TCG販促アニメでどう足掻いても悪役ポジションの私が開き直って悪役RPを満喫するお話   作:木津 吉木

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( ˇωˇ )悪者VS悪役の勝負はどっちが勝つか分からんのが良いと思うのです


「一つ聞かせろ……」

奴の姿を見た瞬間、頭に血が上った。

父からは奴を恨むなとは言われていたが……感情はそう簡単には割り切れない。

実体化させた【ハムレット】に奴を連れて来させれば、()()手荒に連れてきたようで左肩に出血が見られた。

 

 

「"白掟(ハクジョウ)"……"裁刃徒(サバト)"!!」

 

恐怖連合(ダークアライアンス)の幹部クラスか……」

 

 

左肩を抑えながらよろよろと立ち上がる奴は、こちらを見た瞬間に一瞬だけ目を見開きそのまま視線を逸らした。

 

 

「まさか……冬馬(トウマ)の」

 

「覚えていたようだな……」

 

 

"ギアスディスク"を展開する俺に対応するようにゆっくりと奴も展開し始めた。

 

 

冬馬(トウマ)の息子が恐怖連合(ダークアライアンス)に堕ちるとは……いや、そうなるのも道理か」

 

「所属しているだけだ……貴様を打ち倒すまではな!」

 

 

そうは言うものの前までのような燃え滾るような復讐心は無い……代わりに、どこまでも冷えた殺意の刃が心の支柱となっていた。

 

 

「致し方ないか……」

 

 

「「"ギアスファイト"レディセット」!」

 

 

 

黒鉄 恐馬【血濡れの不滅譚】

VS

白掟 裁刃徒【焦土天機実行】

 

 

デッキの内容は【モンテクリスト】を手に入れてから様変わりしたが"ギアスモンスター"は変わらずに【ハムレット】のままだ。

対する奴の"ギアスモンスター"は……炎の翼を持った天使だな。親子揃って天使とは……神聖制約教団(ホーリーギアス)に所属している故かそれとも……

 

 

「「スタートアップ」!!」

 

 

先行はこちらだ、向こうは負傷によるものか声に覇気がない。

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 

恐馬 第一ターン

ライフ:10

手札:6 ターンカウンター:1

 

 

「【不滅の腐乱死体(イモータルアンデッド)】をサモン!」

 

 

不滅の腐乱死体(イモータルアンデッド)

黒 コスト:1 屍・犠牲

A:1 B:1

 

このモンスターがサモンされた時に発動出来る。

自分の手札を一枚破棄する事で、相手の手札を一枚ランダムに破棄する。

 

 

腐りきった死体が耳障りな唸り声を上げながらこちらに手を伸ばす。

それに手札のカードを一枚渡してやれば、カードを呑み込んでから奴の手札を一枚奪って貪り始める。

 

 

「その効果により俺の手札を破棄する事で貴様の手札を一枚破棄させてもらう。そのままターン終了だ」

 

不滅(イモータル)……"冬馬(トウマ)"と同じテーマか」

 

 

破棄された手札にほんの少しだけ眉を上げるも直ぐに何事も無かったかのように表情を戻した奴は少し間を空けてからターンを始めた。

 

 

「……私のターン、ドロー」

 

 

裁刃徒 第一ターン

ライフ:10

手札:5 ターンカウンター:1

 

 

「【焦土天機の従機(カラミティ・サーヴァント)】をサモン」

 

 

焦土天機の従機(カラミティ・サーヴァント)

白・赤 コスト:1 使徒

A:0 B:1

 

一ターンに一度、自分のデッキの一番上のカード一枚を破棄して発動する。

自分は次のターンの終わりまでダメージを受けない。

この時に破棄したデッキトップが赤のカードなら全ての相手プレイヤーに1ダメージを与え、白のカードなら自分のライフを1回復する。

 

 

小型の戦闘機のような物が飛んできたかと思うと、変形して小さな天使へと姿を変える。

 

 

「【焦土天機の従機(カラミティ・サーヴァント)】の効果発動、デッキトップを落として次のターンの終わりまで私はダメージを受けない。更に、デッキトップから落としたカードが赤と白の色を含むので追加効果を発動する」

 

