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本日は1話公開です。よろしくお願いします!
はいどーもー新人狩人エイペックスです。成人した直後に大事故が発生して、それの後始末をやらされています。
今はウルフ大先生と二手に分かれゼノモーフを追跡しているところだ。ちなみに、プレデターの痕跡に関してはウルフ大先生によるブラックホール爆弾によって消去済みだ。
痕跡を追い、夜の森を駆けていると大きな樹の下で人間が2人倒れているのを見つけた。
大人の男性と子供の男の子だ。親子だろうか?遺体に近づき、検分すると胸が外に向かって破裂したかのように裂けていた。
チェストがバスター!
本当にゼノモーフは惨い生き物だ。
成人の儀式を受ける前、母船の端末で奴等の事を少し調べたが、フェイスハガーから他生物に種を寄生させ、宿主の中で成長しチェストバスターとなって胸を突き破り宿主を殺し、それからものの数時間で大きく育ちゼノモーフになる。そしてゼノモーフは寄生した宿主の特性を持ち、受け継ぐ。
とにかく、奴らは迷惑ばかりかける害虫みたいな存在って事だ。
それが何故、成人の儀式の獲物になるのかよく分からなかったが、太古の昔からゼノモーフは存在し、俺たちや他の一部の部族のプレデターはこれを最上の獲物とみなし狩ってきた。
そう、最上の獲物だ。
俺はそこにしか奴らに興味が湧かない。
ゼノモーフを狩るプレデターに寄生し誕生したゼノモーフは、狩ればどれ程の名誉となるのだろうか?クイーン以上かな?
これほどの名誉。ウルフ大先生に持ってかれてしまうのが悔しいが、俺は成人になったばかりの小僧だ。ここは大先生に譲ろう……。
さて、俺の側にある大人と子供の遺体だが、これはもう既に事切れ絶対に助かる事はない。
しかし、この2人にもきっと家族がいるはずだ。
家族の時間をゼノモーフに邪魔され殺されるなんて……許せないよなぁ〜?
というわけで、この2人から生まれたゼノモーフは絶対に殺します。
遺体からゼノモーフの組織を採取しガントレットに注入しマスクと同期し痕跡を表示させた。
そして遺体の傍らに落ちていたフェイスハガーと2人の遺体をウルフ大先生から貰った青い液体をかけて消し去った。
てか、この青い液体マジですげーわ。なんでも溶かせちまう。間違えてこぼさないように注意しなきゃな。
跳躍し、木を伝い駆けていくと街が見えた。
そして少し遠くの空には雨雲が見える。じき雨が降ってくるだろう。
俺が追跡していたフェイスハガーもといゼノモーフは2体。そして、ウルフ大先生が追跡していたのはプレデリアンとフェイスハガー1体だ。
いたって簡単な仕事だ。全部で4体のゼノモーフを狩ればいいからな。
俺のビジョンには街に入るように残った痕跡が2つ見える。犠牲が出る前に少し急ぐとしよう。
俺はクロークを起動し、街へと降り立ち、そして建物の屋根に向かって跳躍した。
一方その頃……
エイペックスと別れ地下道へと入ったウルフは複数の人間の遺体を見つけた。
「どういう事だ?」
ウルフが遺体を調べると、どう見ても追跡している以上のゼノモーフの痕跡が出てくる。
それに恐らく女性だろうか?お腹の辺りに異常に大きな穴が空いている遺体があった。まるで何匹ものチェストバスターが飛び出してきたような……。
「馬鹿な」
いや、そんな筈はないと、頭を振り邪魔になった考えを振り払うと、青い液体を遺体とフェイスハガーにかけてゆき抹消していく。
そして、更に痕跡を辿っていくと、何か気配を感じた。足元は水に浸っていて少し動きづらかった。
「いるな……」
ゼノモーフの気配を感じたウルフは胸の革紐に括り付けたレーザートラップユニットを取り、周囲の壁に投げた。
レーザートラップは壁に張り付くと、赤く点滅を始める。
それを暫く歩きながら合計4つのレーザートラップを貼り付け、しゃがみ込み、マスクに現在位置を表示した。
現在いるウルフが場所は、4つのトラップを仕掛けた通路が合流する場所だ。
