面倒見がいいあずき先輩
「2人になっちゃったね〜、柊君」
「そうっすね、あずき先輩は帰らなくても大丈夫なんですか?外結構暗いですよ」
「あずきは大丈夫だよ、それにここまで暗くなったらもうあんまり変わらないよ」
「まあそうっすけど...」
「それに頑張る部員を背に帰るなんてあずきにはできないよ」
「はは、あずき先輩らしいや」
天音さんと風真が帰ってから、俺はあずき先輩にシューティングに付き合ってもらっていた。俺が遅くまで残るとあずき先輩は用事がない限りは毎回残って付き合ってくれる。そんな先輩のためにもそろそろ結果を残さなければいけない。
「こら、柊君。また力入ってるよ」
「ああ、すみません。最近つい力が入っちゃうんすよね」
「何か悩んでたりするの?それとも今回の試合はどうしても勝ちたいとか」
「風真もいるんでどうしても勝ちたいっすね。...あとあずき先輩ももう少しで引退じゃないですか。やっぱり今までお世話になった分、結果で返したいなって思ってて」
「あずきのために?」
「そうっすよ!俺たちはみんなあずき先輩には感謝してるんで」
「そっか、ありがとう。でもあずきはベンチに座ってみんなの応援をしたり、練習の準備とかしかできないから」
「俺らからしたらサポートしてもらえるだけでも嬉しいですから!」
「そうなんだね。じゃあちゃんと結果を見せてくれたら、あずきも心置きなく引退できるな。だから頼んだよ、私たちのエース」
「エースはちょっと照れるっすね。だいたい俺はそんな器ではないし」
「ううん、そんなことないよ。チーム全体的に引っ張ってまとめてるのはキャプテンだけど、試合の時はプレイでチームを鼓舞して引っ張ってるのは間違えなく柊君だよ。だからみんなもボールを預けてくれるんじゃないかな」
「期待に応えれてたら嬉しいんすけどね〜」
「でもあずきにはわかることがあるんだ」
「なんです?」
「柊君がこのチームで1番、バスケに対しての情熱があると思うな。毎回遅くまで自主練もしてるし、チームのことを一番に考えてるし。それはどの部員にも負けてないと思うな。そういうところできっと柊君はみんなからの信頼を得られてるんだと思うよ」
「そうですかね〜。いや嬉しいっす、あずき先輩にそんなこと言ってもらえて」
「ふふん、マネージャーの仕事は部員のメンタルケアもあるからね〜。でもこれは本心だよ?だからあずきがいなくなってからも頑張ってほしいな、柊君...それとも
「くぅ〜、名前呼びは照れますってあずき先輩」
「2人しかいないんだからいいじゃん。誰にも聞かれることないんだし、今の間だけ」
「うっす...」
「ほら、続きするよ」
俺は積極的にサポートをしてくれるあずき先輩をとても尊敬している。部員に対していつも親身になって寄り添ってくれる、このチームのお母さんのような存在だと思う。特に俺みたいなバカにとって道を正してくれるあずき先輩の存在はとても大きいもので、壁にぶち当たってもあずき先輩がいつも助けてくれた。
「先輩、ちょっと質問いいですか」
「うん、どうしたの?」
「俺、先輩たちが引退した後が不安でして...。チームを引っ張ってくのは2年生の俺らにできるかなって思ってて。俺らは先輩達と違って自由気ままでバカなんで、後輩たちにも示しがつくのかなって」
「ふふ」
「なんで笑うんすか」
「いや、真琴君がそんなこと考えてくれるなんて意外だな〜って思っちゃった」
「...悪いすか」
「ううん、そういうわけじゃないよ。1年生の時は特にやんちゃしてた分成長したんだな〜って」
「それは昔の話じゃないですか」
「いいや、あずきは今でも鮮明に覚えてるよ。ほら、試合で活躍できなかった時拗ねて少しの間部活に来なくなっちゃった時とか」
「あー!!もう言わないでください〜聞こえないな〜」
「ふふ、でもそういうことを考えてくれてるだけでもあずきは立派だと思うよ。確かに私たち3年生と真琴君たち2年生では全然違うよね。でも私たち似にせずとも、チームの引っ張り方って色々あると思うの」
「まあそうですけど...」
「真琴君たちにとってあずきたちはお手本だったかもしれないけど、お手本通りにする必要はないんだよ、それは真琴君たちが一番上に立ってみて初めて気づくと思う。あずきたちだって最初は不安だったよ。でもみんながキャプテンを支えることで今のチームが出来上がったんだよ」
「わかりました。まずは自分たちの形を探していきたいと思います」
「そうだね。でも私たちが引退することをもう考えるなんて辛気臭いよ」
「ああ、すみません」
「そんなに早く引退して欲しいの?」
「いやそんなことないっす!特にあずき先輩は引退してほしくない...」
「なになに〜?なんか言った〜??w」
「...聞こえてたくせに」
「ごめんごめん、つい可愛くって」
「まあまだ引退まであるんで一緒に楽しめればいいなって思いますよ」
「そうだね〜。じゃあ真琴君にこれを授けよう」
「なんですか?」
するとあずき先輩は1度部室に戻り、赤色のヘッドバンドを持ってきた
「あずきもみんなみたいにヘッドバンドとかしたらかっこいいなって思ったけどサイズがあってなかったんだよね〜。あとマネージャーが着けててもあれだし真琴君にもらってほしいな」
「え、いいんですか?もらっても」
「うん!その代わり次の試合でちゃんとつけること、いい?」
「はい、ありがとうございます!」
「頑張ってね、真琴君」
主人公は誰と学園祭を周るか
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隣の席の紫咲シオン
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しらけんの先輩星街すいせい
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マネージャー天音かなた
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実の妹風真いろは