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今回でこの章は終わりになります。
どんなものも必ず終わりがくる。それは俺たちプレデターであったり、人間であったり、使っている道具であったり……俺は燃えるクイーンを記憶の彼方に葬り去り、当初の任務であるブラックグーを回収する為に、残る探索場所である墓の最奥を目指していた。
最奥に至るための昇降機を見つけそれに乗り込み地下へ降ること数分。最奥へと到着した俺達は昇降機を降りて、目の前に建つ巨大なプレデター像に圧倒されていた。
「すごいな」
「すごいですね」
「デッカいですねぇ」
古代のマスクを被りスピアを携えた古の大狩人【ロード】の像。太古の時代に初めてゼノモーフを倒した俺たちの祖らしい。まぁ俺たちと言っても主にバーサーク族に連なる系譜らしいけど、プレデターにとっては何か重要なものなんだろう。正直俺はこれっぽっちも興味がない。俺は過去を振り返らないタイプなんだ。
しかし、祭壇に上がる手前に大きな穴が空いていた。まるで上から何かが降ってきて底が抜けたような感じだ。穴からは赤い光が漏れていて熱気を感じる。そして時折墓が揺れる。
「崩れたのか?」
俺はそう言って穴の中を覗いてみた。穴の先には溶岩が見えた。そしてこの墓を支える巨大なエネルギーを伴った機械的な柱と土台があった。
その土台で1人のプレデターが戦っていた。
「あれは……」
そして、そのプレデターが戦っている相手がプレデリアンだ。
下が溶岩で埋まり徐々に崩れていく足場を縦横無尽に駆けてプラズマキャスターを放ち、時に近づきコンビスティックとリストブレイドで肉弾戦を行い、攻撃を避けディスクを投げていた。
「ダーク君だ!!」
最初見た時とマスクが違っていたから分からなかったけど、間違いなくダーク君だ!彼もここまで到達していたのか!
「スカー、ヴィーン!見てくれ!」
俺がそう言うと2人が穴に近寄っていく。ルーキー達は階段を駆け上がっていった。
「どうする?」
「ん〜……」
スカーに聞くとなんとも言えない声を出す。狩人の戦いに部外者が容易に手を出すべきではないと考えているのだろう。
「《手を出すな》」
俺達がダーク君とプレデリアンの戦いを見ているとエルダーから通信が入った。
「《これは彼の試練だ》」
「試練ですか」
「《そうだ、ロードのただ1人の末裔がロードを越えようとしているのだ》」
ロードってこの墓に入ってるプレデターだよな?あのデカい立派な像のプレデターだよな。ダーク君、ロードの末裔だったのか〜あ!確かにあのマスク…あの像の被ってるマスクと同じだ。
「《お前達でもこの狩猟に手を出すことは禁ずる。もし手を出せばバッドブラッド認定して追放だ》」
「マジすか!?」
「《マジだ。これは他部族のエルダーも見ている。バーサーク族の新たなエルダーを決める為の大事な試練なのだ》」
ダーク君まだ若いのにエルダー候補だったのか…昔、俺のことを攫った奴とは大違いだな…
そして「まぁ突発的に始まったものではあるがな…」と最後エルダーは言っていたが、そうかエルダーになる為の試練だったのか…と納得し、エルダーに手を出すなと言われてしまったら、もう無理だよなぁ。
俺は向かい側で目をキラキラさせながら今にも穴の中に入っていきそうなヴィーンに言った。
「ヴィーン…今の聞いていたよな?残念だが…」
「別にいいですよ!あのデカいのと組み合ってみたかったですけど、ダークさんの大事な試練なら仕方ないですよ」
「そ、そうだよなぁ」
クソォ!!なんていい子なんだ!!お、俺はバッドブラッドになってもいいから行こうとしてたのに!5分前の俺をぶん殴りたい!
