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それではどうぞー!
エイペックスの故郷、アヌ族の母星。
エルダーはエイペックスから届いた報告を見ていた。エイペックスの書いた報告書とマスクで録画されていた映像だ。
報告書には地球にジオメトリクス族の船が墜落し、1人のプレデターがエイペックスによって救助されたと書かれている。そしてこのプレデターが地球に墜落する事になった原因も書かれていた。また、エイペックスの救助したプレデターに対しての個人的に思った事も書かれていた。
「あやつはよく事件に巻き込まれる。して…ジオメトリクス族か」
エルダーは部族の名前を聞いて思案していた。
(ジオメトリクス族。この部族はプレデターの武器や装備を専門に作成する技巧派部族だったはずだ…我らの扱うものの一部もジオメトリクス族の品があった。うむ…臭い?プレデターの臭いがしないー?ますます分からんな。ん?ちょっと待て…内乱に遺伝子改造!?地球侵略!?どういう事だ!?)
これはまずいかもしれない…少し冷や汗をかくエルダー。
そしてエルダーはエイペックスのマスクによって録画された映像を確認した。それにはエイペックスが研究室内を歩く映像が収まっており、その中心には1人のプレデターが寝かされていた。
「ブホォッ!!!」
エルダーはあまりの衝撃の映像にプロテインを噴き出す。一旦映像を見るのをやめて、自身の身体と床に飛び散ったプロテインを濡れたタオルで拭いてから再度映像を確認した。
「何をしているんだゴンジ…?」
そんなまさかと、あやつが捕まるはずがないと頭の中で必死に否定するが、エイペックスの眠るゴンジを舐め回すように撮られた映像がその考えを爆散させる。
エルダーはゴンジに休暇を出していた。久々に諸々の仕事が落ち着いたからだ。最近はこれといった事件もなく、部族が動く事もなく、部族内の次世代の若者達が強く育ち成人の儀式を多く突破した。というのもあって今まで教官として、そしてエルダーの補佐として休み返上で働いていたゴンジに暇を出した。久々に観光にでも行ってこいと伝えて。
それがどうだろう。この有様だ。エルダーが映像を見てプロテインを噴き出すのも無理はなかった。
(エイペックスのゴンジに対する恨みは凄まじいな)
まぁ、幼少期にあのような事をされれば当然か…とエルダーは考える。
そして、映像を止めまたプロテインを口に含んだエルダー。それをゴクリと飲み干し立ち上がった。
「ジオメトリクス族か…」
ジオメトリクス族…そう言えば最近エルダー会議で姿を見ないなと思い出していた。
「うむ……」
この事件がとある種族の怒りを買い、とんでもない事になるとはまだ誰も知らなかった。
「と、とりあえず皆ダッチのところに行こうか?」
俺はみんなにそう言って、船を呼んだ。ロイス達は此処へきた車で戻るから一旦お別れだ。
俺は船を地上に降ろしゴンジと博士、そして6人の男達を船に乗せた。
「ほおおおお!まさかバスから宇宙船に乗れるとはなぁ!」
「俺たち一体何に巻き込まれるんやー!」
男達が何か騒いでいる、俺はとりあえずチョコレートバーを全員に手渡して操縦席に向かった。ダッチの会社に座標をセットして自動操縦を起動させた。
するとゴンジが声をかけてきた。
「エイペックス、今回はすまなかったな」
「ん?いや!いいよいいよ!ゴンジは一応俺の親だからさ、助けるのは当然だろ」
まぁたまたま見つけただけなんだけど…
「これからどうするつもりだ?」
「ダッチの所に戻ってコイツをフジティブ君に見てもらう」
俺はそう言って腰帯につけていた見たことないデザインのマスクをゴンジに渡す。
「これは…随分と珍しい造形だ。ちょっと繋げてもいいか?」
「あぁいいよ」
多分無理だと思うけど、とは言わなかった。俺もさっきやろうとしたんだけど無理だった。セキュリティに弾かれたんだよねー。
「なんと…!ジオメトリクス族のマスクか…!だが随分と…」
「え?知ってるの?」
「うむ…我が部族でも彼等の作った装備がある。お前が持っているスピアもその一つだ」
「えぇ…これが?」
背中から手に取りスピアを見つめた。貰った時からずっと愛用してる俺の相棒だ。肉刺して焼いたり、投げたり、振ったり、俺はコイツがなきゃ生きてけない。まさか俺がゴンジから貰ったスピアがジオメトリクス族の作ったやつだったなんて知らなかった!てっきりアヌ族で作ってたのかと…
「私が育てた者達は全員同じスピアを与えてる。まぁ…今でも使い続けてるのはお前とスカーぐらいだけどな」
「へぇ…」
それでマスクはどうなった?接続できたのか?
