TCG販促アニメでどう足掻いても悪役ポジションの私が開き直って悪役RPを満喫するお話 作:木津 吉木
南太平洋上に浮かぶ孤島……古くから住んでいたという原住民族によって付けられていた名前は『ラ・リィアー』
十数年前にとある会社によって買い取られ、リゾート地として開拓されたその島こそが今年の世界大会本戦の会場となります。
「にしても、島で大規模な大会の本戦となりますと……懐かしいですねぇ」
「また暴れるとかはしないで下さいよ?」
「あはは……今回はただの参加者ですし、統白神でも来ない限りは暴れませんよ。約束です」
本当かどうか疑うようなレイカ嬢の視線が突き刺さりますが……私は約束だけは守りますとも。ええ。
南国特有の
「それにしても……
「アイツ、来て早々に熱中症でぶっ倒れたっすからね……」
倒れてしまった彼の介抱の為に、先に宿泊先に向かったタクミくんとジュンくん。そして、私とレイカ嬢は大会の本部へ手続きの為に移動しています。
「手続きが終わりましたら、冷たい飲み物か氷菓でも買って帰りませんか?そこのお店の品が中々良さそうですし」
「良いっすね!なんなら、今からちょっと買わないっすか?味見ってことで!」
「お仕事前に買い食いとは中々に
「じゃ、決まりっすね!早く涼みましょ、ユギト様!」
ニッコリと笑い、私の手を引くレイカ嬢の後を追うように私も店内へと入ります。
冷房の効いた店内はそこそこ賑わっていて……レジ前で、懐かしい聞き慣れた声が聞こえてきます。
「アイスはやっぱイチゴ味だろ」
「やっぱりお子ちゃまね、
「冷たくて甘いんだからどっちでも同じだろ、わざわざより長い呼び名で言うなんて変じゃん?ていうか
「…………」
「図星だからって、叩くなよ!?」
「なんで味を選ぶだけで喧嘩してるんだお前たち……俺はチョコレート、
「お
「ぼくも
「ストロベリー1とピスタチオ1、チョコレート3だな。俺が注文してくるからお前たちは席を取っていてくれ。他の客の迷惑にな…………」
振り返った拍子に、私たちに気づいた
「は、
「呼んだー?」
「お前じゃない!!」
名前を呼ばれたと勘違いした
「お久しぶりです。積もる話も有るとは思いますが……先ずは、注文をさせて下さい」
ーーーーー
どうして俺たちはコイツらと涼んでいるんだ?
「んー!やっぱり、一目見た瞬間からピンと来ましたが……冷たくて美味しいですね」
俺の警戒する視線に気づいたのか、奴は少し気まずそうに苦笑いを浮かべてくる。
「そんなに見ても……あげませんよ?」
「いや、要らん」
「えー……ぼくは欲しいなー。イチゴとバニラも美味しそうだもん」
「……仕方ないですね、一口だけですよ
「わーい!」
ユギトよりも
「あー!!?一口って言いましたよね!?」
「
「いやいやいや!確かに一口かもしれませんが、取り過ぎです!!酷い!!まだちょっとしか食べてないのに!!!」
「ゴクン……また買ったら?」
「お小遣い的にこれ以上は無理ですー!!」
半べそをかきながら、ジェラートのコーンを
「……俺のジェラート、食うか?」
「えっ!!!良いのですか
口ではそう言うものの、未練タラタラで俺のジェラートに視線を向け続けるユギトに、先に食べ終えた
「ていうか、他の奴らはいないのか?もしかして……あのねーちゃんとデート?」
「他の子たちは先にホテルに向かいましたよ、レイカ嬢と私は大会の手続きの為に別行動中です。なのでデートではありませんよ、私とカップルなんてレイカ嬢に失礼ですよ
「(結構仲良さげだったんだけどなぁ……)……んじゃ、なんでアメリカ代表になんてなってんだよ。一応、お前日本人だろ?」
「成り行き……ですかね。全米で開かれる【ドレッドギアス】の大会、その勝率が上位の四チームによる総当たり戦をして……そこでの勝率トップが代表になるという形式でした」
食べ終えたコーンの包み紙を
「私たち、一応お
「『勝っちゃった』で代表になる辺りが……流石というか、頭が痛くなるというか……」
「あはは……まあ、代表の間は国が私たちを守ってくれるのでIGPに追いかけ回されないで済むので、そこはWinWinなんです」
そう言ってから息を吐き、違和感でも有るのか革のチョーカーを左手で弄る姿が妙に目立つ……正直、あまり似合っているとは言えないし、奴のセンスにしては無骨過ぎる。
「……さて、そろそろ行かないとダメですね。レイカ嬢、行きますよ」
「うっす!じゃ、戦うの楽しみにしてるよ、嬢ちゃんたち!!」
女子四人で何やら
「それでは……次は、大会の場で会いましょう」