TCG販促アニメでどう足掻いても悪役ポジションの私が開き直って悪役RPを満喫するお話 作:木津 吉木
統白神からの宣戦布告があった開会式からはや二日……
「無事に二連勝で決勝トーナメント進出は確定……まあ、当然ですよねぇ」
ギリシャ代表"ドデカオリュンポス"の文字通りの大型モンスターによる蹂躙戦術……しかし、出る前に押し切られてしまえば問題はありません。
レイカ嬢の速攻、
インド代表の"ラクシャーサ"戦では
しかし、そこからレイカ嬢が奮起してまさかのワンターンキル、ジュンくんが【アーサー
日本代表は"ラクシャーサ"に負けていて、一勝一敗の状態です。確実に決勝トーナメントに出る為には、次の対戦相手である私たちに勝たなければいけません。
……勝ち抜きが決まっている私たちがわざと負けてやるという選択肢も有ります。
ですが
「そんなのは……
ぽつりと私の呟いた言葉が風に乗って消えていきます。
休息日である今日は、各自が好きに行動するということで今は私は一人です。
……久しぶりの一人きりです、今まではなんやかんやで周りに人が居ることが当たり前になっていました。
「さて……どうしましょうかね」
ふらりふらりと、店先の商品を眺めては離れるを繰り返し……興味は
こういう時……私はどうしていましたっけ?
確か、そう……
思考を過去へと飛ばそうとした瞬間、腰に何かが当たる感覚によって現実へと引き戻されます。
「…………ん?」
「わっ、いったた……」
振り返れば……光の加減で淡く虹色に
「大丈夫ですか?」
しゃがんで手を差し出せば、少女は何の警戒もなく私の手を取ります。
「おにーさんありがとー!ごめんねー色々珍しくて前見てなかったよー」
「珍しくて……ということは観光ですか?保護者の方はいませんか?」
「んー……はぐれちゃったー」
のんびりと迷子発言をする少女……着ている白いTシャツにデカデカと日本語で『働いたら負けにゃん』と書いてあるのは……ご両親の趣味でしょうか?
「それは……迷子さんということですかね?」
「そうなるねーおにーさん、一緒に探してよーお願いー」
「ええ……通りすがりの私で良いのですか?」
一人で心細いといった雰囲気も無く、にっこりと笑いながら私の手を強く握る少女に……妙な違和感を感じていました。
しかし、目の前で困っている(?)人を見逃すのも嫌です。
「いいよーおにーさん優しそうだからーほら、行こー」
強く手を引かれ、私は少女に誘われるがままに歩かされます……まあ、良いでしょう。どうせ暇でしたし……
ーーーーー
「あれはユギト……?」
「どうしたでありますか
一勝一敗という、崖っぷちに立たされているアタシたち日本代表。
正直……休息日だとしても、休むよりも"ギアスファイト"をして腕を磨きたかったけど……
『休める時に休むのも鍛錬』と言われて……咄嗟に反論を
一人でウインドウショッピングでもしようかと思っていたらレジーナが声を掛けてきて、そのまま一緒に商店街に出たのだけど……桃色頭にアロハ服の男の姿が視界に入ってしまった。
「アレ、ユギトが何か女の子に連れ回されてるわ」
「またあの男は……やはり、そういう趣味が有るでありますか……」
眉間に
「どう見ても振り回されてるのはユギトの方よアレ……なんか買わされてるし」
「そういう趣味かもしれないであります……光源氏的なアレであります」
レジーナはなんでユギトにこんなにも妙な偏見を
でも、アイツが見知らぬ少女と過ごしているのを傍から見たら……怪しいわね。
外見だけならメガネを掛けた優しそうなお兄さんというのも……絶妙に不信感を
「……ねぇ、なんでアタシたちはユギトを隠れて追い掛けてるのよ。明らかに、アタシ達の方が不審者じゃない?」
「小官はIGPの捜査官として、不審者を追跡してるだけであります。
コソコソと柱や店の陰に身を隠しながら、ユギトと少女を追い掛けているアタシたち……なんか、気になっちゃって追い掛けてるけど、どうしようこれ。
「何してるんだ貴様ら……」
「「ぴゃあっ!!?」」
背後から急に声を掛けられ……変な声を上げてしまって恥ずかしい。
振り返れば、呆れたをしている
「きゅ、急に声を掛けるなであります!びっくりして心臓が止まるかとおもったでありますよ!!」
「そこまで怒るか!?コソコソ怪しいお前たちが悪いだろうが!!」
「……で、何していたんデシか二人とも」
「ユギトが妙な女の子と二人でいたから、気になって追ってたんだけど……アンタたちに話し掛けられて、見失っちゃったわね」
ほんの一瞬、目を離した隙にユギトと少女はいなくなってしまっていた……まあ、アイツの性格上、アイツから手を出すことはまず無いからほっといても良いでしょ。
問題は謎にヒートアップしているこの
ーーーーー
あれよあれよと手を引かれ、最後に連れていかれたのはカラオケです……本当にご両親を探す気が有るのでしょうかこの子は。
「じゃーおにーさん何歌うー?」
「私は歌うのは得意では無いので遠慮します……それより、保護者の方を探さなくて良いのですか?」
「大丈夫だよーこのボタン押したら、私の保護者が文字通り飛んでくるからー」
そう言って、ポケットから小さな機械を取り出して見せてくる少女……背筋を冷たい汗が伝います。嫌な予感しかしない。
「なら……私が探すのを手伝わなくても良かったのでは?」
「良くないよーだって、こうでもしなきゃキミと話せないからねー
一瞬、息が止まります。
「……人違いですよ。私は
「ウチで大司教として長年務めていたのは本物の
一息でまくし立てるように言葉を繋げる少女……彼女の言い回しを考えれば、その正体は何となく
「まさか、貴女は……」
「では、改めて自己紹介しようかユギト大司教。私の名前はレティシア・ブラン。
顔の前に手を組んで、少女──レティシアが少女に似つかわしくない、微笑みを浮かべる。
「じゃあ……お話、しよっか」
幼女(合法ロリ)に釣られる主人公(善意)の図