養殖が天然に勝てると思うなよ?【本編完結】   作:物体Zさん

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沢山の感想、誤字修正ありがとうございます!

総合日間ランキング新作加点も含め1位、二次創作日間ランキング新作加点含め1位に投稿してから1週間以内になる事ができました!(今は陥落!!)
長年読み続けてきたハーメルンでまさか自分が小説を書いてランキングに乗る事ができるとは思いませんでした!これからもプレデターの二次創作続いていくんで是非面白いと思ったら評価して下さるとフェイスハガーを配送料特別無料!でお送りいたしますよ〜!!!!


恐れ知らずは時に大変な事態を引き起こす。

 船で寝ていたら、いつの間にか吊るされていて今にも餓死しそうだったところを、一粒の飴でなんとか生き延びる事ができました。どうも、エイペックスです。

 

 ちょっといい加減にしてほしい。何がしたいんだアイツら。

 

 しかも奴ら船で俺たちの上を通ったあと、何食わぬ顔でここに来て動物を吊るして捌いて食ってやがった。アイツらマジで俺の前でよくもそんな事をできたよなぁ……許さねぇ。

 

 それから少し遠くの方でドンパチ銃声が聞こえた。人間がいるのか?人間が使う銃は独特の発砲音だから遠くからでもよく分かるんだよな。

 

 それに銃声のあとか細い笛の音も聞こえた。マジでよく分からん。

 

 隣にいるノブル君は今は寝ている。俺は腹が減って気持ち悪くて寝れない。モリーの隠した飴はとっくのとうに無くなった。美味しかったな…。

 

 飴によるなけなしのエネルギー補給でなんとか命を繋げたが、そろそろ限界だ。

 

 以前、極限サバイバル中に変な草を食っちまって暫く飯も水も喉を通らなかった時がある。飲まず食わずで1ヶ月以上過ごす羽目になって今以上に死にそうになったが、その時は俺の身体についた筋肉を俺の脳が勝手に分解してエネルギーにした事で俺は生きられた…が、代償は大きかった。痩せたんだ。

 つまりだ、このままだと俺は自分の筋肉を食っちまう事になる。その前になんとか脱出しないといけない。あ〜イライラするぜ。

 

 ここに吊るされた数々の動物を見る。皮を剥がれ血が滴っている。火の近くにあるやつに至っては少し焼けて良い匂いがしやがる。この縄が解ければ…!!!

 

 「フンッ……!」

 

 全力で縄をぶち破ろうとするが、巻かれた縄が多すぎて全然破れない。奴らマジでどんだけ俺に縄を巻いたんだ。ノヴル君くらいの拘束だったら一瞬で破れるのに。

 

 ん?何か聞こえた。足音か?

 

 「おい!!!食い物を寄越せぇぇぇぇ!!!」

 

 大気が震えるほど叫ぶと、隣にいたノヴル君が身体をビクッと動かしながら目覚めた。

 

 「エイペックスさん、うるさいですよ…」

 「あ、ごめーん」 

 

 

 「お前達はなんだ?」

 

 ノブル君に怒られシュンとー顔を俯かせた俺は、怒られたショックで正面にいた存在に一瞬気づけなかった。

 

 顔を上げ前を見ると、合計で7人の人間達が立っていた。

 

 「人間なのカ!?!?」

 

 俺が目を剥き口を大きく開け英語を喋ると人間達が一斉に銃を向けてきた。

 

 「待テ待て待て待テ!」

 

 俺が必死に懇願していると、後ろにいたスーツを着て何故か裸足の男が先頭にいた男の銃を押さえ拙い英語を喋った。

 

 「エイペックス、さン。どうしてココに」

 「おぉえ!?ハンゾー君!?どウして君がここ二!?」

 

 俺の命を救ってくれたのは、地球の日本に住むハンゾー君だった。ハンゾー君はケリー達が経営する銭湯の常連で、俺とよく子供達の世話をしていた男だ。

 

