幼い頃……それはまだマークアレスを覚醒させて間もなくして明日菜を探していた時に出会った。明日菜によく似た顔立ち、紅い髪を除けば本当に似ていた。彼女はリアスと名乗りよく遊んだ仲だった…だけど明日菜を探す為に旅立つ事になった。
『約束してっ!もしまた会えたら……私の眷属に……ううん…私の側にいて』
『約束するよリーちゃん。会えなくなるけど俺はずっといる…消えたりしないから』
『うん!』
「(まさか……リーちゃん……なのか?)」
グレモリー姉妹……リアスの顔を見て翔真は数年前に会った紅い髪の少女がリアスだと確信した。そんな翔真にお構いなしにリアスはリサラと共に堕天使の女に視線を向けていた。
「マリーゼね!私やお姉様が来たの……分かってるわね?」
「さあどうするのかしら?堕天使さん」
「ちぃ!グレモリー姉妹が!レイナーレ引くわよ!」
「はい…(一誠君…)」
堕天使の女 マリーゼはレイナーレを引き連れてその場を去る。リサラは一誠に駆け寄り、織姫と万理亜に話し掛けた。
「ありがとう。あとは私に任せて」
「……そう。万理亜」
「分かりました。どうやら訳ありみたいですし?」
リサラは一誠を抱きしめて赤い魔法陣の中へ消える。そしてリアスは後ろへ振り向く……だが、リアスもまた翔真を見て動揺する。
「嘘…まさか……翔真なの?」
「良かった……その……綺麗になったね、リーちゃん」
「っ!……翔真!!」
リアスは夜架達を気にせず抱き締めた。実に数年ぶりの再会―――翔真は腕を回す。
「(主様ってば、またあんな綺麗なお方を……ライバルが増えましたわ)」
「夜架、先に織姫達と帰っててくれないか?」
「分かりましたわ。あまり遅くならないでくださいね主様」
夜架は翔真の事情を察して織姫と万理亜と共にその場を後にした。リアスと翔真は近くの公園で二人でいた。
「まさか朱乃が言ってた翔真が貴方だなんて知らなかったわ。何時帰って来てたの?」
「一応2年前にね。でも、リーちゃん本当に綺麗になったね」
「っ!!ありがとう……翔真、本当にいるのね…嬉しいわ」
「俺はいるよ…ずっとね」
それからリアスと翔真は互いに話し合い、今回の堕天使の一件も兼ねて再び後日会う約束をする。そして別れ際にリアスが口を開いた。
「ねぇ翔真、約束覚えてる?」
「もちろん。だけど今はリーちゃんの側にいけない」
「どうして……なの?」
「前に話しただろ?幼馴染の事……」
「確か私に似ているって言ってた……」
「まだ明日菜を見つけられない今、まだリーちゃんの側にはいけない。だけど約束は果たすよ。だから待っててくれる?」
「……ええ。貴方の意見を尊重するわ……翔真、また後日ね」
「ああ」
リアスはそう言うと赤い魔法陣の中へ入り姿を消す。
「リーちゃん、理由はそれだけじゃないんだ……俺に残された時間は…」
手の平を見る……そこにはほんの僅かだが緑の結晶の欠片がある。それは翔真が己を維持出来るタイムリミットを示していた。