TCG販促アニメでどう足掻いても悪役ポジションの私が開き直って悪役RPを満喫するお話 作:木津 吉木
──僕は"ギアスファイト"が強い、小学生にしては……が着くけども。
近所の他の子たちと"ギアスファイト"をしては連戦連勝……だから『タクミは〇〇のカード使うのは禁止!』とか『お前は強すぎるから攻撃するの禁止』とか無茶苦茶な事を言われて、その枠組みで戦えるようにとデッキを組んでいたら……気づけばハイランダーになっていた。
そして、それが僕の中で噛み合って……気づけば、全国大会に出場して上位入賞していた。
そして、学校に戻って……みんなからすごいと言われると思ったけども違った。
少し前に来た転校生が、全国大会の運営に関わっている人の子供で……その子によって、大会の裏事情がバラされたらしい。
対戦相手のデッキ内容を知ってからのメタデッキの作成、その情報戦を制した者が試合で勝ち抜き……また情報戦に入る。
僕は知らなかった。妙に墓地肥やしを妨害されるとは思ったけども、ハイランダー編成だからこその銀の弾丸の豊富さが……その場しのぎの対策をねじ伏せていた。
でも、僕の言葉は誰も信じなかった。
実力じゃなくて、メタ張りで勝った卑怯者……学校での僕の扱いはソレだ。
学校に居場所は無かった。帰り道は処刑場だった。先生に相談しても……取り合ってくれなかった。
だから……僕は、人が怖い。
大司教サマがいなかったら……僕は、その内に死んでいたかもしれない。人の世界にいるのが嫌になって……でも、僕に世界の優しさを教えてくれたのは大司教サマだった。
僕にとっての
だから
後回しにされたのが悲しい、悔しい、恨めしい……大司教サマに目をかけてもらってる相手が酷く
ーーーーー
「僕のターン、カウンターブースト!!!」
タクミ 第三ターン
ライフ:10
手札:4 ターンカウンター:6
赤:1 青:2 緑:1 黄:0 白:1 黒:2
「【
「
漆黒の大鎌が地面に突き刺さり、それを引き抜くのは、黒く煤けた白のローブを纏った黒い髪の青年──【カマエイドス】
大鎌の切っ先を【
「【カマエイドス】……その子、コピーじゃなくて本物の方ですね。どこで手に入れたのです?」
「
タクミ ライフ:10→8
【ミカエリス】を破棄……?不可解な行動ですが、今は気にはしていられませんね。
攻撃の合図と共に【ガレス
「【ガレス
「ダメです。スペルカード【旧き印】を発動します」
黒 コスト:3 スペル・使徒
相手モンスターが攻撃してきた時に発動出来る。その攻撃を無効にし、場に使徒モンスターが存在するならばその中から一体を選んでその効果を無効にする。
【
そして、光を浴びた【カマエイドス】が苦しみ悶えます……
「【ガレス
「クソ、クソっ!!」
「大分荒れてますね……貴方の持ち味である
「うるさいうるさいうるさい!!!!全部、アンタのせいなのに棚上げにしてくんなよ!!ターン終了!!!」
苛立ち紛れに、髪をぐしゃぐしゃに掻き乱しているタクミくんはどう見ても平静ではありません。
……正直に言いますと心当たりが多すぎて、彼が何に対して怒っているのかが分かりません。だから、下手に言葉を掛けられないのです……私の何に対して怒っているのかを、私は知らなければいけません。
「私のターン……ドロー。そして【
ユギト 第四ターン
ライフ:5
手札:5 ターンカウンター:7
ターンカウンターをこれ以上稼ぐ理由も少ないので、珍しくドローをしてみましたが……微妙ですね。やはりサーチです。サーチこそが私を救ってくれるのです。
【
「…………まあ、行きましょう。【
紫炎の火柱の中から姿を表した【
「【
たった一本の刀で、神殿にも似た巨大建築物を破壊する。私から与えられた無理難題に【
音さえ置き去りにした神速の居合抜き……カチンと鞘と鍔が当たった金属音を合図に静かに建築物がズレていき、紫炎を伴った爆発を起こします。
