「……この姿では初めてかな、織姫」
「なんで貴女がいるの?皆城乙姫」
皆城織姫……翔真の神器〘マークアレス〙に宿るコアだ。他の神器とは違い織姫は自由に外を出歩けたり、皆と過ごす事が出来る。織姫は翔真の精神世界へ入り込んでいた。存在と無の境界線に織姫はある人物と対面していた。それは自分がまだ生まれる前に”島のコア”として皆を導き、最終的に島に命を返した自分にそっくりの少女 皆城乙姫がそこにはいた。
「うーん…気付いたら私はいた…赤き竜と共にね」
「赤き竜?…なるほど」
『小娘……お前が言っていた織姫やらはそいつか』
乙姫の背後に赤く巨大な龍が出現―――――織姫は感じた、赤き龍の力が強大なものだと。
『本当にそっくりだな』
「……それで用件は何?私を呼び掛けた理由は赤き龍を見せるだけじゃないでしょ」
「冷たいな〜織姫は。お母さん悲しい」
「誰がお母さんよ」
「まあいいや。いづれ私と”ドライグ”のご主人様が貴方のご主人様と会う。その時は現実の世界で会おうよ織姫。ドライグは無理だけど」
「……そう。でもこれだけは言わせてもらうわ。もし翔真に何かしたらその時は貴女でも許さないわよ皆城乙姫」
「……どうしてそこまで彼を気に掛けるの?”総士”に似てるから?」
「そうじゃない。ただ、翔真に辛い思いや悲しい思いをしてほしくないだけよ……彼は不器用だけど、それ故に傷付きやすい」
織姫と乙姫の再会から現実に戻る―――――翔真はアカメを後ろに乗せてバイクを走らせていた。
「翔真、わざわざすまない」
「気にすんなよ」
アカメは翔真とは別の学校に通っている。今日は委員会の仕事で遅くなり翔真が心配して向かいに来ていたのだ。
「……っ!翔真止まってくれ!」
「どうした!」
ブレーキを掛けてとある一軒家に着いた。同時に生臭く危険な気配を感じる二人はバイクから降りて中へ――――リビングへ着くと壮絶な光景が視界に入る。
「こりゃ……」
「酷いな……誰がこんな…」
血に濡れた夫婦が吊るされている光景に絶句する―――同時に奥の部屋から人影が現れる。
「お客様ですかい?まあ見られたからには返す訳にはいかないなァ!」
「翔真っ!」
「戦いに飢えた獣が……消えろ」
翔真は手を伸ばす。すると白髪の男の持つ剣が緑の結晶に覆われて砕け散る。
「あり!?なんだ今のは!!」
「お前か。この夫婦を殺ったのは……まだある命をっ!」
「はっ!悪魔と吊るんでいる以上は悪即斬な訳よ!」
「翔真、奴は狂っている…」
「明らかに…『フリード様!もうやめてください!』…?」
翔真と白髪の男の間にシスターらしき金髪の少女が割って入る。この現場には似合わないまさに神聖なシスターの少女は涙を流す。
「やめてくださいフリード様っ!!こんな事して…何とも思わないのですか!?」
「ああん?アーシアたん、悪魔は悪なんだよ!こちらとら、悪魔がいるおかげで迷惑してんのよっ!!」
「アカメェ!」
「承知した」
「きゃあ!?」
翔真が叫び、アカメはアーシアをこちらに引き寄せる。翔真は渾身の一撃を白髪の男フリードに食らわせる。同時にフリードの右腕が緑の結晶に覆われて砕け散る。
「腕が!な、なんで!?」
「お前は関係のない命を奪ったっ!右腕じゃ足りないくらいだ」
「ひぃ!?……この結晶人間がァァァァァァ!!」
翔真の怒りにフリードは怯ながらも挑む。翔真はフリードを軽く交わすと庭へ投げ出す。
「……アーシア!?アーシアなのか!?」
「イッセーさん!?」
「翔真君何故ここに!」
「翔真……」
「やれやれ。今日はえらく集うな」
リアス率いるオカルト研究部が揃ってやって来た。部員の一人”兵藤一誠”がアーシアとの再会に驚き、朱乃とリアスもまた翔真がいる事に戸惑う。
「堕天使の反応複数です」
「……アカメ」
「了解だ」
翔真とアカメが共に魔法陣を展開してソードデバイスを取り出して抜刀――――詠唱符〘パスコード〙を唱えてワイバーンを纏い、宙を舞う。
「リーちゃん達は下がって。ここは俺やアカメがなんとかする」
「無茶よ!あれだけの数を!」
「大丈夫さ。アカメ」
「葬る。悪い奴なら尚更」
二人は実体剣を構える。二人の間に大きい鎌を持ったリサラが現る。
「私も加勢する。リアスお姉様をあまり困らせないでよ」
「困らせたつもりはないんだが」
「(翔真の奴、また新しい女子を……全く)」
アカメは翔真がリアスと知り合いなのを見て焼きもちするが今は切り替えて翔真、リサラと共に堕天使の群れに向かう。