TCG販促アニメでどう足掻いても悪役ポジションの私が開き直って悪役RPを満喫するお話 作:木津 吉木
ゴウエンが魔剣の力を解放しようとしたその時、場違いな程に明るい音楽と共に仮面の集団が戦場に乗り込んで来たのだった。
「さあ、不愉快な筋書きなんて……ぶち壊してしまいましょうか」
──フレーバーテキスト【
赤い血の海の中で倒れ、目を閉じている
『このまま、自堕落な創造主を放置していればこの世界は終わる』
『貴様が愛するこの世界が崩れる様を、黙って見ているのか?』
占赤神が創造主に挑む前日……対抗色である俺の元を訪れた奴が俺に手を差し出す。
『私たちと共に来い、最善である未来を創り出す為に』
感情の見えない、冷たい声色とは裏腹に奴の翡翠色の瞳の奥には同じ色の業火が宿っていた。
どこかの同業者が言っていたか……妬みは緑の目の怪物から
赤は嫉妬の罪を内包している、だからこそ……俺は奴の手を弾いた。
『お前は最善の未来なんてどうでもいいのだろう?自分じゃない存在が頂点に立っている……それが許せないだけだ』
その時、俺は初めて奴が声を上げて笑う姿を見た。
心底愉快げに、心底腹立たしげに……たっぷりと思う存分に笑い狂った
「…………」
ピクリと奴の指が動き、過去に飛んでいた俺の思考が戻ってくる。
誘黒神の手札は
先のターンの連続スペルでスペルカードに奴の手札は寄っている。モンスターを出そうにも、奴が扱う【
【
「あはは、笑ってしまいたくなる程に……ピンチですね」
そう言いながら、言葉通りに笑う誘黒神はゆっくりと立ち上がった。
赤い血に濡れた手で、自身の頭髪を赤く染めながら掻き上げ……鮮血よりも
「でも、負けたくないので
女のような、端正な作りの顔を凶暴に歪めながら……誘黒神が吼える。
「私のターン!!【
【
いや、アレは見せ札だ。俺のライフは10……奴がコスト:10以上のモンスターを所持しない限りは、ワンショットはされん。
落ち着け、きちんと処理すべき物だけを処理すれば……俺は負けない。
「
「構いませんよ!!カウンターブーストォ!!」
ユギト 第四ターン
ライフ:2
手札:9 ターンカウンター:6
再び、時計頭の異形の姿へと回帰する俺。
「コストを2減らし、スペルカード【ネクロノミコン】を発動!!」
「却下だ!!無効!!」
「コストを2減らし、さらに黒のカードである【
「通さん!!無効!!」
「だったら【亡き神への葬送】!!!」
「何度来ても無駄だ!!無効!!!」
「片っ端から私のカードを止めてきますねぇ、貴方!!」
連続で切られるカード、だがそれらの全ては……【
苛立っている様子の奴の残り手札は9のままだが、その内訳は俺に大分バレている。
【サタン】【
「これが勝ち筋だからな!!まだ動けるだろう?お前の手足、全てもいで止めてやる!!」
「墓地の【
「いよいよ打つ手なしか!!止めるに決まっている!!」
「(あと二回……!)アーティファクト【無名の霧】を発動!!」
黒 コスト:2 アーティファクト・使徒
一ターンに一度、自分のデッキの一番上のカードを一枚破棄して発動出来る。
破棄したカードのコスト未満のコストのモンスターを一体、墓地から選んで場に出すか手札に加えることが出来る。
薄く立ち込める毒々しい色の煙……明らかに体に悪そうな物だが、人ではなくモンスターである俺たちに影響は無い。
「【無名の霧】の効果です!!私のデッキトップを落とし、破棄したカードのコスト未満のコストのモンスターを一体、墓地から場に出すか手札に加えます!!」
「…………通しだ」
「っ!?」
「コイツで【
「(流石に釣れませんか……しかし、まだです)……破棄したのは【
霧の奥から這い戻ってくるのはカラスの仮面を付け、燕尾服を纏った元騎士。
腰に下げていた
「【
「…………通しだ」
「デッキトップは……っ【
防御札が落ちた、一瞬歪めた表情からして……誘黒神としては落としたく無かった札なのだろう。
「これでターン終了です」
諦めたように、淡々とターンを回してくる姿には……少し、違和感を感じるが気のせいだろう。