養殖が天然に勝てると思うなよ?【本編完結】   作:物体Zさん

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断罪に値する

 

 

 ヴェロニカちゃん……ゴホンッ。いや、別にそういう意味じゃなくてだな、ヴェロニカにこの施設――つまりウェイランドユタニがこの星に遺した地下施設の情報を、ゴッソリ調べてもらった。

 

 流石はアンドロイド。というか、もうこいつ何でもできるんじゃないか?メチャクチャ便利だぞ。戦えるし、喋れるし、筋トレには詳しくないけど、情報処理能力が桁違いだ。AIってやつか?

 

 ――とにかく、判明したことがある。

 

 ここは、ただの研究施設じゃない。

 ここは「収容施設」だった。

 

 俺もマスクでスキャンしてみたが、地下に広がる建物内に何やら巨大なポッドが山ほどあった。生体反応もバッチリだ。ただし詳細は見えない。クロークか特殊金属か、データの一部が遮断されてた。でも、なんつーか、こう……空気が違うんだよな。生き物の匂いじゃない。なにか、もっと異質なものの気配ってやつか。

 

 《外には出してはいけないもの》。

 ヴェロニカの分析は間違っちゃいない。

 

 そんなこんなで、一度崖の上に戻って態勢を立て直した。崖を登る時はヴェロニカを抱いて登った。いやまぁ、あいつ人の力を大きく超えてるアンドロイドだけど、さすがに俺たちプレデターみたいにぴょんぴょん跳べる訳じゃないからな。ジャンプ力の話ね。

 

 ちなみにデクはというと、あの体格で俺と同じスピードで崖を駆け上がってきてた。やっぱりあいつすげーな。トレーニングの成果、出てんじゃん。

 

 さて、落ち着いたところで状況を整理しよう。

 

 施設の外にも中にも、そして地下にもアンドロイドがウジャウジャいる。普通の人間型だけじゃない。兵士型のやつもいるし、四足歩行型の異形まで見えた。まるで獣のように跳ね回ってる個体もいる。明らかに戦闘を前提に造られた連中だ。

 

 でもさ、そんなものは俺たちにとっちゃ関係ない。俺たちは狩人。狩りこそが俺たちの本能。そして今、目の前に狩るべき「獲物」が並んでいるってんなら、やることは一つだろ。

 

 ヴェロニカが後ろで静かに手首のコードをチェックしていた。デクはもう武器を構えてる。相変わらず口数は少ないけど、やる気は満々ってやつだ。

 

 俺は軽く息を吸って、マスクをもう一度スキャンモードに切り替える。

 赤い熱源が地表にポツポツと並んでる。動きは鈍いが、いざ戦闘になれば相当厄介な相手だ。

 

 とはいえ、プレデターの狩りに“後退”の二文字はない。

 

 「さて……プレデターの狩りを、始めるとしようか」

 

 腰のスピアを軽く鳴らしながら、俺は崖の縁に立った。

 この星に何が封じられていようと、何が収容されていようと、俺たちのルールで、俺たちの獣道を進むだけだ。

 

 そうして――俺とデクは再びクロークを起動した。

 

 光の屈折フィールドが展開され、俺たちの姿がゆっくりと宙に溶けていく。視覚から完全に消える訳じゃないけど、注意深く見ないとまず見えない。いわゆる透明人間ってやつだな。

 

 そして、ヴェロニカ。

 彼女は俺の背中にそっと、けれどしっかりと抱きついた。クロークは装着者にしか機能しないが、こうして密着していれば、一緒に消えることができる。普通の人間なら無理な芸当だが、ヴェロニカはアンドロイド。精密な反応とバランス制御で、俺の背中にまるで一体化するかのように張り付いている。

 

 ……いや、なんか照れるなこれ。俺の装備品か。

 

 ともかく、崖の上からじっくりと施設を見下ろす。

 

 マスクのスキャンモードを強化し、兵士たちを順にマーキング。彼らの頭上に赤いピンがぽんぽんと打ち込まれていく。壁の裏に隠れようが、建物の陰に潜もうが、その位置は一目瞭然。マスクの視界に映る限り、逃げ道なんてない。

 

 「いくぞ」

 

 心の中で呟いて、地を踏み締める。脚に力を込め――崖から跳んだ。

 

 重力なんて忘れたかのように、俺の身体は弧を描いて宙を駆ける。

 まずは一段低い建物の屋根。クロークで姿を隠したまま、無音で着地。ヴェロニカが背中で一瞬揺れるが、彼女も心得たもんで音ひとつ立てない。やっぱりこいつ、すげぇな。

 

 屋根の上で二手に分かれる。

 俺とヴェロニカは東側へ、デクは反対の棟へ。

 

 俺はそっと背からスピアを抜いた。鉄のように重く、刃のように鋭い。振るえば風を裂き、投げれば貫通し、戻せばまた狩れる――相棒みたいな武器だ。

 

