「俺のターン!!カウンターブースト!!」
恐馬 第一ターン
ライフ:10
手札:5 ターンカウンター:2
奴の"ギアスモンスター"は巨大な鳥のようだ。漆黒の翼で自身を覆い隠していて姿はよく見えないが……あの翼の持ち主が【モンテクリスト】の一撃を防いでいたのは間違いない。
恐らくは黒のモンスター、墓地主体かハンデス主体か……判別は出来ないが、俺はいつも通りにやるだけだ。
「【血濡れ霊廟の病犬】をサモン!!」
【
血濡れ霊廟の病犬】
黒 コスト1 野獣・血
A:1 B:2
吸血:このモンスターがダメージを与えた時、プレイヤーにSCカウンターを与えたダメージ分だけ付与する。
墓地に存在する時に発動出来る。ライフを2支払うか、SCカウンターを二つ取り除くことで、このモンスターを場にサモン扱いで出す。
低く鳴り響く鐘の音、それと同時に地面から西洋風の墓が生えてくる。その墓が砕け……中から全身を血で染め、一部の皮膚が剥けて地面へと垂れ下がっている四足の獣が這い出る。
「ターン終了だ」
「うへぇ、グロいのが出て来たピヨなぁ……私のターン、ドローピヨ!」
■■ 第一ターン
ライフ:10
手札:6 ターンカウンター:1
「アーティファクト【異空領域の牢獄】を発動ピヨー」
【
異空領域の牢獄】
黒 コスト:1 アーティファクト・境界
このアーティファクトを発動した時、デッキから【神堕妃死告鳥フレズヴェルグ】をこのアーティファクトの下に重ねる。
ライフを支払った時に発動する。その支払ったライフと同じ点数のSCカウンターをこのカアーティファクトに乗せる。
相手モンスターによる攻撃をプレイヤーが受ける際、ライフの代わりにこのアーティファクトに乗せられたSCを好きな数消費し、そのバトル中攻撃してきたモンスターのAを消費した分だけ減らす。
このアーティファクトが場を離れた時、このアーティファクトの下に存在するカードをあらゆる条件を無視して、プレイする。
「発動時の効果でデッキから【神堕妃死告鳥フレズヴェルグ】をこのカードの下に置くピヨー!」
風が吹き荒れる。
その暴風の檻の中、黒いナニカが黄金色の眼光をコチラに向けてくる。
あのアーティファクト……普通のカードじゃあ無いな。
「【夜を告げる翁】をサモンするピヨ」
【夜を告げる翁】
黒 コスト:1 魔鳥・野獣
A:1 B:1
一ターンに一度、ライフを2支払って発動出来る。
デッキからカードを一枚引く。
低く響く鳴き声、暗い色の翼を翻して一匹のフクロウが奴の場に立つ。
「【夜を告げる翁】の効果発動ピヨ!ライフを2支払って、一枚ドロー!さらに、ライフを消費した分だけ【異空領域の牢獄】の効果でSCカウンターをコイツに乗せるピヨ!」
フクロウが奴の肩に乗り、差し出された腕にクチバシを突き立てた。
溢れ出る赤い血を暴風が攫い、代わりに一枚のカードがその手に収まった。
■■ ライフ:10→8
「いてて……これでターン終了ピヨ」
「俺のターン!カウンターブースト!!」
恐馬 第二ターン
ライフ:10
手札:4 ターンカウンター:4
「スペルカード【尊きへの供物】発動!!俺の場の【病犬】を破棄し、次にサモンするモンスターのコストを1下げる!」
「これでコスト:5のモンスターが出て来れるピヨなぁ……来いよ、黒鉄恐馬」
「言われるまでも無い!!!!」
白銀の燐光を残しながら紫色──否、夜色のオーラが溢れ出す。
それと同時に、鳴り響く鎮魂の鐘……さあ、行くぞ【ハムレット】!!
「誓約サモン!!生命を送り、死を友に迎えん!!【血濡れ霊廟の管理人ハムレット】!!!」
銀色の髪に混じる一房の赤い髪。黒一色の牧師服に似た衣装を纏い、ソレに似つかわしくない人骨を模した形状の細剣を構え……【ハムレット】が降り立つ。
「【ハムレット】の効果発動!!俺にSCカウンターを二つ乗せる!!」
【
血濡れ霊廟の管理人ハムレット】
黒 コスト:5 人・血・偽神
A:5 B:5
完全吸血:自分のカードがダメージを与えた時、プレイヤーにSCカウンターを与えたダメージ分だけ付与する。
このモンスターが場に出た時、プレイヤーにSCカウンターを二つ乗せる。
墓地からモンスターが場に出る度に発動する。このモンスターのAを1上昇させる。
「私の知らない【ハムレット】……ックハ」
「墓地の【血濡れ霊廟の病犬】の効果発動!!俺のSCカウンターを二個取り除き、コイツを場に出す!!墓地からモンスターが出る度に【ハムレット】のAは1上昇する!!アタックフェイズ!!」
鎮魂の鐘と共に蘇る血に濡れた獣。
静かに空を舞うフクロウを追い、鮮血が宙に軌跡を描く。
「【病犬】で【夜を告げる翁】を攻撃!!ダメージを与えたので【病犬】と【ハムレット】の効果により、俺に合計でSCカウンターを二つ付与!!追撃だ、行け【ハムレット】!!!」
地に落ちたフクロウ、その抜け羽が風に舞い……その隙間を【ハムレット】が駆け抜け、暴風を切り裂いて細剣の切っ先が……
「流石にソレはそのまま受けられないな。スペルカード【編隊飛行】発動」
【
編隊飛行】
緑・黒 コスト:1 スペル・野獣
相手モンスターが攻撃してきた時に発動出来る。このターン中に攻撃宣言を行ったモンスターの数だけ、ターン終了時までそのモンスターのAを減らす。
「このターン中に行われた攻撃宣言の回数だけターン終了時まで【ハムレット】のAを下げる。さらに【異空領域の牢獄】に乗せられているSCカウンターを二つ取り除き、その数だけ【ハムレット】のAを下げる……つまりは合計でAを4下げさせてもらう」
絡みついてきた鮮血によって、受け止められ……さらに、鳥の形をした影が壁となる。
■■ ライフ:8→6
「チッ……SCカウンターを二個追加してターン終了だ」
「ふぅ、あっぶねぇ……握ってるんだろ?【炸裂する血肉】」
「……何故、そう思う?」
「そりゃ、分かるさ!アレは勝負を決めに来た動きだ。ターンカウンターも4あるし、条件は満たされている……年季が違うんだよ、黒鉄恐馬」
確かに、俺の手札には【炸裂する血肉】がある。
あのスペルさえ無ければ、そのまま勝負を決められた……だが、何故ピンポイントでそのカードを投入しているのが分かったんだ……?