KIVA ReRe:1986↔2008   作:ボルメテウスさん

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母の後ろ姿

「聞いたぞ、ルークと戦闘となったと。言ったはずだ、ルークと戦闘するなと」

 

戦いが終わった後、恵は、嶋の所にいた。

そこで出てきた話題とは、少し前に戦闘を行ったルークに関する事だった。

その言葉は、以前から言っていた忠告であり、彼女を思っての言葉だった。

しかし。

 

「ならば、ルークを野放しにしろという事ですか」

 

ルークと因縁のある恵にとって、それは聞き入れない話でもあった。

しかし、嶋は、話を続ける。

 

「それは名護君と雛月君に任せたら良い」

「でもっ」

 

そう、恵が反論しようとした時だった。

 

「もう十分だろ、めぐみん。今まで、姉が世話になりました」

 

その言葉と共に、恵の横に現れた人物。

その人物は、恵の弟である光秀だった。

彼が取り出したのは、紙。

それを、嶋に渡していた。

 

「ちょっと、これは何なの」

「辞表だよ」

 

そう、光秀が言った言葉に、恵は目を見開く。

 

「ちょっと何を言っているのっ」

 

その言葉に、光秀に思わず叫んでしまう。

だが、光秀は。

 

「いいか、めぐみんには好きな人を見つけて、戦いとは無縁の家庭を築いて欲しいんだ!母さんだって、きっと「望んでいないでしょうね」えっ?」

 

そう、光秀の言葉を遮るように、雛月が呟いた。

 

「そんな事は、あの人は望まないよ」

「あんた、いきなり何を言っているんだ、あんたに母さんの何が分かるんだ!」

「分かるよ、私も知り合いだから。何よりも、嶋さん。少し意地悪が過ぎるんじゃない?」

「・・・何の事かな」

 

嶋はため息を吐きながらもトレーニングを続ける。

 

「どういう事ですか?」

「ファンガイアの中には、1度死んでもライフエナジーを溜める事で生き返る個体がいる。ルークもまた、その一体だよ」

「どうして、それを」

「ルークは、1度倒された。紅音也と麻生ゆりによって」

「っ」

 

それは、驚きを隠せない様子だった。

 

「紅音也とは、渡君と関係しているのか?」

「プロトイクサの装着者だった男だ、今は行方不明になっているがな」

 

そのまま嶋はトレーニングを続ける最中。

 

「あの軽薄そうな男が」

 

何やら名護は心当たりがあるのか呟いてしまう。

 

「それって、一体」

「・・・どちらにしても、家族だからと言って、勝手に決める権利はない。恵」

「はい」

「もしも、ルークを、倒す意思があるんだったら、手を貸すよ」

「ちょっ、あんた、何を言って」

 

そう、光秀が、言葉を遮ろうとしたが、それを雛月が睨む。

それによって、止まってしまう。

 

「お願いします、けど、なんで」

「・・・以前も言った、ゆりさんにはお礼があると。何よりも、悟だったら、きっとこうする」

 

それだけ言い、雛月は歩き出す。

その後ろを、恵もまた着いていく。

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