 すぐ下にいた兵士に狙いを定め、スピアを構える。

 

 スッ、と風を裂いてスピアが飛ぶ。

 次の瞬間、兵士の胸を貫き、背中から地面に縫い止められていた。音ひとつ立てず、完璧な軌道だった。まだ周囲のアンドロイドは誰も気づいていない。

 

 俺は屋根から滑り降りるように地上へ。着地と同時にスピアを引き抜き、血飛沫ひとつ残さず回収する。この静かさが大事なんだよな。獲物に気づかれたら、せっかくの狩りが台無しだ。

 

 周囲を確認――異常なし。次の獲物へ移動。

 

 デクの方を見ると、奴も別の建物の陰に潜みながら静かに兵士の一人を引きずり込んでいた。近接戦闘が得意なデクらしい。あの剣の使い方、マジで絵になるんだよな。

 

 背中のヴェロニカが軽くタップしてくる。視線を送ると、別方向の屋根上に兵士が一人立っていた。哨戒型のようだ。背を向けている今がチャンス。

 

 俺は指を二本立てて合図。ヴェロニカが頷く気配を感じながら、静かに建物の外壁を駆け上がった。足場もなしに垂直の壁をよじ登るなんて無茶に思えるだろうが――俺たちにとっちゃ普通だ。

 

 兵士の背後、屋根の縁からそっと姿を現す。クロークで姿は見えない。

 

 俺は無言で腕を振り上げ、リストブレイドを一閃。

 兵士の背後から、音もなく首が外れた。クロークのまま、血を浴びず、風のように通り過ぎるだけ。

 

 そして、静かなまま次の獲物へ。

 

 音はない。叫びもない。

 だが、確実に狩りは進行している。

 

 これがプレデターの戦い方ってやつだ。

 

 そうして――地上にいたアンドロイド兵士どもを、大体片付けた。

 

 静かに、だが確実に狩った。俺、デク、そしてヴェロニカの三人で手分けして、狩りのごとく、いや手術のように丁寧に。今頃、施設の上層は地獄の静けさに包まれてるだろうな。

 

 目指すは地下。つまり、“あそこ”だ。

 

 施設の外壁に並んだ通路を抜け、俺たちは中央棟の入り口へと進む。重厚な扉を開けると、内部には外よりも硬質で、少しだけ湿り気を帯びた空気が流れていた。清掃はされているようだが、どこか人工的な“腐敗臭”が混じっている気がする。

 

 ――そして、待っていたのはアンドロイド兵。

 

 外の連中とは違う。内側の兵は一回り大きく、装甲も分厚い。銃火器も装備していたし、目の反応速度も向上している。

 

 だが、それでも足りねぇな。

 

 デクが先に飛び出し、無言で斬り込んだ。

 俺はその後ろからスピアを引き抜いて突進、ヴェロニカが横手からカバーに回る。

 

 銃声が響いた。

 

 けれど、それは一瞬。すぐに沈黙が支配した。

 

 廊下の床に転がるのは、半壊したアンドロイド兵の残骸。破壊された機械の断片が静かに火花を散らし、そこを踏み越えて俺たちは進んだ。

 

 施設内部の通路は無駄に広い。だが、それがありがたい。俺の身長でも天井に頭をぶつけずに歩ける。まぁ、狭くても無理やり進むが、通りやすいに越したことはない。

 

 通路の先、重い金属の扉を開くと、エレベーターが待っていた。

 

 「よし、ここだな」

 

 俺は操作パネルを覗き込み、地下階層の表示を確認した。地下は二層構造になっているようで、最下層にはアクセス制限がかかっていた。ヴェロニカが手首のコードを伸ばしてパネルに接続し、ほんの数秒でロックを解除する。

 

 「解除完了。最下層まで行ける」

 

 「さすがだ。じゃ、降りるか」

 

 エレベーターの扉が開き、三人が順に乗り込む。ヴェロニカは俺の横、デクは無言でその奥に立った。

 

 エレベーターが静かに沈んでいく。

 金属の軋み、空調の音、それと……なんだろうな、耳鳴りのような低音。

 

 地下に近づくにつれ、空気が変わるのが分かる。湿度が高くなっていく。温度は一定なのに、肌にべっとりと張り付くような不快さがある。プレデターである俺たちですら、どこか本能的な警戒心を覚えるような、そんな空気だった。

 

 エレベーターの中、誰も喋らない。

 ただ沈黙の中で、次に現れる“何か”に備えて、それぞれが意識を研ぎ澄ましていた。

 

 やがて、到着を知らせる重たい音が鳴った。

 

 「チーン」とか、そういう可愛いやつじゃない。ガコン、って感じ。まるでこれから“棺桶の蓋を開ける”みたいな音だ。

 

