TCG販促アニメでどう足掻いても悪役ポジションの私が開き直って悪役RPを満喫するお話   作:木津 吉木

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繁栄だけでは世界は回らない。
衰退による緩やかな滅亡、そして生命の新生が無ければ世界は停滞する
しかし、一人の破戒僧の手によってその輪廻は崩され……その歪が生まれる

──フレーバーテキスト【衰退の菌類楽園(ファンガスガーデン)】より抜粋




炎衰の哀歌

──急に現れたその女の子に"ギアスファイト"を挑まれ……無碍に断る事も出来ず、受けてしまったのが悪かった。

俺以上に()()()戦術だった。

ただ痛めつけ、治し、また痛めつけ……

痛めつけ(痛い)治し(気持ちいい)痛めつけ(痛い)治し(気持ちいい)痛めつけ(痛い)治し(気持ちいい)痛めつけ(痛い)治し(気持ちいい)痛めつけ(苦しい)治し(苦しい)痛めつけ(苦しい)治し(苦しい)痛めつけ(苦しい)治し(苦しい)、苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦苦苦苦苦苦苦苦

 

 

プツリ

 

 

──ぁ

 

 

ーーーーー

 

「アタシのターン!カウンターブースト!!」

 

レイカ 第三ターン

ライフ:24

手札:8 ターンカウンター:4 残りデッキ枚数:30

 

 

鮮やかな連続攻撃を前のターンに魅せた駆魔(カルマ)の手札は……キーモンスターである【シンコウ】が一体、墓地に落とされたが潤沢だ。

【コガネテングタケ】と【餓鬼道】のコンボで【獄炎(ヘルズバーン)】モンスターによる攻撃を行えば行う程にA(アタック)は下がるが……【堕威卍鼔六堰終(タイマンコロッセオ)】の効果によるバーンダメージには、関係ない。

()()()()()()()()()()()()()()()()()()駆魔(カルマ)が勝つ。

だが、俺の場にモンスターはいない……戦闘を行う対象がいないから、先のターンのような連続攻撃を行う事は不可能な筈だ。

なのに……駆魔(カルマ)の表情に浮かぶのは、絶望の色ではなく……思わず見惚れる程に獰猛な笑みだ。

 

 

「先ずは整地だ!スペルカード【地獄の舗装工事(レッドテープ)】を発動!」

 

 

地獄の舗装工事(レッドテープ)

赤・黒 コスト:1 スペル・冥王

 

場のカードの枚数が一番多いプレイヤーを選択して発動する。

自分の場のカードの枚数を、最も場のカードの数が少ないプレイヤーと等しくなるように墓地に破棄しなければならない。

 

 

黄色のヘルメットを被り、キッチリとネクタイとスーツを着込んだ【ソウテイ】が現れ、俺の場と駆魔(カルマ)の場を見比べてから、ノートパソコンに何かを打ち込む。

そして、小走りで何かの書類を運んできた同じくネクタイとスーツ姿の【シンコウ】からその書類を受け取ると……俺の元へ駆け寄り、差し出す。

 

 

鬼丸(オニマル)!アンタはアタシの場のカードの枚数と等しくなるように、アンタの場のカードを選んで破棄しないといけないよ!」

 

「……駆魔(カルマ)の場は、二枚……俺の、場は……五枚だから…………【シロテングタケ】一枚、と【餓鬼道】と、【コガネテングタケ】を……破棄、する」

 

 

【衰退の菌類楽園(ファンガスガーデン)】は破棄されれば、場の【菌類(ファンガス)】アーティファクトを全て破棄するから残さなければならない……【獄炎(ヘルズバーン)】の的になる条件モンスターがいない現状、攻撃回数を減らす【シロテングタケ】の方が優先順位は高い。

 

 

「よっし!ぶっ込み、一発かっ飛ばしな!!【獄炎総長(ヘルズバーン・ヘッド)カイエン】をサモン!!!!」

 

 

