TCG販促アニメでどう足掻いても悪役ポジションの私が開き直って悪役RPを満喫するお話 作:木津 吉木
「これが、白の神の力ですか……」
最後に受けた【マスラオ】越しの貫通ダメージを推測するにその
「私の勝ちだねー……でも、
「……おや、バレていましたか」
「そりゃそうだよ、お兄さんの"ギアスモンスター"は影も形も無いし……これじゃあ、情報の収支は微妙にマイナスだね」
微妙にマイナス……つまり、ほぼろくな情報を落とさなかった私から明確にプラスとなる何かしらの情報を読み取ったということですか……なるほど、
「流石の洞察力、といったものですね……伊達に、数世紀を生き続けたわけではないということですか」
「あー!女の子に歳の話をしたら嫌われるぞー?まあ、私は気にしないけどね。事実だし。そーだ、そんな年寄りからお兄さんに一つアドバイスをあげようかねー……自分の優位を見せつけるために口を開き過ぎる癖、直した方がいいよ。口は災いの元だからね」
口元に指を当て、目を細める教皇の言葉が……
噛み締めた奥歯が嫌な音を立てて軋む。
「ご忠告、痛み入ります……」
ーーーーー
頭を下げ、そのまま去っていく
そして、私の前にはレティシア・ブランと統白神が残りました。
「やほーユギト大司教昨日ぶりー」
「どうも……お強いですね、やはり」
「まあねー
胸を張り、自慢げに微笑むレティシア・ブラン……その横で人の姿へと戻った統白神は口を開かず、何かを考えているように見えました。
「イブぴー?どうしたの?」
「…………
「えー?もう帰るのー?ユギト大司教ともうちょっとお話しなくていいのー?」
「よい。闘争は先程ので愉しめた」
私から興味を失ったように背を向け、歩いていく統白神に……何故か腹が立ってしまい、気がつけば声を掛けていました。
「待ちなさい、お前が良くても私には話があります統白神」
「……なんだ、誘黒神」
どこか面倒そうに振り返ってくる姿に、さらに腹の底から何かが沸き上がります。
「……あの
「そうか……貴様
「そのニュアンスですと、私以外の神は知っていると取れますが?」
「言い変えてやろう。
神の権能の具現……道理で、私が
そもそも、自分の権能にすら見当がついていないのですから。
「……つまり、権能を理解すれば私も
「そうなるが……貴様は
「今のまま……?この現状のままで満足していろと……?」
「
小虫の群れを出すことすら脳裏によぎらず、ただ衝動のままに目の前で冷めた言葉を吐く統白神へと飛びかかれば……瞬きをする時間よりも早く視界が周り、地面へと叩きつけられます。
チョーカーごと首を片手で抑えられ、利き腕である左腕を踏みつけられている私が
「貴様の一撃を食らえば、余はそれだけで終わるだろう……だが、何度挑まれようと勝つのは余なのを理解せよ誘黒神」
星と同じ質量を持ったその肉体。その重量が少しづつ左腕に掛かり、激痛と共に異音が響く。
「っ……!!!!」
「貴様はそのままでいろ誘黒神。弱く、幼い、壊しても直ぐに治る余の
残された私は、仰向けのまま……夜空を見上げていました。
「……………」
力の無い自分が腹立たしい……酷く乾く、他者が恋しい、統白神が妬ましい、私だって神なのに……でも、どうしたらいいか分からない。
ぐちゃぐちゃの感情が混ざって……何を考えているのか分からなくなって、酷く頭が痛くなる。
私は……私は……
「…………
ぽつりと呟いた言葉、それと同時にまた自分の中の何かが切れたような感覚が広がり……デッキから一枚のカードが手の中に加わりました。
【
「なんだ……最初からそうすれば良かったのですね」
【
変質したもう一つの自分の姿が愉快で……私の大きな笑い声が虚しく辺りに響きました。
またなんか闇堕ちして、この章は終わりです