 「さて……何が待ってるかな」

 

 俺はスピアを肩に担ぎ、扉が開くのを待った。

 

 金属の扉が、ゆっくりと左右に開いていく。

 その奥から流れてきたのは、湿り気を帯びた重い空気。そして――奇妙な静けさ。

 

 視界の先に広がっていたのは、薄暗くて、不気味な空間だった。

 照明はところどころしか点いておらず、代わりに床から伸びた無数の筒状のポッドが、淡く青白い光を放っている。

 

 ポッドは等間隔に並び、整然としている。だが、その整い過ぎた“管理感”が逆に不穏だった。

 

 俺はそのポッドの一つに近づいて、ガラスの内側を覗き込む。

 

 「おいおい……なんだこりゃ……」

 

 ポッドの中に蹲っていたのは――プレデターだった。

 いや、プレデター“のような”何か。身長も体格も俺に近く、皮膚の色も、筋肉のつき方も似ている。だが、何かが違う。目が虚ろで、まるで意思が感じられない。まるで抜け殻みたいだった。

 

 「クローンを作っているみたいね」

 

 その声にハッとして振り返ると、ヴェロニカがいつの間にか壁の端末に接続していた。コードを手首から伸ばして、端子に繋いでいる。

 

 「クローン?」

 

 「ええ、ここのデータによれば、これは“戦闘データ”をベースに構築されたプレデター型クローン兵士。あなたの名前、エイペックス――それが“最上位モデル”のデータ名に登録されているわ」

 

 「はぁいぃぃ!?俺!?」

 

 思わず変な声が出た。いや待て、なんだそれ。勝手に人の名前使ってクローン作ってんのか?俺のデータってどこで拾ったんだ?

 

 「他にも、“スカー”、“ウルフ”、“ゴンジ”……それから“ケルティック”、“ファルコン”といった名前も確認できるわ。すべて過去に記録されていたプレデターの個体、あるいは遭遇データをベースにしてるみたい」

 

 「ゴンジ!?あいつも!?」

 

 目の前のポッドにもう一度目をやる。

 今見ていた個体は、確かに俺に似ている。だけど違う。皮膚の赤味も、俺のとは微妙に違う。ドレッドも中途半端だ。まるで“量産型の俺”って感じがする。魂が抜けてる。

 

 これは――“コピー”だ。

 

 「データによると、これらの個体は“適応実験中”……完成した個体はまだ一体も存在しない。すべて不安定で、起動すれば暴走する可能性が高いとされているわ」

 

 「いやいや、暴走って、そもそも誰が俺たちをベースに作ってんだよ……ウェイランドユタニ、マジでやべぇな」

 

 頭を掻きながら、俺はため息をついた。

 プレデターのデータって、簡単に拾えるもんなのか?確かに過去、地球で狩りをしたやつらもいたけど、俺のデータまで何であるんだよ。俺、基本放浪してるからそう簡単に記録されるような奴じゃないはずだぞ?それに皆のデータも……

 

 「これは“偶然”じゃないわね。あなたたちに接触した者がいて、そこから得たデータがここへと流されたと考えるのが自然よ」

 

 「接触って……まさか、この中の誰かが?ゴンジか?」

 

 「それはまだ分からない。でも、あなたたちに関わる何者かが“情報提供者”である可能性は高いわ」

 

 俺はその言葉に、思わず後ろを振り返る。

 

 デクが無言でポッドを睨んでいる。その目は、どこか怒りに似た感情を湛えていた。

 

 「……なんか、気に障ったか?」

 

 デクは小さく頷いた。

 

 そうだよな。自分たちがコピーされて、利用されてるって知ったら、そりゃ腹も立つ。しかも、コピー先が中途半端じゃな――狩人としての誇りが許さねぇ。

 

 「とりあえず、ここのポッド、破壊しておくか?」

 

 俺がそう言うと、ヴェロニカは少し考え込んでから首を横に振った。

 

 「まだ他の階層にも同様の設備があるはず。ここで破壊しても意味は薄いわ。まずは“中枢”を探して、全体の制御を止める必要がある」

 

 「了解。じゃあ、次はその中枢ってやつに向かうか」

 

 俺はスピアを軽く回し、もう一度肩に担いだ。

 まさか自分のクローンを見る日がくるとはな……なんか、複雑な気分だ。

 

 別に感傷的になってるわけじゃねぇけど、妙に心の奥がザワザワする。

 俺ってそんなにコピーされるほど有名か?ゴンジの奴がどっかで吹聴してんのか?

 「最強の狩人が育ったぞ〜!」ってな。いや、それはそれでちょっと嬉しいけどよ……。

 

 にしても……誰がデータを提供したんだ?

