個性:TRPG探索者   作:蹴翠 雛兎

9 / 20
…やはりエリカだなぁ……(今回出した出目を見て)
って事で事象に巻き込まれる時期の予定を先倒しにします。
準備も無しに巻き込まれるから死ぬかもだろうけど…。
エリカ、強く生きろ…。

後、今回、アンケート結果から、それに先駆けてとある人物が登場します。
では、波乱の九話どうぞ。


1d10→9:Believe(信じて)

___一体何が起きた?

 

いや、ファンブルにより、何かしらの不運とかアクシデントが発動したことはわかる。

だが、仮にも今はパーティー会場の真っ只中なのだ。厳重な警備がある中で、仮にも事件性がある不幸が起こるなんてことはありない。せいぜい、私がずっこけて大ダメージを受ける。

 

 

…筈だった。

 

 

「…なんで」

「…!エリカちゃん…?」

 

「___見つけた。これが今回の目当てですか…。さっさと()()()()()へと連れて帰りましょう」

「……了解」

 

「なんで………!」

 

目の前にいたのは、前世の私が知っている人物(キャラクター)

ただし…。

 

「なんで!ここに、あんたがいるの…!?ベアトリーチェ!!」

「どうやら…その様子だと、貴女にとっては私と会うのはこれが初めてじゃなさそうですね?卵石エリカ」

 

私にとっては色々な意味で縁深いゲーム…ブルーアーカイブの敵役である存在、そのものだった___。

 


 

___ブルーアーカイブ。超巨大学園都市キヴォトスを舞台とした。先生となって生徒達の青春を見守る、銃と学園のRPG。

このゲームだが、『私』にとって二つの意味で関わり合いがあった。

一つは、私が先生としてゲームをプレイした記憶。

 

そして、もう一つ。

 

エリカがキヴォトスに行き、とあるボスエネミーと戦った記憶。

 

…あぁ、驚くことにだ。エリカは一度、キヴォトスに行ったことがあるらしいのだ。それも…色々あって、中断という形のまま終わったシナリオの筈なのに。

 

だが、存在している。確かにエリカとしての前世の記憶として。

 

…だからこそ。それ故に、目の前のベアトリーチェに対して疑問が浮かぶ。

 

『なぜ、卵石エリカ(私という存在)を知っているのか?』

 

…先程も述べた通り。とあるボスエネミー___シロとクロって呼ばれる二つ一組の存在と戦った記憶は確かにある。

 

だが、その出来事は戦って帰ってのそこ止まり。ベアトリーチェとは…彼女と会った記憶は愚か、彼女が所属する組織『ゲマトリア』のメンバーや、彼女が支配する『アリウス校』の生徒を見かけた記憶すらない。まるで接点が無いのだ。

 

しかも、先程、彼女はこう言った。

 

『___貴女にとっては私と会うのはこれが初めてじゃなさそうですね?卵石エリカ』

 

つまり、これの見方を変えれば『ベアトリーチェからしても、私との邂逅はこれが初である』となるということである。

 

となると…今考えられるのは三つ。

 

・実はあの時、ゲマトリアによる何らかの方法によってエリカは観測されていた。

・一度キヴォトスに行った際、神秘(ヘイロー)と呼ばれるものを一時的に宿していたことがある。でそれが帰ってきた後も残っており、転生した今となって私の存在を見つけた。

・私の存在を知る第三者の陰謀。

 

いずれにしても、誰かがベアトリーチェに私を捕えるのを頼んだことは変わらない。そして、そのベアトリーチェも、私を捕まえる気でいる。

つまり言い換えれば。

 

今ここで捕まれば、何かしらの方法でキヴォトスに連れていかれ、行方不明になるということだ___。

 


 

「(___どうすべきか)」

 

目の前で、要約すると『投降して私と来なさい。そうすればここで何もせずに帰ってあげる』と御高説するベアトリーチェの話を聞き流しながら、INT18 *1の頭を高速回転させる。

 

