時代背景なんですが、映画予告を観るとウェイランドユタニ社のアンドロイド、ロゴなんかが出てきていて、デク?の拠点に飾られているトロフィーにゼノモーフもあるので恐らくなんですが2100年代?くらいのなのかな?ちょっと漠然としすぎてるんですけど…プロメテウス(星に着いたのが2093年)よりも後…エイリアン2よりも前?かな?エル・ファニング演じるアンドロイドがどういう立場なのか分からない…!!!
「さーて、開幕戦だぜ、デク!」
俺がそう叫んだ瞬間、全身のバネを収束させて地を蹴る。
右手のスピアを振り抜いた。
強化スーツを纏った人型兵士――見た目はごついが、反応は鈍い。
スピアの穂先が奴の肩口に刺さったかと思えば、そのまま胴体ごと持ち上げ、後方の樹木にブチ当てる。
“ゴギャッ!”
骨の音だ。人間じゃねぇな、あの反響は。強化骨格、もしくは内部に複数の補強層がある。
でも意味ない。今の一撃で三層は砕いたはずだ。
振り返れば――
デクが赤黒い剣を一閃。
一人の兵士の首元から鎖骨までを一気に斬り下ろし、そのまま踵を返してもう一人の腹を薙いでいた。
「おぉ……マジで惚れそう。いや惚れてる」
俺は思わず呟きながら、近づいてきた別方向の敵へ接近。
敵の武装は火器主体。
通常のプレデターなら避けるかクロークで潜るところだが、あいにく俺は“派手なのが性に合ってる”。
「どーん!」
銃撃に合わせて跳び、空中でスピアを一回転。
炸裂する熱線弾をかすめつつ、着地と同時に――
“ドシュッ!!”
スピアが相手の膝裏から突き上げ、関節を粉砕。反動で倒れた胴体を踏みつけ、後頭部ごと地面にめり込ませた。
「ほい、次っと!」
熱源探知モードを継続中のマスクに、さらに四つの反応が接近中。
「うわーお、今度はこっちから来るか。気配消してんのな、ちょっとやる気出してんじゃん」
そして――横目に見える赤い閃光。
デクが跳び上がった。
美しい。無駄がない。いや、あれは美学の域だ。
斜め上から背後に回り込んだ敵の腕を斬り落とし、反動で地面に叩きつけたその動きは、一種の芸術だ。
「もういっそ俺と戦ってくれ」
……って呟きながら、俺はスピアをブン投げる。
シュパアァァァ!!
樹間に隠れていた敵の胸部を貫き、背中から突き出たスピアが樹木に突き刺さった。
体重がスピアに乗ったまま、中途半端に宙ぶらりんになっている。
「うーわ、これ絵になるな……今度写真撮ろ」
さらに後方。新たな熱源が現れた。
「……あれ?でかくね?」
単体反応。人型。だが、熱量が違う。
普通の人間兵士の2倍はある。
「デク、でかいの来たぞ」
言ってから、ちらっと視線を送る。
彼はすでにその方向へ移動していた。
……流れるような動きだな。
てか俺が“言う前”に動いてるあたり、意思疎通の精度がだいぶ上がってる気がする。
俺も遅れちゃいかんと、スピアを地面から引き抜き、次なる狩りへと身を投じた。
バッドランズ――
掟を失ったプレデターたちの監獄。
でも今、この森の中だけは、“俺たち”の狩場だ。
熱源のシルエットが茂みを割って姿を現す。
「うわ……でか」
俺の目の前に立ったのは、明らかに他の兵士とは別格の重装兵。
外骨格フレームは全身を覆い、肩には重火器が二門マウントされていた。マスクの下からは酸素供給管みたいなものが何本も伸びている。
どう見ても、ただの人間じゃねえ。
「うーん、こりゃ……薬か? それとも強化個体か?」
敵は即座に俺をスキャンしてきた。おそらく脳内にAR的なHUDでも投影されてるんだろう。
でもな、残念。俺、こう見えて“プレデターとしてはかなりのバグ枠”だから。
「悪いな、ステータスで測れる相手じゃねぇんだわ」
俺は右足をグッと踏み込み、全身の筋肉を一点に集中。
“バンッ!”
爆発音のような踏み込みで、一気に距離を詰めた。
敵は肩の重火器を動かす。小口径のガトリング砲だ。機関音が鳴った瞬間、俺は地面に滑り込んだ。
「おーおー、派手じゃん!」
弾丸が上空を切り裂き、背後の木々を薙ぎ倒していく。
その間を潜り抜け、俺は地面に転がりながら敵の脚部にスピアを突き立てた。
“ガギッ!”