 

 アヌ族は絶対に裏切らない。

 ウルフ大先生もそう。ノヴル君だって、ジオメトリクス族のフジティブだって、皆筋の通った奴らだ。

 いやまぁ、ちょっと偏屈でヤバめなやつもいるけど、根はしっかりしてる。裏切るような真似はしない。

 だとしたら、何処から?誰が?……それとも、過去に地球で残した“何か”か?

 

 ぐるぐると頭の中を思考が駆け巡る。

 スピアを握る手に知らず力が入っていた。

 

 「……ねえ、行くわよ」

 

 そんな俺の背中を、ヴェロニカの静かな声が押した。

 デクも無言で俺の隣に並ぶ。うん、やっぱ頼りになるなコイツら。

 

 俺たちは再び歩き出した。

 クローンが並ぶ部屋を抜け、さらに奥――空気が変わった。

 少しずつ、湿気が強くなる。機械臭と鉄錆、そして得体の知れない“生き物の気配”が微かに混じっている。

 

 やがて、その部屋の奥に現れたのは……階段だった。

 

 金属製の重たい螺旋階段が、ぐるりと下へと続いている。

 その先には、鋼鉄の大きな扉が構えていた。いかにも「ここが本丸です」って感じだ。

 

 「中枢……ってやつか?」

 

 俺はマスクのスキャンを起動する。

 しかし――

 

 「反応なし、だと?」

 

 通常なら熱源なり機械なり、何かしらの反応が映るはずだ。けど、その扉の向こう側には何も映らない。まるで“存在そのものを隠す”ような感覚。クロークすら超えてる。

 

 「これは、かなり厄介ね。ジャミングだけじゃない。内部構造自体を改変しているわ。普通のセンサーじゃ解析できないわよ」

 

 ヴェロニカの顔に、僅かながら緊張が走るのが見えた。

 

 「なるほどな。じゃあ、物理でいくしかねぇってわけだ」

 

 俺は階段を降り、扉の前に立った。

 手をかざすと、扉に淡い反応が浮かび上がる。DNA認証でもやってるのか?でもこちとらプレデターだ。そんなの気にしてる場合じゃねぇ。

 

 「こいつは……鍵じゃねぇ。封印、か?」

 

 「たぶん、二重三重のセキュリティがあるはず。無理に開けようとすれば施設全体が封鎖される可能性もある。下手すれば、自己破壊プログラムが作動するわ」

 

 「うわぁ……やってくれるねぇ、ウェイランドユタニ」

 

 俺はスピアを下ろして、腕のコンピューターガントレットを操作した。

 フジティブ君が残してくれた「ヤバい施設に入るための裏コード」、通称“工場の裏鍵”。使えるかは分からないが、こういう時のために念のためインストールしてたんだ。

 

 「よーし……さぁ開け、ゴマ!!」

 

 静寂の中、数秒の沈黙――

 

 カシャンッ……

 

 低く、重たい金属音が響き、扉がゆっくりと開き始めた。

 中から流れ出てきた空気は――異質だった。酸味、腐臭、血の匂い、金属粉。生と死と機械が混ざったような……そんな臭いだ。

 

 「行くぞ。慎重にな」

 

 俺たちは、ゆっくりと扉の向こうへと足を踏み入れた。

 

 その先には、俺たちの知らない世界が待っているかもしれない。

 だがそれでも、狩人として、進まなきゃならない。

 

 中枢へ――。

 

 

 

 

 

 

 

 地下最深部。

 エイペックスたちが辿り着いたその場所は、これまでのどの区画とも違う、異様な静けさと重圧に包まれていた。

 

 無機質な壁と床、冷たい空気、かすかに漂う金属の匂い。まるで古びた遺跡の奥に封印されたなにかを、今まさに解き放とうとしているかのような――そんな不穏な空間だった。

 

 部屋の中央に鎮座する、一際巨大なポッド。

 

 他の培養槽よりも明らかに異質なそれは、重厚な装甲と、魔術的なまでに入り組んだ配線で囲まれ、無数のコードが天井から垂れていた。表面に埋め込まれたガラス越しに、赤黒い培養液がぼんやりと明滅し、内部に眠る“何か”の輪郭をゆらゆらと映し出していた。

 

 ヴェロニカが小さく呟いた。

 

 「クローン……ね」

 

 エイペックスはゆっくりと足を進め、そのポッドに近づいていった。重い足音が床に響くたび、部屋の空気が微かに震える。

 

 ガラスの奥で、うずくまるように眠る影。

 それは――白髪のプレデターだった。

 

 肌は病的なまでに白く、筋肉は異様に膨張し、胸部からは無数の管が突き刺さるように繋がれていた。まるで何か“完成してはならないもの”が、今まさに目を覚まそうとしているかのようだった。

 

 デクが低く唸った。

 

 「グゥ……」

 

 牙を食いしばり、拳を握りしめる。その目は怒りに震えていた。

 

 エイペックスが横目で彼を見て、首を振った。

 