そして、地面を強く踏みつけて亀裂を作り……そこから二枚のカードをタクミくんの手札に加えさせます。
「ああーっ!?クソ、クソ!!」
「カードが破棄された事により、【
とぷんと、水の中に入るような音を出して自らの影の中に落ちていく【
そして、タクミくんの背後から姿を表した彼は……軽く頭を小突いてから、私の元へ歩いて帰ってきます。
タクミ ライフ:8→4
「……これでターン終了です」
防御札も有るので……
……一つ、気がかりが有るとすれば、何故【妖精の目眩し】を使わなかったのか。アレはプレイヤーに干渉する効果です……
【
私は何かを見落としている。
「僕のターン、カウンターブースト!!」
「【
タクミ 第四ターン
ライフ:4
手札:3 ターンカウンター:8
赤:3 青:1 緑:1 黄:1 白:2 黒:3
その宣言と共にリズミカルな音楽……列車の到着メロディが流れ始め、それと同時にタクミくんの背後の真っ白な卵にヒビが入っていきます。
「
赤・青・緑・黄・白・黒 コスト:8 虹・兵装
A:6 B:6
このモンスターは墓地のカードの名称全てが異なり、六色分のカードが揃っている時にのみサモンできる。
一ターンに一度発動出来る、自分の手札のカードを一枚破棄し、墓地からカードを一枚手札に加える。
このモンスターの攻撃時に発動する。ターン終了時まで、自分の墓地の最も数の多い色と数の少ない色の差だけこのモンスターの
卵がついに割れる。
列車の汽笛にも似た甲高い咆哮をあげ、その巨大蛇は生まれ落ちます。
白銀のボディには各色のラインが描かれており、先頭車両は蛇の頭のようにも見えます。六両編成、全身武器庫のモンスター列車……それが、タクミくんの"ギアスモンスター"である【ハイランドーラ】です。
墓地の数からして、出しても旨みは少ない。壁として出したのでしょうか?
……さっきから、嫌な予感が止まりません。不可解な行動の数々をタクミくんがしている……そこまで頭の回りが弱くなっているのならば
「【ハイランドーラ】の効果発動!!手札を一枚捨て、墓地からカードを回収する!僕が捨てるのは……【
「なっ……【レヴィアタン】!?何故そのカードもキミが持っているのですか!!?」
「教えてやらないよ!!」
何故【ミカエリス】を破棄したのか、何故わざとダメージを受けたのか……あのまま追撃していれば【レヴィアタン】の効果で攻撃を止めてスムーズに墓地に落とす事が出来た。攻撃されなくても【ハイランドーラ】の効果で落とせる……背筋を寒気が走ります。
まずいまずいまずい……このタイミングで仕掛けたと言うことは、彼の手札には……!!
「そして、スペルカード【
虚空に開くのは万物を吸い込む孔……プレイヤー自身に選ばせる効果故に【
【
ユギト ライフ:5→8
タクミ ライフ:4→7
「破棄された事で【ガレス
戦場に残った小さな黒水晶の破片から、呼び出されるのは巨大な弓を携えた優男……ここでその人は面倒ですねっ本当に!
「そして【
全身から血を滴らせた大蛇……その頭部に突き刺さった刀に手を伸ばすのは、深紅の髪を靡かせる赤みがかったローブを纏った女騎士【ミカエリス】
取られまいと【ミカエリス】を飲み込もうとする大蛇ですが……彼女は笑ってもう片手で握った剣で蛇を真っ二つに引き裂き、その身を文字通りに
紅蓮の炎が、その背徳を裁くように大蛇ごと【ミカエリス】を飲み込みますが……もはや、ただの火では
深紅の髪はその先が八つに分かれ、毒液を牙から滴らせる蛇となります。瞳孔は縦に割れ、さらには顔や腕に鱗が生え……下半身は人の足ではなく蛇の胴体へと変態している姿は……例えるならばラミアでしょうか。
右手に【レヴィアタン】から抜き取った刀を、左手に元から扱っていた片手剣を握り締めて振るう姿は……その怪物でしか無い外見とは裏腹に、洗練されていて美しい。
「妬み、燃やせ!!【
( ˇωˇ )怒りだけでは足らないので嫉妬も着いてきてましたよ……