 「彼はエイペックスさンだ。味方ダ」

 「おい、初めて喋ったかと思えば何言ってんだ?人間じゃねーぞ?」

 

 オレンジ色の服を着たボロボロの男が言った。確かに俺は人間じゃない。怖いのも無理はないな。

 

 「まあ待て、皆落ち着こう。コイツは縛られてて何もできない。俺達が有利だ」

 

 この集団をまとめ上げるリーダーだろうか?早く助けて欲しい。

 

 「エイペックスさん...!彼らは?」

 「俺達を助けてくれる人間だ!」

 「えぇ!?人間!?ち、地球人ですか!?奴ら僕の同族を殺した奴らですよ!」

 「え?そうなの?」

 「信用できません!」

 「じゃあ君は此処に残るといいよ。俺は助けてもらうから」

 「そ、そんなぁ!」

 

 当然だろう。もう我慢の限界だ。今助けてもらわなければ次のチャンスなんてもんは恐らくないだろう。

 

 さっさと安いプライドなんて捨てて助かろうぜ!ノヴル君!

 

 ハンゾーが他の人間を説得している間、俺とノヴル君が小声で話していると、集団の中で唯一の女性がこちらに近寄ってきた。

 

 「ねぇあなた、英語分かるのよね?」

 「あぁ、少しなら喋レルぞ」

 「そう、ならダッチ・シェイファーという男を知っているかしら?」

 「ダッチ!?ああ!知っテルぞ。ここに来る前に会ったカラナ」

 「ありがとう(やっぱりあの話は本当だったんだ……)」

 

 ん?よく分からねーが彼女はダッチと何か関係があるのか?とにかく助けてくれるのか?

 

 俺と話した女性が集団に戻るとリーダーの男に喋りかける。リーダーの男は驚きつつも、どこか納得したような表情を見せてこちらに近づいてきた。

 

 「エイペックスといったか?」

 「あぁ、そウダ」

 「今助ける。その代わり条件がある」

 「…条件?」

 「俺達を地球に戻せるか?」

 「なんだそんナ事カ、俺を助けてくレレばお前達を絶対に地球に戻シテやると誓オウ」

  「よし。俺はロイスだ、よろしく頼む」

 

 そうして、ロイスは腰から大きなナイフを抜き、俺に巻かれた縄を切ってくれた。

 

 「かなり巻かれてるなこれ、ニコライ!手伝ってくれ」

 「おう」

 

 ロイスは1人では無理だと悟ったのかニコライと呼ばれた男と共に俺の縄をナイフで切り解いていく。

 

 おお!いいぞ!だんだん力が入るようになってきた!もう直ぐだ!

 

 「よし!もウ大丈夫ダ!」

 

 俺はそう言うと、ロイスとニコライに離れるよう促した。

 

 そして全身の筋肉に力をこめた。

 

 「ウウウウオオオオオオアアァァ!!」

 

 思い切り腕を広げ立ち上がる。俺の身体に巻かれた縄がパァンと音を立てて弾け飛び、遂に俺は解放された。

 

 (コイツこんなにデカかったのか…!?)

 ロイスが立ち上がったエイペックスを見て思う。

 

 「いやぁ、助かった助かった。ふぅ、さて…君はどうする?ノヴル君」

 

 俺は未だ拘束されていたノヴル君に声をかける。

 

 「ぼ、僕も…助けて下さい…!」

 「おうとも」

 

 俺は彼に近づき拘束を引きちぎった。くそぉ俺もこの拘束だったらな。

 

 「よし、あ、ちょっと待ってくれルカ?ハハハハハ!腹が減ってよ、もう我慢できナイ」

 

 俺は近くに吊るされていた動物に噛みついた。

 

 ガブリと皮ごと噛みちぎり咀嚼し飲み込んでいく。肉に残った血が溢れ俺の口元を汚すがそんなものお構いなしにどんどん噛みちぎり食べていく。

 

