【緋色】七夕珍道中   作:椋風花

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【最終話】願いはどこへ

___________

 

 

 

 

 

 

 遠くから聞こえてきたトラックの音で一同は外に出た。神社近くの凸凹道をわざわざ通る車は少なく、笹を積んだトラックは予想通り神社の前で停止した。顔見知りだったのか、卓は運転性に座る男に親しげに声をかけている。

 

 代金は相談した結果、半分は宇賀谷家、残りの半分は守護者たちで六等分して負担することになった。みんなは七等分でいいと言ってくれたけれど、笹は宇賀谷家に飾ることになるのだからこうした方が公平だ。

 

「支払いはこちらで済ませますので、みなさんは笹を庭まで運んでください」

 

 卓の指示で男たちは頷いた。業者とのやり取りは美鶴と卓、そして企画者の珠紀で行うとして、笹は自分たちで運ばなければならない。

 身軽な真弘と慎司が荷台に飛び乗り、笹の付け根から下に降ろす。しかし拓磨たちが根元を持ったところで、慎司が問題点に気がついた。

 

「横にして運ぶと、葉が地面でこすれてしまいますね。どうやって運びましょうか」

「立てて運べばいいんじゃねえか? そうすりゃ変なとこでつっかえたりもしねえし」

「でもそれだと持つのが大変っすよ」

 

 荷台の上で相談していると拓磨が苦言を呈した。笹は竹と違って幹が細い。五人で協力するのは難しいだろう。

 

「いっそ二人で持つか? 俺と真弘先輩ならちょうどいい感じに上と下で――」

「ああ!?」

 

 悪意のない暴言に、真弘が荷台の上から拓磨を睨む。見下ろしてくる剣呑な眼差しに、拓磨はあわてて口を抑えた。

 

「そうだな、身長差があるからちょうどいいんじゃねえか?」

「この狗谷! 俺様の跳び蹴りを食らいたいのか!?」

「ちょっと!」

 

 業者とのやり取りに集中していたはずの珠紀だが、二人のいざこざにいち早く目を光らせた。

 

「早く庭まで持ってってよ、そんなところで喧嘩しないで」

「だってよ、こいつらが――」

「真弘やめとけ」

「怒られちゃいますよ、早く持っていきましょう」

 

 言い募ろうとする真弘を制し、珠紀に怒られないよう、慎司が慌てて笹を荷台から降ろす。笹の葉が地面につきそうになったのを間一髪で祐一が押さえ、残りの全員で笹を斜めに傾けることで、それ以上葉が落ちるのを防いだ。

 

「これだと前が見えにくいな」

 

 ぼそりと祐一が呟く。笹から目を離すと傾きが変わって落としてしまうし、かといって前を見るのをおろそかにしていると、ぶつかった拍子に笹を傷めてしまうかもしれない。どうしたものかと逡巡し、祐一は笹の枝をわずかに握るおーちゃんに視線を落とした。

 

「お前に頼みがある」

『ニ?』

 

 きょとん顔でおーちゃんが見上げた。

 

「俺たちを先導してほしい」

『せんど?』

「笹を運んでいると足元が見えなくなる。だから、俺たちの前に立って、邪魔なものがないか確認しながら庭まで歩いてほしい。頼めるか?」

 

 祐一が丁寧に頼むと、意味を理解してからおーちゃんは頷いた。

 

『うん、わかったよー』

「頼んだ」

 

 笹から手を離すと、おーちゃんは祐一の言ったとおりにみんなの前に立った。足元になにもないことを確かめてから、おいでおいでで誘導を始める。

 

『みんなー! 大丈夫だよー!』

「おーう。じゃあお前ら、出発しんこーう!」

「ういーす」

 

「――はい、そのように。あ、あちらは気にしないでください、運べますので」

 

 霊力のない人間にはオサキ狐の姿は見えない。真弘たちの言動に怪訝そうな顔を向ける業者の注意をうまく引き戻しつつ、卓は影でこっそりと苦笑した。

 