 「デク、違う。そいつは……お前の親父をやった奴じゃない。似てるけど、別物だ。たぶん、誰かが“意図的に似せて”作った……何か」

 

 そしてすぐに、ヴェロニカの警告が飛ぶ。

 

 「二人とも離れて!!」

 

 その声と同時に、ポッドの上部から赤いアラームが点滅を始めた。

 

 「警戒レベル上昇。生体反応活性化。培養プロセス中断。起動シーケンス、開始」

 

 低く無機質な音声が部屋にこだまする。

 

 ポッド内部の液体が急速に泡立ちはじめ、ガラス面がビリビリと振動を起こした。

 

 エイペックスは咄嗟にスピアを肩から抜き、構える。

 

 「くるぞ、気を抜くな……!」

 

 デクも腰のソードに手をかけ、無言で前に出る。

 

 ヴェロニカが背後から二人を援護する位置に移動し、片手を端末へと伸ばした。

 

 そして、次の瞬間――

 

 ポッドのガラスが破裂した。

 

 赤黒い液体が周囲に弾け飛び、中央から白髪の巨体がゆっくりと立ち上がる。

 

 異様な静けさの中、かすかに漏れる唸り声。

 

 それは、人工的に創られた“狩人の亡霊”だった。

 

 白髪のプレデターが、ぐらりと身体を揺らしながら完全に起き上がった。培養液が床に滴り、重々しい足音が無機質なフロアに鳴り響く。その身は異様なまでに膨張し、どこか既視感を覚える骨格と肉付き――しかし、それは明確に“別物”であった。

 

 エイペックスが前に出て、ぴたりと足を止めた。

 スピアを肩から手元に持ち替えながら、目を細める。

 

 「色んな気配が混じってやがる」

 

 その言葉は、ただの直感ではなかった。

 プレデターが獲物を見極める時、眼前の敵の“気配”を読み取る本能がある。戦士としての勘。獣としての嗅覚。狩人としての記憶。すべてが、あの白髪の存在に異常な混濁を感じ取っていた。

 

 力強さ、冷たさ、鋭さ、鈍さ、怒り、悲しみ、空虚。

 相反する性質が一つの肉体に同居していた。

 

 デクが剣を引き抜き、無言で睨み据える。

 彼もまた、目の前の存在に“何か”を感じ取っていた。

 それは、父を殺した白い髪のプレデターの残響か、あるいはそれを超えた未知の怪物としての勘か。

 

 ヴェロニカが背後のコンソールを操作しながら口を開いた。

 

 「どうやら、複数の遺伝子情報が混ざっているみたい。見たところ、少なくとも三種以上……プレデター、ゼノモーフ、そして……人間」

 

 「人間?」

 エイペックスが呟いた。

 

 「ええ。何のために混ぜたのかは不明だけど、少なくとも自然な生まれ方じゃない。完全な“兵器”として作られてる」

 

 「俺みたいな“ナチュラル”とは違うってことか」

 

 エイペックスは苦笑交じりに肩をすくめるが、その目は一切の油断を見せていなかった。

 

 白髪のクローンが、ゆっくりと顔を上げる。

 マスクをつけていないその顔は、まさに人間のような造形とプレデターの威容を併せ持つ異形。瞳は濁った黄色で、左右で微かに色調が違っていた。息を吐くたび、わずかに硫化水素のような臭いが立ち込める。

 

 「……敵意を確認。排除開始」

 

 低く電子が混ざったような声が、部屋全体に響いた。そしてすぐ側に落ちていたバイオマスクを手に取り顔に被せた。

 

 「言葉、喋るのかよ……」

 

 エイペックスが眉をひそめた瞬間、白髪のクローンが突如として地を蹴った。

 

 咄嗟に反応したエイペックスがスピアを構え、飛び掛かってくる巨体に正面から衝突した。

 

 衝撃音。金属と肉がぶつかり合う音が室内を満たした。

 

 「うぉおっ!なんだこの重さっ……!」

 

 衝撃で二人の巨体が床を転がる。

 デクがその隙に脇から回り込み、一撃を狙うが、白髪の腕が無造作に横に薙がれた。その一撃だけで、壁が粉砕され火花が散った。

 

 「バケモンじゃねぇか……!」

 

 ヴェロニカがすぐに端末から距離を取り、援護態勢に入る。

 

 エイペックスは立ち上がり、肩をポキリと鳴らした。

 

 「よし……ちょっとだけ本気でやるか」

 

 白髪のクローンが再び地を踏み抜くように跳躍した。

 対するエイペックスの脚が、爆発的に踏み込んだ。

 

 瞬間、床が陥没し、二つの巨体が激突した。

 

 コンクリートの床が砕け、鉄骨が撓み、爆発的な衝撃が部屋全体を揺るがす。その中心――剥き出しになった地下構造の深部で、二つの巨体が衝突していた。

 