「見守りましょうか」
スカーが言った。
「そうだな、俺たちが彼の証人になってやろうじゃないか」
そうして俺たち3人は穴の中に上半身を突っ込み食い入るようにダーク君とプレデリアンの戦いを見守ることにした。
「はぁ…はぁ…なんて強さだ!!!」
ダークはプレデリアンと戦いながら溢した。
プレデリアンと遭遇したダークは階上から飛び降りるようにプレデリアンに飛びかかり、そしてその衝撃で脆くなった床が抜け、墓の更に地下に広がる溶岩地帯に落ちた。
幸いにも墓を支える土台に落ちたため溶岩に落ちずにすんだダークは、共に落ちたプレデリアンを見据え全身に力を滾らせた。
「《ロードですら成し得なかった偉業、貴様にできるか?》」
エルダーからの言葉をダークは頭の中で反復した。この星に訪れてたから己のルーツを知り、なぜ自身がこの任務に選ばれたのかを知った。この星に眠る偉大な大狩人【ロード】が自身の祖先だという事、そして自身こそがその最後の末裔だからだった。
そしてダークはプレデリアンに立ち向かった。
プラズマキャスターを最大までチャージして放った。しかし、少し仰け反るくらいで効いているように見えなかった。それからチャンスを窺いリストブレイドで何度も切りつけた。しかし、薄らと表皮が切れただけで致命傷を与えられない。隙をついて全力で蹴りを放ちそれがプレデリアンに当たると反動で溶岩に落ちるが、平然と抜け出しダークに襲いかかってくる。
(なんて耐久性なんだ)
更にプレデリアンはダークと戦っている最中に頻繁に離脱し、ダークの攻撃が届かない場所で地面を何度も叩きつけ地震を起こした。そうして起こった揺れで岩盤が崩れ土台に落ちると、足場が少なくなり移動が制限されるようになった。
(このままだと俺が溶岩に…)
全ての力を装備を使いプレデリアンと戦った。だがどれも決定打になりえない。
「だが…もう勝負をつけないと此処が終わる!!」
ダークは決心した。そしてプラズマキャスターを最大までチャージする。それを維持しながら嘗てロードが使用していたコンビスティックを携えプレデリアンに向かった。
プレデリアンも両腕を大きく広げ咆哮を上げた。まるで次でトドメを刺してやると言っているように聞こえた。
足場を飛び越え、プレデリアンに接近していくダーク。ある程度まで近づくとプラズマキャスターを放つ。砲身から大きなエネルギー弾が猛スピードで発射されプレデリアンに直撃する。大きく仰け反ったのを見て一気に近づいた。そして何故か奴は仰け反った後、
「ウオオオオオオオオオ!!!!」
そして、手に持つコンビスティックを身体を捻りながら遠心力を最大最大限生かしプレデリアンの大きな頭蓋に向かって突きを繰り出す。
何故か今も
「はぁ…最後妙に隙だらけだったが…殺せた…!俺がやった…!」
頭蓋にコンビスティックが刺さりピクリともしないプレデリアンの死骸に向かって雄叫びをあげるダーク。
「《よくやった。正しく…………グレートハントよ》」
エルダーの通信とダークにしか見えない幻影が偉大な狩りを祝福した。
そして死骸に近寄りコンビスティックを頭蓋から引き抜いて死骸を担ぐと、地上への道を探し祭壇へと戻った。
すごい!プレデリアンを討ち取った!最後の一撃は綺麗だったな〜まるでタアベを見ているようだった。非常に素晴らしかった!もうこれ完全にエルダー昇格だな!
「彼は中々の逸材ですね!バーサーク族の未来は暫く安泰そうです」
「そうだな」
アイツみたいな奴がいなければの話だが…ここ100年はプレデターの悪事がほとんどないからアヌ族もあまり活動的じゃない。まあ良い事ではあるんだがな。
「エイペックスさん、俺達も任務に戻りましょうか」
「そうだな!ヴィーン、いくぞー」
「はーい!」
俺達は穴から身を起こし像の下へ向かった。階段を登るとプレデターが彫られた棺が一つと、白い血を流し倒れる首と胴体が分かれたアンドロイドの死体があった。
テキーラとルーキーは死体の身元を確認していた。
「テキーラ、そいつは誰だ?」
俺が死体に近づきテキーラに聞くと、俺の方を向き話してくれた。
「この遺体はウェイランドユタニ社の役員ウェイランド氏のものだ。私たち植民地海兵を此処に呼んだ張本人よ」
「コイツがウェイランド?アンドロイドだったのか」
「私たちもアンドロイドとは知らなかった」
「……ん?こ、この顔は…!!!」
いつの間にか側にいたスカーが驚いたように声を上げた。
どうした?スカーが驚くなんて珍しいじゃないか。
「何かあったか?スカー」
「この男は俺が成人の儀式の時に殺した男と同じ顔だ…!」
「えぇ?嘘だろ?もう150年以上前だぞ」
「レ、レックスもウェイランド社に雇われ遺跡に調査に来たと…俺のマスクに映像が残っている筈です」
スカーがそう言ってマスクを外し俺に渡してくる。見てみるか。
マスクとガントレットを同期して過去のデータをみた。成人の儀式と名付けられた記録映像を見つけ再生を押すと、俺のガントレットから映像が表示される。
そこにはスカーに火炎を放射しリストブレイドで殺されるウェイランドと同じ顔の男が映っていた。だがこちらは随分と老けている。しかし、完全に同じ顔だ。似ているでは済まされないレベルで同じだ。
「どういう事だ…?」
テキーラやルーキーも俺のガントレットに映し出される映像を見て困惑している。なぜ150年以上前に死んだ人間が今ここで死んでいるのか?