___逃げる。無し。恐らく、銃を持つ天使の輪を持つ少女…アリウス生徒だと思われる子がいることから、既にこの場は囲まれていると考えていい。そもそも、後ろには百がいる。今の私じゃ抱えて逃げるのはきつい。

___助けを呼ぶ。無し。さっきから私専属の護衛…『シャーリー』と連絡がつかない。チャフばら撒かれている、足止めされている、屋敷の方も襲撃に会っている、もしくはその全部が行われている可能性がある。

___隠れる。効果無し。そもそも今の状況じゃ効果は最大限に発揮できないし、百を隠す時間も余裕もない。

___対話。あり得ない。それでどうにかなる状況じゃない。

___となると、方法は一つだけ。戦闘しかないか。

___けどどう戦う?相手は日常茶飯事に戦闘してることや軍隊のように動くことから、プロと言っても過言じゃないだろう。しかも、相手の持つ神秘という力にはダメージを軽減させる効果があるし…こちらには百がいる。かなり不利な状況だ。

___増援は期待できない。うちの護衛達が来れない時点でお察し。そもそも、致命的失敗(ファンブル)しているのだ。どう考えても無理な話だろう。

___アクシデントが起こることに期待。目の前の人物がこの場でそんなヘマをする相手に見えるだろうか?

___となると…また、致命的失敗(ファンブル)する可能性もあるけど、右手のこれしか…方法は無いか。

___やるか。

 

使える方法を取捨選択し覚悟し終えるまで、ここまで約10秒足らず。

未だ、ベアトリーチェの面白い(つまらない)話は続いていること、まだ、少女達が銃を構えていないこと、いつでも捕まえられると踏んでいるからか、あまり警戒していないことを確認し、私は百に小声で話す。

 

「私を信じて…任せてくれる?」

「…!」コクリ

「ありがとう…んじゃ行くよ」

 

果たして、運命はどうなるか。その結果は?

 

(___KP申請。激昂歌(メタル)使用します)

 

『了承。芸術技能のダイスロールをします___…ッ」

 



芸術(ダンス・歌唱)判定結果

【芸術69以下で成功→98/致命的失敗(ファンブル)*2



 

『……致命的失敗です。すみませんが…効果発動させて頂きます』

 

…その答えが。私にまた牙を向く形で帰ってきた。

 

「___さてと、そろそろ答えを聞かせてもらいますが。…その前に。何か企ててますね?……貴女がその気なら。やりなさい」

「……ッ〜!」

 

ベアトリーチェの掛け声で、側近の一人が百に狙いを付け、3つ弾丸を放つ。

百はそれを見て目を閉じる。

普通なら間に合わない状況なのだろう。

だが、これはあくまで…。

 

全て、私自身の不幸だ。

 

「させない…っての!(…KP!)」

『…なるほど。その申請受理します。運命操作。事象確定しました』

 

___たった今、起こった二つの不幸は全て、私に向けられたものだ。

 

___ならば、その不幸が…私に向かわず、違う人に行った場合。そこでそうならないように、私が受け止めようとすればどうなるか?

 

___その答えなんて…わかりきっている。

 

ッ〜〜!?ア゙アァ゙ァァア゙ア!?」

 

「……?……え………エ、エリカ…ちゃん?」

「…なんて馬鹿なことを」

 

激痛が走る。胸の心臓に1発、腹に2発…入った。

それは、昼間に大ダメージを受けたままにしてる今の私にとって即死ダメージの威力。*3

血が溢れる。意識が朦朧とする。気絶しそうになる。

だが。それでも。

ここは、誰しもがヒーローになれる世界なのだ。

そんな世界で…そんな世界じゃなかったとしても。

目の前の人が。子供が。女の子が。

 

傷つくのを見過ごせるわけがない。

 

「…ッハァハァ…大…丈夫?」

「そん…な」

「…傷…一つ…なさそうで…良かった」

 

死へのカウントダウンが刻一刻と刻まれる。

だがそれでも。

 

しなければならないことはあった。

 

「…ベアト…リーチェ。何、うちの友達に…手を出して…くれてるの?

 

 

殺すよ?

