TCG販促アニメでどう足掻いても悪役ポジションの私が開き直って悪役RPを満喫するお話 作:木津 吉木
あそんでくれないならキミはいらない
ねぇ、ぼくのともだちになろうよ
──フレーバーテキスト【
「さて、ターンを進めて下さいミト嬢」
「……【
小さな青い妖精が真っ黒な棒人間に抱きつくも、あっという間に全身を黒に染められて消えていく。
……でも、まだ勝ちの目はある。アイツ自身が言っていた。
『
なら、アイツ自身に除去させてしまえば良い。
「俺のターン、ドロー!!」
百火 第三ターン
ライフ:10
手札:3 ターンカウンター:4
燃えそうな程に熱を帯びたカード、触れているだけで火傷しそうなソレを"ギアスディスク"に叩きつけた。
「アーティファクト【
赤 コスト:4 アーティファクト・日輪・瑞神
このアーティファクトが存在する限り、各プレイヤーは自分のターンカウンター以下のコストのモンスターしか場に出せなくなる。コストの合計が自分のターンカウンター以上の場合、ターンカウンター以下となるように各プレイヤーが自分の場のモンスターを選んで破棄しなければならない。
場に存在するこのカードを破棄する事で発動する。次の自分のターンの初めまで自分が受けるダメージを0にする。
墓地にこのアーティファクトが存在する時に、ファイト中一度だけ発動出来る。
■■■■■■8■■■■■■■■■■×■■■4■■■■■■■■■■を行う。
ポツンと空中に浮かぶのは拳大の火の玉。
「コイツが場にある限り「各プレイヤーは自分のターンカウンター以上のコストのモンスターを場に出せず、存在していたのならば自らの手で破棄しなければならない、ですね」っ……知ってたのかよ」
「ジュンくんから情報は聞いていましたし、"ギアスディスク"のログを確認すれば効果は分かりますからね……(最も、後半の効果は不明でしたが)」
「だったら分かるよな、コイツの効果で破棄するモンスターを選ぶのはお前だから【
「確かに【
火の玉が膨らもうと一瞬だけ縮む。そのまま、本来ならば爆発的に大きくなるはずなのに……そのまま消えていった。
「なっ……!?」
「一ターンに一度、相手が発動したカードの効果を無効にして
「なんで……そんな効果があるならアタシのユニオンカード止められたじゃない……!?」
「だって、ここぞのタイミングで見せた方が映えるでしょう?」
「……性格悪いぜ、お前」
俺の反応に気を良くしたのか、アイツはくすくすと笑い声を上げる。
……どうする?このまま延命の為にモンスターを出してもジリ貧だ。今の手札じゃあ、あのモンスターに勝てない。
「ほら、次の手を出して下さいよ。キミは私の
両手を広げ、仮面の隙間から見えるアイツの目はキラキラと状況に似つかわしくない光を宿している。
心の底から楽しんでいるその様子はまるで……
でも、今の俺には打つ手が無い。
「……ターン終了だ」
「……………………え、なんで?」
間が空き、そしてようやく絞り出された言葉によると俺の行動は完全に予想外だったらしい。
困惑と落胆に、傍から見てもアイツは混乱していた。
口元に手を当てて何かを呟いているアイツの様子は見たことが無いものだった。
「…………ああ、聞き間違いですね!そうだそうだ、ヒャッカくんならまだ何かしてくる筈です……ねぇ、そうでしょう?」
「聞き間違いじゃねぇよ……俺にはもう打つ手が無い。ターン終了だ」
「そんな筈ないです!!!」
肩で息をし、アイツは左手で自分の胸元を抑えながらこっちにその真赤な視線をぶつける。
「キミは勝てる筈なんです、だってキミは私が選んだ
「
「決まっているでしょう!!
一瞬、頭が真っ白になる。
アイツは……つまりは、
何度目かの寒気が背筋を走る。
「いつから……俺の事を
「そんなの決まってますよ、
諦めるなと言っている本人がこの状況を作り上げているのは笑えない……何よりも、出会った時から……その時からずっとアイツは俺の事をそんな目で見ていた……そんなの
「
思わず考えていた言葉が口に出る。
ハッと気づいて口を抑えるけども……手遅れだ。もう言ってしまったのだから。
「……友達に酷いこと言いますね。まあ、もう良いです。キミはもう私の
落ち着いたのかなんなのか、肩を落とした様子でアイツは淡々と言葉を吐く。
楽しくなさそうに、渋々とプレイを始めた。
「私のターン……
ライフ:7
手札:2 ターンカウンター:8
「…………はぁ、アタックフェイズ。【
黒の棒人間が俺に向かって触手を振り下ろす。
速度は早くはない……けど、俺が逃げるよりも早く確実に……俺は潰される。
諦めて、せめて衝撃に備えようと強く目を瞑った瞬間に、冷気が走る。
「カウンタースペル!【妖精の目眩し】発動!!!」
青・緑 コスト:1 スペル・妖精
相手モンスターが攻撃した時に発動出来る。
相手プレイヤーは攻撃したモンスターが最初に選んだのとは異なる正しい攻撃対象を攻撃対象に選ばなければならない。
自分の墓地に妖精モンスターが四体以上いる場合、相手の場のモンスター一体を相手のデッキに戻す。
いつまで経っても来ない衝撃に閉じていた目を開くと、破棄された妖精達と【ティターニア】、【スノーホワイト】が振り下ろされようとしている触手に吹雪を浴びせかけてその動きを逸らそうとしていた。
あまりにも強烈なその吹雪の余波で【サタン】が吹き飛ばされていく。
「アタシの墓地に妖精モンスターが四体以上いるから、【サタン】はデッキに戻させてもらうわ。そして、相手プレイヤーは別の正しい攻撃対象に攻撃をしなければならない……ヒャッカはやらせないわ」
「正気ですか?この場に他にモンスターはいません……狙われるのは貴女なのですよミト嬢。勝負を諦めた彼を貴女が何故、その身を捧げてまで守ろうとするのですか」
「
酷い言葉を言う
怖いだろうに、そんな様子おくびにも出さない
「最後に勝つのは
轟音と共に俺に振り下ろされる筈だった触手が
奇跡的に直撃はしなかったけども、衝撃に倒れた
「
まだ諦めが全身にまとわりついて俺の体を重くしている……でも、それ以上の力がその重くなった体を突き動かしていた。
「少々予定は狂いましたがまあ良いです……どうせ、二人とも倒すつもりでしたからね。ターン終了です……さあ、正真正銘最後のターンですよヒャッカくん」
【次回予告】
怖い、勝てない、逃げ出したい……でも、ここで諦めたくはない!
俺はアイツの遊び道具なんかじゃない!!これ以上何もかも、アイツの思い通りにしてたまるか!!
次回、『ドレッドギアスー英雄列伝ヒーローズー』
【運命を乗り越えて】
共鳴し、進化しろ【ゴウエン】【クリカラ】!!!