TCG販促アニメでどう足掻いても悪役ポジションの私が開き直って悪役RPを満喫するお話 作:木津 吉木
民を護る為、国を護る為、王とその騎士はその身を邪神へと捧げた。
護るべき民は結晶に変じ、護るべき国は荒涼たる荒野へと変わり果ててしまった。
それでも黒曜石に呪われた王と騎士達は未だに解放されずに護るべきものの無い荒野を彷徨い続けている
ーフレーバーテキスト【
「私のターン!カウンターブースト!!」
■■ 第一ターン
ライフ:10
手札:5 ターンカウンター:2
珍しいですね、彼が初手からカウンターブーストするなんて……手札が良かったのか、それとも……
「アーティファクト【
黄・黒 コスト:2 騎士・アーティファクト
自分の場の騎士モンスターが一体だけならば、そのモンスターはバトルによるダメージを受けない。
このアーティファクトが存在する限り、自分はタイプ:騎士が付かないカードを使用する事が出来ない。
二枚のアーティファクトにより彼が繰り出す
ダメージを一切受けずに一ターンに一度、カード効果による破棄を無効にする高いステータスのモンスターは普通ならば強敵と言えますが、それらが一体ずつしか来ないと分かっていれば対処は出来ます。
「【
獅子を模した鎧を纏った騎士が飛び出すと同時にジュンくんのデッキからもカードが二枚飛び出て、彼の手に収まります。
十中八九【黒鴉】は倒されます……次のターンに【ザドキエル】を使うにはこの子を場に残したまま私のターンを迎えなければいけません。
ジュンくんとしては私の手札に見えている【ザドキエル】と【ベリアル】ならば圧倒的に前者の方が存在としては困る事になります。出されてしまえばサーチと後続のサモンが約束されているようなものですから……出されないようにしなければいけません。
「バトル!!【ユーウェイン
【ユーウェイン
その刃に狙われている事を悟った黒い鴉が必死に空を飛び回るも……獲物を捉えた獅子の牙からは逃れられません。
哀れにも羽根を撒き散らした鴉の亡骸を踏みつけた獅子の騎士が悶え苦しみ始めます。
「スペルカード【
「ぶん回ってますね……そんなに一気に勝負を決めに来なくても良いのでは?」
「うるさい!!黙っていろ!!!」
怒られちゃいました。
【ガウェイン
「【ガウェイン
ゆらりと大剣を構えた騎士が幽霊のようにふらふらとした歩きでこちらへと近づいてきます。
そんな悠長な動きですから、攻撃したとしても簡単に避けられると思っていました。
しかし、まばたきの為にほんの少し視線を外した瞬間に【ガウェイン
「どこに……」
怖気が背筋を走ります。
背後から首元に当てられる大剣、そのまま振り抜かれれば私の体はゴム毬のように跳ねて吹っ飛ばされます。
ユギト ライフ:10→3
一撃で半分以上を削られる激痛に流石に膝が崩れます。
首が跳ぶ事は無かったみたいですが……肉体は
「痛いじゃないですか……"
「"ギアスファイト"中はライフが0になって敗北しなければ死ぬ事はない……それに、これ以上お前のような存在に
そう言いきったジュンくんの瞳は真っ直ぐながらもどこか澱んでいて……
さらに手札からカードを一枚切ろうとする彼が"ギアスディスク"にソレを置く前に私が動きます。
「七点のダメージを受けたのでコストを7減らしてスペルカード【ネクロノミコン】を発動します」
黒 コスト:8 スペル・神器
このカードのコストはこのターン中に受けた最大ダメージだけ減らす事が出来る。
手札を一枚破棄する。その後墓地から黒のモンスターを一体場に出し、そのモンスターと同じステータスのモンスター一体をデッキから場に出せる。
こうして場に出たモンスターの
禍々しいオーラを纏い、何本もの鎖に絡め取られた書物が私の前に現れます。
その書物を封じている鎖に付けられた錠前に手札の【ベリアル】を差し出せば、鎖と錠前が溶け落ちていきます。
そうして開かれた【ネクロノミコン】のページがめくられていき、とあるページでその動きが止まります。
「手札から【
白・黒 コスト:4 天使・使徒
A:3 B:1
このモンスターが場に出た時に発動出来る。
自分の場のモンスター一体を破棄し、その元々のコスト分だけライフを回復する事が出来る。
自分のライフが回復した時に発動する。このモンスターの
毒々しい色のハートを撒き散らしながら降りてくるのは黒い翼に同じく黒のボディスーツ姿の豊満な肢体を持った女性。
肉感を煽るような歩き方で私に近づき、触れようとした所で【ベリアル】が彼女にハルバードの矛先を向けて止めます。