 先に動いたのは、白髪のクローン・プレデターだった。培養ポッドを破壊し、生まれたばかりとは思えぬ速度と重さでエイペックスへ向かって突進してきたその一撃は、ただの拳ですら建物を破壊する暴力だった。腕の筋肉が軋み、拳の先からは圧縮された空気が弾け飛び、直撃した地面を粉砕する。

 

 だがその拳を、エイペックスは真正面から受け止めた。

 

 「来いよ、亡霊」

 

 巨腕同士が激突した瞬間、炸裂音とともに地面が波打ち、破砕音が四方八方へと響く。白髪のクローンはそれに怯まず、再び肘を引いて拳を繰り出す。二撃、三撃、四撃――圧倒的な速度と精度で繰り出される肉弾戦は、もはや武器の介在を許さぬ純粋な暴力の応酬だ。

 

 エイペックスも退かない。スピアを使う余地など与えられぬ距離で、逆にその巨体を活かし、白髪のクローンの内側へ滑り込む。肩をぶつけ、膝を撃ち込む。鋼鉄のような筋肉同士が衝突し合い、空気を裂いて閃光のように動く。

 

 床が抜けた先には、かつてこの施設で実験に使用された巨大な遺棄空間が広がっていた。酸化した鉄骨が軋み、残留したガスが揺らめく中、二人のプレデターはあたかも天敵のように噛み合いながら、地形を破壊していく。

 

 白髪のクローンが吼えた。口元から滴る培養液と共に放たれる咆哮は、単なる怒りではなかった。そこには、混ざり合った過去の狩人たちの記憶、断片的な思考、そしてプログラムされた殺意が混在していた。ゴンジ、ウルフ、スカー、あらゆる戦士の断片が存在し、そしてそれらすべてが「狩り」のために構築された兵器だった。

 

 エイペックスはその狂気を、まっすぐに見つめていた。

 

 「なるほど……“強くなるだけ”じゃ駄目だったんだな」

 

 背筋を伸ばし、拳を握る。動き出したエイペックスの脚は、地面を抉るように踏み込み、直後に放たれた拳は白髪のクローンの顔面を真正面から捉えた。炸裂する衝撃、崩れる骨、爆ぜる血と汗。

 

 しかし白髪はそれでも倒れない。顔をねじり、骨がずれたまま体勢を立て直し、逆にエイペックスの腹部へ膝を叩き込む。巨体が浮き、数メートル先まで吹き飛ぶエイペックス。だがその空中でも彼は体勢を整え、壁を蹴って跳ね返った。

 

 激突する巨人たちの闘いに、もはや人智の介在する余地はない。

 

 クローンのリストブレイドが展開された。鋭い二本の刃が一瞬で伸び、エイペックスの喉元を狙う。だがエイペックスは間一髪で首を引き、同時に腕を振るった。スピアの石突きが白髪の右脇腹に突き刺さり、僅かに体勢が崩れる。

 

 その隙を逃さず、エイペックスは一気に間合いを詰め、頭突きを叩き込んだ。

 

 ぐしゃり――と鈍い音が響き、クローンのバイオマスクが割れた。中から現れた顔は、確かにデクの記憶の中にある「仇」に似ていたが、どこか歪んでいた。あらゆる遺伝情報を強引に混ぜ込まれた結果だろうか、そこにあるのは意志を感じさせない、ただ「命令されたままに動く」亡霊だった。

 

 「……そんなもんじゃ、俺は止まんねぇよ」

 

 エイペックスの背中の筋肉が波打つ。地を蹴り、全身の加速を爆発させる。

 

 次の一撃で、決める。

 

 スピアが唸りを上げて閃いた。放たれたのは突きではなく、薙ぎ払い――白髪の胸を、腰を、腹を切り裂いていく。クローンの体が断末魔のような呻きを上げながら崩れ落ちた。

 

 床に転がる巨体の傍に立ち、エイペックスは肩で息をしながらも、まだ警戒を解かない。その目には、闘争の続きを望むような鋭さが宿っていた。

 

 この戦いの裏には、まだ何かがある――その確信と共に。

 

 そしてまだわずかに痙攣しているその身体を、エイペックスは足元に置いたまま、静かに吐息をついた。肩で息をしながらも、背筋は一切緩めていない。その巨体は未だ臨戦態勢にあり、油断という言葉とは無縁だった。

 

 「終わったの……?」

 

 そう呟いたのはヴェロニカだった。いつの間にか、部屋の端で端末を操作しながら状況を見守っていた彼女の指先が止まる。端末のスクリーンには、数値化されたバイタルサインがゼロを示していた。

 

 「中枢個体の反応、消失。……確かに仕留めたみたいね」

 

 「そうか。……なら、とりあえず一安心ってことにしとこう」

 

