KIVA ReRe:1986↔2008 作:ボルメテウスさん
アークキバに変身を終えると共に、俺は、自分の身体を確認する。
「あんなに大きかったはずの鎧が、小さくなっている」
その大きさは、先程まで出ていたアークと呼ばれる鎧と比べれば、俺の大きさに合わせて、小さくなっている。
だが、その疑問に感じている間にも、ゾンの奴は既にこちらに迫っている。
「っ」「ウルフェン族の速さか。ゴースト族の奴。既に自分の中にある魔族の力を使いこなしているか」
それに対して、キバット一世の言葉は冷静だ。
その間にも、こちらに向けて、ゾンの奴の攻撃が襲い掛かろうとした。
だが、カキンっという音と共に、その攻撃は防がれた。
「なっ」「これは」
それを見て、俺は驚きを隠せなかった。
なぜならば、こちらに向けて襲い掛かろうとしたゾンの爪は、巨大な腕に防がれた。
それには見覚えがあった。
「これは、さっき見たアークの腕」
それとは少し違うように見える。
だが、それが、ゾンからの攻撃を守ってくれた。
「ゾン、貴様のような生半可な魔皇力の操作と我を比べるな。この鎧とは長い間、付き合っていた。故に、我にかかれば」
「っ」
それと共に、アークの腕の二つが、そのままゾンに襲い掛かる。
二つの巨大な腕が、宙を舞いながら、襲う。
それには、ゾンも驚きを隠せずにいたが、すぐに対応するように両腕を前に出し、受け止めた。
「ぐっ」
だが、アークの腕は、そのまま宙を浮かびながら、次々と攻撃を繰り広げる。それにより、ゾンの全身が打ちつけられていく。
だが、それだけでは終わらない。
そこから、宙に浮かんでいた、アークの腕が動き始める。
そして、それは、ゾンに向かっていった。
ゾンはその攻撃を察知して、両腕でガードするが、その威力までは殺せないのか、大きく吹き飛ばされた。
ゾンはそのまま壁に激突して、床に転がった。
どうやら、ゾンの奴は、かなりのダメージを負ったようだ。
だが。
「くくっ、やっぱり、造って正解だったな、アークとキバ。二つの鎧が合わさった力は」
まるでダメージを受けている様子はない。
「これは」
「元々、奴はゴースト族だ。今、取り憑いているあの身体にどんなにダメージを与えても、奴には痛みもダメージもまるでない」
「……」
「しかも、今の状況下ならば、更に力を増す。このまま、一気に決着をつけるぞ」
「ああ」
そうだ。この程度で終わるはずがない。
「だが、覚悟を決めて欲しい」「何を」
そう、俺は問いかける。
「今、このアークキバの力は抑制されている状態だ。攻撃のほとんどを、アークの腕で行っているのは、本体で攻撃を行おうとすれば、10秒も持たない。故に行えるとしたら」
「必殺の一撃を与える時のみ」
それに、キバット一世は頷く。
その言葉に対して、俺もまた覚悟を決めるように頷く。
「わかった。行くぞ」
その瞬間、再びゾンのほうから動き始めた。
それと同時に、宙に浮いていた、アークの腕がゾンに向かって飛んでくる。
俺は、それを全て避けると、すぐさまゾンの方へと走る。
そして、ゾンとの距離が近くなったところで、俺は拳を構えて振りかぶる。
それに対して、俺もまた、その手にあるフエッスルを構える。
『ウェイクアップ!』
それと共に、俺を包み込んだ翼が大きく開いた。