絶対正義のアカデミア   作:チュパシャブリーノ四世

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絶対正義 4

転機は急に訪れる

 

2年の終わり雪がまだ残る冬の終わりのころ

 

俺はヒミコに呼出され3年の教室に来ていた

 

「盃くん・・・・・また、離れ離れだね」

 

「まぁ、そうだけど。休みとか外で会えるだろ?」

 

ヒミコは何も言わずこちらをみている

 

「盃くんが来てくれて、私の世界は変わったよ。ちっちゃい頃から生きづらくて生きづらくて仕方なかった。」

 

「・・・・・・・」

 

「中学に入ったらもっと生きづらかった」

 

「・・・・・・」

 

俺は黙って声に耳を傾ける 

 

「盃くんと離れたらまた生きづらくなる」 

 

「大丈夫だ、またヒミコのところにいくよ」 

 

「何でそこまでしてくれるの?」

 

「出会った君自身が、そして君の心が泣いていたから、放っておけなかった」

 

「やっぱり、盃くんは・・・・・・・やっぱり、この世界は生きづらいよ。恋バナしたくてもみんなしてくれないんだ、怖いって、変だって、カァイイ子たちともお友達になってちうちうして私もカァイイくなっていろいろ笑いあったり、おしゃべりしたり、服を選びあったり、恋バナしてみたかった。」

 

そう言い彼女は笑いながら涙を流す

 

そして俺の目にヴィジョンが映る

 

あぁ、俺は

 

「盃くん、大好き!」

 

俺は動けない・・・・・・・否動かない

 

答えがだせないから

 

「きっととこれが愛なんだよね!盃くん好きで好きで好きで好きで大好きで!私は盃くんになりたい!盃くんの真っ赤な血うをチウチウして!そして混ざりあって一つになりたい!私、盃くんを殺したい!殺して一つになりたい!」

 

そう言い俺の胸にナイフを突き立てる

 

何故かロギアの能力が発動しなかった

 

激痛が胸に走る

 

彼女は俺の傷口にストローを刺すと

 

「ちうちう!ちうちう!ちうちう!」

 

恍惚とした顔で血を吸い俺の顔を見る

 

「・・・・・美味しいか?ヒミコ」

 

俺は救えなかった

 

この他と少し違うだけの周りから勝手に以上のレッテルを貼られた普通の女の子を救えなかった

 

何がヒーローだ!

 

何が転生特典だ!

 

何が正義だ!

 

俺は

 

たった一人の少女すら救えてないじゃないか!

 

血が少なくなったせいかふらつき膝をつく

 

「ごめんなぁ、ヒミコ・・・・・生きやすくしてやれなくて、ごめんなぁ、助けてやれなくて」

 

「・・・・・・・やっぱり、盃くんを殺したいけど一つになりたいけど、盃くんがいなくなるのは、嫌だなぁ」

 

俺が顔を上げるとヒミコは俺の血を唇に塗ると

 

「バイバイ、盃くん」

 

俺にキスをする

 

「ヒミコ?」

 

「・・・・・・♪」

 

彼女は恍惚な顔のまま、鼻歌を歌い何処かへと歩いていく

 

そして叫び声が聞こえる

 

あぁ、行っちまう

 

追っかけないと

 

しかし俺の体は重く

 

床の冷たさが心地よく

 

動こうとする俺の心を甘美な眠気と冷たい床が響く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が目を覚ますと真っ白な天井が見えた

 

「さっ君?」

 

「冬姉?」

 

冬姉が涙を流しながら俺を見下ろしている

 

「良かった、目が覚めて良かった、さっ君!」

 

「冬姉ぇ」

 

俺の瞳からとめどなく熱いものが流れ、胸を締め付ける

 

「大丈夫!?何処かいたいの?今お医者さん呼ぶから!」

 

「冬姉ぇ、俺助けられながっだ!」

 

「え?」

 

「普通の女の子だったのに!ちょっと他と個性や好みが違うだけなのに!寄り添ってたつもりで!光のもとに連れてってるつもりで!でも・・・・・その子に必要なものを作るのをサボって!俺・・・・・・だっだ一人の女の子すらだずげられながっだよ!!」

 

「・・・・・さっ君」

 

ガラッ

 

「なぁ、盃の着替えとかいろいろ持ってきたけど他に何かいるか?・・・・・・え?盃がないてる!?嘘だろ?何があったんだだよ!?」

 