 エイペックスは小さく笑った。軽口のように聞こえるその声の裏には、戦いの余韻を楽しむような、独特の静けさが宿っていた。

 

 その隣で、デクは何も言わず、白髪のクローンの亡骸を見つめていた。殺気を帯びたままの瞳が、徐々に落ち着き、やがて静かな光に変わる。胸の奥で渦巻いていた復讐の炎が、ようやく形を得たのかもしれない。

 

 「………」

 

 「……似ていた。でも、あれは違った。アイツじゃない……てか?そうだな。だが、ここにアイツを模した何かがいるってことは……」

 

 エイペックスが視線を巡らせる。薄暗い部屋の奥、崩れかけたコンソール、破損したガラス管、無数のコードが垂れ下がる天井――この場所そのものが、あの亡霊の産室だった。作り出された死神。記憶も意思も寄せ集めで、だが確実に“狩り”のためだけに存在していた兵器。

 

 「誰かが、狩人の模倣を作ろうとしてるってことだ」

 

 「ウェイランドユタニ……」

 

 ヴェロニカの口から、その名が自然に漏れた。あまりにも聞き慣れた企業名だ。人類の果てしない欲望が凝縮された企業。そして、禁忌の扉を開け続けてきた存在。

 

 「奴らは、“戦士”を集めていた。狩人の遺伝子、ゼノモーフの特性、アンドロイドの制御……全部を一つにまとめて、創り出そうとしてた。完全な戦闘生命体を」

 

 「でも……それは、失敗だったな」

 

 エイペックスは倒れたクローンの顔を一瞥し、ぽつりと呟いた。

 

 「見てみろよ、どこか虚ろで、狂ってた。あいつは“狩り”を楽しんでなかった。ただ殺すためだけに動いてた。それってさ、狩人として最低だと思わないか?」

 

 「……同感」

 

 滲み出たようにでたデクのその一言には、重みがあった。言葉少ない彼の中にも、確かに“狩人”としての矜持がある。それは、長い孤独の中で育まれた、彼なりの誇りだった。

 

 

 

 

 「デクの親父を殺したプレデターも白髪だった。そういう種族だと思ってたが、コイツを見て確信した。養殖だな、こりゃ」

 

 俺はそう呟きながら、足元に転がる白髪のクローン・プレデターを見下ろした。

 

 うずくまるように死んだそいつの顔――いや、顔だけじゃない。身体つき、骨格、筋肉の付き方、果てはドレッドの分布や牙の角度まで、どこかで見たような特徴が混ざっている。俺にも似ている。スカーにも、ウルフ大先生にも。そして、あの今では筋肉オヤジことゴンジにも。

 

 「やれやれ、バイキング盛りかよ。どこぞのプレデターオールスターズって感じじゃねぇか」

 

 ヴェロニカが横目で俺を一瞥しながら、端末をいじっていた。何かまだ解析してるらしいが、俺の興味はすっかりこいつに向いていた。

 

 「この星はさ、元々バッドブラッドの掃き溜め……追放された連中を放り込んで自然に淘汰させるための星だった。言ってみりゃ、俺らの“ゴミ箱”だ。管理してるのはプレデター側。つまり俺らの部族連合ってわけ」

 

 俺は言いながらそのクローンの胸を軽く蹴る。ぐにゃりと沈むその胸板に、もう生はない。

 

 「でもな……」

 

 俺はゆっくりと天井を見上げた。その視線の先に、わずかに残る監視カメラの残骸があった。誰かがここを見ていた。今も、どこかで見てるかもしれねぇ。

 

 「ここまでウェイランドユタニが出張ってるとなると、マズい。すんげぇマズい」

 

 ヴェロニカが小さく頷いた。

 

 「彼らはバッドランズの上層部に直接アクセスしてるわけじゃない。だけど……ここで“何を作ってたか”が漏れれば、問題になるわね」

 

 「問題どころじゃねぇだろ、族滅級だぞ。俺らがヤバい」

 

 俺は頭を掻いた。がしがしと、ドレッドが揺れる。

 

 「俺たちアヌ族は、エンジニアと一種の“契約”を結んでる。お前ら人間と違って、俺らはまだバレてねぇんだ。“倫理の一線”ってやつをな。でも……こんな連中とつるんで“兵器”作ってたなんて勘違いでもされてみろ、エンジニア様の逆鱗だぜ?」

 

 ――ヤベェ、ホントにヤベェ。

 族滅どころか、“宇宙ごと粛清”コースも見えてくる。

 

 俺は深く息を吸って、白髪のクローンの亡骸に目を落とす。

 

 「こいつ……こんなもんを作るとすれば、何かターゲットがいたってことだ。狙ってたんだよ、復讐の連鎖を。仕組まれてたのかもな。バッドブラッドの更なる暴走を誘発するためにさ」

 