 そうして、一帯にある肉をあっという間に全て喰らった俺は、装備を拾い準備を終えた。あったのはマスクとガントレットだけだった。その他の装備は船に置いたままだった。

 

 俺はロイスに近づく。

 

 「行こうか」

 「いやちょっと待っテクレ、地球に安全に戻るタメにまだやる事がアル」

 「やる事?」

 「そうダ、奴等を殺ス」

 

 

 絶対に奴らを許さない。謝られても許さない。

 

 「奴らの事は絶対二許せナイ、同族を攫い腹を空かセタ罪は重イ」

 「そ、そうか…だがそのお前の言う奴らを殺せたとして、どうやってこの星を脱出するつもりなんだ?」

 「あぁ、脱出方法カ、それはコレを使い船をヨブ」

 

 俺はそう言って左腕に装着したガントレットを操作して船を呼んだ。

 

 此処が地球からどれほど離れているか知らんが、まもなくこの星へとやってくるだろう。

 

 ほら、噂をすればやってきた。

 

 空を見上げると、割れるような音と共に俺の船が空に現れる。

 

 「うん?」

 

 おかしいな、ガントレットが反応しなくなった。

 

 「おい待て、なぜ船の自爆シークエンスが始まってる!?!?」

 

 おいおいおいおいおい!!!

 

 そして俺の視線の先、上空に止まる船が突如大爆発を起こした。

 

 爆発の衝撃波が俺とノヴル、ロイス達を襲った。

 

 俺とノブル以外の人間達は各々建造物の後ろに隠れ衝撃波から身を守る。

 

 「うわああああああああ!!」

 「オオオオオオオオオオ!!」

 「ファアアアアアアック!!」

 

 いつの間にか近づいてきていたオレンジ色のツナギを着た男とハンゾーが俺にしがみついてきた。

 

 一瞬の衝撃波を微動だにせず身体に感じて、俺は空に散りボタボタと落ちてくる俺の船だった物を唖然としながら見ていた。

 

 「グググググッ………」

 

 俺は空を見上げ一粒の涙を流した。

 

 「うわ、雨か?しょっぱいな」

 

 俺にしがみつく男の口に涙が入った。

 

 身体が、筋肉が震える。怒りが滾り俺の内にある何かが切れるのを感じる。

 

 「殺す。絶対殺す」

 「だ、大丈夫かぁ?」

 

 ハンゾーとオレンジの男をそっと引き剥がし、足元に落ちた船の破片を拾う。

 

 「おい、見てるんだろ?さっきから分かってるんだ。クソ鳥がッ!!!!」

 

 俺は拾った破片を何も加減せずに上空を飛ぶ鳥に向かって投げた。

 

 俺の投げた破片はパンッと何かが弾ける音が聞こえまっすぐ鳥に向かって飛んでいく、飛んでいった破片の周囲に空気の輪っかが広がったのが見えた。そして、鳥に破片が当たる。

 

 破片は鳥の右羽に当たると羽から胴体を粉微塵に吹き飛ばす。

 

 そうして、羽を失った鳥が少し離れた場所に落ちていくのが見え、俺は全力疾走でそこまで向かった。

 

 落ちた場所に着いた俺は鳥に近づき、しゃがんだ。

 

 「俺達をちょくちょく見てたのは分かってた。俺の船が爆発した時も近くにいたなぁ…」

 

 俺は鳥を持ち上げ、その頭を俺の顔に向けた。そして、この鳥を通じて見ているであろうプレデターに向かって俺は言った。

 

 「おい、今行くから覚悟しとけよ」

 

 そう言い放った後、俺はそのまま鳥の頭を叩き潰し、中から出てきた制御チップをガントレットに接続してマスクに同期した。

 

 そして、この鳥を操っていたであろう者を知り、直前の場所を割り出した。

 

 俺は立ち上がり、首を捻り、骨を鳴らそうと思ったが鳴らず断念。拳を持ち指の骨をポキポキと鳴らして前を見た。

 