低く轟くエンジン音と共に地面に炎の轍が刻まれ、真紅のバイクに跨った鎧武者──【カイエン】が走り抜ける。

 

 

「【カイエン】の効果発動!デッキトップを確認し、それが【獄炎(ヘルズバーン)】モンスターならこのターン二回攻撃が出来る!トップは……っし!【獄炎の遊撃隊長(ヘルズバーン・コマンダー)タイザン】だ!【タイザン】はデッキの一番下へ!オラオラ、アタックフェイズだよ!!」

 

 

勢いそのままに俺にぶつかり、すれ違いざまに背負っていた日本刀により、斬撃を食らわせられる。

とても熱くて、痛い……痛い。

 

 

鬼丸(オニマル) ライフ:18→14→10

 

 

「スペルカード【獄炎(ヘルズバーン)火直来身(カチコミ)】!!【カイエン】のコスト:4未満の【獄炎(ヘルズバーン)】モンスターを手札から場に出すよ!来な、【エンマ】!!」

 

 

恰幅の良い強面の男性──【エンマ】が鉄骨を振り回しながら現れると同時に、地面に亀裂を生み出してそこに人魂を投げ入れる。

 

 

「手札から出た【エンマ】の効果で【獄炎の遊撃隊長(ヘルズバーン・コマンダー)タイザン】を墓地へ送るよ!」

 

 

【カイエン】の攻撃は、極論を言えばダメージしか無い……後続を呼ぶモンスターの攻撃を止める方が優先だ。

だから、痛いのは我慢出来る(痛いのも気持ちいいのも)俺なら耐えられる(もう嫌だ)

 

 

「【エンマ】で攻撃!!」

 

「ダメ、だ【シロテングタケ】で……止める」

 

「だろうな!!【カイエン】を対象にスペルカード【獄炎(ヘルズバーン)()号令(アッセンブル)】を発動!!」

 

 

獄炎(ヘルズバーン)()号令(アッセンブル)

赤・黒 コスト:3 スペル・冥王

 

自分の場の獄炎(ヘルズバーン)モンスターを一体選択して発動する。

そのコスト未満になるように、異なるコストの獄炎(ヘルズバーン)モンスターを二体まで墓地から場に出せる。

 

 

【エンマ】が振るう鉄骨に幾つもの白いキノコが生えて、その動きを止めるが……奴は諦めなかった。

【カイエン】と共に天に向かって拳を突き上げると、地の底から朱色の髪を風に靡かせた女性──【タイザン】と肩身の狭そうな【獄炎の整備士(ヘルズバーン・メカニック)】が呼びかけに応えて、場に這い出る。

 

 

「【カイエン】のコスト未満になるように異なるコストの【獄炎(ヘルズバーン)】モンスターを墓地から場に出すよ!【タイザン】と【獄炎の整備士(ヘルズバーン・メカニック)】を場へ!そして、二体で攻撃!!【タイザン】の効果で獄炎(ヘルズバーン)モンスターのA(アタック)は常に+1されるよ!!」

 

 

投げつけられた薬品による火傷の痛みとレンチで殴り付けられる衝撃……まだ、大丈夫だ(誰か、助けて)

 

 

鬼丸(オニマル) ライフ:10→8→6

 

 

「これで終いだ!!場の【獄炎(ヘルズバーン)】モンスターが四回以上、相手プレイヤーに攻撃したターンのアタックフェイズ中に、このモンスターはコストを0にしてサモン出来る!!」

 

 

辺りに響き渡るのは心臓のリズムよりも早く鳴り響くエンジン音。自らの心臓の位置を抑えたまま、高らかに駆魔(カルマ)が言霊を紡ぐ。

 

 

誓約(コントラクト)サモン!!喧嘩上等、天元突破!地獄の沙汰も速度次第!全てのしがらみを振り切ってやりな!!【煉獄炎の総長(フルヘルズバーン・ヘッド)カイエン】!!!!」

 

 

煉獄炎の総長(フルヘルズバーン・ヘッド)カイエン】

赤・黒 コスト:4 勇者・炎・冥王

A:5 B:2

 

