個性:TRPG探索者   作:蹴翠 雛兎

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今年最後の投稿…かも?
さてと、そろそろクトゥルフ要素出していかないとな…。
ってことでね。今回の章から、少し出して行きますよ。
では続きどうぞ

あ、前半はクトゥルフでお馴染みのあれを流してもらえれば良いかとおもいます。


3d4→12:嵐の前の…《後》

___とある階段を降り、扉を開けた先にある場所で。

 

___ゆらりゆらり、ゆらゆらり。

 

___夜闇の中、山の崖にて足をばたつかせ、目を宝石のように輝かせる一つの人型の『影』がいた。

 

「___…全くあやつは。ほんと、目が離せん奴じゃの」

 

『影』はそう呟く。それはそれは心配そうな声で。

 

「…こうなったらそろそろ、本格的に干渉すべきか?」

 

悩ましげに蠱惑的で煽情的なその声を漏らし、『影』は目を閉じ何かを考え。

そうして数分したのちに目を開け、答えを出した。

 

「いや…辞めておくか。周りに影響が出る上、あの娘の身にならぬじゃろうて。ならば加護だけ与え、基本的に見守るだけにし、本格的な危機のみに顕現するかの」

 

『影』は再び目を閉じて、とある少女を見つめる。

側に彼女を姉と慕う姉妹と彼女に従事する少女、友達と慕う少女、異世界で会った黒髪のすれた男、赤毛の青年と食事する様子が今、瞼の裏に映っていた。

 

慈しむように。愛する様に。見守る様に。

彼女を見ていた。

 

そんな『影』に酷く『形容しがたく、得体の知れない異形』としか言いようのない存在が茂みから現れ、近づく。

しかし、『影』は慌てふめくことはなかった。

 

「…貴様か。何用じゃ。今は邪魔して欲しくないのじゃが?」

「何、君の少し様子を見に来ただけさ」

「ほざけ、監視と通達の言い間違いじゃろ」

「釣れないなぁ…」

 

互いの剣呑な声からは想像できないほど、どこか親しげな雰囲気。

どうやら『異形』と影は知り合いらしかった。

 

「…それで本題はなんじゃ?」

「君のお気に入りの彼女に会いに行こうと思ってね」

「…ほう。まさかと思うが…貴様、あの娘に手を出す気じゃあるまいな?

 

『異形』のその言葉を聞いた瞬間、『影』の威圧感は膨大に膨れ上がった。

もしも常人がそこにいて対峙していれば、正気が大幅に削れ、発狂してしまっていたかもしれない。*1

そんな威圧をものともしないように涼しい様子して、その問いに『異形』は答えた。

 

「やだなぁ…そんなことしないし、僕もそこまで馬鹿じゃない。

本当に最近の君のお気に入りがどんなものなのか、気になって、見に行くだけだよ」

「どうだか。そう言って、裏で手を引くやら引っ掻き回すやら、手を出すのがお主じゃ」

「あはは、信用ないなぁ…僕。

本当にだって。

うん…僕の名前に誓っていいし、『契約』したっていい。

本当に彼女に会いに行くだけだって。

約束さ、彼女はおろか、あの娘の周りにだって手出しはしないよ」

 

どこか軽薄そうな雰囲気と甘美な声だけを見れば、嘘だと思わせる言葉だが、声色が『影』に対して真摯に真剣に付き合っていた。目が見当たらないその姿からは考えられない、あるはずのない視線が『影』の目を見つめていた。

それを受け、『影』は一つ呆れたようにため息を吐く。

 

「分かった。お主がそこまで言うのじゃ。信頼はしないが…信用はしよう。少なくとも…儂の悪いようにはせん、こういう時のお主は」

「ありがとう。そう言ってくれると助かるよ」

「…一応、忠告しておくが、ここからずっと見張っておるからの」

「それでいいよ。っと…んじゃそろそろ僕、行こうかな」

 