 

『とーちゃーく! もう平気ー?』

「ああ」

「よくやったクリスタルガイ!」

「さすが尾崎だな」

 

 おーちゃんの先導もあって、笹は問題なく庭まで運び込まれた。しかし、この家の住人二人が卓と一緒に業者と話をしているので、一同は笹を抱えたまま、庭の中央で立ち止まった。

 

「もうちょっと家に近づけようぜ。のーきーばーにゆれるーっていうしな」

 

 真弘の提案で縁側の近く、軒端の傍に移動する。

 

「意外と博識っすよね先輩は」

「意外とは余計だ」

「とりあえず一回立たせてみましょうか、先輩たちが戻ってくる前に」

「そうだな。まず真弘先輩が手を離して、それから少しずつ立たせていく感じでいきましょう」

「おーう、任しとけ。あっ、こら、祐一! 先に手を離すんじゃねえよ!」

 

 拓磨の指示を無視して、祐一が勝手に手を離してしまった。バランスは崩れないものの、それぞれの重みが増す。

 

「遠目に見ている役も必要だからな。あとは四人でもできるだろう」

 

 飄々と言ってのける祐一に、遼が呆れた眼差しを向けた。

 

「お前、文化祭とかの準備もそうやって全部サボるタイプだろ」

「まあ、祐一先輩に関しては今更なところがあるけどな」

「ですよね」

「……クー」

「寝るなあ!」

 

 納得いかないながらも四人は徐々に笹を立たせ、ようやく笹の全長がはっきりとわかった。

 

『笹の葉ー!』

 

 嬉しそうにおーちゃんが手を伸ばす。青々とした笹は、この場にいる誰よりも背が高い。細い葉は周囲の木々と同調するようにさらさらと風に揺れた。

 

「ところでよ、これはどうやって立たせとくんだ?」

 

 地面に横たわらせるわけにもいかず、根元を抑えたままの真弘が尋ねる。笹は細身なので、簡単な支えを用意しても、風が吹けばすぐに倒れてしまうだろう。

 

「そこまで考えてませんでしたね。庭に穴開けちまうわけにもいかねえし」

「お前がずっとそうやって持ってればいいんじゃねえか? 怪力だけが取り柄なんだ、たまには役に立ててもらわねえとな。」

「なに言ってんだよ、そんなことしたら明日腕が動かなくなっちまうじゃねえか」

「えっと、先輩。指摘するのはそこなんですか?」

 

 そんなことを言っている間に三人が戻ってきた。

 

「そんなことをしなくてもちゃんと桶がありますよ」

「おまたせ」

 

 話し声はある程度聞かれていたらしい。業者から買った桶を持ち上げて見せる卓に、慎司たちは胸を撫で下ろした。

 笹を入れる前に桶に石を入れることで重みをつけ、笹を桶に入れた後に砂を流し込む。砂で隙間を埋めることで、笹がぐらぐら揺れることが防げるようになった。

 

「よっし、これで完成だな! 名づけて真弘ゴールデングングニル!」

 

 手についた砂を払って真弘が笹を見上げる。相変わらずネーミングセンスは小学生並みだ。

 

「グングニルは槍だか?」

 

 満足そうな真弘に祐一が横槍を入れた。

 

「細かいことはいいんだよ。真弘ゴールデン笹じゃ締まんねえだろ?」

「笹も英語にすればいいじゃないですか。あれ? もしかして先輩、英語でなんていうかわからないんじゃ……!」

 

 口を挟んできた珠紀の図星に真弘はピシッと固まった。

 

「ちげえよ、わかるに決まってんだろ! ……っ、おい珠紀! その憐みの顔やめろ」

「そうだぞ珠紀。先輩だって傷つくときは傷つくんだから」

「そういうことじゃねえよ!」

「そうですよねえ、受験生ですもんねえ。……二回目の」

「ぐあ!?」

「大蛇さん、ぼそっと傷を抉るのはやめてあげた方が……!」

 