自分の場の獄炎(ヘルズバーン)モンスターが四回以上相手プレイヤーに攻撃したターンのアタックフェイズ中に一度発動出来る。このモンスターのコストを0にしてサモンする。

このモンスターが場に存在する限り、相手プレイヤーはカードを破棄出来ない。

 

武者鎧に付けられているマフラーから紫炎を吹き出し、禍々しい日本刀にソレを纏わせながら"ギアスモンスター"の【カイエン】が戦場に降り立つ。

 

 

「【煉獄炎(フルヘルズバーン)のカイエン】で攻撃!!」

 

 

力強く踏み込み、炎の軌跡を描きながら走り込んでくる【カイエン】。勢いそのままに紫炎を纏った斬撃が、袈裟に入り……踏み留まれずに吹き飛ばされる。

 

 

「っ……ぐ…ぁ」

 

 

鬼丸(オニマル) ライフ:6→1

 

 

()()()()()()

 

 

ーーーーー

 

 

勢い良く吹き飛ばされた鬼丸(オニマル)の姿に思わず駆け寄りそうになる。

鬼丸(オニマル)が地面を転がった先には……あの女がいた。

 

 

「あっちゃ〜ジンちゃん大丈夫〜?起きれる〜?」

 

 

心配そうなのは言葉だけで、行動と声色は全く違う。

ぐりぐりと鬼丸(オニマル)の手の甲を踏み躙り、呻くアイツの姿をあざ嗤う姿は……まさに悪魔だ。

 

 

「てめぇ!!鬼丸(オニマル)に何しやがる!!」

 

「ジンちゃんはヤォのだから好きにしていいの!カルマちゃんこそジンちゃんを壊そうとして酷いわ!」

 

 

あの細く脆そうな体でどこにそんな力があるのか、鬼丸(オニマル)を片手で起こしあげながらヤォニャンが(うそぶ)く。

 

 

「本当に酷い子、ジンちゃんの気持ちなんてこれっぽっちも知らなくて……目の前の暗い光に目を焼かれちゃって、あんな虫ケラのどこが良いの?」

 

「ごちゃごちゃうるせぇ!!轢き潰すぞ!!!」

 

 

アタシの言葉に肩を竦め、立たせた鬼丸(オニマル)から離れるヤォニャン。

何が楽しいのか、くすくすと笑い声が響く。

 

 

「ほらほら、ジンちゃん。このままだと負けちゃうよ?良いのかなぁ〜?ヤォが代わりに戦っちゃうよぉ〜?」

 

「……それ、は……」

 

「同じ目に合わせたくないよねぇ〜?なら……その子、使っちゃいなよ」

 

「……………………」

 

 

手札に目を落とした鬼丸(オニマル)の指が震える……血の気が失せた顔色は青白い。

 

 

「俺の、ターン……カウンターブースト」

 

 

鬼丸(オニマル) 第三ターン

手札:2

ライフ:1 ターンカウンター:4 残りデッキ枚数:41

 

 

いつの間にか空は暗く、重たい雲が拡がっていた。

春にしては冷たい風が、桜の花びらを攫い吹き荒れる。

 

 

「スペルカード【無限増殖ーグリーンハザードー】を発動……手札を、一枚破棄し……アーティファクトを、宣言する」

 

 

宣言した種別のカードをデッキトップ五枚から確認して手札に加える……鬼丸(オニマル)の最強のドローソースだ。

でも、今はそれは使えない。

 

 

「……?発動、しない……?」

 

「【煉獄炎(フルヘルズバーン)のカイエン】がいる限り、相手プレイヤーはカードを破棄出来ないよ!そのスペルの発動条件は満たせないし、アンタのデッキ破壊も止めさせてもらってるよ!」

 

「あーあ、ジンちゃんのデッキ機能停止だねー……ほら、やっぱりその子使わないと勝てないよ?」

 

 