 「狩りの開始だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時は遡りエイペックスの船が爆発する前……

 

 

 「ブラック、人間どもが奴等を置いたキャンプに入ったぞ」

 

 鋼鉄の鳥を操る者が木の上でガントレットを操作しながら、ブラックと呼ばれた男に報告をする。

 

 そして、別の木の上で動物の肉に齧り付いていたブラックは肉を放り投げマスクをつけ鋼鉄の鳥を操る者の方へ向いた。

 

 「別に構わねぇ、奴らが合流したとてただの獲物には変わりねぇからなファルコナー」

 「そうか」

 

 鋼鉄の鳥を操る者、ファルコナーはブラックにそう言われ、続けて隣の枝に座る者に声をかける。

 

 「ドッグ、お前は人間を1人狩れたな。どんな奴だった?」

 「ウウン?大した事なかっタゾ。銃をめちゃくちゃに撃ってきたが犬で充分ダッタ。まあ何匹か他の人間にヤラレちまったが…まだストックはイル」

 

 そして、鋼鉄の鳥でキャンプの様子を窺っていると、苦労してキャンプまで運んだ()()()()プレデターが人間達によって拘束を解かれ解放された。その後、キャンプに放置してあった獲物の肉を全て平らげたエイペックスと呼ばれたプレデターは装備を整え、船を呼ぼうとする。

 

 「ブラック、拘束を解かれた奴が船を呼んだぞ」

 「あぁ?そうか、じゃあ来た瞬間爆発させてやろう。ヒャッハッハッ!」

 

 そしてキャンプの上空に船が現れる。

 

 「来たぞ、ブラック」 

 「あいよう!」

 

 ファルコナーの合図によってブラックがガントレットを操作し、船に仕込んであった機械を作動させる。

 

 「方角はあっちかぁ?」

 

 3人は今いる場所より更に高い場所に登って、上空に現れた船を視認した。

 

 「3、2、1...ポチッとな」

 

 ブラックがガントレットの操作すると、空が光った。

 

 船が爆発し、衝撃波がここまで届き木が揺れる。

 

 「ヒィィーハッハッハッハッハ!!傑作だなこりゃぁ!脱出できると思ったのかぁ?できるわけねぇだろ!バカが!お前達は俺達の獲物なんだよ!精々足掻けや!」

 「(相変わらず性格の悪いやつだ......)」

 

 鳥でキャンプを見ると、船の爆発による犠牲者はいないようだった。

 

 「...!?!?」

 

 突如殺気を感じたファルコナー。鳥の視界を見ると1人のプレデターがこちらをジッと見ていた。

 

 そして次の瞬間、鳥が落ちた。

 

 「なに!?」

 「どうした?」

 

 焦るファルコナーにブラックが声をかける。

 

 「鳥が落とされた!!」

 「ああん?嘘だろ?クロークつけてたんだろ?マスクのビジョンでも見えないはずだろ」

 「あぁそのはずだ!だが落とされたんだ!」

 「まぁいいじゃねーか、新しいの買ってやるからよ」

 「う、うむ......」

 

 鳥の視界はまだ繋がっているが、羽と胴体が完全に壊されて操作ができない。仕方ない、コイツは捨てようと接続を切ろうとした瞬間。

 

 視界が動いた。

 

 そして大きなマスクが映り、言葉が聞こえた。

 

 「《おい》」

 

 それ以上は怖くて見れなかった。

 

 「(なんなんだアイツは...!)」

 

 私達は何か恐ろしいものに手を出し、怒らせてはいけないものを怒らせてしまったのでないかと、目覚めさせてはいけない強大なものを目覚めさせてしまったのではないかとファルコナーは怯え名状しがたき感情を覚えた。

 

 

 「どうした?ファルコナー?奴らの下に行くぞ?」

 「あ、あぁ...」

 

 今すぐ逃げたい気持ちを抑えブラックについていった。

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