KIVA ReRe:1986↔2008   作:ボルメテウスさん

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イクサ

「お客様、どうかなさいましたか?」

 

そうして、店の奥から出てきた人物。その人物は、青いスーツを身に纏っており、小太りをしている男性だ。

おそらくは、店のオーナーだと思われる人物だが、どこか嫌な感じがした。

 

「このスープの事で、クレームを入れたくてな」

「クレームですか?それは一体、どのような?」

「とてもじゃないが、人間が食べて良い代物じゃない」

「・・・なんですって?」

 

次郎さんの言葉に対して、少しムッとした様子で、睨んでいる。

だが、次郎さんは、そのまま何事もないように睨み返す。

対して、オーナーは。

 

「この店は、私の友人と共に開発した自慢のスープでございます。そのスープを馬鹿にする事は許されませんよ」

「人間を美味しく頂く為にか?」

 

オーナーは、そのまま続けるように文句を言おうとした。

だが、次郎の、その言葉で止まる・

 

「・・・」

 

それで、雰囲気が一変する。

同時に、俺は周囲を見渡す。

既に客はいなかった。

いや、既に食われてしまった。

このまま、ここにいたら危険だと理解した。

 

「雛月、逃げるぞ」「えっ?」

 

それと共に、俺は手を握る。

すると、次郎もまた。

 

「さてっと!」

 

そのまま、近くにある料理を周辺に投げ飛ばす。

その突然の行動に対して、周囲にいるファンガイア達が驚きを隠せなかった。

 

「なんだなんだ?」「ぼさっとしてないでっさっさとやるわよ!!」

 

音也さんは状況が分からずに首を傾げる。

対して、百合さんは、その手に持っていた武器、ファンガイアスレイヤーで周囲にいるファンガイアに攻撃を仕掛ける。

それによって、俺と雛月を逃げる隙が出来る。

 

「二人共、逃げてっ!」

 

その言葉と共に、俺達はすぐに逃げる。

この場で子供である俺達を逃がす事。

それが、百合さんの選択だった。

俺もまた、彼らがいる間にキバに変身する事が出来ない。

だけど、周囲には、ファンガイアが襲い掛かろうとした。

だが。

 

「さて、試してみるか」

 

その言葉と共に次郎さんは、ジャケットの内側にある何かを取り出していた。

「それって」

 

その言葉と共に、腰には、ベルトを巻いていた。

 

【R・E・A・D・Y】

 

鳴り響く音。

それは、機械音であり、まるで何かを宣言するように。

 

「変身」【フィ・ス・ト・オ・ン】

 

次郎さんの、その言葉と共に姿は一変する。

それは、俺が知る現代でも見た事のない技術。

その顔は吸血鬼の十字を思わせるような金色のマスク。

そして、まるで吸血鬼と戦う白い戦士。

その一言で表すような戦士が、そこに現れた。

 

「あれが、イクサ」

 

そう、その戦士の名前を百合さんは呟く。

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