目の前には、某王国の王女様がいる。
何でこうなったかと要約すると、ラグーンで拾ったミスンタラタカンタラーが、なんとかバックスって所に侵入してて?バレた結果逃げるところを拾ったらしい。
え?意味がわからない?
私も半分は寝てたからわからないやー。ごめんて。
てなわけで、私は今、同胞を食べようとしている。
「まさか恐竜が食べれるなんて!モグモグうまー!」
「何であんたは普通にしてられんのよ!」
「あそこに人骨あんのが見えねぇのか!?」
「すまんて」
あらばすた?とかいう国に行くまでには幾つかの島を経由しなければならないのだが、その一つがここリトルガーデン。
うっかりルフィに置いて行かれた私はそこでひたすら焼いた肉(恐竜)を食べているのである。そんな私(エオシノプテリクスの姿)をみて叫んだのはナミちゃんとウソップだ。
だってお腹空いてるし、恐竜なんて食べる機会ないんだもの。食べなきゃ損だよ?
ほいっと肉を渡してあげると嫌々ながら食べてくれた。よろしい、うまかろう?
ひたすらモグモグと食べて、あとは別れてしまったルフィを探して森の中を彷徨い、リアルジュラシックパークを堪能させていただいた。遠くで爆発音とか激しい戦いが繰り広げられているだろう戦闘音が聞こえるけれど、ルフィが私を呼んでないなら自由行動させていただきます。
たったかたったか走って観光していると森の中にジュラシックパークにはにつかない箱型の建物発見し、それを覗くとそこにはサンジの姿がみえた。紅茶を飲んでいるサンジに声をかけるとさすがにこの姿のせいで私とわかってもらえず、ちょっと攻撃された。ちくせう。
「可愛かろ、恐竜!」
「もう少し分かる姿になれ!!」
「すいません」
なんかサンジ、私に冷たくない?
いや、動物だから仕方がないか。しゃーないしゃーない。
サンジに私だと理解してもらったところでそこにあった紅茶を啜り、のほほんとしているとプルルと何やら可愛らしい音が聞こえてきた。その正体は手提げに入っていた電伝虫で、サンジは躊躇いなくそれに出た。人様の電話だというのに、全くもって躊躇いがないのはどういうことなんでしょうね?
でもそれくらいの人間じゃないとルフィとはいれないか。
とりあえず私は電話の邪魔しないように窓からそっと出て、もう一度ルフィを探すために散策を開始。
別にリアルジュラシックパークを楽しみたいわけではないんだからねっ!ヒャッホイ楽しぃー!!
テテっと走り回り海岸に出るとようやく目的であるルフィを発見。いそいそと近づけばみんな集まっているけれど、身体中に傷を負っているではないか。
「ルフィ、ルフィ。怪我治す?」
「あぁ!頼む!」
ニカっと笑うルフィに了承をとるとくるりとマジカルペンを召喚し、全員に『ゼロレイ』をかけた。まーあれだよね、ゲームだと全体のHP回復だからみんな怪我してる時は『エピスキー』より使い勝手が良い、みたいな。もしかしたら本来の魔法と違ってるかもしれないけれど、私がそう認識してるから"能力"はそうだと解釈してくれるわけで。
「なっ、キズが!?」
「相変わらず原理のわかんない傷の治り方するわよね。どーなってんのよこれ」
「さぁ?」
「やった本人もわからないのね」
一言で言えば魔法、何ですけれどね!
ポポイっと使ったため巨人族のおじさん達の怪我も治ったらしく、それはもう大層感謝された。くるしゅうない!
その後私たちはまたメリーに乗り込み、海に向けて舵を取る。海に出るや否や巨大な海王類が顔を出したが、それを両断してくれたエルバフの騎士には感謝しかない。マジありがとねー!
