皆も揃って満足そうだ。

 誰が見ても心底恐ろしい物だとか、変に気を遣う様な物が出て来なかったお陰でもある。

 

 あぁ、先生がハリーに割って入ったのはそれかもしれないな。

 ヴォルデモートとかが出てきたら最悪だものね。実際は吸魂鬼が出てくる訳だけど……それはそれで厄介だ。

 そうなったら生徒達はこんなに楽し気ではいられなかっただろう。

 

 ちなみに最後に現れた先生の恐怖の対象は水晶玉という結論になっているみたいだ。

 確かに言われるとそう見える。

 

「本当に良い先生だわ……でも私もやりたかったかも。何が出てきたのかしら」

 

「君の場合はそうだな……10点満点で9点の宿題とかだ」

 

 ハーマイオニーとロンのやり取りを眺める、何故か不機嫌なハリー……の後ろに私はポツンと1人で歩いて行く。

 ボガート・アリスの表情を誰も見ていなかったのは幸いだ。

 

 あれは見せられるものじゃなかった。

 虚ろで、生気の無い、涙の枯れ果てた死んだ目。

 人形の様に転がったのも、最早動く気力さえ無いという事だろう。

 きっとあれは……大切な物を失った私だ。

 

 自分自身だからこそなんとなく分かる。

 いくつもの大切な物を守れなかった、あり得るかもしれない未来の私。

 多分、独りになりたくないという意識か。

 

 だけど大切な人達の死体とかじゃないとはね。 

 失う事そのものよりも、失った後の残された自分が怖い。そういう事だ。

 自分本位と言っていいのか……なんだかなぁ。上手く言葉に出来なくてモヤモヤする。

 

 どちらにせよ、なんにせよ、あんな姿にはなって堪るか。





【ワディワジ「Waddiwasi」】
日本語訳には逆詰めと書かれているが、単純に何かしらを高速で発射する呪文らしい。発射したい方向へ杖を突き出す。
鍵穴に詰まったガムが詰めた本人の鼻の穴に突き刺さった事から逆詰めと訳したのかもしれない。

何でも発射出来るというよりは、何かに詰まった物を発射すると見て良い……かも?
多分オパグノでも同じ事が出来る筈。簡単と言っているので難易度としてはそれより下なのだろう。



【ボガート】
対面した者にとって最も恐ろしい姿に変わる。
複数人と対面すると、どんな姿になれば良いか混乱して滅茶苦茶になる。一応はマグルにも見る事が出来るらしい。
ポルターガイストの様なものでそもそも生物でさえない。
呪文で倒すと煙の様に消えるが、あくまで追い払っただけで何処かでまた発生するそうだ。

追い払えなかった時、放置した時に具体的にどんな害があるのかは不明。
変身対象によっては襲ってくるのだろう。

変身はかなり素早いものの、そっくりそのまま再現は出来ない。
例えばその場に収まらない様な物は小さくなるし、魔法生物等の姿も能力は本物より劣る。
魔法使いに変身したなら呪文を唱える事も出来るそうだが、具体的な所は不明。

最も恐ろしいと感じる物事が複数同列にある場合は、それらをランダムに変えていく。
モリーはそうして家族の死体を1つずつ見せられ、動揺して追い払う事が出来なかった。

恐怖の象徴があまり効果を見せない場合もある。
例えばルーピンは満月そのものではなく満月を見た影響を恐れている為、偽の月を見た所でなんともない。
ニュートはデスクワークが嫌いという事で書類の積まれた机が現れたが、これも何の害も無い。

視覚によらない、形の無い恐怖の場合どうなるのかも不明なので、それを連想させる様な物になるのだろう。

ちなみにハーマイオニーは試験の際、悪い成績を告げるマクゴナガル先生が現れた。



【リディクラス「Riddikulus」】
対ボガート用の呪文。唯一の対処法が笑い飛ばす事なので、滑稽な姿に変えようというもの。
ルーピンの説明通り、難易度はともかく実際に行使するには精神力が必要。
その人にとっての恐怖が目の前にあれば当然だろう。
なんならモリーの様に、恐怖で精神が乱されて失敗する人は多いとか。

教師の下で且つ複数人で行う授業だったからこそ、生徒達は成功続きだっただけだろう。
それに言っちゃ悪いが大した恐怖の対象も出てきていないし。

しかしそもそもルーピンが試験に採用する程度には、なんなら三大魔法学校対抗試合で障害物として採用される程度には難しい筈である。
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