TCG販促アニメでどう足掻いても悪役ポジションの私が開き直って悪役RPを満喫するお話 作:木津 吉木
少し進んでは出てきた
『見つけた、侵入』
「いただきます」
最後まで喋らせるつもりもありません……黒い小虫の群れがその何度か見た覚えのある
しかし……
「……これはマズイですね」
「
「もしかして、食べ過ぎてお腹痛くなったとかデシ……!?」
「絶対にコイツの事だから、しょーもない事だと思うであります」
レイカ嬢とタクミくんは心配そうに、ソコロワ嬢は白けた目を向けて来ますが……私にとって、これは由々しき事態なのですよ。
表情を引き締め、ゆっくりと……その問題点を口に出します。
「……………ちょっと、お酒が欲しくなる味ですコレ」
「ほらやっぱり!!キメ顔で言う言葉でありますかソレ!!」
「だって欲しいんですもん!!貝の肝っぽい苦さが絶対に日本酒に合いますよコレ!!バター醤油で炒めて、キュッと行きたいです!!」
「そんなに美味いんすか……?」
「ドクロサマ、アレはユギトサマだから食べられるのだと思うデシ。ドクロサマが食べたら、絶対にヤバい奴デシよ」
「人類にはまだ早い味ですね……食べると、多分呪われます。永遠の命が欲しいとかそういうのならどうぞ」
「あ、なら遠慮するっすわ」
「うーん、切り替えが早い。流石はウチの最速ガール」
バキ、ゴキリ。
バキ、ゴキリ。
咀嚼音が脳髄に響きます。
食べても食べてもお腹に貯まらない……これっぽっちも"サモンエナジー"を感じられません。
流れ作業のような食事に……正直、飽きてきました。しかし、今の私には守らねばならない存在が三つもあります。
軽口を叩いて、気分を上げようとしますが……やっぱり
ーーーーー
俺とジュンの奴のファイトは終盤戦にもつれ込んでいた。
俺の場には【
「私のターン、カウンターブースト!」
ライフ:4
手札:5 ターンカウンター:8
「墓地に【
黄・黒 コスト:2 黒曜
A:3 B:6
墓地にこのモンスター名を除く【アグラヴェイン】モンスターがいる時にのみサモン出来る。
このモンスターが場に出た時、自分の場に
グネヴィアトークンが場にある限り、このモンスターは攻撃出来ない。
グネヴィアトークンが場にいない時、このモンスターの
このモンスターはデッキに四枚以上入れることが出来る。
レンズにヒビの入ったメガネを掛けた、両足が黒い結晶に覆われた騎士が手を差し伸べた先には……人間と同じくらいの大きさの白いのっぺらぼうの人形がいた。
服も何も着せられていない、そのデッサン人形みたいなソレに大事そうに触れて、恭しく接している姿は……酷く、奇妙だ。
「場の【放棄の
黄・黒 コスト:6 黒曜
A:4 B:4
墓地にこのモンスター名を除く【ランスロット】モンスターがいる時にのみサモン出来る。
一ターンに一度、自分の場のカード一枚を破棄して発動出来る。カードを二枚引く。その後自分の手札を一枚破棄する事で、場のアーティファクト一枚を破棄することが出来る。
このモンスターはデッキに四枚以上入れることが出来る。
どこか冷たそうな、そんな印象の黒の短髪の青年──【ランスロット】が【アグラヴェイン】の手から、人形を奪う。
そして、そのまま人形の首を両手で捻り切ると……泣き別れになった胴体と首が二枚のカードとなってジュンの手に加わる。
「クソっ!俺は【
「ふん……まあいい、一ターン寿命が伸びだだけだ」
人形を奪われ、呆然とした様子から一転して暴れ始める【アグラヴェイン】
振り回される拳を避けながら【ランスロット】が投げつけた刀剣が【
……一瞬、炎みたいに揺らめきながら輝く髪の生えた小さい女の子が泣きながら頭を下げるイメージが浮かんだのはなんだろう。
「アタックフェイズ!【アグラヴェイン】で貴様の場の【バンカ】を攻撃だ!!」
「【バンカ】はバトルする時に、俺のデッキの一番上のカードを破棄し、その種類によって効果が変わる!!」
赤 コスト:3 人・炎
A:1 B:1
このモンスターがバトルを行う時に発動する。
自分のデッキの一番上のカードを破棄し、破棄したカードの種類によって以下の効果を得る。