 笹を囲んでガヤガヤやっていると、両手に短冊と七夕飾りを抱えたおーちゃんが駆け寄ってきた。

 

『珠紀、早く書こう!』

「おーちゃん。ああほら、そんなに抱えたら落っこちちゃうよ」

 

 珠紀の懸念通り、立ち止った拍子に短冊が数枚地面に落ちて、を真弘が拾う。

 

「おいおい、下にパラッパラ落ちてんぞクリスタルガイ」

『ニ?』

 

 クリスタルガイこと、おーちゃんが首をかしげる。

 

「ちょっと先輩、おーちゃんですってば!」

「別にどう呼んだっていいだろ」

「駄目です! おーちゃんです! おーちゃんが覚えちゃったらどうするんですか!」

『ニニ?』

 

 首を捻るおーちゃんことオサキ狐は、耳をぴくぴくと動かして理解不能を伝えた。なんにしても笹が到着したので、これでようやく短冊を書くことが出来る。縁側から部屋に戻り、短冊を書く準備を始めた。

 

「一人ひとりに墨を磨ってもらったほうが、趣があるのですが。この人数分の硯を持っては来られませんでしたので、これで代用してしまいましょう。」

 

 そう言って卓は小さな受け皿に墨汁を注いでいく。受け皿はテーブルを囲むそれぞれの手元に右回りに置かれ、筆先に墨をつけた拓磨がピタッと腕を止めた。

 

「で、一人何枚書くんだ?」

「なに言ってんだ拓磨。こういうのは一枚だけ書くから御利益があんだよ」

 

 素朴な疑問に答えながら、真弘も筆に墨をつけて書き始める。隣に背の高い人が座ると身長差が際立つからか、真弘はおーちゃんと慎司の間に挟まっていた。

 

「で、お前はなにを書いてんだ?」

「てめ、狗谷! 覗いてんじゃねえよ!」

 

 横から覗き込まれ、真弘は覗き込まれるのを阻止するために、短冊を体で覆い隠した。

 

「別に後からどうせバレるんだからいいだろうが。ほら、見せてみろ」

「まだ書いてねえって! やめろ、盗み見すんな!」

 

 よっぽど見られたくないのか、縁側まで逃げた真弘は、そのまま縁側で続きを書く。

 

「先輩、なに書いてんだろうな」

 

 と拓磨。

 

「想像はつくな」

 と祐一。

 

「あれしかないよね」

 と珠紀。

 

「ですよね」

 と慎司と美鶴。

 

(背が伸びますように……だろうな)

 

「……くだらん」

「まあ、ほほえましいじゃないですか」

 

 と遼と卓。

 

 その年になってまで切実に星に願うところを想像すると、なんだか気の毒にも健気にも思えてくる。

 珠紀もさてと筆を構えるが、なかなか筆が定まらない。

 

『ねえねえ、遼は願い事書かないのー?』

 

 墨も短冊もあるのに一向に筆を持たない遼に、おーちゃんが問いかけた。文字の練習もしていたから、おーちゃんの短冊にはちゃんとひらがなで願い事が書かれている。

 

「俺はいい。そんなもんねえしな」

『いっぱいあるから平気だよ?』

 

 願い事がないという意味の発言を、短冊がないからという意味にとったらしい。おーちゃんはわざわざもう一枚短冊を手に持って、遼の隣に座り込んだ。

 

『あのね、お願いを書くとお星さまが叶えてくれるんだよ。珠紀が言ってた!』

「……いや、だから俺は」

「書きなよ、遼も。せっかくたくさんあるんだし」

 

 二人の様子を見て、珠紀も口を出した。せっかくここまで来て、なんだかんだ言いながらも最後まで手伝ってきたんだから、最後まで参加していくべきだ。

 遼は仕方なさそうにしながらも短冊を受け取った。

 

 

 

――

 

 

 

 

 

 短冊を書き終え、順番に笹に飾っていく。朝から作り続けた笹飾りは、美鶴が脚立を使ってきれいに飾り付けてくれたので、七夕らしさがぐんと上がった。

 