そうして『異形』は去ろうとする…のだが。

 

「…ああそうだ。待て」

 

そこで、『影』は何かを思い出したかのように、引き留めた。

 

「なんだい?」

「…あの娘にこの二つを渡してもらえると助かる」

 

そう言って、『影』は『異形』へと包装された箱を渡す。

 

「これは?」

「頑張って生きているあの娘達への…遅いクリスマスプレゼントじゃ」

 

そう言って、『影』は笑うのだった___。

 


 

「___いよいよ…か」

 

前回の聖杯戦争から10年。

 

もうすぐ、新たな聖杯戦争が始まる。

 

「…いよいよ、聖杯戦争が始まる」

 

そう呟きながら右手を見る。

そこは10年前に現れていた、とある魔術的な痣があった場所だ。

 

「…あの娘は___イリヤはもう既にバーサーカークラスを呼び出している」

 

そう呟きながら、ノートパソコンの聖杯戦争の参加者(マスター)と呼び出したクラスが書かれた画面と睨み合う。

その中で、セイバーとアーチャー、キャスター、アサシンが未だ空白であり、マスター名が書かれていなかった。

 

「…参加できるのならしたいけどな」

 

その言葉の裏で頭に浮かぶのは、うちに身を寄せ、今の時間、小学校に行っている子供達。

 

全員が、異世界人。

それぞれが魔術ではない特殊な力を持っている。

 

魔術師であるならば…この娘達の力は涎を垂らし喉から手が飛び出るほど欲しい存在だろう。

これほどまでにある意味、魔法の域に踏み込むような存在は他にいないのだから。

 

「…あの娘達を守れるかな」

 

その問いに答える人物は誰もいない。

むしろ、ここに聖杯戦争経験者がいたのなら難しいと言わざるを得ないだろう。

だが、それでも。

 

「…何があってもあの娘達は護らなきゃいけないな」

 

あの日、彼女に助けられ救われた日のことを思えば。

やらなければいけない、やり通さなければならないと。

そう感じた。

 

窓の外を見ると、時間が経つのも早いからか、太陽は真上を通り過ぎ落ち始めていた。

 


___事態は刻々と進む。


 

「___〜♪…ふふっ、久しぶりの日本。みんな元気にしてるかしら?」

 


___本来と違う運命。


 

「___えっ嘘っ!?大金叩いて勝った触媒がない!?あれっ!?あの宝石も!?これじゃ、召喚が___…ッ、こんな時にチャイム?」

 


___本来とは違う役者。


 

「クハハハハッ!気まぐれに散歩したら…まさか、あの様なものがいるとはな。良かろう、(オレ)が直々に見てやる___」

 


___彼女が起こした『魔法』。


 

「この地に、封印指定の少女達が…。見つかるといいですが___」

 


___それらが大きなうなりとなって彼女達に襲いかかる。


 

「さてと、準備は終わったわ。後はこれで…あはっ♪あははははははハハハハははは___!!」

 


 

すぐそこまで…運命(Fate)は近づいていた___。

*1
この文を読んだ読者のみなさん、SAN値チェックのお時間です。初心者の方は1d100で70以下で成功とします。成功1d30/失敗5d20




「___さてと。君たち観客もいることだし。
僕も少し動かないとね。
なぁに、ちょっとぼくからもおせっかいするだけさ」



「っとそうそう。去る前に観客の人たちに一つ面白いことを教えてあげる。
君たちからしてみれば、初めましてかもしれないけど。
僕は君たちとは初めてじゃない。
この場で会うのは()()()だ。
それを踏まえて、この場を見返すと良いさ。
それじゃあね」

番外編いる?(内容)

  • いる(オリジナルシナ:カラクリ屋敷)
  • いる(元ネタありシナ:夜を巡って)
  • いる(エリカの話:過去の誓い)
  • いる(バレンタイン:少女の歌)
  • いる(全部しろ)
  • いらない
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