TCG販促アニメでどう足掻いても悪役ポジションの私が開き直って悪役RPを満喫するお話   作:木津 吉木

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難産です、コントロール系のデッキ分からん( ˇωˇ )


【七つの虚罪】

『私のターン、ドローだ』

 

 

ルシフェリオン 第二ターン

ライフ:5

手札:4 ターンカウンター:4

 

 

『【六座】の効果発動、手札より【神聖なる使徒(エンジェリル)カマエイドス】を場へ!』

 

 

 

角の生えた馬のマークが刻まれた、牢屋の前の玉座に腰掛ける黒髪の青年──【カマエイドス】は私に視線を向けると少し、申し訳なさそうに視線を逸らしました。

 

 

『アーティファクト【幽獄の万魔殿ージェイルオブデモリエルー】を発動し、効果発動だ。私の手札を一枚、デッキの一番下に送りデッキの上から五枚を確認してその内の一枚を手札に、残りを破棄する……ほう?』

 

 

既に監獄内にいるので、景色が変わる事はありません。しかし、ここで【万魔殿】……【ルシファー】を落とすのが目的でしょうか?【ルシフェリオン】の様子を見る限り、落ちは良かったようですね……ダメージを受けることはありませんが、さらに展開されるのは面倒ですね。

 

 

『面白いカードが来たぞ?私は【()()()()()()()】をサモンする!!』

 

「なっ……!?」

 

『何をそんなに驚いている?所詮はカードだ。同じ物が複数枚存在していてもおかしくはないだろう?』

 

「それは……そうですが」

 

 

……理屈の上では分かりますが、やはり衝撃が大きい。

宣言と共に監獄の奥から、ハルバードを背負った状態で歩いてくる【ベリアル】の目は虚ろで……意志を感じられません。

 

 

『【ベリアル】の効果発動、デッキより【邪聖天の暴食(デモリエル・テンパランス)ベルゼブブ】をサーチ……ターン終了時に【六座】の効果で場に出た【カマエイドス】を破棄する』

 

 

【ベルゼブブ】をサーチですか……向こうの手札消費は激しいですが、確実に盤面を整えてきてますね。

【万魔殿】の効果で暫くは殴られることはありませんが……さて。

 

 

「私のターン、ドローフェイズの前に【日輪の司祭クロト】を手札に、そしてドローせずにカウンターブーストです」

 

 

■■■ 第三ターン

ライフ:10

手札:5 ターンカウンター:6

約定(クレスト)強壮なる使者(暗黒のファラオ)】 CC:0

 

 

「【日輪の司祭クロト】をサモンし、効果発動……カード名を宣言し、そのカードが相手の手札にあるならばデッキまたは墓地から【日輪の司祭ラケシス】を手札に加えます」

 

 

【日輪の司祭クロト】

赤・白 コスト:2 日輪・予言者

A:1 B:1

 

このモンスターは攻撃出来ない。

このモンスターが場に出た時に発動する。カード名を宣言し、そのカードが相手の手札にあるならばデッキまたは墓地から【日輪の司祭ラケシス】または【日輪の司祭アトロポス】を手札に加える。

ラケシスモンスターとアトロポスモンスターが場にいる時に発動出来る。自分はゲーム外から【運命の天秤】を手札に加える。

 

 

古めかしい、麻布一枚を纏った姿の膝の辺りにまで髪が伸びた女性──【クロト】は指の先から真っ白な糸を紡ぎ続けています。その指先の糸を手繰るように、同じ服装の金髪を一本に纏めた女性がその糸を手繰り寄せて、一本の紐へと縒り合わせています。

 

 

「今しがたサーチしました【日輪の司祭ラケシス】をサモンします。その効果で、デッキより【日輪の司祭アトロポス】を手札に加えます」

 

 

【日輪の司祭ラケシス】

赤・白 コスト:2 日輪・予言者

A:1 B:1

 

