TCG販促アニメでどう足掻いても悪役ポジションの私が開き直って悪役RPを満喫するお話   作:木津 吉木

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【同族嫌悪】

「【基青神(ストーリーテラー)】……ついにお出ましですね」

 

「【基青神()】の効果はC(コントラクト)カウンターの数まで相手のカードの使用を封じ、封じた種類のカードのプレイを禁止する。まあ、別のカードを止めれば前に封じたカードは解放されるがな……精々、よく考えて使うことだな」

 

「……ドローです」

 

 

ユギト 第三ターン

ライフ:10

手札:13 ターンカウンター:4

約定(クレスト):【強壮なる使者(暗黒のファラオ)C(コントラクト)カウンター:1

 

 

プレイの禁止(・・・・・・)……カード自体の効果の使用はもちろんですが、モンスターなら場に出すことも、攻撃も防衛もプレイに当たります。

常時発動型の効果は制約をすり抜けることができますので【Mr.M(モルドレッド)】による攻撃封鎖は、モンスターを封殺されても継続されます。

……これ、プレイヤーへの(かせ)

ので【誘黒神(ナイアルラト)】の耐性をすり抜けて効果を止められますね。

さて、どう動きましょうか。

 

 

「…………」

 

「悩んでるようだな、ククク……好きに考えろ。時間は(・・・)たっぷりある」

 

 

余裕綽々(しゃくしゃく)といった様子で、どこからかティーセットを取り出して、紅茶を(たしな)み始める基青神……渋かったのか、表情を歪めていますね。

基青神(ストーリーテラー)】自体の耐性は私からの効果を受け付けないと攻撃の対象にならないでしたね。"ギアスモンスター"扱いではありますが、攻撃されないのでプレイヤー自体を狙うことが可能になっています。

…………四回の無効。それをくぐり抜けるか、あの子(・・・)を置いてしまえば後はどうとでもなりますね。

なら、派手に行きましょう。

 

 

「【強壮なる使者(暗黒のファラオ)】の効果でコストを2減らして【混織誘黒旅団(ノーフェイスブリゲード)()団長(イブニング)Mr.UNKNOWN(正体不明)】をサモンします!」

 

「却下だ。【基青神()】のC(コントラクト)カウンターを一つ取り除き、プレイを無効!モンスターの使用を禁じる!!」

 

 

場に現れようと、躍り出る【Mr.UNKNOWN(正体不明)】ですが……ガチンと機械が無理矢理動くような、異音が響きます。

それと同時に【Mr.UNKNOWN(正体不明)】の動きが不自然に止まり……逆再生するように手札に戻ってしまいます。

……これで、モンスターが止められましたが問題ありません。

 

 

「コストを2減らして、スペルカード【クルーシュチャ方程式】を発動します!」

 

「………(確か破棄してサーチだったなあのカード……【列車砲(ハイランドーラ)】は自分のカードが破棄された時に発動だから【基青神()】で止まっている。なら、今はまだスルーで良い)通しだ」

 

「では、手札の【邪聖天の嫉妬(デモリエル・ヴァーチェ)レヴィアタン】を破棄して……デッキより【ネクロノミコン】を手札に加えます。【無貌の劇場(ザータ=ホーグラ)】の効果を【Mr.M(モルドレッド)】の常時効果で二回発動!【混織誘黒旅団(ノーフェイスブリゲード)()特攻隊長(ヘッド)Mr.K(カイエン)】と【混織誘黒旅団(ノーフェイスブリゲード)()団長(イブニング)Mr.UNKNOWN(正体不明)】を場に出します!!」

 

「アーティファクトの効果によるものだからモンスターをプレイした訳ではないか……チッ、すり抜けが上手いな。流石に、紙しばいている歴はそっちが上か」

 

 

辺り一面、火の海のままですが……二枚貝型の劇場の中から出てきた【Mr.K(カイエン)】がさりげなく、私の視界に火が入らないように立ち位置を動いてくれました。

 

 

『団長、私たちを場に出しまくってるが……機会は必ず訪れるのか?』

 

「チャンスは待つものではなく、作るものですよ【Mr.K(カイエン)】……スペルカード【星の智慧(闇をさまようもの)】を発動!【ベルフェゴール】を場へ!」

 