「マスクはいけた?」
「あ、無理だったな。セキュリティで弾かれて内部データを見る事ができなかった」
「やっぱりか、じゃあフジティブに見てもらうしかないね」
俺はゴンジからマスクを受け取り腰帯につける。そして人間達が集まる方へ向かった。
人間達は集まって談笑していた。博士がちょっかい出されている。
「え〜調子はどう?」
俺が近づき喋ると一斉に振り向く。
「デカ怪物が流暢な英語喋ってるのマジ違和感だな」
「この宇宙船といい怪物といい俺は夢でも見てるのか?」
タバコを耳に挟んだ大柄な男が白い歯を見せながら喋っている。そして、帽子を被った髭面の男が目を擦りながら俺を見てきた。
「俺はエイペックス、これからダッチの所に行くが、他に行きたい場所はあるか?」
なんか俺が誘拐しちゃったみたいな状況で申し訳ないから何処へでも連れていく事にした。彼らにも家があるだろうから。誘拐はダメ絶対!
「俺は家に…」
「ん?家に帰りたいのか?じゃあ…」
「いや、俺は家にお前のつけてるマスクと腕輪を送ったんだ。安全かと思って送ったがもしかすると」
「あ〜それはちょっと急いだ方がいいかもね」
そうか、彼はあの時持ち出した装備を家に送ったのか。もし、フジティブ君を追ってるジオメトリクス族のプレデターに感知されて襲われでもしたら大変だ。
俺は操縦席に戻り、席に座った。もうじき着くだろうけどスピードを速めた。
外に見える景色が流れ、あっという間にダッチの会社が見えた。やたら広い屋上に船を降ろし、人間達を降ろしていく。
「みんな!こっちだ」
セキュリティゲートを通過して人間達を手招きして中に入れると、ダッチのいる部屋を目指した。
ダッチの部屋が見えてくると、部屋の前でロイス達が待っていた。早くね?俺達は随分とゆっくり飛んでたみたいだ。
「エイペックスさん、入ってくれ」
ロイスに促され部屋に入るとダッチは相変わらずソファにどでーんと座り葉巻を吹かしていた。フジティブ君はその横で何故かピーンと立っていた。何があった?
