プレデターが修行するとどうなると思う?
おっす俺の名はエイペックス!御歳20歳のもうすぐ成人のハンターだ!
はぁ…地獄みたいな赤子選別試練を生き延びちゃって19年が経ちました。
まずあの赤子選別試練を生き延びた後、俺と同様にして生き残った赤子達と引き離された俺は、里親的なプレデターに預けられた。
そこで俺は育てられる訳だが、まあプレデターの育児は適当だった。赤子なのに乳やら離乳食なんてくれないし、「腹減った」って言うと「自分で狩りにいけ」なんて言われ、赤子の身体で泣く泣く近所の岩場とかにいた小さいトカゲをとっ捕まえて生で食ってた。トカゲ生で食うとか俺みたいな元日本人には到底理解できない所業だけど食ってみたら割と美味かった。まあ映画とかでも冷凍の吊るされた牛とか食ってたし胃袋も身体同様強靭なんだろう。
それと、俺に名前をつけてくれた。それが、エイペックスだ。どこのエイペックスレジェンズだよと思ったけど、俺のエイペックスという名には意味があって、それはプレデターの言葉で「頂点」という意味がある。まんまだ。地球でも頂点捕食者の事を英訳するとエイペックスプレデターと言うから俺はエイペックスプレデターという事になる(バカ)
ほぼ育児放棄な里親に出会って3秒で愛想を尽かした俺は、生き残るには強くならないといけないとトカゲを貪り喰いながら強く決心した。
そして毎日筋トレに励んだ。
毎日とにかく走り回って、思いつくあらゆる自重トレーニングをした。手頃な岩を見つけ鉄筋的な何かをブッ刺しバーベルを作り、スクワットやらベンチプレスやらデッドリフトやらをやりまくった。
こんな筋トレをしてたら勿論エネルギーが必要になるので岩場にいた小さいトカゲを捕まえまくり貪った。最初は捕まえるのに苦労したが、プレデターの成長速度は凄まじく何回か挑戦すると簡単に捕まえられるようになった。ある程度身体ができて遠出ができるようになると更に巨大な獲物を捕まえて喰った。
そんな生活を3年続けて4歳になった頃に今まで育児放棄していた里親に船に乗せられた。船というか宇宙船だ。
旅行かな?なんて1ミリでも思ったのが間違いだと気づいたのは、謎の星に到着して船から放り出され「3年後迎えにくる」と言われた時だった。
いやぁもう4歳で知らん星でサバイバルですよ。人間だったら1週間も保たずに死んじゃうだろうね。だけど、俺はプレデター。死にそうになったことは何度かあったけど3年生き残った。
そして多分7歳になった時に約束通り?里親が迎えに来て俺を回収した。
3年ぶりの我が家だ!と喜んだのも束の間、また行くぞと言われ違う星に放り出されてまたサバイバル生活。
2回目のサバイバルでプレデターの標準装備であるマスク、リストブレイド、スピアを貰った。少し狩りが楽になった。
プレデターが毎日筋トレして過酷なサバイバルしてたらどうなると思う?
俺は怪物になっていた。
勿論日課の筋トレは欠かさずやった。吸った空気が全部タンパク質に変化してるんじゃないかってぐらい筋肉が面白い程ついた。
今では身長はもはや幼稚園児を超えて3mくらいになった。巨人や。
短かったプレデターのチャームポイントの髪の毛も綺麗に生え揃い太く逞しいドレッドヘアーになった。ちなみに抜けるとマジで痛い。
何を言っているか分からねーと思うが俺は毎日サバイバル筋トレをしていたんだ。そしたら筋肉モリモリマッチョマンになっていた。
太ももかと見紛う程の太い腕、飛び出た胸板、大樹のような脚。そしてなんでも食えるクパァって開く口、軽くジャンプすれば10m以上跳べるし、岩なんてジャブで砕ける。どんな獲物がきても瞬殺できる膂力を手に入れた……と思っている。
そんで俺は20歳になって久々に故郷の星に帰ってきた。故郷って言っても4年くらいしかいなかったけど、俺の里親の家も変わらずあってちょっと懐かしい。律儀に時間を守って俺を迎えに来てくれた里親には感謝してる。家族団欒の時間とか一切なかったけど。
「おお!俺の筋トレ器具!まだあるじゃねーか!」
里親の家から少し離れた岩場に行くと俺が幼少期に作った筋トレ器具の数々が残っていた。
「どれどれ」
岩に鉄筋をブッ刺しただけのバーベルを両手で持ち上げた。
「ハハッ軽いや」
それもそうか、俺はあの時よりも大きくなって強くなったんだからと1人納得していると、後ろに気配を感じた。
振り向くと里親がいた。
「エイペックス、ついてこい」
「え?もう出発ですか?」
「……間違ってはないが、もうあの試練は終わりだ。次は成人の儀式だ」
「えぇ!?あれ試練だったの!?育児がめんどくさいからやってるのかと……」
「あれが普通だ。いくぞ」
絶対嘘だわ!