 

「__ッ!!!??」

 

…魂が震えていた。怒りで。嵐のように。

 

その荒れ狂う怒りは今、目の前の存在に向けられていた。

それが例え、死にゆく自分を鼓舞する為と百を守る為の…虚勢だったとしても。

 

「…申請。狂騒歌(ジャズ)

『……了承。芸術技能判定します』

 



芸術(ダンス・歌唱)判定結果

【芸術69以下で成功→18/成功】


魔力消費(起動時と狂騒歌(ジャズ)の魔力消費》

MP/11 (+30) → -(1d4+3)→7(+30)



 

『成功…AF『魔法のリボン【音】』を武器(メガホン)形態に移行します』

 

そのKPの言葉と共に、リボンは淡い光を発しながら、メガホンへと形作られ、変化し、右手へと治まる。

放つ言葉は一つだけ。

 

「とり…あえず…『全員、酔い…跪け』…!」

 

「何を言って…ッ〜!?」

 

「何が起こって……!?」

「あの子今何したの…?感覚が…ブレる…!?」

「気持ち…悪い…」

 

「えっ…何が…起こって…るの?」

 

___狂騒歌(ジャズ)

魔法のリボン【音】が有する能力(音楽)の一つ。

あらゆる感覚をぶれさせ、狂わせる効果を持った狂気的なまでの音楽を放つ『(コエ)』。

…本来の仕様なら、対象の判定が半分になるだけの効果だった。

だが、現実化に伴い、効果に若干の変化。よほどの精神異常やストレス耐性がない限りは動けなくすることが可能になっている。

 

つまり、目の前で起こっていることを簡単に説明すれば。

精神や自律神経に異常を発生させて、酔わせているのだ。

 

「…くっ…です…が、これが…どうしたと…言うのです!慣れて…しまえば…これしきのこと…!」

「まだ、やるんだ。なr…ッ!」

 

血を吐きそうになるが耐える。

この後のことを考えると魔力消費はあまりできない。

けれど、ベアトリーチェはまだやる気のようだ。

ならば。

 

「…申ッ…請。睡眠歌(ララバイ)!」

『了承。芸術技能判定します』

 



芸術(ダンス・歌唱)判定結果

【芸術69以下で成功→14/成功】


魔力消費(睡眠歌(ララバイ)の魔力消費》

MP/7(+30) → -3→4(+30)



 

『成功です』

「『眠…れ、私の前…で!』」

 

「っ…今度は…強烈な眠気…!?」

 

「ッ眠…い…」

「…くっ……Zz」

「…」

「…おい…!?しっかりしろ!?」

 

「すごい…」

 

___睡眠歌(ララバイ)の効果は、強制的で強烈な睡眠導入。

睡眠とはつまり…人の3大欲求の一つだ。

抗うなんてことは、かなり難しいこと。

事実、目の前では…生徒一名を残して、殆どが眠ってしまっていた。*4

 

「ベアト…リーチェ…まだ…これでも…やる気?」

「これほど…までとは…予想外でした。仕方が…ありません。癪では…ありますが___」

 

どうやら引いてくれるらしい。

そう思って、最後まで聞かずに警戒を解いたのが……いけなかった。

 

「___貴方達ごと、転移…しましょう」

「ッ…!まずっ___も…も!」

「エリカちゃ___」

 

 

___その日、私と百の二名は。

 

『僕のヒーローアカデミア』という世界から、消え去ることとなる。

*1
INTとは?

頭の賢さ。知性。この小説ではステータスを20が上限とします(人間の場合)。目安として13が平均的な頭脳の持ち主な為、それを考えるとかなり賢かったりする。冗談抜きで天才、もしくはその一歩手前であると言っていい。

*2
連続ファンブル。どうして?(宇宙猫)

*3
3d20→40ダメージ。本来なら即死

*4
ベアトリーチェの周りにいる生徒数:2d20→28/眠った人数:1d28→27名。一名を残して眠ってしまっている。…睡眠歌に耐えたこの一名、何もんなんだよ…。




Bad End………?

「と思ったら大間違いだよ」

「まだ、彼女達の物語は続く。そもそもだ」

「かのプレイヤーはそう簡単には死なない」

「死を遠ざける秘宝を…手にしてるから」

「…ん?私かい?…そうだね。ポテトさんとでも呼んでくれ。この文字を見つけた暇人共よ」

「ではまた会う日まで」

その夜、エリカは…(サーヴァントクラス決定します)

  • 魔術師と運命を共にする。
  • 暗殺者と運命を共にする。
  • 復讐者と運命を共にする。
  • 運命と出会わない。(サーヴァントなし)
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