艦これキャラの登場するモンスター・パニック作品を作ってみた2 > ソード・クラッケンとチェーンソー魚 < 作:垂直離着陸式扇風機
艦娘と深海棲艦が互いを見つけました。
今回からグロ描写が入ります。
「あれは……深海棲艦? 」
「襲ってきませんね……」
「何をしているのかしら? 」
足柄、羽黒、ローマが、遠くで両腕を大きく振っている深海棲艦らしき姿の何者かをいぶかしげに見ているうちに、左右に並んでいたそれぞれが動き始めた。
左の側が右の側に向いて体を傾けて片腕を頭の上から前に突き出し、もう片方の腕を胸のあたりから前に突き出した。
右の側も左の側に向くと、足をのばしたまま尻を突き出すようにして前かがみになり、左の側が上下に突き出している手をつかむ。
「ええ……っと」
「文字なのかしら……」
「“
羽黒、ローマ、足柄が困惑したままつぶやく。
左の側が右の側に向いて足をのばしたまま座り、上半身をほんの少し前に傾けて両腕を後方斜め上にのばした。
右の側も左の側のすぐ背後で同じ向きを向いて同じ格好をする。
「これは……」
「ひらがな? 」
「“と”でしょうか……」
ローマ、足柄、羽黒は目をこらしたままつぶやく。
右の側が左の側の背後から出てきて左の側を向くと、再び足をのばしたまま尻を突き出すようにして前かがみになり、頭を挟み込んで両腕をのばす。
右の側はこちらを向いて左腕を左の側の手に触れるようにのばし、右手を左肩のあたりから指さすように何度も前後に動かした。
「“
「“
「“
足柄、羽黒、ローマはてんでばらばらにつぶやく。
左の側が右の側を向いて上半身と両腕を前にのばした。
右の側は座り込んで左の側に足をのばし、真上にあげた両腕を左の側の手に触れさせる。
「四角形みたいだけど……」
「“
「“
ローマは、羽黒と足柄がそう言って考え込むのを見守った。
「タとクロ? 」
「夕とワ口? 」
「つまり、どういうこと? 」
「……ダメダ! 全然通ジテナイ! 」
ヒトらしき3人の様子を眺めていた重巡リ級があきらめたように叫んだ。
「アァモウ……近ヅイテ声ヲカケ……ッテ! アレッ!! 」
防空巡棲姫は口に出していた言葉を途中で飲み込むと、3人の背後の海を指さした。
アブルッツィは元魚雷艇の船室にたどり着くと、ため息をついて頭を軽く左右に振った。
「はあ……」
気だるげに息をついて、ゆっくりと室内を見渡す。
「荷物は……全部持って行ったのかしら……」
ぼんやりとした表情のまま数歩前に。その途端。
大きな音とともに船全体が大きく揺れた。
「うわあっ!? 」
バランスを崩して船室の片隅に倒れこんだアブルッツィの耳に、機銃を連射するようなけたたましい音が襲いかかってきた。
いや、音だけではない。
船の底が裂けていた。
海水がどんどんと流れ込んでいる。
裂け目から、平たい板のようなものが突き出てきた。
金属ではない。明らかに。
しかし、板のようなもののまわりには鈍く光る突起状の刃がついており、それが高速で回転して裂け目を広げていた。
「こっちに向かってきたわよ! 」
深海棲艦らしき2つの姿を見ていた足柄が、羽黒とローマに注意を促した。
その言葉の通り、左右に分かれてこちらのほうに駆け足で近づいてくる。
「私が先頭に……」
ローマが足柄と羽黒の前に出ようとしたその時、背後の海から大きな破壊音が轟いた。
思わず振り返った3人の目に、傾いた元魚雷艇が飛び込んできた。
海岸に向かって、アブルッツィが半ば泳ぎながら駆けている。
その背後で元魚雷艇が左右に揺れた。
深海棲艦の潜水艦による魚雷攻撃か?
そうではなかった。
船より向こうの海面に水柱が上がり、黒い塊が飛び出してきた。
丁の字に似た形をしている。棒状の長いほうは、小柄な深海棲艦と同じくらいの長さだろうか。
飛行機のプロペラのように、すさまじい勢いで回転している。
短いほうを軸にして、アブルッツィに向かっていく。
映像化するならば、「高速で回転する平たい板のようなもの」を映画の「パペ○トシャ○ク」風にフェルト生地でつくるのもありだと思ってます。
たぶん、ボディ・ランゲージってそういうのじゃないと思う。