僕の平穏だった学園生活   作:-つくし-

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悪ガキっぽく

「シオンナゲットはバーベキューがいい!」

「じゃあ僕はマスタードかなぁ」

「は?マスタードとか許せないんですけど〜」

 

 僕たちは今の人気のファストフード店に昼食を取りに来ている。学園祭準備中に。

 

 

 

 遡ること1時間前、明日を迎えれば学園祭なわけで校内はより一層賑わいを増していた。クラスの準備も大詰めというところまで来ていて、作業を終えて暇を持て余す人もポツポツ出始めていた。かく言う僕もそのうちの1人でクラスメイトが準備しているのを背にサボるのは罪悪感があったため、手伝おうとしていた。

 

「風真君、ちょっとこっち来てよ。あと財布も持ってきて!」

 

 別に断る理由もなく僕は紫咲さんに言われるがまま財布を持ち出し、紫咲さんについて行った。

 

「あの、紫咲さん」

「今二人きりなんだから名前でいいよ」

「いや、まあわかりました。それで今どこに向かってるんです?」

「え?マッ○だけど?」

「は?!なんで?今一応学園祭準備期間ですからね?!」

「いや〜学園祭準備期間だからこそだよ。わかってないな〜遥は」

「いやそれでも...。さすがにまずいですよ」

「まあまあこれも学園祭準備の醍醐味じゃーん。遥だってお腹空いてるでしょ?」

「まあ空いてないって言ったら嘘になりますけど...」

「じゃあいいじゃん。たまには一緒に悪いことしても」

「悪いって自覚あるなら尚更じゃ...」

「いいのいいの!でもロマンあるよね〜学校抜け出してご飯食べに行くの」

「ああ、僕が頑張って築き上げてきた優等生のイメージが...」

「大丈夫だって〜、ほらここまで来たら楽しむしかないし」

「わかりました、もうわりきって考えることにします」

 

 で今某ファーストフード店にいる。僕は罪悪感が半端ではなく来てからずっと居心地が悪くてソワソワしている。それに対しシオンさんはまるで実家のようにくづろいている。ちなみに食事代は僕が奢った。なんとシオンさんは財布を持っていなく最初から僕に奢らせるつもりだった。まあ前点数取れなかった分ここで精算してもいいよ!ということなのでここで奢らせてもらった。

 

「それにしてもナゲットはバーベキューだよ!マスタードはありえない」

「いーや僕からしたらバーベキューの方がありえません」

「じゃあバーベキューで食べたことあるの?」

「いや、ありません。マスタード一筋なので」

「え?!嘘信じらないんだけど!まあシオンも食べたことないんだけどさ」

「じゃあお互い様じゃないですか。試しに食べてみます?」

「それならバーベキューも食べてみてよ」

「わかりました、分け合いましょう」

 

 そうして僕たちは互いの憎きソースを食べてみることにした。バーベキューソースをひとすくい。食べてみると思っていたより美味しくなんだか負けた気分になった。

 

「え!」

「もしかして美味しくなかったですか?」

「いやもうね...」

「はい」

「マスタードしか勝たん!!」

「はい?」

 

 手のひら返しが早すぎたがお互いに和解?をすることができてこの論争はひとまず幕を閉じた。いやバーベキューもいいな...。

 

「それで、そろそろ戻らないとやばいですよさすがに」

「えーシオン的にはもうちょっと遊びたいな〜」

「もうちょっととかないですって...」

「わかった、じゃあ奢ってくれたことに免じで戻るよ、もうチキンだな〜ほんとに」

「ありがとうございます助かります」

「それともそんなにシオンと二人でいるの嫌かよ?w」

「いや...そんなことはないです」

「ふーんそうなんだ〜。あ!顔赤くしちゃって!wウケる〜」

「帰りますよ!今すぐに!」

 

 

 

 僕たちは足早に学校へと向かっていた。と言っても足早なのは僕だけでシオンはマイペースにゆっくりと歩を進めていた。

 

「そんなに急いでももう変わらないって〜」

「まあそうですけど、気持ち的に」

「ほんとに真面目だな〜。少しはシオンを見習って気楽に生きてみなよ〜」

「僕にはそれができないんです」

「そんなに早く行っちゃったらシオンと二人きりでいれる時間減っちゃうよ?w」

「ああなんか余計早く学校行きたくなってきたな〜」

「ね゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ちょっとは構ってくれたってよくなーい?」

「学校戻ったらいっぱい構ってあげますから我慢してください」

「はい言質取ったからね?」

「でも最近学園祭準備もあってあんまり話してませんでしたね」

「確かにね〜シオンと話せなくて寂しかった?w」

「...少しは」

「えっ」

「まあほんの少しですけどね、学園祭準備は忙しいのでしょうがないです。シオンさんにはシオンさんのやるべきことがありますし、もちろん僕も同じですから」

「寂しいんだ〜w意外。素直だね〜よしよし...って背伸びするな!」

「こうしたら頭まで届きませんよね」

「あーそんなことしたら構ってあげないよーだ」

「さっきシオンさんが構ってって言ったんですけど...」

 

 そろそろ学校が見えてきた。同時に2人きりの時間も幕を下ろそうとしている。

 

「明日ついに本番だね〜。なんかあっという間って感じ」

「そうですね、やっぱり楽しいことってあっという間です、おまけに去年よりなんだか楽しい気がします」

「なんでなんで〜?もしかしてシオンがいるからとか?w」

「まあ、あながち間違えじゃないと思います。からかわれるの覚悟で言いますけど、1年生の時は基本的には静かにすごしてたので今みたいな騒がしい日々ではなかったです。ましてや学校抜け出してご飯行くなんてもってのほかです」

「ごめんって〜。でも楽しかったでしょ?」

「はい、楽しかったです。背徳感があって」

「染まってきたね〜。シオン楽しかったよ、ありがとう」

「こちらこそ...ってからかわないんですね」

「シオンだってずっと揶揄うわけじゃないですよー。シオンも遥と隣になってから毎日楽しいしお互い様!じゃあ早く学校戻ろ!」

「はい、そうですね」

 

 こんなに素直になれるのはきっとそういう雰囲気のせいだ。学園祭マジックのせいだ。

 

 ちなみに教室に戻ったらクラスのみんなが僕たちのことを探していた。もちろんクラスの男子たちにはタコ殴りにされた。

 

「おいお前今度は紫咲さんにまで手を出しやがって!」

「いやこれは...」

「罪だ!お前の存在が罪だ!」

「いや...あはは!」

 

 こんな学校生活も悪くない。

 

 

 

 

サブキャラの話を番外編に載せるのはありか

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