装甲が思った以上に硬い。でも、効いてる。関節の隙間を狙えば十分貫通する。
「ちょっと痛かったか〜? もう一本いっとく?」
スピアを引き抜いて、もう一度。
だけどその瞬間、敵の右腕からパイルバンカーのような突起が飛び出してきた。
「おっとぉ……危ねぇな!」
ギリギリで後ろに跳び退いた俺の目前に、拳大の杭が地面に突き刺さる。
「おいおい、そういうの持ってんなら先に言っとけよ〜」
熱源探知で後方を見ると、デクがもう一体の大型兵と対峙していた。
彼は斬撃ではなく、斬っては離れ、削っては避ける、獣のようなヒット&アウェイスタイルで応戦中だ。
「こりゃ、放っておけないな」
俺は目の前にいた大型の頭蓋に向かってスピアを突き刺し、再びスピアを構え、デクに対峙する敵の装甲の継ぎ目――背中の冷却ユニットに照準を合わせた。
“ピシッ”
コンピューターガントレットのマイクロスキャンで構造を確認。
「そこだ!!」
投擲。
スピアは一直線に唸りを上げながら飛翔し――
“ズガァッ!”
敵の背面ユニットに突き刺さり、爆発的な蒸気が噴き出した。
「おっけー!ヒートダウン!動き止まったぞ!」
俺が叫ぶと、すかさずデクが横から敵を一刀両断にしていた。
さすがだ、タイミング完璧すぎて笑うしかない。
「ナイスだ、デク!」
と、そこへ――
“ズズッ”
地面がわずかに震えた。
俺は即座に視界を赤外線→振動検知へと切り替える。
「……あ?」
映った。
地下から広がる巨大な生命体反応。
しかも、熱源もなく、動きも不規則。
「これ……ゼノモーフ、か……?」
でも、普通じゃねぇ。
“でかい”。
地面にひび割れが走る。
「デク、退け!」
俺が叫んだ瞬間、地面が爆ぜた。
飛び出してきたのは――
黒く、粘つく外皮に覆われた異形の巨大ゼノモーフ。
「おいおい……今度は何の“実験個体”だ?」
ヤバいのが出てきた。
地面を突き破って現れたその“異形”は、俺のプレデター人生で見てきたどんなゼノモーフとも違っていた。
全高およそ五メートル。頭部はやたらと縦長で、背中にはウネウネと動く骨状の突起が六本。脚部の関節は逆に曲がり、尻尾はまるで鋼鉄のように光沢を帯びていた。クイーン種ではない。
「でけぇなオイ……それに」
俺はマスクのスキャナをもう一度走らせた。すると――
金属片。明らかに人工物としか思えないパーツが、ヤツの胸部と後頭部に埋め込まれてる。
「……強化されてんのか?いや、違う。これ、“制御用”か?」
つまり――人為的に作られた“何か”。
「やれやれ……またウェイランドユタニかよ。好きだな、ほんと。生物兵器ってやつ」
ゼノモーフが咆哮する。いや、あれは“音波”だ。
耳の奥にズンと響く衝撃。マスクのオーディオフィルターが一瞬ノイズを吐き、即座に自動調整に入る。
「っは、俺の鼓膜が強化されてなかったら危なかったなコレ」
気づけばデクも動いていた。
肩を怒らせ、剣を斜めに構える。狙うは脚部か。それとも……首筋か。
俺は少し間合いを取ってヤツの側面へ回り込む。
「よし、挟み撃ちだ」
ゼノモーフが大地を抉って突進してきた。
その巨体に似合わないスピードで、まずは俺の方向へ――!
「やる気満々じゃねーか!」
地を滑るように後退しつつ、右腕をスナップ。
リストブレイドが唸りを上げて飛び出す。
“キンッ!”
刃はヤツの前腕部に当たった――が、弾かれた。
「おいおいマジかよ。装甲、硬すぎねぇか?」
いや、あれは――生物の骨じゃねえ。
外骨格の上から、さらに金属コーティングされてるって構造だな。
「えぐい改造されてんな……誰の趣味だよ」
ヤツの尾が高速で旋回しながら突き出される。
俺はギリギリでスウェー回避、尻尾が俺のマスクの端をかすめた。
「危なっぶねぇっ!!」
その瞬間、デクが動いた。
あの低く、野獣のような踏み込みから――
“ズバッ!!”