「ま、まあ…もうコイツは死んでる。今は俺たちの目的を忘れちゃダメだ」
俺はウェイランドの死体を調べた。そうすると懐にアンプル容器が3本入っていた。中を見ると黒い液体が入っている。
「スカー、ヴィーン、見つけたぞ。これがブラックグーだ」
「ブラックグー、初めて見ました」
「激ヤバ物質なんですよね?」
「ああ、体内に一滴でも入れば死よりも恐ろしい目に遭う」
「そんなの早く捨てちゃいましょ!!!」
そうだな、と俺は言い。階段を降りた。すると丁度下からダーク君がプレデリアンを担ぎやってきているのが見えた。
「おお!ダーク君!やったな!」
俺の声に気づき一瞬警戒するも、俺だと分かり身体の力が抜けた。
「あぁエイペックスさんか!!遂にやったぜ!!」
「グレートハントだな!いやぁ羨ましいよ…」
「エイペックスさんの方は?」
「ほらコレ」
俺は3本のアンプルを見せた。
「それがブラックグーか、そんなチンケなものが恐ろしい物だとは思えねーけど…そうだ!そこの下の溶岩に投げ込んだらどうだ?」
「そうだね!そうしようか!」
俺はさっきまで覗いていた穴に行きブラックグーを投げ込んだ。ヒューっと落ちていくアンプル3本は溶岩にポトっと落ちて沈んでいく。一瞬、ジュっと音がして消えていった。
「任務完了、これより帰投する」
「《よくやった。まあまずまずだ。そちらへ行く、お前達が救った人間と共に船に乗れ》」
「おす」
エルダーとの通信を終了して階上を見るとダーク君と人間達がちょっと騒いでいて、それをスカーとヴィーンが説得していた。
ダーク君は棺に装置をセットして仕掛けを起動した。墓を広域殲滅爆弾で消滅させるようだ。閉じるとはそういう事だったのか。これ俺たちが間に合わなかったらヤバかったな。
「みんなー!!!帰るぞー!!!」
そうして俺たちは外に出て近くに着陸した母船に乗った。
ダーク君が母船に乗る時、出迎えていたバーサーク族のプレデター達が船の搭乗口で跪き出迎えていた。新たなエルダーの誕生だ。
エルダーの待っている司令室に向かうと、エルダーとゴンジが巨大モニターの前で待っていた。
なんか見たことある光景だな。
俺の側にはスカー、ヴィーン、海兵隊の4人と、プレデリアンの死体を担ぐダーク君がいた。
エルダーがダーク君の方へ向き喋り始めた。
「此度はよくやった。ダークは任務を全うしプレデリアンまで狩猟した。これは永遠に語り継がれる大偉業となるだろう」
「光栄だ」
そしてエルダーが俺たちの方を向く。
「……まあお前達もよくやった。スカーは2人をよく抑えた、少し疲れただろう」
「いえ、まだまだ狩りたりません」
「え?マジで?ゴホンッえ〜皆、此度はよくやった。〈そしてそこの人間お前達を帰りたい場所へ送ろう〉」
俺達は正直何もしてない。ゼノモーフをちょっと殺しただけだ。ダーク君が羨ましい…マジで
その場は解散し、俺に割り当てられた部屋に戻ろうとするとエルダーに呼び止められた。
「待て、エイペックス。話がある」
「え?なんですか?」
「ブラックグーの件はよくやった。だが問題がまだ残っている」
「え?」
問題?任務はちゃんと終わらせたし、星にきていたウェイランドユタニの連中もほとんど死んだはずだけど…まだ何かあるのか?
