TCG販促アニメでどう足掻いても悪役ポジションの私が開き直って悪役RPを満喫するお話 作:木津 吉木
……ついに、アタシにまでバトンが回ってしまった。
今回の作戦……つまるところはシンプルだ。
【
その為に、アタシの"ギアスモンスター"は
【
『ついにさいごだね!おねーさんでぼくをたおしきれるの?』
真赤な目はいつもの
「倒し切らねぇと、アイツらの犠牲が無駄になっちまうからな……ああ、そうだやってやるさ!やってやろうじゃないか!!」
『私たち全員を死んだ扱いにするな!!』って外野にいるジュンの野郎の声はスルーだ。
思いっきり、自分の頬を叩いて気合を入れ……五枚の手札を、デッキから勢い良く引き抜く。
「さあ、まだ未処理だった効果を解決するよ!四枚の【
これで手札は九枚、アタシが使えるターンカウンターは残り1だけども……
「【
宣言と共に、
そして、まるでこの場所が
「さあ、どんどん行くよ!!アタックフェイズ!!【
『だーかーらー!そんなよわよわモンスターじゃあさ【
「うるせぇ!!黙って見てな、ガキンチョ!!」
腹を括り、アタシに親指を立ててから巨大な黒い小虫の塊へとレンチを片手に突撃していく【
ポカポカとその人型のつま先を叩いているけれども……軽く足を動かされ、そのまま紙くずのように吹き飛ばされて、闘技場の中へと叩き込まれる。
けれども、反撃のように闘技場から無数の工具やらネジやらがガキンチョに向けて投げつけられていく。
「【
『それでダメージをかせいでぼくをたおすつもり?ざーんねーんでーしたー!!スペルカード【膨れ女の幻惑】!!』
黒 コスト:2 スペル・使徒
自分がカード効果によってダメージを受ける時に発動する。
このターンの間、自分がダメージを受ける代わりに自分の場のモンスターにそのダメージを与える。
真っ黒な扇子がガキンチョの前に現れ、ソレを広げてガキンチョが辺りを扇ぎ始める。
体に悪そうな色の霧が立ち込め、ガキンチョがすぐ近くにいるような……逆に、はるか遠くにいるようなそんな奇妙な感覚に襲われる。
「くそ……気持ちわりぃ……っ!!」
『えっへへ〜これでこのターン、ぼくがうけるダメージはぜーんぶ【
その言葉通りに、ガキンチョに向かっていた攻撃が全てあの真っ黒な巨人に吸い込まれていく。
向こうにしてみりゃ、当然の動きだ。手札を破棄すれば実質、
しかも、自分からカードを破棄すればアタシのライフが削れる……どう考えたって、ガキンチョよりもアタシの方が先にライフが0になる。
『さらにー!てふだからカードをはきしたから、おねーさんに2ダメージ!』
【
「ソレ、スペルの使用後の破棄にも反応するのかよ!!?」
『そーだよー』
のんびりとした返答と共に細い光がアタシの体を撃ち貫く。
レイカ ライフ:10→8
熱い……が、それも一瞬だ。
ライフだって、まだまだある……だから、ここで怯んじゃいられねぇよなぁ!!!
「アタシの
バット片手に荒ぶる【シンコウ】とそれを苦笑しながらも止めない【エンマ】
二体は、互いの拳に拳をぶつけ……勝ち目の無い戦いへと身を投じた。
「【シンコウ】と【エンマ】で【
体の奥底に響くような、低く轟くエンジン音。
冥府の底から蘇った【カイエン】が、地面へと自らの刀を突き刺してその場に立ち続ける。
『そのモンスター……っ!!』
「そうさ、コイツがいる限り……
見る間に青ざめ、目を見開くガキンチョ……でも、もう遅いよ。スペルカードを使うのも破棄だから【カイエン】がいる限りは使えない。
ここからは……タコ殴りの時間だ!!!
「【シンコウ】と【エンマ】を手札に戻し【
『やだ、もうやめてよぉ!!』
「止めないね!!オラオラ!!もっかい【シンコウ】と【エンマ】のおかわりだ!!」
【エンマ】の墓地送りだけは念の為に忘れずに行い、再度の突撃をモンスター達へと宣言する。
何度も何度も殴られて、流石の【
「【シンコウ】と【エンマ】で攻撃!!」
四度目の突撃、これで【
『ひどいよぅ、なんでそんなひどいことするの……?』
「こうしなきゃ勝てないからだよ、悪いけど……アタシたちは
『なんでさ!!ぼくとあっちのぼく!どっちもおんなじだよ!!おんなじそんざいだよ!!』
恨みが籠った視線、
ーーーーー
「【シンコウ】と【エンマ】を場へ!【エンマ】の効果で【
たった
崩れ落ち、消え去っていくぼくの群れ……敗北の足音がすぐ側に迫る。
『…………』
──ここまでですよ、どうです?私の
血のような、赤い目が愉快そうにぼくを見下ろす。
アイツらには見えていない……ぼくだけに見える、この身体に先に住み着いていたぼくの片割れ。
──ここまで弱らせてくれたお陰で、群れの制御も取り戻せましたし……これで元通りですね。めでたしめでたしって奴です。
……どこが?そっちの群れにとっては良いかもしれないけども、こっちは最悪だよ!!
ずるいずるいずるいずるい!!!
ぼくだって【ナイアルラト】なのに!!なんでそっちは助けてもらえてるの!!ずるい!!
──ずっと眠りに逃げてたぼくと、諦めて戦っていた私の差でしょうね。悔しいです?
戦ってたっていうか、なんか悪役?を楽しんでたじゃん!!
──そこを突かれると痛いですね……それでも、結構辛い目には合ってきてますよ、私。
ゆっくりと近づいてきた片割れがぼくの頭に手を乗せる。
──さて、では選手交代と行きましょう……最後の最後まで、諦めずに戦う姿をお見せしますよ
負けるのが嫌な主人公(悪役)のエントリーです