「出させるか!!無効!!」

 

 

「そうするしかないですよねぇ!!【Mr.K(カイエン)】の効果、発動です!手札の【ベルフェゴール】を破棄して【人魚姫】を破棄します!!」

 

「無効!!!」

 

「あと止められるのも一回ですねぇ!!【同族嫌悪(マグネティックフォース)】を発動です!」

 

 

同族嫌悪(マグネティックフォース)

赤・青・緑・黄・白・黒 コスト:3 スペル

 

自分の場のモンスターを任意の枚数破棄する。相手は自身の場の破棄されたモンスターと同じ色を持つモンスターを同じ数だけ選んで破棄しなければならない。

 

「っ!(こちらは青・黒が二体、青・赤が一体、青・緑が一体、青・白が一体……【Mr.K(カイエン)】で【人魚姫】を持ってかれ【Mr.UNKNOWN(正体不明)】と【Mr.M(モルドレッド)】で確実に【基青神()】が連れていかれる。代償として向こうの戦力はガタ落ちにはなるが……いや【列車砲(ハイランドーラ)】も落とされたら、D(デュアル)R(レゾナンス)が飛んでくる。あのバカタレが来る……止めるしかない)無効だ!!」

 

 

連続で三度も響き渡る音……しかし、それで打ち止めです。

基青神(ストーリーテラー)】の効果で手札から発動されたカードが無効にされた場合、そのまま手札に戻ります。

スペルカードはその制約で、同名スペルは無効にされても同じターンでの再使用は出来ません……しかし、次のターンになればその制約も消えます。

スペルカードは止められたままですが、モンスターの動きは解放されていますので、殴られたとしても防衛で耐えきれます。

……次のターンが回ってきたら良いですけどね。

 

 

「これでターン終了です……一ターンでC(コントラクト)カウンターを使い切らされて、どんな気持ちですか?ここまでの動きも筋書き(シナリオ)通りなんて負け惜しみ、言いませんよね?」

 

「……お前とのファイトは完全にアドリブだ。そもそも、俺は俺自身が(・・・・)戦うファイト(・・・・・・)で権能を使った(・・・・・・・)ことは無い(・・・・・)

 

 

その言葉に、思わず目を見開いてしまいます。

基青神の筋書き(シナリオ)の強制力は、強固な物です。

初めから終わりまで綿密に書かれた物ならば、無意識下に神さえも従ってしまいますが……作為に気付いた神クラスの存在が全力で抵抗すれば道筋は崩れ、最早基青神ですらもコントロールが出来なくなります。

雑に作られたものならば、その強制力は低下しますがその都度基青神が手を加え、筋書き(シナリオ)を終わりまでを即興で形作られるのでコントロールが効きやすい。

……ある意味では理不尽なその権能を"ギアスファイト"に使わないとは。

 

 

「理由を聞いても?」

 

「簡単なことだ。勝敗の決まっている(・・・・・・・・・)勝負はつまらん(・・・・・・・)

 

「なる、ほど……」

 

 

鼻を鳴らし、理由を言う姿は……嘘を吐いてはいないように見えます。

……勝敗の決まっている勝負はつまらない、なるほど。納得しかありません。

その気持ちは痛い程に理解できます。

正義は最後に必ず勝つのはフィクション作品ならお約束ですし、私も大好きです。

しかし、勝つか負けるか分からないあのハラハラ感が見てる側としては面白いものなのですよ……どう勝って、どう負けるかの道筋が分かっていたら、そりゃつまらないですよねぇ。

 

 

「じゃあ、続けるぞ……俺のターンだ、カウンターブースト」

 

 

ストーリーテラー 第三ターン

ライフ:10

手札:7 ターンカウンター:5

 

 

ここでカウンターブースト……?

勝負どころと、思い切ったことをしてきますね……これで次のターン、私もカウンターブーストが許されますので行動に自由が効きます。

 

 

「勝ち誇ったか?まだ終わりには早い時間だ」

 

 

手札から一枚のカードを引き抜き、それを掲げてきます。

 

 

神話呪法(ゴッドスペル)哀音の嘆き(ナハトムジーク)】起動」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最後の切り札の使用です、哀音の嘆きは元ネタのもじりです。
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