艦これキャラの登場するモンスター・パニック作品を作ってみた2 > ソード・クラッケンとチェーンソー魚 < 作:垂直離着陸式扇風機
赤色海域で起きたことが説明されました。
ローマたちの視線の先で、回転するイカのような何かが宙を舞い、ぶつかるもの全てを両刀の剣のような足で切り払いながら島の奥に近づいてきていた。
着地しては飛んでを2度、3度と繰り返すと、再び海へと戻っていく。
頭のほうがノコギリのようになっている何かも、地面の上を移動していた。
体の左右に広がったヒレの下に1体ずつ、尾の部分にVの字を逆さにしたような格好になった2体のイカのような何かが回転しながら、頭のほうがノコギリのようになっている何かを乗せて進路上の邪魔者を切り倒すように進んでいる。
足柄、羽黒、ローマは、頭のほうがノコギリのようになっている何かが海に戻っていくのを魂が抜けたような表情で見守っていた。
さすがにこの光景は、「この世界だからよくあること」だとも言いかねるようだ。
「海カラ離レラレルヨウニナッテキテル」
防空巡棲姫がいまいましげに言う。
「できるだけ離れたところで時間を稼ぎましょう」
ローマもため息をついて言う。
この先どうなるにしても、少しでもいいから落ち着ける場所を見つけたかった。
島を鎮守府のある側とその反対側に分けている尾根の上で、ローマたちは現状を確認していた。
結論としては、追いつめられたと言ってもいい。
鎮守府のある浜の側からは、何度となく回転するイカのような何かが飛んできては、進路上の草木や岩ですらをも切り倒していく。
飛んできて、戻るたびに尾根のほうに近づいてくる。
そしてイカのような何かに乗った、頭のほうがノコギリのようになっている何かも、近づくたびに切り倒された草木や岩が邪魔にならないよう切り刻んでいる。
逃げるどころか隠れることもできそうにない。
島の反対側はさらに絶望的だった。
イカのような何かと、頭のほうがノコギリのようになっている何かの数は、鎮守府のある側よりも多かった。
助けが来なければ、自分たちでどうにかするしかない。
日が沈んで動きが分かりにくくなってから、当たるを幸いというふうに襲ってこられるとどうしようもないだろうが。
手元にあるのはビーチパラソルが1本と、水着が数着。
尾根に来る途中で拾った身長の半分ほどの木の枝と、そこそこ丈夫な草のつるを3mほどの長さにつなぎあわせたもの。
そして、近くに転がっている石や岩。
武器と言うにはあまりにもお粗末すぎて、気休めにすらなりそうにない。
あまりにも悲惨すぎて、変な笑いさえ出てきそうだ。
しかし、島に残っている誰一人として、指摘していないことがあった。
この作品が、ただのおバカなサメ映画もどきにすぎないということを。
足柄はビーチパラソルを手にして、木の枝を持った防空巡棲姫とともに振ったり身構えたりして体に慣らす訓練をしている。
ローマは近くにあった石を持ってきた水着でくるみ、振り回して投げる練習をしている。
羽黒は草のつるでつくったロープを引っ張って強さを確かめている。
そうしながらも、海の方に注意を向けるのを忘れてはいない。
近づいてきたらどうするかは、既に決めてあった。
「鎮守府のある側に降りて行って、襲ってくるヤツをどうにかして海に戻らせないようにする、くらいしか考えつかないわ」
「……シカタナイナァ……」
「いきあたりばったりだけど、そうするしかなさそうね」
うんざりした表情でそう言ったローマに、防空巡棲姫と足柄が賛意を示した。
「羽黒は持てるだけの石と道具を持ってついてきて」
「わ、わかりました」
羽黒も硬い表情でうなずく。
基本的には足柄のサポートだが、状況次第ではローマと防空巡棲姫の応援に回ることになっている。
「ウィ○ャシャー○」のPVに出てくる半透明のサメを見て、これ動かそうかなと思ったのがきっかけでこうなりました。
自信はないけど、「ギョ」という作品の影響もあると思います。