・モンスター:破棄したモンスターの
・スペル:このモンスターはこのターン破棄されない。
・アーティファクト:このモンスターとバトルした相手モンスターを破棄する。
・ユニオン:自分の墓地からカードを一枚手札に加える。
龍の頭を模したハンマーで地面を叩きつけると、土が盛り上がって壁となる。【アグラヴェイン】がその土壁を力いっぱい殴り続けるが……壁はビクともせず、やがて向こうの場に飛びすさって戻っていった。
「デッキから落ちたのはスペルカード【
「チッ……(【アグラヴェイン】の能力は不発になり、【ランスロット】での追撃も意味なしか……しぶとい奴め)私はこれでターン終了だ」
一息つき、盤面を再確認するが……結構、押し切られそうでマズイ。
俺の場は【バンカ】のみで、【ヒモリ】はとっくに墓地にいる。
このまま数で押し切られたら……【クリカラ】さらに【ヒモリ】をデッキ上に戻し、場に出したとしても凌ぎきれない。
……このドロー次第で、全てが決まる。
「俺のターン……ドロー!!!」
ライフ:3
手札:4 ターンカウンター:9
引いたカードを恐る恐る確認すれば……一つの道筋が浮かび上がる。
「これなら……!俺は【未来の大英雄ゴウエン】をサモン!さらに、俺の墓地にモンスターが六体いるから、コストを6軽減し……恐怖を超えて、未来へ進め!勇気の竜!!【
二つの火柱が俺の場に立ち上る。
ソレを切り裂き、姿を見せるのは【ゴウエン】
ソレを振り払い、翼を広げるのは【クリカラ】
俺のデッキの二大エースの登場だ。
「【ゴウエン】にユニオンカード【獄炎刀:カイエン】をユナイト!行くぜ、アタックフェイズ!!」
紫炎を纏った太刀を構え、【ゴウエン】が狂乱する【アグラヴェイン】に飛び掛る。
それを防ぐように【ランスロット】が間に立った。
「【ゴウエン】で【アグラヴェイン】を攻撃!!」
「【ランスロット】で防衛!」
「なら、スペルカード【
【
対して【ゴウエン】は……一度、刀を鞘に収めて居合抜きの構えを取る。
『兄貴の真似……はしゃらくさいなぁ、やっぱり!!』
鞘に収めたままの刀をフルスイング!
【ランスロット】の胴体にモロに叩き込んた状態で、近くの壁に向かって吹き飛ばす。
「ここで墓地の【ヒモリ】の効果発動だ!【ヒモリ】をデッキの上に戻し、場の【ゴウエン】の
「【ヒモリ】は
「ご名答、行くぜ!【ゴウエン】で【アグラヴェイン】を攻撃だ!!」
今度は鞘から抜き放たれた【獄炎刀:カイエン】で【アグラヴェイン】を狙うが……胴体を真っ二つに切り裂かれた【アグラヴェイン】が残った上半身で【ゴウエン】にしがみつき……自分
「【ゴウエン】!?」
「【アグラヴェイン】の効果だ!バトル終了時に、バトル相手を破棄する!!」
「くっ……でも、【クリカラ】でダイレクトアタックだ!!」
「させん!墓地の【
ジュンに向かって襲い掛かる深紅の巨竜──【クリカラ】の前に降り立つのは黒い水晶で作られた鎧を纏った小柄な騎士だ。その手が抱えているのは……身の丈を超える程の大きさの巨大な大砲。その砲から放たれた閃光が【クリカラ】の目の前で弾けて、その突撃を中断させる。
「だったら、ターン終了だ!!」
ダメージは与えられなかったけど、防御札を使わせた……手札は心もとないけども、まだ勝負は分からない。
「褒めてやろう、ここまで私相手にもったのは貴様が初めてだ!」
「ここまでターンを重ねるまでにアンタが負けてるからだろ?」
「…………減らず口を!!!!私のターン、カウンターブースト!!!」
ライフ:4
手札:5 ターンカウンター:10
図星だったのかキレながらターンを始めるジュンは、一枚のカードを天に向かって掲げる。
空気がビリビリと震え、背筋をゾクゾクとした寒気が走る……この感じは、前にユギトが【
「光栄に思うがいい!コレを使うのは、貴様が初めてだ!!」
ジュンの手に黒い結晶の粒がまとわりつき、アイツの周りの地面が真っ黒な石にどんどんと変質していく。
「永遠を謳え、無幻の夢を騙れ、万象を閉ざす汝の
【
新バージョンの
本体(名前に数字の付いてる方)を何とかしないと制限無く湧いてきます