トールの父である終焉帝はドラゴンへ姿を変えると口から業火を吐く。翔真はそれを交わして、両腕の近接ブレードから砲撃する。
『どうやらこの世界にもドラゴンがいるらしいな。更には悪魔や堕天使の気配まである……人間、貴様は何だ?』
「元人間。今は悪魔だが!」
『ほう!』
翔真は更に上へ飛ぶと最大出力で砲撃――――終焉帝はそれを受けるがすぐに反撃。吐かれる業火に呑まれる翔真……マークアレスの装甲が焼き付くが、ライザーから同化した不死鳥の力で装甲を復元する。
「お父様よぉ、トールはこの世界で色々学んで戦いとは無縁の生活を送っているんだ。いい加減娘離れしないとみっともないぜ?」
『ならぬ。人間とは共存などあり得ない』
「だがトールは変わったんだっ!そうやって古い考えを持つから、戦いは無くならないっ!戦いばかりが全てじゃないだろ!」
『知ったような事をっ!!』
終焉帝が最大出力の業火を放つ――――しかしいくつもの魔法陣が展開される。翔真の前にマークニヒトに姿を変えた明日菜と、リンドヴルムを纏うシャルロットとドラゴンに姿を変えたトールが現れる。
「翔真君、無茶は駄目だよ?」
「わりぃな」
「ボク等はいいけど……トールさん……」
『大丈夫ですよシャルロットさん……いづれはこうなる事は分かっていましたから。だから皆さん下ってください……ここからは私が…』
「大丈夫なのかトール?」
『私を信じてください翔真さん。私は貴方から学びました……だから私が話します…お父さんと』
「分かった。ただ、2年前を思い出すな……トール」
『そうですね。確か翔真さんと会った時も満月の夜でしたね……お父さんとはケジメを着けます。だから待っていてください……皆さん』
「トール。待ってるからな」
「トールさん、皆待ってるからね!」
「帰って来てね?」
『はい!……必ず、このトール帰って参ります』
魔法陣が展開され、終焉帝とトールは魔法陣の中へと消える。
「翔真君……」
「大丈夫さ。だから信じよう……トールを」
「そうだね」
翔真、明日菜、シャルロットはトールを信じて戻る。やがて朝方になりとある空港では二人の少女が降り立っていた。
「んー!長かったわー!」
「……」
「どうしたのゼノヴィア?さっきから何見てるの?」
「いや、何でもない。ただ感じるのさ……翔真をね」
「翔真って……確か前にゼノヴィアが会った男の子の事?」
「ああ」
青髪に緑のメッシュが入った少女 ゼノヴィア•クァルタはドッグタグを見ていた。同僚である少女 紫藤イリナが不思議そうに尋ねた。
「何故だろうね。胸の高まりが止まらない……もしや、いるのかな……駒王町に……だとしたらまた会えるのか…翔真に」
ドッグタグを握り締めてゼノヴィアはイリナを連れて空港を去る。