KIVA ReRe:1986↔2008 作:ボルメテウスさん
この戦いは、後に振り返っても、俺にとって、最大の分岐点だろう。
戦いを乗り越えた先に待ち受けていた出来事。
それを考えれば、これが英断なのか、それともただの愚かな決断だったのか。
だが、幾ら振り返っても、この時、俺は、この戦いを行わないという選択肢はなかった。
未だに、寒い季節が続く最中、俺は、その人物を待ち続けていた。
「んっ、悟か」
そう、俺に気づいた人物は、こちらを見つめる。
考える限りだと、この人物しかいない。
全ての条件に当てはまるのは。
「どうしたんだ、こんな所で」
「先生」
そう、全ての条件が当てはまる人物。
「あなたが、黒幕だったんですか」
「おいおい、いきなり何を言っているんだ悟。黒幕って一体」
そうしながらも、俺が睨み付ける。
睨み付けた事に対して、八代先生は。
「全く、遊びでも、そういう事はっと」
そうしていると、八代先生は、どこか面白そうに見つめた。
「どうやら、本気、みたいだね」
その時の先生の笑みは、これまでの暖かな物ではない。
一言で言えば、殺人鬼。
そう思わせるには十分過ぎる程だった。
「なぜ、気づいたのか、参考までに聞きたいけど」
「未来を見たって言えば、信じるか」
「未来か」
すると、八代先生は。
「そういう事もあるか」
それを、信じている様子だった。
「信じるんですね」
「まぁね、僕自身、なかなかに面白い事をしていたからね。何よりも僕は過去に色々と苦労したからね」
八代先生は、そのまま姿を少しずつ変えていく。
それは、おそらくは先生のファンガイアとしての姿。
姿としては、カブト虫。
だけど、それ以上に、俺が驚きを隠せなかったのは、そこに刻まれたステンドグラスの模様。
「あれは」『おいおい、まさかとは思ったけど、ここまで上玉とはなぁ』
その事に、ゾンバット一世は驚きを隠せなかった。
刻まれたステンドグラスに刻み込まれた模様は、以前戦った2体の魔族。
そして、もう一体、見た事のない魔族が。
「ウルフェン族、マーマン族、フランケン族。その三種族を取り込んでいるのか」
「あぁ、僕の人生において、彼らはとても見応えがあった。残り少ない種族の為に懸命に動いていた。故に、彼らの魂を僕の中に取り込んだ」
「・・・そうかっ」
それだけ聞けば、俺はすぐにゾンバット一世を呼び出し、走り出す。
「変身!」
俺はそのまま、キバへと変身し、真っ直ぐと走る。
その行く先には、八代先生は、俺の姿を見て。
「キバだと」
驚きを隠せない様子だった。
「どうやら、先生は知っている様子だな」
「あぁ、だからこそ、分からない」
そう、俺の方に問いかける。
「悟、なぜ、君は、この世に存在しないはずの3つ目のキバの鎧を持っている」
その問いかけに対して。
「さぁな、けど、今はお前を殺す!それだけの力があれば十分だ!!」