"ギアスディスク"が反応しない事に困惑する鬼丸(オニマル)に説明してやれば、またヤォニャンが鬼丸(オニマル)に擦り寄って、毒を囁く。

鬼丸(オニマル)が捨てようとした手札に指を這わせ、使うようにと促すヤォニャンに……鬼丸(オニマル)が屈する。

 

 

「…………アーティファクト、顕現」

 

 

辺りから生き物の気配が消えた。

ごぽりと沼の底から空気が湧くような気持ちの悪い音、青臭いのにどこか甘い腐臭、完全に太陽を覆い尽くす分厚い黒雲が……そのカードへの恐れを呼び起こしていた。

 

 

「死骸の、群れ……衰退の、果て……滅亡から、始まる……汝の名は

 

 

 

無限湖の繁殖(グラーキ)

 

 

 

 

無限湖の繁殖(グラーキ)

黒・緑 コスト:4 アーティファクト・使徒・瑞神

 

このアーティファクトが場に出た時、このカード名を除く自分の場のアーティファクト全てのコピーを場に出す。

自分の手札、墓地、デッキからアーティファクトが出た時、そのアーティファクトのコピーを場に出す。

一ターンに一度、発動出来る。自分の墓地からアーティファクトを一枚場に出し、それと同コストのアーティファクトをデッキから場に出す。

このアーティファクトが存在する限り、自分は互いのターン開始時に1ダメージを受け、相手プレイヤーにダメージを与える事が出来ない。

 

 

甘苦い腐臭が生臭さへと変わり、清らかに流れていた川がいつの間にか、淀んだ緑の藻が浮かぶモノへと変貌していた。

その藻を栄養源に、キノコが大繁殖を始める。

 

 

「【無限湖の繁殖(グラーキ)】が、場に出た時の……効果、俺の…場の、アーティファクト全て……を、コピーして……場に、出す。オリジナルと、コピーの……【衰退の菌類楽園(ファンガスガーデン)】の……効果で、デッキから…【猛毒菌類(ポイファンガス)イボテングタケ】と……【猛毒菌類(ポイファンガス)テングツルタケ】を場に…出し……て、【無限湖の繁殖(グラーキ)】の効果で……それらの、コピー……も、また………場に、出す」

 

 

あっという間にキノコの大群が生まれ落ちるが……【煉獄炎(フルヘルズバーン)のカイエン】がいる限り、それらはハリボテだ。

 

 

「でも、そいつらじゃあアタシを止められないよ!!」

 

「【無限湖の繁殖(グラーキ)】の、効果発動……一ターンに、一度……墓地からアーティファクトを、発動して……そのアーティファクト、と同じ………コストの、アーティファクトを…デッキから、一枚……場に出す。【シロテングタケ】を、墓地から……場に出して、デッキから、【衰退因子(ディケイド):畜生道】を……場に、出す」

 

 

衰退因子(ディケイド):畜生道】

緑・黒 コスト:1 アーティファクト・衰退

 

自分がカードの効果でダメージを受ける代わりにこのアーティファクトに衰退カウンターを一つ乗せる。

場の衰退カウンターの数だけ、相手の場のモンスター全てのB(バイタル)を下げる。

相手プレイヤーがダメージを受けた時に発動する。場の衰退カウンターを全て取り除く。

 

 

地面に散らばるのは……多分、動物の骨だ。人間の物とは思えない太さや形をしているソレらは見ていて気分が良くない。

 

 

「【無限湖の繁殖(グラーキ)】の……効果で、これらも………コピーを、場に……出す」

 

「どんどん増えやがるね……」

 

 

異常な勢いでアーティファクトをコピーし、増えていく様は恐ろしさしか感じられない。

ざっと数えて【無限湖の繁殖(グラーキ)】を含めてアーティファクトの数は十二……これが手札消費が0で並んでいるのはまさに悪夢だ。

 

 

「これで……ターン、終了」

 

「アタシのターン、ド「【無限湖の繁殖(グラーキ)】の効果、発動……」ロって、まだあるのかい!?」

 

