「なあ一誠よ」
「なんだ翔真」
「俺達……いるか?」
「だよな」
「悪魔も大変ね」
目の前で繰り広げられるドッジボール…互いに本気のぶつかり合いでありオカルト研究部と生徒会の戦いは白熱していく。そんな中で翔真と一誠はその光景目の当たりにして戦う気力を失い、レイナーレは髪をいじりながら戦いを見ていた。
「えっへへ〜織姫〜♪」
「離れなさい。暑苦しいわね」
織姫は乙姫に抱き締められ困っていた――――時は遡り数時間前。一誠はいつも通り朝起床する…が、隣にはぶかぶかのシャツを着た黒髪の小柄の少女が寝ていた。
「(あれー?なんでこんな事になってんだ!?てか誰!?)」
「んっ……あ、イッセーだ……おはよう」
「ああおはよう…てっ!そうじゃなくて君は!?」
「本当に分からないの?」
目の前にいる黒髪の少女……少女は自分を知っていたが一誠は訳分からずだが少女は正体を明かす。
「乙姫だよ、イッセー」
「乙姫?…ええぇぇぇぇ!?乙姫って…ドライグと一緒にいるんじゃ!」
皆城乙姫……織姫同様本来ならばとっくに存在しない少女だが、目が覚めると乙姫はドライグと共にいた。そこからドライグと共に一誠をずっと見守っていた。
「私はね、自由に外に出れるの。ドライグには申し訳ないけど」
「そうなのか」
「私がこうして外に出れたのは一誠のおかげなの。貴方が赤龍帝の籠手を覚醒させた事で私は自由になれたの」
〘まあ俺としちゃ、ガキのお守りをしなくて気が楽だがな〙
「もーう、ドライグ酷いよ〜」
左手の甲を通じてドライグがそれを言うため乙姫は少し怒る。なんだかんだ戸惑いながらも妹が欲しかった一誠は思わず乙姫の頭を撫でる。
「取り敢えずよろしくな乙姫」
「うん!よろしくねイッセー!」
一誠に抱き着く乙姫……タイミングを同じくして部屋の扉が開き、アーシア、レイナーレ、リサラが入って来る。
「イッセーさん!おはよう……ございます……」
「……イッセー君?」
「何してるのよ……」
三人の視界に飛び込んだのは幼女が一誠に抱き着く光景。
「イッセーさん!何してるんですかァ〜!」
「いくら私達に魅力がないからって幼女を誘拐するなんて最低だよイッセー君!変態!馬鹿!」
「違うんだ二人共っ!話を聞いてくれェェェェェ!!」
兵藤家は今日も朝から騒がしい。翔真は織姫と共に登校していた。シャルロットと夜架を先に行かせたのには訳がある。
「リーちゃんに会うのか?」
「一応彼女は命の恩人だから。彼女のおかげで貴方がいる。だからコアとして彼女にお礼をしたいの」
「そっか」
織姫はそう言うと翔真の中へ入る――――――全ての授業が終わり放課後。再び織姫は姿を現してオカルト研究部の部室へ入る……どうやら応対中のようで複数の生徒達がいた。
「あら翔真、早いわね」
「うん。えっと、取り込み中かな?」
「――――なるほど。貴女がリアスの言っていた想い人」
「ちょ!ソーナ!?」
翔真に興味を示したのは学園の生徒会長を務める”支取蒼奈”…ソーナ•シトリーは翔真がリアスの想い人だと気付く。
「貴方の事は前から気になっていました。上手く隠しているつもりでも貴方の力を感じます」
「つまりは貴女も悪魔って訳ね……お見通しか……」
ソーナ•シトリー……これがシトリー眷属との戦いの始まりだった。