 「そんな……」

 

 ヴェロニカが顔をしかめる。デクはただ、じっと亡骸を見つめていた。言葉はない。けど、拳が震えているのが分かった。

 

 俺はそっと肩に手を置いた。

 

 「お前の戦いは終わってねぇ。だけどな、これはもう“お前だけの問題”じゃなくなった。俺たちも……いや、“部族”も巻き込まれるぞ」

 

 「じゃあ、どうする?」

 

 ヴェロニカがそう問う。口調は冷静、だが瞳は強い意志を宿していた。

 

 「どうするって?」

 

 俺はスピアをくるりと回し、肩に担いだ。

 

 「決まってんだろ。こんなヤバいもん、誰かが“始末”つけなきゃならねぇ。じゃあ俺たちがやるしかねぇじゃん」

 

 この星に何があろうが、どんな秘密が眠っていようが。

 

 狩人は進む。

 前に――ただ、前に。

 

 「ヴェロニカ、次の施設の座標は?」

 「死の霧領域……北東に、古い研究基地の残骸がある。今も稼働してる形跡あり」

 「よっしゃ、次はそこだな!」

 

 スピアを担いだまま、俺はくるりと振り返って、仲間たちを見た。

 

 「さーて、バッドランズツアー第二弾といこうじゃねぇか」

 

 筋肉が、熱くなる。血が、騒ぎ出す。

 俺たちの“狩り”は、まだまだ――終わっちゃいねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アヌ族の母星。

 大聖堂の地下、星の核に暖められた厳かなる空間。闇を照らすのは揺れる青白い光柱。そこに座していたのは、アヌ族のエルダー。そしてその隣、端正な立ち姿で並ぶのは育成教官長――ゴンジ。

 

 二人の前に展開されたホログラムには、エイペックスのバイオマスクから送られてくる映像が映し出されていた。

 

 薄暗く、機械音と冷気が満ちる収容施設。

 その中で蠢いていたのは、異形の“影”――クローンプレデター。しかも、それはただの模造品ではなかった。

 

 「……おい、どうなっている」

 

 静かに、しかし深く震える声でエルダーが呟いた。

 広い背中に刻まれた傷跡が、かすかに動く。彼は老いてなお、現役の狩人と変わらぬ強靭さを持つ男だが――その眼差しには、確かな怒りと困惑が浮かんでいた。

 

 ゴンジは口を引き結んだまま、映像に視線を据えている。

 

 「……まさかこんな事になっているとは……」

 

 彼もまた、眼前に映る白髪のクローンプレデターに目を凝らしていた。

 

 「このデータが本物なら……ウェイランドユタニは、アヌ族のDNAを解析し、再構築していたということになる」

 

 「断罪に値する」

 

 エルダーの声が、低く地を這うように響いた。

 

 「創造種族との盟約を破り、我らの血に触れ、弄んだ。……これは、戦争を招くぞ」

 

 ゴンジは頷く。

 

 「我々はクローン技術を禁じた。それは狩人としての“誇り”の問題です。狩りとは“進化”の結果であり、命の積み重ねに他ならない。養殖された存在に、それはない」

 

 「だが見ろ、奴らは“模倣”すら超えた。スカー、ウルフ、ゴンジ……そしてエイペックス。名を冠するものすらコピーしている」

 

 その名が出た瞬間、ゴンジの頬がピクリと動いた。

 

 「……私のクローン、か。笑えんな」

 

 「笑えるか、あれは“お前”より二回りもデカいぞ」

 

 「違いは筋トレ頻度の差でしょう。私は最近、腰に不安がありまして」

 

 苦く笑いながらも、ゴンジの目には冴えた光が戻ってきていた。

 

 「エイペックスは、あの場所へ踏み込んだ。……ならば、止めはすまい」

 

 「……放っておけるか?」

 

 エルダーの問いに、ゴンジは静かに首を横に振る。

 

 「放っておけません。しかし、あいつの意思を無視して良いとも思わない。エイペックスは今、狩人として最も重要な“選択”をしている」

 

 エルダーは腕を組んだ。

 

 「我々は長く、この星に干渉しなかった。だが……ウェイランドユタニがここまで踏み込んだとなれば、いずれこの“聖域”にも手が及ぶ」

 

 「それを防げるとすれば――」

 

 「エイペックスしかおらん。……そうだな?」

 

 ゴンジは頷く。

 

 「私は信じています。あいつは“偶然”で生まれた存在ではありません。あの時、未来からやって来た“もう一人のエイペックス”が語った通りに、彼は今、この時代を生きている。……ならば、見届けましょう」

 

 エルダーの視線が、再びホログラムに向けられる。

 

 白髪のクローンと激突する、赤黒い巨体――あれが、全力で戦う“本物”だ。

 

 「暴れてこい……頂点の名を冠す者よ」

 

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