このモンスターは攻撃出来ない。

このモンスターが場に出た時に発動する。自分の場に赤または白のモンスターが二体以上存在するならば、デッキ又は墓地から【日輪の司祭クロト】または【日輪の司祭アトロポス】を手札に加える。

自分の場にクロトモンスターとアトロポスモンスターが場にいる限り、相手は手札を公開し続けなければならない。

 

 

【ラケシス】が紐にした元糸を、宙へと放り投げました。不思議なことにふわりと浮かんだまま静止したその紐を、巨大な裁ち鋏で一定の長さに揃えて行く金髪のおかっぱ頭の女性──【アトロポス】はひと仕事終えたと言わんばかりに、二人の姉の元へ嬉しそうに歩いていきます。

 

 

「ラストです、【日輪の司祭アトロポス】をサモン」

 

 

【日輪の司祭アトロポス】

赤・白 コスト:2 日輪・予言者

A:1 B:1

 

このモンスターは攻撃出来ない。

このモンスターが場に出た時に発動する。相手の場にモンスターがいるのならば、自分のデッキまたは墓地から【日輪の司祭クロト】または【日輪の司祭ラケシス】を手札に加える。

自分の場にクロトモンスターとラケシスモンスターがいる時に発動出来る。デッキから【名も亡き太陽神】を手札に加える。

 

 

『わらわらと小粒共が……む?』

 

「【ラケシス】の常在効果です。クロトモンスターとアトロポスモンスターが場にいる限り、相手プレイヤーは手札を公開し続けなければなりません」

 

 

勝手に私の方へと表面を向ける手札に困惑する【ルシフェリオン】にそう声を掛けますが……ふむ、残りのもう一枚は【ガブリリス】ですか。

ドローされるのも面倒ですのでこちらも処理しましょう。

 

 

「【クロト】の効果発動、ゲーム外から【運命の天秤】を手札に加えます。そして、そのまま発動です」

 

 

【運命の天秤】

赤・白 コスト:2 スペル・予言

 

自分の場の予言者モンスターの数に応じて以下の効果から選ぶ。

一体以上・カードを二枚引く。

二体以上・相手のモンスター一体を封印し、自分の墓地からカードを一枚手札に加える。

三体以上・手札または場の予言者モンスター全てを破棄し、デッキから【運命の魔女モイライ】を場に出す。

 

 

「私は三体以上いる時の効果を発動します。【クロト】【ラケシス】【アトロポス】を破棄し……【運命の魔女モイライ】を場へ出します」

 

 

巨大な金色の古びた天秤の皿の上に、ひと仕事を終えた三姉妹が乗りました。流石に三人分の重さに耐えきれずに、天秤が崩壊して地面に亀裂が生まれます。

その亀裂に三姉妹と天秤が呑み込まれ……異形の存在と化して場に戻ります。

三面六臂。つまりは姉妹たちそれぞれの顔を持ち、糸を紡ぐ腕、糸を撚り合わせる腕、撚り合わせた糸を断ち切る腕の合計六本が生えた状態は……悲惨と言えます。

 

 

【運命の魔女モイライ】

赤・白 コスト:6 日輪・予言者

A:3 B:3

 

このモンスターは攻撃出来ない。

一ターンに一度、自分のターンにのみ発動出来る。カード名を宣言し、そのカードが相手の手札にあるならばそのカードを破棄する。

このモンスターが場に存在する時の相手のドローフェイズ前に発動出来る。相手のデッキの一番上を確認し、そのままにするかデッキの一番下に送るかを選べる。

 

 

「【モイライ】の効果発動です、カード名を宣言し、そのカードが相手の手札にあるならば破棄してもらいます。【神聖なる使徒(エンジェリル)ガブリリス】を宣言します」

 

『手札公開で確認してからの予言……詐欺だな』

 

「凡人である私は未来を見通す力も運命を書き記す力もありませんからね……【名も亡き太陽神】の効果発動、コストは……8を選択します」

 

「コスト:4の【神聖なる使徒(エンジェリル)レミュリエス】だ」

 

 