「夏君、私達は少し表にいよう」

 

「いや、でも生まれてから今まで盃が泣いたのなんて燈矢兄のときくらいだろ、どう考えても放っておけないだろ!」

 

「いいの、今は一人にしてあげよう」

 

「・・・・・・」

 

二人がでていったが俺の涙はとどまることを知らず

 

胸の中にあるドロリと張り付くものを吐き出そうと俺は吠える

 

しかしドロリと張り付くものがなくなることはなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が入院して数日

 

夏兄と冬姉は毎日見舞いに来てくれ、焦凍も親父の目を盗み見舞いに来てくれた

 

警察から事情聴取もあったが俺は一切何も答えなかった

 

警察は何回も来たが俺は口を閉ざし続けた。そしてある日

 

黒いスーツの人達が来た

 

「やぁ、轟盃君」

 

「・・・・・・・」

 

「我々は政府の者だ」

 

彼らの名刺には公安委員会と書かれてあった

 

「怪我の具合はどうだい?」

 

「・・・・・・」

 

「君の個性届けには氷やマグマになれるとあったけど何故今回刺されたんだい?」

 

「・・・・・・・」

 

「たしかに君の治療を使用とした際輸血の為の針や縫合の為の針を刺した際針が溶けてしまって、治療に一苦労したんだが教えてくれないかい?」

 

「・・・・・・・」

 

「はぁ、では担当直入に言おう。君を襲ったトガヒミコの次の犠牲者が出た」

 

「っ!?」

 

「被害者は体内の血が殆どなかった」

 

「我々が君に求めるのは彼女の情報だ。もちろん君の情報しだいでは充分なお礼もしよう」 

 

「・・・・・・」

 

「彼女を止められるのは君だけだ」

 

男の囁きに煮えたぎる程の怒りを感じる

 

「ふざけるな・・・・・・」

 

「む?」

 

「ふざけるな!あんたらがもっと個性についていろいろ手を回してたら彼女はこんな事をしなかったんじゃねぇのか!」

 

俺は話しかけていた黒服の胸ぐらを掴む!

 

「ヒミコは普通の女の子だったんだ!あんたら権力がある奴らが個性への理解を中途半端にしてたせいだろうが!ヒーローが見逃したせいだろうが!異常者扱いする親や周りを放置したせいだろうが!彼女を悪に仕立てたのは社会だろうが!善人面して常識人を気取って一人の少女を闇に引きずり下ろした悪をのうのうと放置してるあんたらに、いったい何ができるんだ!!!!何がカウンセリングだ!異常者と決めやがって!何故理解せずに否定した!何故否定するカウンセリングなんぞ作りよった!彼女の個性は加減さえ覚えれば全然危険なもんじゃないだろ・・・・・・少し個性に引っ張られただけの普通の女の子だろうが!貴様らに何の資格があって彼女を裁こういうだ!!!」

 

「・・・・・・たしかに、我々の力不足でもあったかもしれない、しかし彼女は法を犯した。止めねば罪なき血がまた流れるんだ」

 

「・・・・・・ヒミコは止める。だが・・・・・それはあんたらじゃねぇ。俺が必ず止める」

 

黒服はうっすら笑うと

 

「なら、我々は君の力になれそうだ」

 

「あ゛?」

 

「君を公安へ招こう。君の個性に我々は注目していてね」

 

(そう、もっとも危険なのは何かしらの条件が揃わなければ攻撃を加えれないのに強力な破壊力を備える彼の個性だ彼をヴィランにするのだけは避けなければならない)

 

「・・・・・・」

 

「もちろんトガヒミコは犯罪者だ。しかし彼女はメディアによってまだ守られている。君の貢献次第と彼女の過去を足せば公安なら恩赦を与える事もできる、君の先ほど言った権力でだ。」

 

(彼の個性を引き込めるならイカれた犯罪少女の一人なんてどうとでもなる、上層部も切れるカードは全て切っていいといってたしな)

 

「俺に何を求める」

 

男はニヤリと笑うと

 

「君の経歴は調べさせて貰ったつい最近まで個性は発現しなかったたもののヴィラン狩りをしているねぇ、報告書だとたまたま事件現場に出くわし防衛した、個性はもちろんつかっていないから指導のみでおわっている。君、わざとつっこんでってるでしょ?」

 

「・・・・・・」 

 