 

デッキから投げつけられたカードがそのまま弾丸のような形に変わる。そのカードの弾丸を【焦土天機の従機(カラミティ・サーヴァント)】が手に取ったかと思うと再び、戦闘機のような形に変形して俺に機銃を浴びせかけてきた。

 

 

「ぐっ……!」

 

 

恐馬 ライフ:10→9

裁刃徒 ライフ:10→11

 

「デッキトップから落とされた【焦土天機の弾薬庫(カラミティ・サプライ)】の効果発動。このカードをデッキの一番下に戻す」

 

 

焦土天機の弾薬庫(カラミティ・サプライ)

白・赤 コスト:2 スペル

 

B(バイタル)を2増やし、このターンの間カード効果ではダメージを受けずに効果では破壊されない。

このカードが焦土天機(カラミティ)カードの効果で破棄された時に発動する。

このカードは自分のデッキの一番下に置かれる。

 

 

淡々と効果処理をする奴からは熱を感じない……カード効果は中々苛烈だがソレと態度の落差の激しさに違和感を感じた。

大抵の奴はデッキと本人の気質が似てくる……ビートダウンならばせっかちな奴が多いし、勝ち筋が大体固定されているデッキを使う者は一途だし、どこかの大司教のように相手の行動に蓋をするならば性格が悪い。

そして奴の使っていたあの【ケルビム】と【従機(サーヴァント)】の効果の共通点はバーン……バーンデッキを使う者は攻撃性が高い、つまりはキレやすく感情的になりやすい面があるが……奴からはそんな印象を全く受けない。

何処までも変わらず、そそり立つ壁という印象しか今の所は無い。

 

 

「……ターン終了だ」

 

「一つ聞かせろ……何故、父を殺した。父とお前は……「早くターンを進めろ、話を聞きたいならば私に勝ってからだ」っ……!!」

 

 

親子揃って神経を逆撫でしてくる奴だ……だが、言質は取ったぞ。

 

 

「俺のターン、ドローの前に墓地の【不滅虜囚(イモータル・プリズナー)】の効果発動」

 

「手札から破棄していた奴か……」

 

 

不滅虜囚(イモータル・プリズナー)

黒 コスト:2 屍

A:1 B:1

 

このモンスターが破棄されてから次の自分のターン開始時に発動出来る。

このモンスターを墓地から場に出し、カードを一枚ドローする。

 

 

地面から這い出てくるのは腐りかけた体を引きずる両足に枷を嵌められた男……その手にはカードが握られていて、這いながらもこちらに向かってそれを差し出してくる。

 

 

「……【不滅虜囚(イモータル・プリズナー)】の効果でコイツを場に出してカードをドローする。そしてドローだ」

 

 

恐馬 第二ターン

ライフ:9

手札:6 ターンカウンター:2

 

 

手札は悪くない。

一気に手札を回復させたこちらへの向こうからのリアクションは……薄い。

 

 

「チッ……【血濡れの魔犬(ブラッディ・ドッグ)】をサモン、そしてバトルだ!行け、【不滅の腐乱死体(イモータルアンデッド)】!!」

 

 

突然、俊敏な動きをし始めた腐った死体がそのままの勢いで【焦土天機の従機(カラミティ・サーヴァント)】にしがみつく。

もがく機械天使だが、その内に可動部に腐った死体の体液が染み付いていき墜落してそのまま動かなくなってしまう。

残った【不滅の腐乱死体(イモータルアンデッド)】は立ち上がってから、欠けた指でこちらにサムズアップをしてくる……まあ、大金星だな。

 

 

「これでターン終了だ」

 

「…………」

 

 

無言のままこちらを見てくる奴だが、呼吸を整えたかと思うと急に圧力が増す。

 

 

「なるほど……不滅(イモータル)血濡れ(ブラッディ)の混ぜ物か。冬馬(トウマ)とは違う……そうだな、子供が親とそのまま同じな訳ではないか」

 

「何の話だ……?」

 

「……タダの独り言だ」

 

 

そう言う奴の瞳に火が宿ったように見えたのは気のせいでは無い筈だ。

 

 

 

 

 

 

 

 




( ˇωˇ )炎系親父

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