てことは俺以外に生き残った赤子達も同じような事させられてるんかな?生きてるよな?
そして次は成人の儀式か〜成人式的なやつかな?あれ、でも確かプレデターの成人式って…ダメだ思い出せない。
「ゴンジさん」
呼ぶと前を歩いていたゴンジと呼ばれたプレデターが止まった。
ゴンジ、一応俺の里親だ。少し前に名前を教えてもらった。
「なんだ」
「成人の儀式ってなにをやるんです?」
「ゼノモーフ狩りだ」
再び歩き出す。
「ゼノモーフ?何それ?」
「我らの中で名誉ある獲物だ」
うーん、わからん。いやうっすらと聞いた事あるようなないような?前世の記憶ももうかなり薄れてきてて、俺が元日本人だったって事ぐらいしか覚えてないんだよな〜、何かの拍子で思い出せそうな気もする。
成人式ではそれを狩ればいいのか?それで晴れて成人になれる訳か。
「名誉ある獲物だが、普通の獲物とは違う。絶対に食したりするなよ」
俺が言いたい事が分かっていたのかゴンジさんが指摘してくる。
「え!?なんで!?」
「ゼノモーフ以外なら構わん、ただゼノモーフだけは絶対に食してはならん。食せばお前を狩らなければならなくなる」
「えぇ!?そんなに!?」
ゼノモーフ食ったら俺が狩られちゃうの?そんな神聖なヤツなのか?おっかねー。
そんな話をしていると目的地に着いた。宇宙港だ。
「あの船に乗るぞ」
「あれはエルダーの戦艦!」
ゴンジの指した先に見えたのは巨大な宇宙戦艦だ、黒く無機質で何も装飾を施されていない流線型の巨大戦艦。周りに沢山のプレデターが集まっていて物資の搬入などを行なっていたり、ぽっかりと大きく開いた搭乗口から忙しなくプレデター達が出入りしていている。一度乗ってみたかったんだよな!
「行くぞ」
ゴンジと俺は共に船へと搭乗した。
船に搭乗し、個室へと案内された俺は早速筋トレをしていた。時間まで暇なのだ。
しかし、部屋には器具等何もない為できるトレーニングは限られてくる。とりあえず、懸垂と腕立て腹筋といったポピュラーなトレーニングを筋肉が柔らかくプルプルになるまで行なった。
プレデターに転生してからというものの、筋力トレーニングの結果がしっかりと身体にコミットされるので楽しくて仕方がない。だがしかし、顔はグロいし、身体はムキムキだけど体臭キツいし、髪の毛はドレッドだしで筋肉しか誇れる部分がない。まあ、筋トレをしたおかげで悩みが吹き飛び強靭なメンタルを手に入れることができたので別に良いんだけど。
他のプレデターも筋トレすりゃあいいのにと思って昔ゴンジに聞いてみたけど異常者を見る目で見られたので、それから聞いてない。
気持ちのいい汗をかいて一休みしていると、部屋に置いてある端末から電子音が鳴った。
手に取り見てみると小さな画面にプレデターの文字がピロピロ〜と流れていくのが見えた。
「ふむふむ」
ぶっちゃけ文字の読み書きとか一切勉強してないけどいつの間にか覚えていた。
幾何学的な文字を見て情報を把握した俺は、部屋を出て指示された場所に向かった。
指示された場所は司令室のような場所で、俺の他に里親のゴンジと若いプレデターが3人、そしてエルダーがいた。
久々にエルダー見たな、髪の毛が真っ青に染まってやがる。それにイカついなーおい。
エルダーを見つめているとゴンジが口を開いた。
「エルダー、こちらが今回儀式に挑む者達です」
「…そうか」
ゴンジにそう言われたエルダーが俺の隣の隣の隣にいるプレデターの前にやってくる。ちなみに今は横に整列してる。
「貴様、名はなんだ」
「ケルティックだ」
ケルティック?ん?
「貴様は」
「チョッパー」
チョッパー?
「貴様は」
「スカーといいます」
スカー?あれ?ちょっと待って…
そして俺の前にエルダーはきた。
「貴様は?」
「あ、エイペックスです」
やべ〜エルダー間近で見ると怖えー!
「ふむ、ゴンジよ。今年は中々良い逸材達ではないか」
「ハッ、これで我が部族も繁栄すること間違いなしでございます」
「お、おう……間違いなしだな」
ゴンジがエルダーに褒められてめっちゃ喜んでいる。あんなゴンジ見たことない、放置育児してただけなのに!
エルダーが全員に挨拶を済ますと、巨大なモニターの前に歩いていき成人の儀式について説明を始めた。
「先ずは、これまでの試練ご苦労だった。そして、これより貴様達に【成人の儀式】について説明する。成人の儀式とは……」
エルダーの説明を受け思い出した事がある。
これエイリアンvsプレデター!!!