(どこに吊るそうかなー……上の方だったらすぐに叶うかなー)

 

 短冊を胸に抱え、飾る場所を思案しながら珠紀は列に並ぶ。書いた短冊をそのまま飾ると、だれがなんて書いたのかがすぐにわかってしまうので、書き終わった短冊にもう一枚短冊を貼り付けて、目隠しをしている。そのままだとつまらないから、夜になったら全部外してしまうけれど。

 こうしていると秘密を抱えているようで胸がくすぐったい。

 

『僕ね、珠紀の隣がいい!ねえ、一番上に飾ろう』

「うん。じゃあ脚立使わないとね」

「それなら僕が吊るします。貸してください」

「ありがとう慎司君」

 

 慎司に頼んで、一番高い枝に願い事を括り付けてもらう。二つ短冊が並んでいるので、上の紙を剥がしたらすぐに二人が書いたものだとわかるだろう。

 

「皆さま、お昼はどうなさいますか?」

 

 最後の短冊を結び終えた美鶴が尋ね、一同は顔を見合わせた。

 

「んー、まだそんなに減ってねえな。煎餅一杯食っちまったし」

「右に同じ」

「軽い物なら……」

 

 みんなそこまでお腹は空いていないようだ。業者を待っている間に、お茶請けをたくさん食べてしまったせいに違いない。そこで珠紀は唐突に名案を思いついた。

 

「あっ、ねえ! あれがいいんじゃない?」

 

 注目を集めながら、珠紀は庭の隅に追いやられた竹を指差した。訳が分からなさそうな目をした拓磨も、すぐに珠紀の意図を察して歓声を上げる。

 

「おお、あれか! そりゃあお誂え向きだな」

「でしょ? せっかく慎司君が持ってきてくれたんだし」

 

 夏にぴったりの、ついでに七夕にも合いそうなあの料理。そして調理法。

 

「なんだ、あれ食えんのか?」

「流しそうめんに決まってるだろうが」

 

 真弘のボケを遼がバッサリと切り捨てる。

 そう、夏の風物詩、流しそうめんだ。これなら竹も有効活用できるし、なにより多人数で食べたら、盛り上がること間違いない。

 

「……って言ってもやったことはないんだけど……美鶴ちゃん、準備出来る?」

 

 珠紀の問いかけに美鶴は逡巡する。

 

「流しそうめん――形にこだわらなくていいのでしたら、組み立てること自体は難しくありませんが、問題はそうめんですね。この人数で食べるとなると、なかなかの量が必要になるかと。」

「そっか……。あ、でもこれから買出しに行けばいいんだよね! 竹を組み立ててる間に!」

「その必要はありません」

 

 卓がさっと手を上げた。

 

「そうめんでしたら、私の家にたくさんありますよ。お中元でたくさん届きましたから」

「本当ですか!?」

「ええ。ついでにのこぎりなんかもありますから、加工するのもそんなに時間はかからないでしょう。竹を割った性格という言葉があるくらい、竹はきれいに割りやすいですからね。」

「ようし、じゃあみんなで大蛇さんちに行くか! 竹担いでいくのは後輩たちでよろしくなー。」

「えええ!?」

 

 さらっと肩を叩かれて慎司は大げさに驚いた。しかし即座に後輩二人がブーイングを入れる。

 

「なに言ってんすか、真弘先輩もちゃんと協力してくださいよ」

「そうですよ、後輩いびりは禁止です!」

「はいはい、冗談だっての。あと、美鶴と卓さんは着物だし免除しといてやるぜ」

「……真弘」

 

 祐一の声に、真弘がわざとらしくため息をついた。

 

「なんだよ?どうせ本より重い物はーとかなんとか――」

「お前が担ぐなら、拓磨と遼は一緒に担げないと思うのだが」

「は?」

「身長。足りないだろ」

 

