KIVA ReRe:1986↔2008 作:ボルメテウスさん
キバの正体が紅渡と判明した雛月は、その場を彼と共に離れた。
正体が判明された事に対して、渡は不安に駆られた表情で彼女を見つめていた。
それは、以前の戦いで、彼女が『キバ』に対して強い拘りを持っていた事もあり、何か彼がしでかしたのか。
「その、僕に一体何が?」
「・・・より正確に言うと君ではなく、君がキバに変身する時に一緒にいるそこにいるキバット族だけどね」
「えっ、俺様に?」
キバットに聞かれた事に対して、驚きを隠せない様子だった。
彼はそのまま空を飛びながら、首を傾げる。
「俺様に何を聞きたいんだ?」
「・・・ゾンバット一世という奴を知っているか」
そう、尋ねるとキバットは驚いた様子だった。
「驚いたぜ、まさか、その名前が出てくるとは。父ちゃんから聞いた事はある。確か俺の爺さんの身体を乗っ取ったゾンっていう奴が名乗っていた名だ。けど、なんでそいつの事を?」
「・・・22年前、そいつを使って、私を守ってくれた人がいた。その人を探す為に、私はこの22年、戦ってきた」
「マジかよ、つまりはあれは愛するその人の為に戦っていたという事か!」
渡も、キバットも。
雛月から出たその話題にさすがに驚きを隠せなかった。
「・・・愛するというかは分からないけど、それに近いと考えてくれたら良いのか?」
「そう思ってくれたら良い」
雛月は、そうしながらも自身のマフラーに顔を隠しながら頷く。
その様子を見ていたキバットはにやにやしながらも、自身の相棒である渡がこれからの参考になると考えた。
「なるほど、確かにお嬢ちゃんの願いは確かに叶えてやりたいけど」
「けど?」
「ゾンバットに関しては、俺様もあまり知らないんだ。残念ながら」
「・・・そうなのか」
それは長年、探していた手掛かりが無くなった事を意味し、雛月は落ち込み始めた。
「だけどな」
しかし、それはキバットの次の一言で止まる。
「父ちゃんから、一つ聞いた事がある」
「それは」
キバットが告げる言葉。
それに、雛月は目を見開き、言葉を聞く。
「俺様の友達であるシューちゃんってのがいるんだけど、そのシューちゃんの中には一番大事な友達を今も守っているって聞くぜ。それが一体、誰なのかこれまで分からなかったけど、もしかしたら雛月の嬢ちゃんの探し人かもしれないぜ」
「・・・本当なの」
「確証はない、けど手掛かりがないよりは、マシだろ」
キバットからの言葉を聞いて、雛月は少しだけ目を閉じた。
しかし、すぐに目を開けると共に。
「教えて、そのシューちゃんというのは、どこにいるのか」