そして、更に水が深い所に飛び込んだ。足が完全に水の中に隠れている。
あえて音を出しゼノモーフを誘き寄せる為だ。
案の定、1体、2体……
「なんだと……」
4体以上の気配を感じた。
ウルフは驚きながらも、ガントレットを操作しレーザートラップを起動させる。
壁に貼りついたレーザートラップから通路を塞ぐようにレーザーが照射される。
そして、その内側の通路の水中からぬるりと1体のゼノモーフが現れた。
「こい」
「キエエエエエエエエエエ!!」
奇声を上げながら壁を走りウルフに向かうゼノモーフ。
ウルフは瞬時にプラズマキャスターを起動し、照準を一瞬で合わせた。
肩に装着されたプラズマキャスターから強大なエネルギーが放たれゼノモーフに当たった。そして弾が当たった勢いのまま吹き飛ばされ後ろに展開されているレーザーに当たると、粉々になって水中に落ちていった。
そしてウルフはすぐさま別の方向へと振り向き更に連続でプラズマキャスターを放つ。
1体、2体と屠ったところで、ウルフの近くの水中からゼノモーフが2体現れる。
「クッ……」
不意を突かれゼノモーフ2体によるタックルによって吹き飛ばされてしまうウルフ。
そしてそのまま水の中に沈められ、もみくちゃにされていく。側から見れば絶体絶命のピンチだろう。並のプレデターでは最早脱出不可能、ゼノモーフのインナーマウスや尻尾、そして手足の爪で形も残らないくらい切り裂かれ無惨に果ててしまう。
だが、彼は並のプレデターではない。
プレデターの中で更に上位、上澄みしかなれないゼノモーフ専門の掃除屋である。
成人後、彼は直ぐに対ゼノモーフの訓練を受けた。屈強な狩人でも音を上げるような過酷な訓練だった。それから数多のゼノモーフを屠り宇宙中にその名を轟かした。その名は【ザ・クリーナー】
あらゆる状況下でも生き残り任務を達成してきた。
この程度で俺を倒せるわけがないだろう。とウルフは心の中で自身を鼓舞した。
「舐めるなよ」
ウルフはゼノモーフの攻撃など意に介さず、平然と立ち上がった。そして、暴れる2体のゼノモーフの首を掴み持ち上げそのまま照準を向けた。
そこで、ウルフは悍ましい気配を察知した。
「…!?」
プラズマキャスターを至近距離で放とうとした時、突如また水中からゼノモーフが現れた。
それもただのゼノモーフじゃない。特徴的な頭蓋とプレデター特有の髪と口蓋を持ち、そして巨大な見上げるほど大きいゼノモーフ。プレデターから誕生したプレデリアンだ。
突如現れたプレデリアンの攻撃、尻尾の薙ぎ払いを直に受け吹き飛ばされるウルフ。そのまま溜めていたエネルギーが発射されそれが当たり周囲の通路が崩壊しウルフとゼノモーフの間は瓦礫で埋まった。
そして崩壊した通路の隙間からウルフとプレデリアンが睨み合う。
プレデリアンは悍ましい咆哮を上げ、頭上のコンクリートを突き破り地上へと出てしまった。
「なんてやつだ」
まさかここまでやられるとは……と苛立ちつつも、奴を追う為にガントレットを操作した。
ガントレットがウルフの左腕を包むように拡張された。そして思いっきりアッパーを決めるとコンクリートを粉砕した。
地上へと這い出し、辺りを見回すと緑色に光る奴らの影が逃げていくのが見えた。
クロークを起動し、移動した。
「予想以上に数が多い、まさかクイーン種なのか?いやだが此処までエッグチャンバーを見かけなかったぞ?」
簡単な掃除の筈だった。それがこのザマだ。とウルフは怒りを募らせた。
そして、ガントレットに通信が入った。
「エイペックス君か」
いや、ちょっと待てーい!マジで見つからなくて夜が明けて朝になり、今はもう夜だぞ!丸一日探してマジで見つからなかった。
至る所に痕跡があってもう何処を探せばいいか分からなくってしまった。
アイツら動きすぎでは?もしかして俺に追われてる事を察知してる?ちくしょーめ。
ウルフ大先生に通信入れたら、「こっちは奴に遭遇したよ、いやぁまんまとやられた。奴はクイーン種だぞ。追跡している数より多くなってるからエイペックス君も気をつけて」と言われた。マジで?増えてるの?
