エクスカリバー編はちらほら絡む予定
第38話「姉妹の絆」
「さて……ここか……」
とある学校の正門前に翔真は居た。サングラスを掛けて黒いビジネススーツに身を包んだ翔真はある人物を待っていた。
「翔真か?」
「ああ。久しぶりだな箒」
「翔真…!本当に翔真なのだな!」
「もちろん」
翔真が待っていたのは篠ノ之束の妹である篠ノ之箒だった。艶のあるポニーテールに道着越しでも分かるナイスバディの少女。丁度部活帰りなのか、竹刀袋や荷物を持っていた。近くの公園に二人は向かうとベンチへと座る。
「久しぶりだが……随分と待たせ過ぎではないか?」
「わりぃ。色々あってな」
「そうか。翔真が元気ならそれでいい」
「ありがとうよ。なあ箒……束さんに会う気はないか?」
「姉さんに……」
束は天才を越える天才として、彼女は様々な組織や政府から狙われている。束のせいで箒を含む家族は保護プログラムによりバラバラになり、箒も監視付きで不自由な生活を送っていた。束のせいで不自由な生き方を強いられている箒は一時期荒れていたが、事情を知っていた翔真が箒をケアした事で箒は翔真を信頼していた。
「無理だっ!……私がどんな目に合ってるか分からずにあの人は身勝手に生きているんだ……!」
「違うよ箒。束さんだって『翔真は姉さんの味方か?』っ!」
「姉さんにどんな事情があろうと私は許す事が出来ない。翔真、悪いがこの話は無かった事にしてくれ」
「待ってくれ箒っ!」
箒は涙を拭いその場から去ってゆく。翔真が溜め息をつくと同時に草の茂みから二人の少女が現れる。
「まずいわね。相当怒ってるみたいね」
「箒……」
現れたのはクルルシファーと澪だった。澪は箒と同じ学校に通っておりクラスメイトで時々遊びに出掛ける程の仲故に彼女を心配している。
「どうするの?このまま追い掛ける?」
「駄目だ。余計に箒を怒らせちまうよ」
「だったら私から箒に言ってみようか?多分それなら…」
「いや。澪の言葉を聞くとは思えない……どうっすかな」
場所は変わり商店街では翔真達の身の回りを世話するメイドラゴンのトールが買い物をしていた。最近はグレイフィアという新参メイドが現れた事で、トールは内心負けられないと燃えていた。
「今日はオムライスにしますかァ!翔真さんや皆さんの為にも……ふふっ」
最初は人間社会が分からずのトールだったが翔真、シャルロット、ユリシアのお陰で今ではすっかり馴染んでいた。
「グレイフィアさん……あの方は遥かに私よりもレベルが高い……尚更このトール、負ける訳にはいきません!」
『―――人間界に馴染んだか……トールよ』
「っ!!」
身体が震える……ゆっくりと後ろへ振り向くとそこには赤いマントを羽織る初老の男がいた。そしてその男は魔法陣を展開してトールを連れ去る。これが後に翔真•ヒロインズとトールの父である終焉帝 ダモクスレスの戦いに繋がるなど誰も知る由もない。