「織姫さーん!朝ですよー!」
「あと10分……」
「また遅くまでゲームしてましたね……全く」
成瀬万理亜(サキュバス)の朝は織姫を起こす事から始まる。織姫を起こして一緒に顔を洗い歯磨きして、翔真達より後に朝ご飯を食べる。二人は食べ終わるとパソコンを開く。
「さてさて」
「何してるの万理亜」
「ふふっ、朝シャワーしている翔真さんの盗撮映像と昨晩に盗撮した澪様とアカメさんの映像を編集するのです!」
「胸を張って言ってるようだけどまあまあ最低な事してるわよね」
万理亜は風呂場の盗撮映像を編集する。個人のオカズ(意味深)にする為に最適な処理を施すのがプロフェッショナルなのだろう。しかしそれを見過ごせない者がいた。
「ま・り・あさん?あれ程注意しましたよね?翔真さんや澪さん達の裸を撮るなと」
「トールさん!?あのこれはですね!?」
「ちょっとお話しましょうか」
翔真やシャルロット達のお世話係で束の助手であるメイドラゴンのトールは笑顔で自室に万理亜を連れて行く。数十分後、黒焦げになった万理亜は帰って来た。
「私とした事が…しかし、私は諦めません……サキュバスの名に掛けて至高の映像を必ず撮りますっ!」
「その余力を他に回しなさい」
織姫のツッコミが入るが万理亜は気にせず新たな目標を抱く。束とトールも仕事で家を出て、家には万理亜と織姫のみになった。
「万理亜退屈だわ」
「そうですね…このまま家にいるのも退屈ですし…そうだ!翔真さん達の学校に行ってみましょう!」
「……いいわね。なら早速行動よ」
マンションから出て15分の所に駒王学園はある。二人は周りには見えない魔法を使い学園敷地内へ入る。グラウンドで体育をしている生徒達や音楽室から聞こえるハーモニーは学校に来ないと体感出来ないものだ。
「あ!この先に翔真さんのクラスがありますよ!」
「翔真はちゃんと勉強しているのかしら」
二人は教室を覗く―――丁度授業が終わり休み時間になって翔真は結衣や瑞希と喋っていた。楽しく学園生活を送る翔真を見て織姫は安心していた。
「次はシャルロット達のクラスに……あら?」
「どうしました織姫さん?」
「あれは確か…赤き龍の力を持った子」
織姫の視線の先に一誠がいた。怪しい動きを見せている一誠に二人は付いていく。一誠はひたすら走っていた…ここに来るまでに友二人を犠牲にし一誠は目指していた…楽園(女子更衣室)を。
「はぁ…男ってスケベな生き物なの?…万理亜」
「織姫さんが止めたいなら私がやりましょうか?」
「いいわ。私がやる」
織姫は物を浮かせる…上履きやモップ、ゴミ箱を浮かせて一誠に向ける。
「な、なんだ!?ふぎゃァァァ!?」
「ふぅ。終わったし次行きましょ」
「はい!」
織姫は万理亜と学校内の探索を4時間程続ける。次第に学校を回った二人は外へ出て自宅へ帰宅する。家に帰ると仕事を終えたトールが洗濯などをしていた。
「珍しいですね、お二人がお出かけなんて」
「散歩よ。ね、万理亜」
「そうですそうです!トールさん、手伝いますよ!」
「ありがとうございます…ならお言葉に甘えて」
トールは晩御飯の支度をして、万理亜と織姫の二人は洗濯やら掃除をする……時間が経ち、トールは二人の様子を見に行く。すると二人は仲良くベッドで寝ていた。
「すぅ……すぅ……」
「澪ひゃまー……もう、無理ですぅ……すぅ」
「二人共、疲れたんですね」
トールはそれを見てそっと部屋から出て翔真達の帰りを待つ事にした。