「ゼノモーフだ」
「え?ゼノモーフ?墓が爆発して巣も消えましたよ?」
「額に6と焼印がついたゼノモーフを見たか?」
「いや、見てないですね」
そんな奴は見なかったけどな〜、もしかすると知らず知らず殺してるかもしれないけど……
「ダークが狩ったプレデリアンの宿主だったプレデターを倒したゼノモーフだ」
エルダーがそう言ってモニターに映像を写した。
俺が遺跡で見たウルフ大先生にそっくりだったプレデターの視点だろう。
そのプレデターが額に6とついたゼノモーフに倒されマスクを剥がされた所で映像が終わっていた。
「コイツ……」
プレデターを倒したゼノモーフか…こんな奴は間違いなく出会っていない。戦えば絶対に分かるだろう。スカーが言っていたがプライム族のプレデターは他の部族とは掛け離れた突出した実力をもつ部族らしい。そのプレデターをコイツは倒した。
「ゼノモーフの反応がある船が数隻、星を離れていった。お前達が出会っていないとなると…」
「人間に捕獲されたって事ですか」
「そうだ、もしこのゼノモーフが生きていれば群体の頂点であるクイーンが死んだ事で変態する可能性がある」
「んー………」
ゼノモーフは特殊な生物だ。クイーンを頂点とし成体のゼノモーフはクイーンの命令に従い巣を作り数を増やしていく。クイーンは単為生殖でフェイスハガーが内包されたエッグチャンバーを産み、卵から産まれたフェイスハガーが宿主に寄生し、宿主の特性や遺伝子を引き継ぎチェストバスターとして身体を突き破り誕生する。そして餌を食べ繭を作り成体のゼノモーフへと変態し、クイーンの為に働く兵士へと最終的になる。
しかし、群体の頂点であるクイーンが突然死ぬような事があると、その群れのゼノモーフの中から特に優秀な個体が選ばれ、どういう理屈か分からないがクイーンへと突然変態することがある。
ちなみに、クイーンは極稀にクイーン種の種を持つエッグチャンバーを産む、それから産まれたフェイスハガーはスーパーフェイスハガーと呼ばれ、それから成長したゼノモーフは必ずクイーンとなる。ケルティックに寄生したフェイスハガーがそうだった。
「そいつがもし船の中でクイーンになったとして、船を操縦できるとは思えないです。自動操縦にでもなってればあれですけど…」
「そうだな、まあこの案件はいわば確認だ。人間にゼノモーフは御しきれない事は今回の一件で分かっている」
ウェイランドユタニはこの件で懲りてくれればいいけど…奴らが墓で熱心に調べていた事はゼノモーフに関することだったらしいが、態々プレデターの古代の墓を暴いて調べていた事がゼノモーフの事ってしょうもないよなぁ〜もっと超古代兵器とかさ!そんなのあるか知らんけど、もうゼノモーフは忘れろよ!!
「このナンバー6という個体の事は頭の片隅にでも置いておけ、いつか何かを起こすかもしれんからな」
「ほーい」
「此度はよくやった。あ〜それとヴィーンの事なんだが…」
「え?ヴィーンですか?」
「お前の事、チラチラ見ていたぞ」
「………!?」
俺を見ていた…!?
「好きなオスは「私より大きいプレデターです!」だそうだ」
「ハッハッハッッハッハ……彼女の事は俺に任せて下さい」
「うむ」
俺はエルダーと別れ部屋を出た。そして自分の部屋には戻らず、ヴィーンの部屋に向かった。
部屋をノックする。
「はーいどうぞー!」
扉を開けて中に入るとヴィーンが腕立て伏せをしているところだった。
「あ、エイペックスさん…!どどどどうしたんですか?」
「あ、えっと…俺と合トレしないか!」
「え!合トレ?……ぜひ!」
「ゴンジよ」
「なんでしょうエルダー」
エルダーとゴンジが司令室で話していた。
そしてエルダーがニヤリとしながらゴンジに言った。
「これでアヌ族は安泰だ」
「流石の手腕にございますエルダー」
今回はあまりエイペックス君を活躍させる事ができませんでした。最初の牛狩りぐらいですかね。
あまり知ってる人がいないゲームの事を書いてみましたが思った以上に難しかったです。あのゲーム、プレデターのダーク君と海兵隊のルーキー君、そしてエイリアンのナンバー6がそれぞれ3種族のストーリーの主人公なんですけど、マジで一言もセリフがないのである意味大変でした。
次回はどんなテーマを読みたいですか?
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エイリアン2→4
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無理のない他作品クロスオーバー
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もうこの辺りで終了