バイバイっと小さな手を振って、今度は王女さま、ビビちゃんの故郷のアラバスタに向かうことになったのだが、この旅路はどうもうまくいかないようにできているらしい。何故ならばバタンとナミちゃんが倒れたから。それも高熱を出して。
急いでナミの部屋へ運びベッドに寝かせてはみたが、ここに船医などいない。ならばどうするかと思いきや、何と全員の視線が私に向けられていたのである。
「ミルー、なんとかできねぇか?」
「ルフィは私を何でも屋かなんかとおもってるのかな?まぁ、出来なくもないが」
「ほんとか!?」
「ただし体力の回復だけだよ。病気だったら治せない」
テイっと『ゼロレイ』をかけて体力を回復させてあげることは可能だが、病気のそのものが治らない限り体に無茶をさせるのは目に見えている。数時間は楽になるだろうが、根本的なものを治さないナミちゃんの様子が良くなることはないだろう。
こんな時は病を治す魔法を思い出しとけば良かったと思うよね。私、ドラ◯エとかやってなかったら、そこんとこはわからんのだよ。すまん。
さてどうするかとみんなが考えだした時、ムクリとナミちゃんが動き出してビビちゃんの故郷に向かうべきだと言い出した。が、そうはさせないかったのはビビちゃんだった。
全速力でアラバスタに向かうために、道中の島で医者を探すと。
えー、ビビちゃん、いい子すぎん。推しとこ。
そんなことがあって、我々は今、雪が降り積もる島にいる。ちょっと変な船とかち合ったけどフルボッコにして、島にいる。残念なことに上陸させてもらえなさそうなのだけど。
「おれ達医者を探しにきたんだ!」
「病人がいるんです!」
と言ったものの、島の人間からしたら海賊である私たちの話なんて聞いてくれるはずもなく。ビビちゃんが撃たれるし、しょうがないから殴って黙らそうかとルフィと二人で計画していたらビビちゃんに怒られまして。なのでルフィ共々土下座してお願いしたのだ、助けてくださいと。
ちなみに今の私のフォルムはエゾモモンガだ!かわいかろ!
島人から了承の取れた私だしはやっとこさ上陸し、今度は魔女と呼ばれる人の元へ向かうこととなる。なんかちょびっと親近感が湧くのは、魔法繋がりだろうか?
ほんとうの魔女であれば小躍りして喜びたい。
けれども魔女に会うにはかなり高い山を登らなきゃならなくて、ルフィがナミちゃんを背負っていくと言って聞かないが心配でしかない。
「いい?ルフィ。ナミちゃんは普通の人間、私みたいに扱っちゃダメだよ?おけ?」
「わかった!」
「ほんとかなぁ?」
昔はよくおんぶされたけど、容赦しない走り方をされてどれだけ酔った事か。本当に大丈夫なのか心配でしかない。
俺もついていくよとサンジも言ってくれたので、ありがたくそうしてもらう。そしてさすがにルフィの頭に鎮座するのも悪かろうと、サンジにこの身を預けたのである。
私たち三人はウサギが襲ってくる中山を登っていたのだが、一度サンジがウサギを蹴り飛ばしたせいかでっかいウサギが現れてしまった。さながら子熊を守る親熊かな、なんて。
はてさてどうしたものかと首を傾げていれば、サンジはナミちゃんに負担をかけないためにルフィは戦わせないと。ついでに小さきモノである私を庇い切らないからとルフィの頭に移したのだ。つまりは、自分一人で戦うからと。
サンジ、お前っていい奴なんだな!
「ミルー」
「んあ?」
「……頼めるか?おれは戦えねぇ」
「しょうがないなぁ、ルフィくんは」
「──何言ってだ、お前ら?」
サンジもいいやつだが、ルフィはもっといい男なのだ。何せ私の兄なのだから。
よいしょっとルフィの頭から降り、フォーマルチェンジ。
もふもふにはもふもふを。
ってなことで久々のファプタの登場である。かわいかろ!エースに怒られたから、ちゃんと前はきてるぞ!寒い!
「……はぁ!?」
「ファプタはファプタそす」
驚かせてすまんて。
襲ってくるウサギ達をテイッとぶん投げ蹴りたおし、ルフィが山に登るのを援護して。なんかボフンボフンと雪を踏みつけるうさぎどもに蹴りを喰らわす。どう考えたって雪崩れ起こそうとしてんじゃん!くそやろう!
「のるそす!」
ギリ間に合わないっぽいのでルフィたちを背中に乗せ、とりあえず逃げ出すも魔女がいるとこからは遠ざかってしまった。それでも走って飛んで、ようやく雪崩が収まったところでまた一から山登りのスタートだ。コンニャロめ。
てくてく登っていればことの発端となったウサギが埋まっておりザマーミロと思ったのだが、ルフィさんはそれを助けてしまうし。
えー、助けなくていいじゃん。って思ったのはきっと私だけではないはず。殺そうとしたんだから、死んだって仕方がない。それが世界の理なはずなんだがなぁ?
「あとは、この崖を登るだけそす!」
「おぅ!まだ頼めるか?」
「まかしとくそす!」
「おれはもう、何も突っ込まないっ」
だから、ごめんて。
がじゃんと爪を立て、四本のお手手でヨジヨジと影を登り、そうして見えてきたのは大きなお城。こここそがが医者の根城というわけだ。
「──ついた。きれいな城だ」
「っナミさん!今医者を連れてくるからねぇぇぇぇえええ」
「うるさいそす」
張り切ったサンジが城に駆け込んで行ったし、もう私の役目は終わりだろうとエゾモモンガに戻り麦わら帽に忍び込む。
あとは任せたぜ!と私はすぐにお昼寝モードだ。
おやすみスヤァ。