肩を竦めて持ち場に戻る彼女にため息を吐いた後に【ベリアル】は一枚の羽根を残して姿を消しました。
「【ネクロノミコン】の効果でどちらのモンスターも
ユギト ライフ:3→7
「二つの効果がこれで誘発されます。先ずはライフを回復したので【愛欲の堕天使】の第二の効果が発動します。回復した数字だけ
「チッ、私のターンに好き勝手に動くか……」
「動かないと押し切られそうなのでね……さあ、どうぞプレイを続けて下さい」
「言われなくても続けてやるわ!スペルカード【
【ガウェイン
その結晶はやがてヒビ割れ砕け散り、中からどこかやさぐれた印象を感じる金髪の少年騎士が半身を黒い結晶に飲み込まれながらも姿を表します。
「デッキからコスト:5の【
黄・黒 コスト:5 騎士
A:4 B:3
このモンスターは自分の場に
自分のギアスモンスターが【
このモンスターが破棄された時、手札またはデッキからこのモンスターよりコストが1大きい
このモンスターはデッキに一枚しか入れられない。
私が後続を出せていなければそのままワンショットキルを狙いに来ていましたか……危ない所でしたね。
「【モルドレッド
ジュンくんの表情は苦々しい物です。ライフは多少削りましたが私の場には白の色を持ったモンスターがいますから、
このまま黄と黒の
「では私のターンです。
ユギト 第二ターン
ライフ:7
手札:6 ターンカウンター:4
「【
腰に手を当てて自信満々に現れた【ザドキエル】ですが【愛欲の堕天使】が両手の指をワキワキと動かしながら近づいてきたのを見た瞬間に私を盾にして逃げ出しました……見てて飽きないですねあの子。
「【
【ザドキエル】の代わりに現れるのは金の髪の男性と青い髪の女性──【ウリゾラス】と【ガブリリス】
【ガブリリス】が私の手にカードを一枚差し出している間【愛欲の堕天使】が私に近づこうとするのを【ウリゾラス】が立ちはだかって止めています……なんででしょうね、止められていなければ青少年に見せるには大変宜しくない状態にされそうなのでグッジョブです【ウリゾラス】
【ガブリリス】の効果で引いたカードは【ルシフェリオン】……出番を寄越せということでしょうか?まあ、コスト足りないので次のターンまで持ち越し確定ですが。
「【ガブリリス】の効果で一枚ドローします……スペルカード【
黒 コスト:4 スペル
自分のライフを2支払う。
デッキからモンスターカードを一枚墓地へ送る。
こうして送られたカードと同名効果を自分はターン終了時まで発動する事が出来ない。
「ライフを2支払ってデッキから【
ユギト ライフ:7→5
「そして墓地に
私に向かって【ガブリリス】が一礼し、水滴を残して姿を消します。
その水滴を踏みつけ、白いふさふさの尾を振りながら絶世の美女──【マモン】が現れます。
ライバル登場とでも感じたのでしょうか?【愛欲の堕天使】が踵を鳴らしながら【マモン】に近づいていきますが、彼女がデコピンをするとその存在が霧散します……格が違いますからね、挑むのは流石に無謀です。
「【ガブリリス】を破棄し、【
退屈そうに欠伸をする【マモン】ですが、直立不動で私の傍に控える【ウリゾラス】に気がつくと彼(?)に向かって投げキッスをします……私の中で十中八九メカだと断定してる【ウリゾラス】に流石にそれは効かないと思ったのですが、急に口から黒煙を吹き出し、動きが露骨に挙動不審になりました。
ついでとばかりに【モルドレッド
…………色欲担当を【アスモデウス】と代わってみても良いのでは?
「えー……【ウリゾラス】の効果をターン終了時まで無効にして【モルドレッド
「ふざけた挙動からとんでもない事をしてくれたな!!?」
「いやまあ、その……モンスター達の動きは自主性に任せているので私に文句を言われても困ります」
基本的にモンスターはピン刺し前提で召喚制限も掛かる
私目線は詰みと見ていますが……
「コホン……バトルです。【マモン】と【ウリゾラス】で攻撃します」
二体のモンスターの攻撃により、派手に吹き飛ばされそうになるジュンくんの体を【アーサー
■■ ライフ:10→7→1
受け止められたとはいえ、敗北寸前のライフ……しかもモンスターを出すことを封じられているようなこの状況で彼はどうあがくのか……楽しみですね。
「私はこれでターン終了です」
何故呪ったのか?
いいえ、私は呪っていません
これは祝福です、誇り高き騎士達が永遠になれるようにと私が授けたのですよ
永劫に護り続ける事出来る肉体を
ーフレーバーテキスト【