斜め下から突き上げる剣。
ゼノモーフの脇腹に深々と突き刺さった。
だが――
酸の血液がデクの腕にかかる。
「っ!! おい!!」
即座にポーチから耐酸処理ジェルを取り出し、投げる。
デクは受け取って、瞬時に腕へ塗り込む。さすが、対応が早い。持ってきといて良かった!
「でも、やっぱ酸は反則だわ……」
ゼノモーフはそこだけ気をつけてれば楽勝だけどな!まぁ…俺は酸なんてへっちゃらだけど……
俺も加勢すべく跳び込む。
ゼノモーフが咆哮を上げながら尻尾を振る。その軌道に合わせて、スピアを真横から叩きつけた。
“グシャッ!”
尾の先端を粉砕。吹き飛んだ破片が木々に突き刺さる。
「一本潰したぞ!!」
ヤツの動きが一瞬止まった。
そこをデクが見逃すはずもなく――
剣が閃いた。
“ドシュゥゥッ!!”
ゼノモーフの右腕が肩ごと切断され、黒く粘つく血液が霧のように散った。
「よし、いける!! もう一丁!!」
俺はスピアを一度引いて、高く跳んだ。
ゼノモーフの頭上――
真上から、全体重を乗せたスピアが――
“ズガァァァッ!!!”
頭蓋を貫通。
刃が深くまで突き刺さり、ゼノモーフの身体がピクリと揺れ、そして――動かなくなった。
「…………ふぅ」
俺は地面に着地し、しばらくゼノモーフの亡骸を見下ろす。
「まさか、この星にまでこんなのがいるとはな……」
横でデクが軽く息を整えていた。
腕の火傷はジェルで止まってるが、念のためもう一本追加で渡しておいた。
「よく戦ったな、お前……マジで。てか、この調子でいくと、俺たち――」
“もっとヤバいもんに絡まれる気しかしねぇぞ?”
しっかし……体高約五メートルのデッカいゼノモーフを倒した。
いや、倒したっていうか、“仕留めた”って言った方がしっくりくるな。
デクと俺のコンビネーション、マジで完璧だった。
「……とはいえ、これはちょっとデカすぎねぇか?」
改めて目の前の“死体”を見下ろす。
いや、死体って言うには異常なほど生々しい。
頭蓋を突き破ったスピアの先端が、まだ熱を持っている。
ゼノモーフ特有の黒光りする外皮は、今も湯気のような気化酸を発していた。
「これ、ただの突然変異じゃない。間違いなく“造られた”やつだ」
俺はマスクのスキャナを精密モードに切り替える。
――ピッ……
視界に走る赤線。ゼノモーフの各部位に構造ラインが浮かび上がる。
骨格に沿うように、人工の金属部品が点在しているのが見て取れる。
「やっぱりな。外骨格にインプラント。脳幹の裏に微細回路。これ、完全に生体制御されてたやつだろ」
生体制御。つまり、どこかの誰かがこいつを操っていたってわけだ。
「……ウェイランドユタニ、マジでお前らいつまで懲りねぇんだよ」
俺がぼやいてる横で、デクがゼノモーフの頭部を斬り落とそうとしていた。
「おーっと、おいおい、待て待て!」
「……?」
「このデカブツ、切るのはいいけどさ、酸に気をつけろよ。あと、どうせなら脳みそ部分、後で調べさせてくれ。何かデータ残ってるかもしれんし」
彼は無言で頷いた。いやホント、無口な男ってやつはカッコいいな。
俺も見習いたいところだけど、こうしてついベラベラ喋っちゃうんだよな。
「にしてもだな……あれだよ、デク。こんな実験個体がうろついてるってことは、ここに“施設”がある可能性、出てきたぞ」
そう、施設。
奴ら――ウェイランドユタニがよくやるパターン。
辺境の星で、地表の奥深くに巨大な研究所を作って、ゼノモーフを“飼育”したり、“繁殖”させたり、“融合”させたりする。
で、最終的に制御しきれなくなって施設壊滅。いつもの流れだ。
「この個体、出所があるなら、近くに拠点があるはずだ。それを見つけて、叩く」
俺はマスクの記録機能を起動し、ゼノモーフの死体の外部データを全てスキャン。
加えて、デクに向かって手をかざす。
「なぁ、データ共有してもいいか?」
彼はしばらく迷ったように見えたが、最終的に俺のガントレットに端子を接続した。
