僕の平穏だった学園生活   作:-つくし-

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ホロメンの解釈が違かったらごめんなさい


第1章
隣はクソガキだった


「なあ、どこの席引きたい?」

「僕は無難に1番後ろかな。あと窓際も良いかも、青春って感じがして」

「なんだそれ。百鬼さんは? どこら辺がいい?」

「...」

「百鬼さん?...なあ風真。俺もしかして百鬼さんに嫌われてたりする? 俺なんかしたかよ」

「いやそんなことはないでしょ。だって百鬼さんずっとぼーっとしてるじゃん。(ひいらぎ)が嫌われてることはない。だから大丈夫だって」

「あ、ごめん。余なんも聞いてなかった。でなんだっけ?」

「ほら大丈夫だったね。えーと、席どの辺が良い?」

「もちろん1番後ろの席だ余!」

「居眠りできるしな〜後ろの倍率はかなり高そうだ」

「お〜いあやめ! 次お前の番だぞ」

「わかった余〜ありがとうスバルー」

 

 百鬼さんは僕の後ろの席だ。ということは次は僕の番なので、希望を胸に早めに席を立っておいた

 

「じゃあ風真、健闘を祈るぜ」

「うん、ばいばい」

 

 僕はホロライブ学園に在籍している2年生。ちょうど今は進級して1ヶ月が経った頃だ。担任はたくさんの人と交流して欲しいから、と早い段階で席替えに舵を切った。周りの人達とようやく親睦が深まってきたのもあって一抹の寂しさこそあったが、しょうがないことである。

 

「今の席、立地は良かったんだけどな」

 

 そして僕が引いたのは窓側の後ろから2番目の列だった。まさか前の席よりも好位置を引けるとは思ってなかったため、自分の今日の運を褒めてあげることにした。見渡す限りは新しい面々が揃っていた。柊とも百鬼さんとも離れていれば前のクラスで同じ人も見当たらなかった。

 

「あれー? もしかして君って風真君ー?」

「はい、そうですけど」

「シオンのことわかるー?」

「はい、なんとなくは分かりますよ、紫咲さんですよね。あとはえーっと...」

 

 やばいどうしよう。クソガキっていう言葉しか出てこない。さっき百鬼さんを呼んでいた大空さんも百鬼さんも口を揃えてシオンはクソガキだ、と言っていた気がする。そのせいでクソガキっていうイメージが頭を離れない。落ち着け、こういう時は素数を数えて落ち着くんだ。背が小さくてそれでクソガキで、男子からはそこそこ人気のあるクソガキで...やばい毒されている。

 

「どうしたの? もしかしてシオンに見惚れちゃったー?wそんなにジロジロ見ないでください!w」

「いやその、髪がシルバーだなって思って」

「ちょwウケるんですけどーww。風真君面白いねー。お互いに忘れ物したら助け合っていこうよ」

「そうですね、僕はたまに忘れちゃうのでその方が助かります」

「ちょっとー敬語とかそんなにかしこまらないでよ。全然タメでもいいよ」

「まあ、それは追追慣れたらってことで」

「もしかして風真君陰キャかー?wまあ無理にとは言わないよ。よろしくね」

「よろしくお願いします」

 

 確かに紫咲さんは前評判通りクソガキ感があった。でも思ったほどクソガキっていう感じはなくむしろ心の奥底にある優しさすら感じてしまった。

 よく見ると可愛いんだよな、紫咲さん。背もいい意味で小さくて可愛らしいし髪の色も特徴的で思わず見惚れてしまった。さっき言われたことは図星だったがポーカーフェイスに努めた。

 

 

 

「で、柊の隣は大空さんだったか。さっきの席替えの時に2人の声がものすごく響いてたよ」

「そうなんよ。いやー話しやすい人でよかったわー。オマケに後ろには癒月さんもいるし最高。なんたっておっp」

「それ以上はやめろ。癒月さんって髪の色が金色っぽい人だよね。なんとなく覚えてる、保健委員だった気がする」

「お前はなんでそんなに髪の色で人を判断するんだよ」

「だって髪の色に特徴ある人多すぎでしょ。大空さんは普通だけどさ、癒月さんは金色っぽくて百鬼さんは白、俺の隣の紫咲さんだってシルバーだ」

「まあ確かにな。暗○教室1歩手前くらい色とりどりだけどな。でもなんでお前って髪は普通の黒色なんだ? 妹はホワイトブロンドみたいな色してるだろ、ほんとに血繋がってんのか?」

「妹みたいにござるとも言わないし髪は黒色だけど血は繋がってるよ多分。俺の曾お祖父さんがハーフだからじゃないかな」

「それは初耳! そりゃ英語の点数も高いわけだ。クラス随一の秀才にこんな秘密があったとは」

「あんまり関係ないだろ」

 

 席替え後でも休み時間は柊と変わらず談笑をしていた。柊は席替えに大満足だったみたいだ。この休み時間中ずっと鼻の下が伸びっぱなしだ。

 

「次は古文だよね。って柊に言ってもわかんないか授業中寝てるし」

「それくらい俺にもわかるわ! しょーがねーだろ授業面白くないんだから、お前もたまに眠そうだろ」

「心地良い風のせいかな」

 

 僕たちはチャイム着席を守る優等生なので予鈴前にしっかりと自分たちの席に座った。

 

 

 

「で、ここの助動詞は...」

 

 あ、やばい段々眠くなってきた。退屈だな古文は。何もすることないし暇だ。いっそのこと瞼を閉じてしまおうか。こんなに眠くて寝ない人がいるのだろうか、いやいない。ああ、目を閉じたら睡魔に誘われt

 

 ガタッ

 

「? どうした風真」

「いえ、なんでもありません」

「じゃあせっかくだしこの問題答えてみろ」

「え? えーと答えは...多分Bです」

「正解だ。君に当てても絶対答えられると思ったけど。でここは...」

 

 ひとまず目先の問題を解決することが出来た。しかし周りの人の注目を浴びるきっかけにもなってしまった。僕の平穏な学園生活が……僕の右隣には物音を立てることになった原因の人がプルプルと体を踞せて震えていた。

 

「さっき脇腹つつきましたよね」

「風真君面白すぎw」

「びっくりました」

「授業中に寝る方が悪いんですよーだ」

「反省します。紫咲さんは寝ないんですね、意外です」

「シオン、こう見えても優等生なので」

 

 そう言ってドヤる紫咲さん。えっへんと効果文字が出そうだ。

 

 寝ていなければ平穏に授業は終わってくれるだろうと思っていた時期は僕にもあった。問題を解こうとしたら机の上にあった消しゴムはどっかいっているしオマケに愛用に赤ペンまでもが旅に出てしまっていた。無論原因は紫咲さんなんだけど。でも何故だかいやな気がしなかった。もしかして僕はドMなのだろうか。

 

「起立、気をつけ、さようなら」

 

 そうして席替え後の一日は幕を閉じた。机を下げる時、ふと紫咲さんと目が合った。

 

「風真君また明日!」

 

 笑顔でそう言った紫咲さんに少し釘付けになってしまった。さっきの古文の授業の言葉を借りるならいとうつくし、と言ったところだろうか。あれ、こんなに可愛かったっけ。平静を装いながらいつも通りのテンションで

 

「はい、また明日。気をつけて帰ってください」

 

 僕の1年間保ってきた平穏はここにきて崩れ落ちるような気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




徐々に登場キャラクターを増やしていきたいと思います。

サブキャラの話を番外編に載せるのはありか

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