「デメリットにより、俺はターン開始時に……一ダメージを、受ける」

 

「アンタのライフは残り1、自爆かい?締まらないオチだね」

 

「……そうは、ならない」

 

 

川から緑の藻が侵食し、鬼丸(オニマル)の足から這い上がろうとするが……途中でボロボロと崩れ去り、代わりに地面の動物の骨に光が宿る。

 

 

「【畜生道】の効果、により……俺がカードで………ダメージを……受ける代わりに、この…カードに……衰退カウンターを、乗せる」

 

 

その瞬間、アタシの場のモンスター達に動物の骨が襲い掛かる。折れた牙に砕けた爪……一つ一つは他愛のない塵のような亡者たちが、群れとなって荒れ狂い、冥府の指導者達を喰らい尽くす。

 

 

「何が起こってるんだよ……!?」

 

「……【畜生道】は、場の衰退カウンターの……数だけ…相手モンスターの………B(バイタル)を、下げる。場の……衰退カウンターは…二個、よって……B(バイタル)を、2下げ……る」

 

 

()()()

アタシの【獄炎(ヘルズバーン)】モンスターの最大B(バイタル)は2だ。

モンスターを出したとしても、直ぐにB(バイタル)を下げられて墓地送りにされる。バーンダメージを与えようにも、その【畜生道】によって無効にされる。

 

 

「……ドローせずに、カウンターブースト」

 

 

レイカ 第四ターン

ライフ:24

手札:3 ターンカウンター:6 残りデッキ枚数:27

 

 

「…………ターン終了だよ」

 

「俺の、ターン……ドロー」

 

 

鬼丸(オニマル) 第三ターン

手札:2

ライフ:1 ターンカウンター:5 残りデッキ枚数:37

 

 

アタシに鬼丸(オニマル)を止める手段が無くなった。

 

 

「スペルカード【無限増殖ーグリーンハザードー】を発動……手札を、一枚破棄し……アーティファクトを、宣言する」

 

 

一気に手札が五枚にまで回復し、そこから【イボテングタケ】【テングツルタケ】【タマゴテングタケ】が展開され、コピーされる。

 

 

「……ターン、終了」

 

 

淡々と、アーティファクトを置くだけでアタシのデッキはどんどんとその厚みを無くしていく。

 

 

そして

 

 

「ちくしょう……」

 

 

最後の一枚が破棄され、アタシのデッキがゼロになる。

敗北したと、心が認めた瞬間に全身から力が抜ける……"サモンエナジー"を吸われる感覚だ。

 

 

「……」

 

「エっグぅい♡ライフを削らずに、デッキを壊して行くなんてジンちゃんってば、本当に好♡き♡者♡」

 

「…………」

 

 

勝ったのは鬼丸(オニマル)なのに、その表情はまるで生気が抜けたようだった。ヤォニャンの言葉に反応する事もなく、ふらりと彼女の足元に倒れ込んで縋り付く。

 

 

「あーあ、もう消えちゃったんだーまあいいや、これ貼っつけて〜……よし!じゃあ、帰ろっかジンちゃん♡」

 

 

鬼丸(オニマル)の顔面に何かの崩し文字が書かれた御札が貼られる。

そして、ヤォニャンと共に鬼丸(オニマル)が姿を消す。

残されたアタシは追い掛けようとするけども、足がもつれてその場に倒れ込む……曇天の空はついに崩れて、雨が降り始めた。

ザアザアと……負け犬のアタシを追い詰めるように、冷たい雨が桜の花びらを散らしながら振り続けていた。

 

 

 

 




生きるのは痛い、死ぬのは苦しい、だからこそ我々はその狭間で動き続ける。
日輪の裁きにこの身を焼かれるまで……死者の行進(侵食)は止まらない

──フレーバーテキスト【無限湖の繁殖(グラーキ)】より抜粋

ーーーーー

鬼丸(オニマル)には強く生きてほしい、いやまあ……ああなってますが
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