 あまりにもあっけらかんと、清々しいくらいの直球でコンプレックスを指摘され、真弘はロボットのように体を停止させた。そして次の瞬間、勢いよく祐一に飛び掛かろうとする真弘を、動きを察知してた慎司と拓磨が二人がかりで押さえ込んだ。伸ばした指先が祐一の首をかすめる。

 

「てめえーー! お前今なんつった!? お前今なんつった!!」

「ストップ! 落ち着きましょう真弘先輩!」

「わざとじゃないんですって! 一応、先輩のこと考えてくれてるんすよ。ね、そうでしょ、祐一先輩!?」

 

 拓磨に羽交い絞めされているにもかかわらず、真弘の体はぐいぐいと前に進んでいる。その小さな体の一体どこにそんな力があったのかと珠紀は感心してしまうが、笑いごとではない。

 

「落ち着いてください先輩! 祐一先輩も悪気があって言ったわけじゃ……!」

「うっせえお前ら黙ってろ! 今俺はめちゃくちゃ傷ついてんだ!」

「祐一先輩、早く離れてください! 真弘先輩止まりません!」

「そうか。なら先に行くぞ」

 

 祐一は何事もなかったように歩き出す。

 

「おいこらちょっと待てー! ここで俺に背を向けるってことは、なにされてもいいってことだよな!? お前ら離せええ!」

「もういいじゃないですかっ、僕も手伝いますから!」

「わ、私も頑張っちゃおっかなー? なんて!」

『僕も僕もー!』

 

 珠紀がひょっこりと手を上げると、つられておーちゃんもちっちゃな手を上げて無邪気に笑った。

 

「それなら私も、微力ながらお手伝いさせていただきます」

「言蔵さんに先を越されてしまいましたが、私もお手伝いしますよ」

 

 免除されたはずの二人まで名乗りを上げて、事態の収束にかかった。普段仲裁には入らない二人まで止めに入ったことで、真弘は肩をいからせながらも、徐々に抵抗を弱めていった。しかし、両手両足を自由にさせると何をするかわからないので、拓磨が腕を解放すると同時に、卓が竹を持たせる。

 

 祐一の懸念はとにかく、全員で竹を抱えてみると、思いのほかうまく持つことが出来た。

 前後を抱える守護者たちが力を入れているのか、珠紀たちの負担は少ない。

 

「この調子だと、夜は星が見えそうだね」

 

 空を見上げていると、美鶴も空を仰ぐ。わずかに雲はあるけれど、どれも太陽を隠すほどの大きさはなく、空をゆるりと流れていく。

 

「そうですね。時間帯によれば、縁側からも天の川を眺めることも出来ますよ」

「そうなの!? わあ、楽しみだな」

「ふふ、そうですね」

 

 他愛ないことを話しながらも、一行は緩やかに歩を進める。先に行ったはずの祐一も玄関先で待っていて、何事もなかったような顔で一行に加わった。

 

 ――庭に残されるのは、主役であるはずの笹だけだ。

 だれもいなくなった庭はしんと静まり返ってしまったが、強い風が笹を揺らし、さらさらと歌のように軒端に揺れた。

 

 さらさら さらさら

 

 願い事を隠していた紙が風に巻き上げられ、下に隠れていたみんなの願い事があらわになる。

 短冊に書かれている文字はどれも違う形で、すべて異なった願いが書かれている。短い願いに長い願い。熱い思いに穏やかな思い。

 なにも書いていなかった短冊は空を舞い、星になるべく上空へと飛んでいく。

 

 そんなことが起きているとは知らないまま、珠紀たちは楽しい行進を続けた。戻ってくるころには、きっともっと幸せな顔をしているだろう。

 

 

 

 ……願い事を最初に見るのはだれか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




生まれて初めて書いた二次小説でもあり、生まれて初めて書き上げた中編でもあります。
思い入れが強かったものの、後から読むといろいろと書き足したくなって最後のお話は倍の量になりました。

全員が揃って楽しむかけがえのない一時を書きました。
楽しんでいただけたなら幸いです。






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