「おっけー、ありがとう。んじゃ……」
端末に流れ込むデータ。
その中に、いくつかの興味深い座標データが含まれていた。
「……これ、何かの出所だな。谷の北西……山脈の裏に何かあるっぽいぞ。反応微弱だけど、電磁波の振れ方が自然物じゃない」
つまり――隠された何かがある。
「なあ、デク。次、行ってみねぇか?」
彼はまた、少しだけ間を置いてから頷いた。
「よっしゃ決まり!」
俺はスピアを背に戻し、地に残る酸の匂いを嗅ぎながら、軽く息を吐いた。
「それにしても……ほんっとにお前、いい体してんな。ゼノモーフの酸でちょっと溶けてるのに筋肉めっちゃ残ってるじゃん。というかもう治ってね?すごいなー。プロテイン何使ってる?」
……と、聞いてみたが、彼は何も言わなかった。
まあいい。いずれ語ってくれる日が来るさ。
俺たちの狩場は、まだまだ広がっている。
――とはいえだ。
「まぁでもとりあえず、頭落とすか!」
目の前に転がっている、でっかいゼノモーフの死体。
体高五メートルの巨体、ありえねぇサイズ感。こんなやつ、今までに見たことない。
全身のあちこちに金属プレートと生体インプラントが埋め込まれてて、あきらかに“自然に産まれた”って代物じゃねぇ。
「こんなゼノモーフ初めてだからな!! トロフィー作っとかねぇと勿体ねぇ!」
俺は腰のホルスターから“刃渡りの長いセレモニアルダガー”を引き抜いた。酸耐性加工済み、対ゼノモーフ専用のやつだ。このサイズの頭部を取るには、骨の接合部を斜めから一気に切り下ろす必要がある。
「ん?酸? そんなのもう慣れた。俺がどんだけ過酷な星でサバイバルしてきたと思ってる?」
刃を担ぎ上げながら、ふと昔を思い出す。
「酸の雨が降る星とか普通だからな……火山ガスが濃すぎてマスクごと溶けた星もあったっけな……あと、肉食植物に丸呑みされたのも二回ほど……」
そんなことをブツブツ言いながら、ザクリと一閃。
ゼノモーフの首筋に刃がめり込む。
“ジュゥゥゥッ”という音とともに、酸の血が飛び散るが、俺は腕に血が飛び散るのもお構い無しに続けた。
「はいはい来た来た〜、その程度の酸じゃ俺のドレッドヘアーも傷つかねぇっての!」
続けざまに刃を振るい、ようやく頭部を切り離す。
重い……けど、イイ感じ。
「ふぅ……よし、トロフィー第一号、ゲットだ」
俺は頭部を肩に担ぎ、デクの方を見た。
彼はすでに、ゼノモーフの胸部あたりを調べていた。たぶん心臓や内臓の構造を確認してる。分析好きだな、ホント。
「なあデク、俺たちこのまま北西に向かうんだったよな。ほら、あの座標の件」
……返事はない。でも、こっちを見てコクッと頷いた。
俺はゼノモーフの頭をネットに包んで背中に固定する。
ちょっと酸臭いが、これも勲章だ。
「それにしても、さっきのゼノモーフ。胸部の制御装置、起動中のままだったっぽいんだよな。もしあれ、外部から制御信号送られてたなら……」
そう、つまりまだ“操ってた奴ら”が近くにいる可能性が高い。
「しかも、わざわざこんな偏狭な星でこんな強化型を試作してるってことは――だ」
俺は軽く肩を回し、脚を伸ばした。筋肉が唸る。
動く前の“呼吸”ってやつだ。
「これはもう、やるっきゃねーわな!」
“バンッ”と自分の胸を叩いて気合を入れる。
これがまた響く。俺の胸筋、ちょっと岩より硬いからね。
「よし、行こうぜデク。狩りの続きと、ついでに小突きたい連中がいる」
デクはすでに、ジャングルの先を見据えている。何も言わないけど、多分同じ気持ちだ。
「どうせまた、面倒くさいことになりそうだけど……面白くなってきたじゃん?」
俺たちは再び、密林の奥へと足を踏み入れた。
枝葉が折れ、湿った土が鳴る。どこかで小動物が逃げ出す音。
でも、今の俺の意識は完全に“その先”に向いてる。
“何が待ってるか”じゃなく、“誰が、俺たちを待っているか”。
さあ、次の狩場へ行こう――