男は笑顔を浮かべ

 

「はっきり言おう、私は公安の中でも次なる象徴を作るべきだと主張する派閥に属していてね、生憎風見鶏じゃないからエリートルートからは少し外れているが君の盾になる力はある、故に君に次世代の象徴になってもらいたい。

世間にはいまだ悪がはびこっている、それを抑えているのはオールマイト・・・・・・・・平和の象徴だ」

 

「だったらなんだ?」

 

「・・・・・・いつまで彼が象徴でいられる?一人の象徴に頼ったつけはいづれ何処かの世代が払わなければならない!私はそれを危惧している」

 

心からは声が聞こえてこないが恐らく本心だろう

 

「君の個性を見て私は危険と思ったよ。でも君の経歴を見て印象は変わった、君が自分から行ってるのなら君の正義感の強さに驚いた、そしてヴィランに恐怖を覚えさせるやり方は表向きには褒められないが震えたよ・・・・・・君こそ求めていたものだと。多くの人間はやり過ぎを恐れる、しかし君のそのブレーキはゆるんでいるとさえいえる」

 

「・・・・・・」

 

「ここに、君へのラブレターを用意して来た」

 

彼は懐から封筒を出すと机に置く

 

「個性の自由使用許可証と公安施設への入館証だ。私の君へ求める道は世間からは強い風当たりをくらい、場合によっては上から切られるかもしれない、恨まれ、裁こうとするものが現れるかもしれない・・・・・私が君に求めるのは正義の象徴だ」

 

「それは俺の正義を貫けるのか?あんたらは俺の正義についてこれるのか?」

 

俺が憧れた正義は悪を許しはしない

 

「少なくとも私は君の正義の盾となろう、詳しく君の正義をききたい、退院したらこの住所にきてくれ」

 

そう言い彼は去っていく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後

 

俺は公安の施設へといく

 

「やぁ、改めて私は尾切十影(おきり とかげ)。待っていたよ轟君」

 

「よろしくお願いします」

 

俺は一つの部屋に通される

 

「改めて私の求める君の仕事を言うよ」

 

彼が説明した内容を簡略化すると公安所属として個性を使いヴィランや警察や一般ヒーローが手を出せない輩を始末してほいとのことだ、そしてその際命を取ることになっても彼がいるうちは全力で守るとのことだ

 

彼は今まで手を出せないグレーゾーンを悔しく思っていたが普通にヒーローを志す者はそこに踏み込む覚悟がないそうだ

 

何故なら世間が潰そうとしてくるから

 

アイドル化してきている現代のヒーローにとって一般人を敵に回すことは恐ろしい

 

故に真のヒーローが現れるのは奇跡を待つしかない

 

そしてヴィランの恨みを買いすぎるから死の危険も多い

 

だからこそ、彼等の派閥の強行手段の一つが俺か

 

ちなみに前任者はタルタロスに入っており、後任は今ヒーローをやっているとか

 

簡単に言うとグレーゾーンや政府の手出し出来ない相手、ヴィランを消す掃除屋だ

 

そして他国への理由付けとしてうってつけなのが俺の個性、強力すぎるため管理するにはこれしかないとえるほどの個性であること

 

「君の将来にも関わる事だ、どうする?受けるかい?この先は地獄の門、私も君も後戻りはできなくなる」

 

「・・・・・・受ける」

 

彼女のような者を出さないよう、俺の声を世界に届けるために

 

その為ならこれから受けるであろう言葉なんぞ

 

助けられない痛みに比べたらこれからの世間からの評価なんぞ

 

そよ風にも劣る

 

「なら、君のコスチュームやヒーロー名を決めようか。後は君の個性の強力さを上層部に理解させるためのビデオ撮影と後は君のサポートに必要な個性を考えようか」

 

「なら・・・・・□□□□□□」

 

「え、それは・・・・・・まぁ君が望むなら手配するよ」

 

「ありがとうございます、決意を示すもんなんで」

 

「わかった。ご両親への報告はどうする?未成年だから勝手にやると問題がでてくるから一言いっておきたいんだが。まぁ正直私としては権力で解決したいけどね?お父さんはヒーローでしょ?」

 

「まぁ、お任せしますよ。親父は俺に関しては放任主義なんで」

 

「そっか、なら話が早くて助かりそうだ」

 

それからコスチューム制作と俺の頼み事やらで時間が過ぎていく

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