というかクイーン種ってなんだよ!俺達が追ってたプレデリアンってクイーンなのか?や、やべーじゃん。てか俺今のところ遭遇ゼロ〜なんですけど。
とにかく探さないとな。
しかし、今からあっちこっち行っても無駄な気がする。ここはあえて痕跡の少ない場所を探していこう。
そうだな〜……。
ビジョンに母船から送られてきた地上マップを表示して向かう場所に見当をつける。
このひっそりとした郊外の住宅街なんか良さそうだ。そこに向かおう。
建物の上をジャンプして移動し郊外の自然が多い住宅街へとやってきた。
ここへ来る途中で雨が降り出し、奴らの痕跡は見事に消えた。そしてクロークも雨に当たり解けてしまう。
もう当てずっぽうだ。もうすでに夜の闇も深く街路に設置された街灯でも暗くてあまり見えない。ビジョンを暗視に切り替え住宅街を探索した。
散策している途中で遠くの方で爆発音が聞こえ、周囲の電気が全て消えてしまった。
「ウルフ大先生かな?」
まあ大丈夫だろうと気にせず探索を続ける。
俺みたいなデカくて網タイツ着た変態が歩いてるのを見たらビックリしてしまわないだろうか。
でもこの服装が一番楽なんだよなぁ。怪我してもすぐ素肌だから治療できるし、何より汚れても網だから気にならない。伸縮性も良いからデカくても安心だ。
上を移動していれば早々人間達に見つかることもないだろう。
「ん?何か嫌な気配を感じるな」
広い庭を持つ一軒家に注意が向いた。
近づき裏手の木の上に登り家を見下ろす。
ビジョンを切り替えて熱源サーマルにすると、その一軒家には人間が3人見えた。1人は子供だ。
家族だろうか?子供はベッド?で寝ている様に見えるがゴソゴソと動いてる。他の2人は……おっと、これは見ちゃいけないかも〜いや待てよ〜え〜録画ってあったっけ?まあいいっか。
バイオマスクの集音機能をオンにして家の中の会話を聞く。
「ウフフ、もう寝たかしら?」
「さあね、最近は暗視ゴーグルで遊ぶのにハマってるからな、まだ起きてるかも」
……起きてますよ〜……
「あまり声を出さないようにしましょ?」
「そうだね」
……ウホッ……
「きゃぁぁぁぁ!!!!!」
「うぇ!?!?!?」
「どうしたの!?」
「行こう!!」
木から転げ落ちそうになったがなんとか立て直し、木の幹に足を引っ掛け逆さの状態で家を見ると、子供と親が同じ部屋にいた。なんだろうか?怖いものでも見たのか?俺か?
「窓の外にいた」
(え?え、あ!)
「何が?」
「怪物が」
「ハハ、おいで」
父親が子供を抱き寄せベッドに降ろした。
母親がベッドに近づき子供に声をかける。
「ママも子供の時は怖い夢をよく見た」
「本当に怪物がいたの」
「え……」
そう言って母親が父親の方に向くと、父親は怪物なぞいない事を証明する為に窓の近くに寄った。そして手に持ったライトで窓を照らすと。
そこにはゼノモーフがいた。
ゼノモーフは窓を突き破り父親に襲いかかる。
「パパぁっ!!!!」
「逃げるわよ!!!!」
「お邪魔しまーす」
俺はゼノモーフが突き破った窓から部屋に侵入し、父親に覆い被さっているゼノモーフの首を持ち引っぺがした。
ひょいと持ち上げ、もう片方の手で尻尾を持ち完全に動けないようにする。そして父親を見ると割れたガラスで怪我をしただけでゼノモーフにはまだ何もされていなかった。良かった。
「イクンダ」
「えっ!?」
「ハヤク!」
俺が急かすと父親は立ち上がり部屋を出て先に逃げた母親と子供を追いかけた。
俺はそれを確認すると持ち上げていたゼノモーフを見る。
手足を振り回し、口をカパカパ開けインナーマウスを伸ばしているが俺には全く届いていない。
「はぁぁぁははは……やっと見つけたぜぇ〜?お前ら中々気配を隠すのが上手いなぁ?おおん?死ね」
尻尾を持っている方のリストブレイドを伸ばし、そのまま尻尾を離してゼノモーフの顎下から頭蓋まで一気にリストブレイドを突き刺し、首を離し手で頭蓋を押すとリストブレイドで頭蓋がスライスされ息絶え床に落ちた。
「やっと1体倒した」
頭蓋から血が溢れ床に広がっていく。酸性血液によって床が溶け始め沈んでいくゼノモーフの死体に青い液体を取り出しかけた。
床と共にゼノモーフが消失した。
「これゼノモーフ増えてるんだよな?いちいち消してたら埒があかないな」
倒したらもう放置でいいや。
死体如きで何かが起きるわけじゃないしな。まあ血に触れたら危ないけど。
さてと、まずは1体仕留めた。
あと何体いるのだろうか?とりあえず、逃げた家族を追ってみよう。
割れた窓から外へと出た。
エイペックス君のスペックを簡単にご紹介。
年齢:20
性別:オス
身長320cm
体重300kgくらい
膂力:かなり硬い大岩をジャブで粉砕。軽く10mくらい跳躍、本気出せばもっと飛べる。跳躍移動がメインなので脚の速さは普通(でもオリンピック選手くらい速い)
極限サバイバル生活中は毎日筋トレを行い、動く生き物は全部食うし、よく分からない植物すら食していた。知らずして未知のタンパク質を身体に取り入れ異次元の筋トレにより通常のプレデターより巨大で強靭な肉体を手に入れた。
ちなみにそこらのプレデターが同じ様に死なずに生活し生き残ればエイペックスと同じスペックになれるが、幼少期からできる訳ないので再現度は低い)
普通のプレデターのスペック
身長:200cm〜250cm
体重:110kg〜160kgくらい
膂力:本気で殴れば岩にヒビが入る、しっかり力入れて10m弱跳躍、走力は県大会でそれなりの成績納めれるくらい。