……嫌なカードが見えましたね、使えるコスト的に後切れるのは【シャンタク】くらいですがライフは詰め切れません。アポロさんのカードは全体的にパワーが低い代わりに、相手の手札内容をこちらでコントロールするテクニカルな子が多い……プランを変えますか。ライフを削り取るのではなく、【誘黒神(ナイアルラト)】の効果による勝利方向へと。

 

 

「私はターン終了です」

 

『私のターン、ドロ「ドローの前に【モイライ】の効果発動です。相手のデッキトップを確認し、そのカードをそのままにするかデッキの一番下に送るかを選択します。もちろん【レミュリエス】は手札に加えさせません」……ふん、ならばカウンターブーストだ』

 

 

ルシフェリオン 第三ターン

ライフ:5

手札:1 ターンカウンター:6

 

 

至極面倒そうに表情を歪めながらも【ルシフェリオン】にはどこか余裕があります……一手、遅かったかもしれませんね。

 

 

『【万魔殿】の効果だ。手札を一枚デッキ下に送り、トップ五枚を確認……一枚手札に加えて残りを破棄だ。スペルカード【悪夢の序章(バッドエンド・ストラテジー)】を発動。ライフを2消費し、デッキから【邪聖天の暴食(デモリエル・テンパランス)ベルゼブブ】を破棄する』

 

 

ルシフェリオン ライフ:5→3

 

 

……これは、まさか。

 

 

『クックック……墓地にコスト:8以上の邪聖天(デモリエル)モンスターがこれで七体揃った!【万魔殿】の更なる効果発動!!墓地より、カードを七枚手札に加える!さらにそのコストは-4された状態だ!!!』

 

 

牢獄が震えます。

閉ざされていた牢の扉は全て開き、地鳴りにも似た歓喜の雄叫びが響き渡ります……やはり強いですね【ルシフェリオン】は。存在として強いからこそ、デッキの回りが最善の物となっています。

 

 

「羨ましいですね……私、そっちの効果発動出来たことないのですよ?」

 

『至高の存在だからな私は!運もまた至高なのだ!!行くぞ、コストを4減らした事でコスト:0でサモンだ!!来い、使徒たちよ!!!』

 

 

手札に加わった七枚のカードの内の五枚、それらが盤面へと出されます。

【ミカエリス】【ガブリリス】【ウリゾラス】【レミュリエス】【カマエイドス】……そして、最初からいた【ラファルガ】も合わせて六体の【神聖なる使徒(エンジェリル)】が揃いました。

 

 

『各自の効果発動!【ミカエリス】の効果で相手の場のモンスター全てに2ダメージ、さらにお前にもダメージをくれてやる!【ガブリリス】の効果で一枚ドロー!【レミュリエス】の効果でそのおぞましい【モイライ】を封印する!!』

 

 

【ミカエリス】が振るう炎の剣、それにより生まれた火の波が【名も亡き太陽神】と【モイライ】を飲み込む。

元から力が失せていた【名も亡き太陽神】は灰となり、【モイライ】は紡いでいた糸が焼け落ちた事に絶望して頭を抱えて叫んでいます……そんな彼女に侮蔑の視線を送り、【レミュリエス】が放った一筋の光線が【モイライ】を貫いてその色素を奪いました。

一気に盤面は最悪の状態に持ち込まれましたね……下手したらこのまま終わりますよ。

 

 

『これで各色も揃ったわけだ、【六座】の効果発動!このアーティファクトを破棄し、デッキ外より【七つの虚罪(ヴォイドコール)】を手札に加える!!』

 

 

崩れ落ちる六つの玉座から、六色の光の玉が現れます。それらは一つとなり、()()()玉となってから【ルシフェリオン】の手札にカードの形となって加わります。

七つの虚罪(ヴォイドコール)】……知らないカードですね。神聖なる(エンジェリル)関連のカードにしては妙に禍々しい響きを持っています。【ルシフェリオン】らしくないカードですが……どこで手に入れたのでしょうかね。

 

 

 

 

 

 




伏線を置いて置いて……次回、回収です
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