TCG販促アニメでどう足掻いても悪役ポジションの私が開き直って悪役RPを満喫するお話 作:木津 吉木
「アタックフェイズ!!三体のトークンでアヴァロニア氏を攻撃!【マーチ参式】が場にいる限り、小官の場のトークンの攻撃は防衛されないであります!!」
【マーチ参式】が援護し、トークンたちの行く手を遮ろうとした【バイコーン】の動きが牽制される。
小さな体でサーベルとカタナを振りかぶり、三つの刃が
「いいわ、受けてあげる(【
マリリン ライフ:10→9→8→7
軽く衝撃を受けた程度で、アヴァロニア氏には傷一つ付いていない……当然だ、だって
「あら……?実体化させないのね」
「小官が受けた
「優しいのねぇ……なら、お兄さんも実体化の方は止めといてあげるわ♡」
小官がターンを返し、続けてターンを始めたアヴァロニア氏は……ドローしたカードを見て動きが止まった。
マリリン 第二ターン
ライフ:7
手札:4 ターンカウンター:3
経過ターン:1
「(なんて
頭痛がするように額を抑え……次の瞬間には、彼の目付きが変わる。
「あたし、言ったことを
逃れられぬ
青・黒 コスト:4 瑞神・夢境・使徒
A:1 B:4
このモンスターのコストは互いのプレイヤーの
このモンスターが場に存在する限り、
このモンスターが破棄された時に墓地に【寝物語のヒュプノス】が存在するならば、
まるで初めからいたように、静かにその存在は戦場に佇んでいた。
遊園地の楽しげな雰囲気に喧嘩を売るような……
その彼が、気だるげに腕を振るうと異変が起こる。
【ハルカゼ】【モンザエモン】【ヤヨイ】を除く全ての
「【タナトス】の効果により、場の
「くっ……しかし、まだ小官の場にはモンスターがいるであります!さらに、相手は可能な限り【ヤヨイ】を攻撃しなければならない!!」
「そ、
アーティファクトの発動と同時に辺りに桃色の霧が立ち込める。
その霧に姿を隠すように【タナトス】が姿を消した。
「ターン終了時に【
それでも
「小官のターン……ドロー!!」
カードを引いてみなくちゃ、始まらない。
レジーナ 第三ターン
ライフ:10
手札:2 ターンカウンター:3
「…………これなら!!小官は【KITERETU】の効果を発動!!ネジマキカウンターを一つ乗せる!さらに【ハルカゼ】の効果発動!
「【タナトス】がいるのに……無駄打ちかしら?」
【ハルカゼ】の号令と共に現れる玩具の兵隊……直ぐにその身は風化するけども、最期の力を振り絞って、城に突き刺さる巨大なゼンマイを三回転させる。
「先ずは
これでネジマキカウンターの数は7……あともう一個、もう一押しが欲しいが……仕方がない。
「【モンザエモン】の効果発動!小官の場のネジマキカウンターを六個取り除き、三つの効果を発動するであります!!これにより【モンザエモン】は次のターンの終わりまでカードの効果ではダメージを受けず、場を離れない!さらに【モンザエモン】がいる限り、場の黄のモンスターの
指を鳴らすと同時に【モンザエモン】の背後で鎮座していた黄金の棺が展開される。
明らかに元の質量を超えて組み上がるのは巨大な黄金の千手観音像……ソレに乗り込んだ【モンザエモン】の大きな声が、観音像に備え付けられたスピーカーから響く。
『オレ様の傑作の一つ【
「第三の効果!相手の場のカードを一枚破棄するであります!!【終止符のタナトス】を破棄であります!!!」
小官の号令と共に、千手観音像の目から光線が放たれる。悲鳴も何も無く……直撃と同時に蒸発したその体の痕跡が、光線の余波による爆発に巻き込まれていく。
「くっ……やってくれるじゃない!」
「アタックフェイズ!!総攻撃であります!!」
「流石にそれは通さないわ、カウンタースペル【
アヴァロニア氏が手札を投げ捨てると同時に……虚空から響き渡るのは物悲しい、しかしそれ故に心に深く染み渡る子守唄。
科学を超越し、ただの唄が機械仕掛けの亜神の動きを止める。
「通せなかったでありますか……これで小官はターン終了であります」
ネジマキカウンターを八個消費した時の効果……自分のターンでなければ相手プレイヤーはスペルの使用を禁じる効果さえ使えれば、このターンで終わらせる事が出来た。
あと一歩……それが遠く、手元でするりと抜けるように逃げられてしまう。
「今のは危なかったわ……でも、そっちの
こちらに向かってしてくるウインクに感じた寒気は、その見た目によるものだけでは無い筈だ。
「あたしのターン、カウンターブーストよ」
マリリン 第三ターン
ライフ:7
手札:1 ターンカウンター:5
経過ターン:2
アヴァロニア氏が指を鳴らすと同時に、その足元に巨大な魔法陣が展開される。
青白い光に照らされ、アヴァロニア氏の服装が変わっていく。
「
左半身を守るように白銀の手甲や肩当てが付けられ、それらには濃い青色で植物の
ゆったりとした黒のローブを纏い、背後に浮かんでいた水晶を模した銀の杖を掴んだその姿は魔法使いという言葉で浮かぶイメージそのままだ。
「さあ……優しい終わりに導いてあげるわ」
その存在は常に人々に寄り添っている。
常に姿を晒し、弱り傷つく前に生命に死をもたらす。
夢と死は表裏一体、死した者には優しい無限の眠りが与えられる。
──フレーバーテキスト【終止符のタナトス】より抜粋