「きたぜ!ダッチ!」
「きたぜ!じゃない。全くお前達プレデターは観光がてら人を殺しやがって」
「え!?俺とゴンジは殺してないよ?」
「それは分かってる。もう一体この街にプレデターが現れてスターゲイザーの奴らを殺し回ってるぞ」
「マジか」
フジティブ君を追ってる奴か。どんな奴なんだろーな?なんか遺伝子改造がどーたら言ってたけど、強いのかな。
「あ、そうだフジティブ君。君のマスクは見つからなかったんだけど同じようなマスクを見つけたんだ。ゴンジ曰くジオメトリクス族のものらしいから」
「え?」
俺は腰帯からマスクを外しフジティブ君に渡した。
「これは確かにジオメトリクス族のマスクだ…確認しよう」
フジティブ君がそう言ってマスクを顔につけた。目が赤く光りデータを見ている事が分かる。そして、ゆっくりと顔から取り俺に渡してきた。
「どうだった?」
「あぁ、同期で私のマスクとガントレットの場所を割り出せた…だが大変だ…!」
「え?どうなってるの?」
「マスクとガントレットは人間の家に保管されていたが、それをアサシンが取りに行った。そして…」
「おい!妻とロリーに何かあったのか!?」
森にいた兵士が声を上げた。
「彼らは俺達の言葉が分からないから俺に言ってくれ」
「あぁ…」
フジティブが焦りながら言ったのは、たった今マスクとガントレットが置いてあった家にアサシンが侵入し人間を殺した後、装備を奪い人間を1人攫ったというものだった。
幸い、俺が持ち帰ったマスクのお陰でアサシンの持ったビーコンの居場所は把握できる。
「急ごう」
俺はまた外に出た、今回はフジティブ、クインと名乗った兵士、そしてネブラスカを連れて船に乗った。
クインとネブラスカにダッチが装備を与えた。
「絶対許さねぇ、俺の息子を攫いやがって」
俺はフジティブに場所を同期してもらい、その場所へと飛んだ。
時は遡り、クインの妻とロリーがいる家。
ロリーは地下室でフジティブが落としたガントレットに装着されていたビーコンを解析し既にその技術を
ビーコンから映し出されるプレデターの情報がロリーに新たな知識を授けた。
そしてロリーと母がいる家にスターゲイザーの職員がやってくる。クインがメキシコから何か物を発送した事が明らかになったからだ。
銃を持った男達が妻を取り囲み、ロリーのいる地下室へと足を運ぶ。しかしそこで、外に待機していた別チームとの通信が途切れた。断末魔の悲鳴と共に。
家の中にいる職員は怪しみ銃をホルダーから抜き警戒を始めた。
そして突如天井が破壊され巨大な何かが降ってきた。アサシンプレデターだ。
「撃て!!!」
人間が銃を撃ちそれがアサシンに当たるがまるで効いていない。アサシンの黒い皮膚が銃弾を弾いていたからだ。
「下等生物が図に乗るな」
屋根を破壊し、家の中へと侵入したアサシンはクインの妻の近くにいた
そしてアサシンはフジティブの装備を回収し、近くにいたロリーが幼いながらもプレデターの技術を把握した事を知り新たな遺伝子交配の原料にする為に攫うことにした。
クインの妻はアサシンが職員を襲う際に吹き飛ばされ身体を打ち気絶した。アサシンはそれを無視しロリーを掴み森に置いた自身の船へと向かいロリーを置いた後、ビーコンを元にフジティブの船の場所を割り出し、船の場所へと向かっていた。
これがエイペックスがフジティブにマスクを渡した数分前に起こった事である。
そして、エイペックスとフジティブ、ロリーの父クインとネブラスカがエイペックスの船に乗って飛び、ビーコンのあるアサシンの船の近くに着陸した。
「みんな、奴は俺に任せてくれ。フジティブはクイン達と共にロリーを救出するんだ。クインとネブラスカ、彼についていってくれ」
「最善を尽くす」
「ロリー待ってろ」
「やってやるぜ」
エイペックスらが船を降り二手に分かれる。
エイペックスはクロークをつけ木に飛び移りあっという間に消えた。
フジティブはクインらを伴いアサシンの船へと向かった。
「ロリー…必ず助ける」
フジティブの後ろで人間の声が聞こえた。
(私は…生き残れるのだろうか?)
「待て」
一行は突如後ろからした声に武器を構えながら振り向いた。
「俺もいこう」
そこにはライトマシンガンMk.48を片手で持ち、上半身裸で全身に泥を塗りたくりサスペンダーガンベルトをつけ背中にマチェーテをつけた筋骨隆々の男。
単独でプレデターを殺し、ジャングルから生還したただ1人の男。
「お前の息子を救うぞ」
アラン・ダッチ・シェイファー。
エイペックスの船に隠れやってきていた。